JPS62121921A - フエライト膜の形成方法および反応セル - Google Patents

フエライト膜の形成方法および反応セル

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JPS62121921A
JPS62121921A JP26193485A JP26193485A JPS62121921A JP S62121921 A JPS62121921 A JP S62121921A JP 26193485 A JP26193485 A JP 26193485A JP 26193485 A JP26193485 A JP 26193485A JP S62121921 A JPS62121921 A JP S62121921A
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ferrite
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裕 玉浦
Masanori Abe
正紀 阿部
Shoji Ikeda
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Masao Oishi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明は、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、磁気ヘッド
、磁気光学素子、マイクロ波素子、磁歪素子、磁気音響
素子などに広く応用されているFe3+を含むスピネル
型フェライト膜の作製法に係り、特に金属、非金属等の
固体表面に、少なくとも第1鉄イオンを含む水溶液を用
いて100℃以下の低温下でスピネル型構造の結晶性フ
ェライトを効率よく堆積・作成させる方法およびこれに
用いる反応セルに関する。
[発明の背景] 従来、フェライト膜を固体表面に形成する方法は、バイ
ンダーを用いる塗布法又はシート法か、バインダーを用
いない方法かに大別されて知られているが、前者は、フ
ェライト粒子の間の非磁性のバインダーが存在するため
磁気記録密度が低い等の難があり、他方、前記後者のバ
インダーを用いないフェライト膜作製法は、数100℃
以上の高温で熱処理を施さねばならないので、融点1分
解温度の低い物質を固体表面を提供する基板として用い
ることができない等の制約があった。
また前記した従来法とは別に、100℃以下の水溶液中
で、固体表面にフェライト膜の層を堆積形成させる所謂
「湿式メッキ」法の提案(特開昭59−111929号
公報他)もなされており、この方法は、固体表面に対し
て金属イオンとして少なくとも第1鉄イオンを含む水溶
液を接触させて、前記固体表面にFeOH′″又はこれ
と他の水酸化金属イオンを吸着させ、吸着Fe0)1”
の酸化によりフェライト結晶化反応を行なわせることを
内容とする方法である。
ところで、以上のような「湿式メッキ」法に従って固体
表面にフェライト膜を形成させる場合において、膜全体
が均質化、均一化された製品を工業的規模で生産性よく
製造するには、未だ改善すべき点のあることが指摘され
る。
例えば、フェライト膜を析出堆積させる固体表面に対し
て、フェライト膜生成反応のために好]1!組成にコン
トロールされた原料水溶液を適切に供給し、他方、固体
表面近傍の液中からは、フェライト膜の形成に支障とな
る余分な成分(液中で生成するフェライト微粒子等)を
除去して、膜の均一、均質化を阻害する影響の可及的な
低減化を図ることが望まれる等々の問題である。
[発明の目的] 本発明は、かかる点に鑑みてなされたもであり、その目
的は、フェライト膜形成のためのフェライト結晶化反応
を固体表面上において時間的に連続して行なわせ、これ
により生産性の高いフェライト膜の形成方法を実現する
ところにある。
また、本発明の他の目的の一つは、フェライト膜形成に
用いる原料水溶液を脱酸素の状態で準備貯留すると共に
、フェライト膜形成を行なわせるに際してこの原料水溶
液の固体表面へのめ、このことによって貯溜した原料水
溶液中でのフェライト微粒子の生成の防止、ひいては原
料水溶液利用の効率化を図り、併せて固体表面上のフェ
ライト膜中への阻害物質(フェライト微粒子)の混入防
止を向上させるところにある。
また本発明の更に他の目的の一つは、固体表面近傍の水
溶液中で生成されたフェライト微粒子が固体表面上に析
