JPS62122675A - 医療用ガイドチユ−ブ及びその使用方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、肝疾患に由来する食道静脈瘤の治療法の１つ
である、静脈瘤に薬剤を注入し血管内を栓塞させて止血
・治療する硬化療法に用いられ、よシ簡便に使用でき、
且つ安全、確実に薬剤注入針を所定の部位に穿刺するた
めの用具に関するものである。

〔従来技術〕

肝硬変などに伴なう食道静脈瘤の治療法は、これまで食
道離断術などの外科的手術が主流をなしていた。しかし
、外科的手術は高度肝機能障害や重症合併症があって適
応出来ないケースも多いため、最近では、外科診療、昭
和６０年８月号、４８〜５３頁；日経メディカル、１９
８４年７月１６日号、８９〜９０頁；　Ｅｎｄｏｓｃｏ
ｐｙ　、　Ｖｏ４１５．１３６〜１４０頁（１９８３）
等に紹介されているように、食道静脈瘤の殆んどの症例
に適用でき、しかも外科的手術に比べて手技が簡単で安
全な、非観血的な内視鏡的硬化・栓塞療法（以下、硬化
療法と言う）による治療例数が著しく増加して来ている
。

硬化療法には大別して２つの方式がある。第１は食道静
脈瘤内に薬剤を注入し、食道静脈瘤そのものとその静脈
瘤の専属血液供給路となっている血管部に血栓を生成さ
せて、「硬化」させ止血する内視鏡的栓塞療法であシ、
第２は先ず食道静脈瘤の周囲（血管外）に薬剤を注入し
、細胞線維化によって食道壁を硬化させ静脈瘤出血を阻
止すると共に、膨隆を作ってできるだけ血流を遮断した
後、静脈瘤内に薬剤を注入して血栓によって「硬化」、
止血させる内視鏡的硬化療法である。この２つの方式は
操作の点から見ると、薬剤を注入する部位が異なるだけ
で、食道内の所定の部位に薬剤注入針を穿刺して薬剤を
注入する過程は共通している。

次に、日経メディカル、１９８４年７月１６日号、８９
〜９０頁などの記事から、内視鏡的栓塞療法の基本的な
操作の概略を述べる。第５図に示したように先ず、先端
にバルーンを取シ付けたエアーチューブ翰を食道Ｑ１）
内に挿入し、食道壁（イ）に生じている食道静脈瘤（ハ
）よシ肛門側ないし胃内で、肛門側バルーン勾を膨らま
せて圧迫し、流人血流を減少させると共に止血する。次
いで、バルーンを取シつけた食道ファイバースコープ（
内視鏡）＠を食道Ｃ１１ｌ内に挿入し、食道ファイバー
スコープ（イ）によって穿刺針（薬剤注入針）（財）を
食道静脈瘤（ハ）の位置に合せる。そこで、食道静脈瘤
（ハ）よシロ側にある口側バルーン（至）を膨らませて
血流を止めると共に、穿刺針（財）および食道ファイバ
ースコープ（ホ）の位置を固定した後、食道静脈瘤（ハ
）に穿刺針（財）を刺入し、硬化剤（薬剤）を注入する
。その後、食道ファイバースコープを抜去し、圧迫止血
用バルーンを挿入して、血栓化が完了する３０分〜３時
間圧着する。

以上に述べたような硬化療法が、食道静脈瘤治療の主役
になシつつあるのが現状ではあるが、これらの手技は、
呼吸性移動等によシ食道静脈瘤は断えず動いているため
、静脈瘤を正確に穿刺し処置するにはかなυの熟練を要
すものであシ、その安全性と効果、及び施術の簡便性に
ついてまだ多くの改良を要する点が残されている。

〔発明の目的〕

本発明は、従来、熟練を要しかつ本療法の有効性を充分
生しきれなかった硬化療法の手技に対して、呼吸性移動
の影響を受けることなく静脈瘤を正確に捕捉し、内視鏡
直視下で安全に、簡便に薬剤注入針を穿刺出来てかつ効
果的な処置が出来る食道静脈瘤穿刺針用ガイドチューブ
を提供することを目的としたものである。