出堆積されるフェライト膜中に混入する可能性を一層低
減させて、該膜の均一、均質化を向上させるために、固
体表面近傍のフェライト微粒子がフェライト膜生成反応
の系外に都合よく移行除去されるようにした方法を提供
するところにある。
また本発明の更に他の目的の一つは、高品質なフェライ
ト膜形成に重要な因子の一つである固体表面に供給され
た原料水溶液中の酸素濃度を、厳密にコントロールする
のに適した方法を提供するところにある。
また本発明の別の目的は、以上の方法に好適に適用され
る反応セルを提供するところにある。
[発明の概要] 而してこれら種々の目的を達成するためになされた本発
明よりなるフェライト膜形成方法の特徴とするところは
、薄膜偏平状の空所を外気から実質的に区画した状態で
形成する反応セル内に対し、金属イオンとして少なくと
も第一鉄イオンを含む水溶液と、酸素を含有した酸化液
とを、該空所に満たしてその偏平な面内で一方向に合流
流通させ、この反応セル内に吸着活性表面をもった固体
を浸漬することで該吸着活性表面にフェライト膜形成を
行なわせるようにしたところにある。
本発明において前記構成が採用された理由は次のことに
よる。
本発明が適用される所謂「湿式メッキ」法においての固
体表面での反応の概要は、要するに次の(1) 、 (
2) 、 (3)の過程からなる。
(1)水酸化第1鉄イオンの吸着 (2)水酸化第1鉄イオンの酸化 (3)フェライト結晶化反応 このうち (1) 、 (2)の過程は通常極めて迅速
であり、したがってフェライト膜生成の速度は、前記(
3)の反応速度に律速される。
前記(2)の酸化反応を酸素によって行なう場合には゛
、酸化速度は酸素分子の溶液的移動速度、拡散速度に基
ずく溶存酸素濃度(平衡酸素濃度分圧)に依存する。し
たがって、酸素を酸化剤として用いる場合には、前記 
(2)の酸化反応に律速されたフェライトメッキ膜の形
成速度となるので、酸化反応を正確にコントロールする
ことが均一な膜を形成するのに重要となる。
この事実は、酸素分圧のコントロールが、均一フィルム
を形成する重要な因子であることを示している。
ところで前記「湿式メッキ」法を工業的規模で実施する
場合には、既述のように、準備された原料水溶液を前記
反応系から隔離しこれを非酸化条件の下で貯溜すること
が望まれる。したかってかかる原料水溶液を使用する場
合には、フェライト膜を生成・堆積する固体表面に前記
原料水溶液と共に酸素をいかに効率よく供給し、また原
料水溶液をいかに効果的に利用するかが重要となるとい
ってよい。
かかる観点から、例えば、酸素の拡散に有利なように固
体表面をできるだけ薄い原料水溶液の液膜で連続的に濡
らした状態に維持しながら、同時並行してこの液膜表面
から酸素を供給する方法が考えられる。このような固体
表面を常に薄い液膜で濡らした状態に維持するための操
作は、例えば水溶液を小流量で流下するか噴n(スプレ
ー)することで行なわれ、また固体表面を平均的に濡ら
しつつ、液膜の厚みをできるだけ薄くするためには、更
に重力、遠心力によって流動性を与えることが行なわれ
る。
しかしこのようにすると、前記スプレー法による場合は
、スプレーの流量と雰囲気中の酸素分圧との関係制御が
繁雑で酸素分圧の高精度管理が難しく、高品質な製品製
造は容易ではないという問題があり、また固体表面を回
転させる等によって液膜に流動性を与える回転円盤法を
用いる場合には、液膜表面から溶は込む酸素の量を極め
て厳密に制御することが必要になるが、反応セル内の特
に液膜表面近傍の含酸素気体の厳密なコントロールを行
うことは、一般に酸素濃度分布のむらのために困難であ
るし、装置も複雑化するという問題がある。更にこれら
のいずれの方法の場合にも、固体表面に供給された原料
水溶液中の第一鉄イオンの相当量は一1液中のフェライ
ト微粒子生成に消費されるため無駄が多く、反応温度制
御もまた容易でないという問題もある。
そこで本発明においては、固体表面に対する薄い液膜の
形成と、この原液中の酸素量の厳密なコントロールに適
した前記本発明の構成を採用するもとしたのである。
かかる構成によれば、水溶液に満たされる薄膜偏平状の
空所を提供する反応セルは、この空所を実質的に外気か
ら区画するため、液膜表面からの酸素の溶は込を考慮す
る必要がなく、前記フェライト膜形成の反応に必要な酸
素は、原料水溶液を反応セル内に導入する前に酸化液ま
たは含酸素ガスを混合(以下この混合液を反応液と称す
る)することで供給されるために、固体表面近傍の液中