〔発明の構成〕

即ち本発明は、メインルーメン及び２つ以上のサブルー
メンからなる医療用チューブにおいて、該チューブは先
端部近傍に１つ以上の側孔部を有し、且つ側孔部近傍の
チューブ外面に膨脹、収縮可能な１つ以上のバルーンを
有しており、チューブの側壁には側孔部で開孔する側孔
部の数と同数のサブルーメン、及びバルーンの内側で開
孔するバルーンの数と同数のバルーン用サブルーメンを
有し、且つ、チーーブの後端部近傍にはノくルーノ用サ
ブルーメンに夫々接続されたノ（ルーノの数と同数の枝
管を有することを特徴とする、食道静脈瘤硬化療法用穿
刺針ガイドチューブ、及び該ガイドチューブを内視鏡に
装着して食道内に挿入し、内視鏡直視下で食道静脈瘤を
側孔部にとらえた後、バルーンを膨脹させて圧迫止血さ
せ、サブルーメン内に装備された穿刺針を側孔部にとら
えた食道静脈瘤に穿刺させ、穿刺針を通して薬剤を注入
し静脈瘤内を血栓化、硬化させ、次いでバルーンを収縮
させ穿刺針を抜去した後、該ガイドチューブを除去する
ことを特徴とする食道静脈瘤硬化療法用穿刺針ガイドチ
ー−ブの使用方法である。

以下、その実施例を図面によシ詳細に説明する。

〔実施例１〕 第１図は本発明の一実施例となるガイドチューブの全体
構造を示す図で、（Ｃ）はＡ　−Ａ’の断面図、また、
第２図は第１図のガイドチューブを用いて食道静脈瘤金
側孔部にとらえ、バルーンを膨脹させて相互の位置を圧
迫固定し穿刺針を穿刺した状態を示す概略図で、（ｂ）
はＢ　−Ｂ’の断面図である。

チューブ本体（１）は、メインルーメン（２）、側孔部
（３）で開孔する穿刺針用サブルーメン（４）及び片側
バルーン（５）を膨らますための空気を通すバルーン用
サブルーメン（６）からなっている。メインルーメン（
２）は本実施例ではチュブ本体（１）の先端部で開孔し
ているが、必ずしも開孔していることは必要ではない。

チューブ本体（１）の後端部には穿刺針用サブルーメン
（４）に通じ、穿刺針の挿入のみでなく洗滌液を注入出
来るアダプター（７）が設けられている。

その構造は特に制限はないが、ルアー嵌合出来るものが
好ましい。また、チューブ本体（１）の後端部近傍には
片側バルーン（５）を膨らますためのバルーン用サブル
ーメン（６）よ多分岐した枝管（８）を有し、その端末
部には空気注入口（９）が付帯しておシ、空気注入口（
９）の構造は特に制限しないがルアー嵌合出来るものが
好ましく、かつ押え込み開口式の一方弁を用いるのが便
利である。

その使用方法は、第２図に示したように、先ず本発明の
ガイドチューブのメインルーメン（２）内に内視鏡α値
を装着し、これを食道内に挿入し内視鏡直視下で食道静
脈瘤ａυを側孔部（３）にとらえた後、片側バルーン（
５）を膨らませて食道静脈瘤συをより十分く捕捉し、
サブルーメン（４）内に装備された穿刺−針υを穿刺し
て薬剤を注入する。この際、片側バルーン（５）にょシ
食道静脈瘤Ｉの周囲が圧迫、止血されると共に、血栓を
生じさせる薬剤が血管内を流れて飛散し、肺合併症等の
副作用を及ぼす危険性を除くと共に、よシ効果的な閉鎖
を起させる効果が発揮される。

〔実施例２〕 第３図は本発明の他の実施例となるガイドチューブの全
体構造を示す図で、（Ｃ）はｃ　−ｃ’の断面図、また
、第４図は第３図のガイドチューブを用いて食道静脈瘤
を側孔部にとらえ、バルーンを膨脹させて相互の位置を
圧迫固定し穿刺針を穿刺した状態を示す概略図で、（ｂ
）はＤ−Ｄ’の断面図である。