酸素量を、前記酸化液の組成、導入流量により厳密にコ
ントロールできる利点がえられる。
また、合流流通される原料水溶液と酸化液からなる反応
液は、反応セル内に対してその薄膜偏平状の空所の偏平
な面内で一方向に連続的に導入、導出されるために、固
体表面近傍の反応液は常に更新され、フェライト膜形成
反応の条件を経時的に概ね一定に維持することも容易と
なる。
かかる本発明のフェライト膜の形成方法によれば、原料
水溶液と酸化液のそれぞれの流量、酸化液中の含有酸素
量、反応セル内の温度、原料水溶液中の金属イオン濃度
、pH等を主なパラメータとして、これを適切に設定、
コントロールすることにより、ミクロな領域での不安定
要因をも十分抑制して好適に行うことができ、高品質な
製品が得られるものとなる。
本発明において、フェライト膜の形成のために用いられ
る原料水溶液は、水酸化第1鉄イオンFeOH” 、お
よび必要に応じてその他の水酸化金属イオンMOH” 
(n−’ )  が存在する水溶液であり、これは一般
的には、所定の金属塩を水(通常、脱気蒸留水)に溶か
して得られる。またこれらの金属イオンと共に、原料水
溶液中に存在させられるアニオンには、種々の酸基が用
いられる。
以上のことから、原料水溶液中に第1鉄イオン(Fe”
) 、および必要なその他の金属イオン(M”)を存在
させるには、通常は第1鉄、あるいはこれと共にコバル
ト、ニッケル、銅、亜鉛、マンガン等の金属塩(塩酸塩
、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩等)を水に溶かせ、これにア
ルカリを加えてpHを調整することによって行なわれる
。この場合に加えられるアルカリとしては、NaOH,
アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン、ピ
リジン等のアミン類を用いることができる。
第1鉄イオンは酸化され易いので操作は通常非酸化雰囲
気下で行なわれる。
前記した第1鉄イオンを含む原料水溶液に他の金属イオ
ンを併存させる場合は、同一の槽内で同時に調整しても
よいし、あるいは別々の槽で調整したものを、前記反応
セルに導入する直前において混合させるようにしてもよ
く、要は固体表面に供給される際に必要な金属イオンを
含んだ原料水溶液となっていればよい。
水溶液のpHは、水溶液中に存在するアニオン、金属イ
オンの種類に応じて適宜選択され制御されるが、好まし
くは6〜11.より好ましくは6.5〜8.5の数値範
囲とされることがよい。
以上述べた種々の方法により適宜調整される原料水溶液
が、金属イオンとしてFe”イオンのみを含む場合は、
金属元素として鉄のみを含むスピネル・フェライト即ち
マグネタイトFe3O4あるいはマグネタイトγ−Fe
203の膜として得られ、水溶液がFe2“イオンとそ
の他の遷移金属イオンM  (iA=Zn2°、 Co
2・”、 Ni”、 Mn””。
Fe3° (: u 2 ” 、 v3−45+ 、 
5b%°、 Li” 、 Mo”°。
Ti”、 Rd3°+ Mg”+^It ”、 Si”
、 C「3° 5 n 2 ・4 ”Ca”、 Cd”
 、 In”など)を含む場合には、鉄以外の金属元素
を含むフェライトの膜、例えばMが一種の場合にコバル
トフェライト(CoxFe3−xQ4) 、ニッケルフ
ェライト(NiXFei−XO4)などの膜が得られ、
Mが数種の場合にMn−Znフェライト(Mn)(Zn
yFe3−1<−y04 )などの混晶フェライトの膜
が得られることになるが、これらのいずれの膜の作成に
おいても本発明は適用でざるものである。
本発明において用いられる酸化液は、反応セル内におい
て、固体表面に吸着した第1鉄(または更に他の金属イ
オン)の酸化に必要な酸素を供給するものであり、一般
的には酸素を溶存させた水溶液が用いられる。具体的に
は、脱気蒸留水に(酸素/窒素)の所定分圧比をもった
混合ガスをバブリングさせて、溶存酸素量を一定に調整
した酸化液を準備すればよい。また硝酸および/または
硝酸塩、過酸化水素液等を酸化液として用いることもで
きる。さらにまた前述のように含酸素ガスを原料水溶液
に直接吹込むことで酸化液に代えるようにしてもよい。
本発明において用いられる反応セルは、薄膜偏平状の空
所を外気から実質的に区画する壁面構造体を本体構造の
ケース部分として有するように形成される。
薄膜偏平状の空所は、固体表面への反応に十分な量の反
応液の供給を可能とするため、浸漬される固体(テープ
等)を除いて数十μmないし数mm程度の厚み寸法をも
つように形成されることが必要とされるが、隙間が必要
以上に大きくなると、反応セルからの反応液の漏れ、お
よびフェライト膜形成反応の制御の困難性増大、反応に
殆ど関与しない液の流れ部分の存在あるいはフェライト
微粒子の浮遊等による経済性の低下を招く等の問題があ
るため、一般的には数mm以下とすることが望ましい。
空所の偏平方向の広がりは、フェライト膜を形成する対
象基材の材形態に応じて決められるが、長尺テープを連
続的に処理する場合には、該長尺テープを前記反応セル
空所内にその一端側から移入させ他端側に移出させなが
ら所定厚みのフェライト膜を形成させるに足る反応時間
を確保する必要から、該テープの移動速度にもよるがテ
ープ穆動方向に沿って充分な長さをもつように構成され
る。一般的にはこの長さは数+Cl11〜数十mに渡っ
て設けられる場合が多い。
反応セルの空所の偏平方向の一端側には、反応液の導入
口が開口され、他端側には反応液の導出口が開口される
。また前記した長尺テープの連続処理の場合には、該テ
ープの移入および移出のための開口が前記壁面構造体の
外部から内部の空所に渡って形成されるが、この場合に
は該空所と外気との隔離性を望ましく確保する目的から
、前記導出および導入の開口部にはエアタイトなシール
部を設けることが好ましい。
反応セルには、反応を100℃以下の比較的高温な状態
で円滑におこなわせる目的のために通常ヒータが付設さ
れる。したがって、反応セルの空所を限界する前記壁面
構造体には、100℃程までの高温度状態も含めた範囲
での寸法安定性、耐水性、原料水溶液に対する耐性、お
よび空所を限界する壁面の表面にフェライトの膜が堆積
されるのは好ましくないという使用上の観点から、ステ
ンレス性の材質が好ましく用いられるが、その他の金属
、ガラス、プラスチック等であっても前記の条件を満た
すものであれば支障ない。
本発明によってフェライト膜形成め対象基材とされる固
体は、前記した反応セル内への浸漬に支障がなく、かつ
フェライト膜形成のための吸着活性表面を提供できるも
であれば特にその材質を限定されるもではない、 この
ような固体に使用できる物質としては、具体的には鉄の
酸化物例えばFe3O4、7−Fe2O3、a−Fe2
03フエライト等、金、白金、パラジウム等の貴金属、
蔗糖、セルロースなどのOH基を有する糖類、PET、
テフロン、アクリル、ポリカーボネート等のプラスチッ
ク等々を例示的に掲げることができる。前記固体の表面
は、吸着活性を呈する他、所望する表面平滑度を持つこ
とが望まれる。
また前記吸着活性は、前記固体それ自身がその性質上本
来的に備えている場合の他、本来的にはそのような性質
を具有しない材料の上に、表層として吸着活性層を形成
をさせるようにしてもよい、このような吸着活性の表層
を形成させる場合には、前記したような性質を本来的に
有している物質を表面層コートとして大概使用すること
ができ、コート層形成の手段としては、固体が高温に耐
えるものであれば、スパッタリング、真空蒸着、アーク
放電、溶着法等の真空堆積法を用いて鉄の酸化物等を固
体表面にコートさせてもよいし、その他の場合には、通
常の化学メッキ法を用いて表層を形成させるようにして
もよい。またこれらの方法の他に、固体表面にプラズマ
処理を施して吸着活性を得る前処理法も特に有効である
ここでいうプラズマ処理とは、グロー放電、コロナ放電
、マイクロ波放電により発生したプラズマによる界面活
性化であり、常圧、減圧のどちらでもよい。
反応セル内に浸漬される固体の材形態としては、該固体
を反応セル内に固定してパッチ処理する方法の場合には
短尺の平板1円板等が挙げられる。また反応セル内に対
して長尺テープ等を連続的に移入、移出させる方式の場
合には、長尺のテープを対象とすることができる。この
ような長尺テープとしては、例えば、PUT(ポリエチ
レンテレフタレート)等のプラスチックテープによるオ
ーディオ用の磁気テープを作製する場合を代表的に挙げ
ることができる。
反応を施行させるための加温条件は、水溶液の沸点以下
の範囲、通常40℃〜95℃、好ましくは60℃〜90
℃の範囲で行なうことがよい。
反応セルの空所内を流通される反応液は、浸漬された対
象基材(固体)の表面を流れながら、前記した(1)、
(2)、(3)の反応を生じて固体表面にフェライト膜
を形成するものであり、固体表面に対する相対的な流速