通常食道静脈瘤Ｉは複数個あるケースが多く、これに対
してガイドチューブの側孔部（３）が１つだけの場合に
は、ガイドチューブを食道静脈瘤αυの部位に合せて食
道内で回転させることが必要となるが、回転させること
はかなシ難しい状態であシ、食道静脈瘤損傷をおこす危
険が生じるので、その都度食道からチューブ本体（１）
と内視鏡（ＩＧを抜去し挿入し直すことが必要であシ、
操作自体が煩雑になるばかシでなく、患者に対する負担
も非常に大きくなる問題がある。

本実施例は、このような複数個の食道静脈瘤のある症例
に適応するため、予め複数の側孔部を設けておくことに
より、ガイドチューブをわずかに回転するだけで、いず
れかの側孔部で食道静脈瘤をとらえることが出来るよう
にしたものである。

チューブ本体（１）の先端部から同一距離の位置に、複
数の側孔部Ｉ、Ｉ、　　・・・・・・・・・　を設けた
結果、バルーンａ３は側孔部よシロ側近傍の位置に設け
である。

また、側孔部で開孔する穿刺針用サブルーメン（４）は
各側孔部毎に設けである。この他、サブルーメン（４）
に通ずるアダプター（７）や、バルーン用サブルーメン
（６）よ多分岐した枝管（８）、空気注入口（９）等を
有することは、実施例１と同様である。尚、本実施例で
は複数の側孔部を、チューブ本体（１）の先端部から同
じ距離のチューブ外周面に配置しであるが、チューブ長
手方向、ないし長手方向と外周方向を組合せて配置して
もよい。

その基本的な使用方法は実施例１と同じであシ、異なる
のは、バルーンａ３の位置の違いと、複数個の食道静脈
瘤に対して順次、連続して施術を行なうことが出来る点
である。例えば、側孔部Ｉ　ｅｌｔＪを使用して第１の
食道静脈瘤に薬剤を注入した後、内視鏡直視下でチュー
ブ本体（１）を若干回転させ、あるいは長手方向にスラ
イドさせることによって、側孔部■α９で第２の食道静
脈瘤をとらえ、所定の手順で薬剤を注入する。以下、同
様な手順によシ第３．第４・・・・・・・・・　と複数
個の食道静脈瘤を順次処置をする。

次に１本発明のガイドチューブ全般に共通した事項につ
いて述べる。

チューブ本体（１）に設ける側孔部の寸法は、特に限定
されるものではないが、食道静脈瘤の大きさとの関係で
幅５〜１０簡、長さ１５〜６０ｍ、好ましくは１５〜３
０ｍ＋の範囲とするのが適切である０ 食道静脈瘤近傍の血管部を圧迫、止血し、またガイドチ
ューブを固定するためのバルーンの数は、上記の実施例
ではいずれも１つであるが、２つ以上に分割してチュー
ブの外周方向に配置してもよく、症例によっては２つ以
上に分割して設けたバルーンの内のいずれか１つを使用
し、あるいは２つ以上の各バルーンの膨脹度合いを変え
て使用することも、食道静脈瘤を側孔部に適格にとらえ
る上で有効である。また、必要に応じて、側孔部よシ胃
側の位置にもう１つのバルーンを設けてもよい。尚、２
つ以上のバルーンを設けた場合は、各バルーン毎に空気
を送入するためのバルーン用サブルーメン、枝管及び空
気注入口を設けることは勿論である。

また、チューブ本体（１）の端末後端部には、ガイドチ
ューブを回転させたシしてコントロールし易いように、
ハンドル状のものを設けてもよい。

チューブ本体（１）は、軟質プラスチック、ゴム等を用
いて成形されたものであるが、好ましくは透明性の良い
熱可性樹脂で成形されたものである方が視界が良く、使
用上好適である。メインルーメン（２）、穿刺針用サブ
ルーメン（４）及びバルーン用サブルーメン（５）は、
別々のチューブを組合せて構成してもよく、また一体に
成形したものであっても何ら支障はない。また、長さ方
向全体にわたってＸ線造影可能な材質のラインが入って
いてもよい。

片側バルーン（５）、バルーン０の材質としてはラテッ
クスゴム、シリコーンゴム、または軟質樹脂等が使用で
きる。

〔発明の効果〕

本発明によるガイドチューブを使用するとと脈瘤のみを
側孔部で適確に捕捉できるため、穿刺部位の選定も容易
で、内視鏡直視下に食道静脈瘤内に短時間に確実に、穿
刺針を穿入することが可能であるので、施術者側から見
て簡便でかつ安全、確実に硬化療法の処置を行なうこと
が出来るだけで々く、また本チューブを用いた場合、内
視鏡に針用のチャンネルが不用となるのでその分だけ細
い内視鏡が使用出来る等、患者にとっても苦痛や負担が
少なく、かつ安全で効果的な処置が行なえるので、本発
明は医療上画期的で有用なものである０

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例となるガイドチューブの全体
構造を示す図で、（ａ）及び（ｂ）は上面及び側面の概
略図、（Ｃ）はＡ　−Ａ’の断面図である。第２図は第
１図のガイドチューブの使用状態を示す概略図で、（ｂ
）はＢ　−Ｂ’の断面図である。 第３図は本発明の他の実施例となるガイドチューブの全
体構造を示す図で、（ａ）及び（ｂ）は上面及び側面の
概略図、（Ｃ）はｃ　−ｃ’の断面図である。第４図は
第３図のガイドチー−ブの使用状態を示す概略図で、（
ｂ）はＤ　−Ｄ’の断面図である。 第５図は従来の硬化療法の手技を説明するための図であ
る。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）メインルーメン及び２つ以上のサブルーメンから
   なる医療用チューブにおいて、該チューブは先端部近傍
   に１つ以上の側孔部を有し、且つ側孔部近傍のチューブ
   外面に膨脹、収縮可能な１つ以上のバルーンを有してお
   り、チューブの側壁には側孔部で開孔する側孔部の数と
   同数のサブルーメン、及びバルーンの内側で開孔するバ
   ルーンの数と同数のバルーン用サブルーメンを有し、且
   つ、チューブの後端部近傍にはバルーン用サブルーメン
   に夫々接続されたバルーンの数と同数の枝管を有するこ
   とを特徴とする、食道静脈瘤硬化療法用穿刺針ガイドチ
   ューブ。
2. （２）チューブの先端部近傍に唯１つの側孔部を有し、
   該側孔部とは反対側のチューブ外面に膨脹、収縮可能な
   バルーンを有することを特徴とする、特許請求の範囲第
   （１）項記載の食道静脈瘤硬化療法用穿刺針ガイドチュ
   ーブ。
3. （３）チューブの先端部近傍に２つ以上の側孔部を有し
   、該側孔部の口側近傍のチューブ外面に膨脹、収縮可能
   なバルーンを有することを特徴とする、特許請求の範囲
   第（１）項記載の食道静脈瘤硬化療法用穿刺針ガイドチ
   ューブ。
4. （４）メインルーメン及び２つ以上のサブルーメンから
   なり、先端部近傍に側孔部及び膨脹、収縮可能なバルー
   ンを有するチューブを、内視鏡に装着して食道内に挿入
   し内視鏡直視下で食道静脈瘤を側孔部にとらえた後、バ
   ルーンを膨脹させて圧迫止血させ、サブルーメン内に装
   備された穿刺針を側孔部にとらえた食道静脈瘤に穿刺さ
   せ、穿刺針を通して薬剤を注入し静脈瘤内を血栓化、硬
   化させ、次いでバルーンを収縮させ穿刺針を抜去した後
   、該ガイドチューブを除去することを特徴とする食道静
   脈瘤硬化療法用穿刺針ガイドチューブの使用方法。