は、反応条件(金属イオン濃度、酸素量、温度、  p
H等々)に応じて適宜決定される。
移動する長尺テープ等を対象基材とした前記連続処理を
行なう場合、反応液の流通方向と対象基材の移動方向は
、同一方向、逆方向、直角方向等に特に限定されるもの
ではないが、接触時間を長くとれることから、テープの
移動方向と流通方向を同一とするのが好ましい場合が多
い。
また、この長尺テープの反応セルでの移動速度は、反応
温度、形成するフェライト膜の膜厚0反応液の金属イオ
ン濃度1艮応セルの大きさ等々に応じて、必要な浸漬時
間を確保するように適宜窓めればよい。
反応セル内から導出された反応液は、液中のフェライト
微粒子等不純物の除去等を行なって再使用することがで
きる。
(発明の実施例) 以下本発明を実施例に従って説明する。
第1図は本発明方法によって矩形状をなす平板を対象基
材として、その片側面にフェライト膜を形成させるバッ
チ処理装置の構成概要−例を説明するためのものであり
、反応セルの本体部をなす壁面構造体は、台座をなすス
テンレス製基台1の上面に囲壁としてのシリコンゴム製
パツキン2を載置し、その上方からガラス平板3.更に
ステンレス製押板4を積層し、不図示の締結用支持フレ
ームにより液密的に外部から封止された反応セルの空所
5が形成される。
前記パツキンの交換により空所の厚み寸法を変更しても
よい。
また基台には、前記空所の一端側に設けた開の他端側に
設けた開口8には、反応液の導出管9が接続される。な
お前記反応液の導入管7は、外管フaと内管7bの二重
管構造に設けられていて、内管フbからは酸化液が供給
され、外管7aからは原料水溶液が供給され、これらが
開口6において合流混合するようになっている。
10は反応セル空所内に載置された対象基材としての平
板を示しており、反応液は前記導入管の開口6から該平
板の表面を流れて導出管への開口8に至るよう流通され
る。なお必要に応じて反応セル空所5内に整流板、堰等
を設けてもよい。
第2図は、長尺テープを対象基材として連続処理装置の
構成概要−例を説明するためのものであり、基台1、ガ
ラス平板3.押板4からなる壁面構造体、反応液の導入
管7、導出管9は、第1図のものと概ね同様のものであ
る。ただし本例においては、長尺テープの連続処理のJ
!+ %J+1+    合J  #l f  壱憂 
畔嘔 虹 i J【 ロ :一−−− 噛  唱 Δ1
 ; ピヒセル空所5への移入、移出を行なわせ、更に
該空所5を外気から実質的に区画する目的のために長尺
テープの移入部および移出部に各一対のロールシール部
12.13を設けた特徴的な構造をもっている。
このような反応セルを用いれば、長尺テープの連続処理
が好ましく実現されるものとなる。
なお、14は反応セル内のテープの穆動軌道を安定支持
するための押えロールである。
ただし本発明の実施が以上の装置、態様に限定されるも
のでないことはい言うまでもない。
以下、水溶液の作成例およびフェライト膜形成の実施例
について示す。
水溶液の作成例 (1)原料水溶液 窒素ガスにより脱気した蒸留水1000 mlLに塩化
第1鉄を4g、塩化コバルト(1,6g、4g)溶かし
、この溶液を0.INのNaOH溶液でpH8,0にな
るように調整した。
(2)酸化液 脱気蒸留水に(酸素/窒素) =  17100の酸素
分圧をもつ混合気体をバブリングして平衡状態に維持し
たpH9,2の酸化液をえた。
及i男 前記した原料水溶液(1)および酸化液(2)を用い、
表面に予めプラズマ処理によって吸着活性を付与したP
ET、ガラスを対象基材として第一図に示した装置(反
応セル空所の寸法:縦×横×高さ= 80cmX 16
cmX  100μm )によりフェライト膜形成処理
を行なった。処理の条件は下記の表1に示した。
得られたフェライト膜は、むらのない光沢感のある薄膜
であり、X線回折の結果によりFe3O4あるいはコバ
ルトフェライト(組成は表1参照)であることが確認さ
れた。膜厚、保磁力、均一性、剥離性等々の結果は表1
に示した。第3図として添付した電顕写真によれば、該
薄膜はむらのない均一なフェライト膜であることが確認
された。
(発明の効果) 本発明によれば以下のような優れた効果が得られ、その
有用性はきわめて大なるものである。
(1)フェライト膜形成のための処理が時間的に連続し
て行なえるため高い生産性が実現される。
(2)原料水溶液が脱酸素の状態で貯留されるため、該
原料水溶液が極めて効率よく利用でき、資源の有効利用
、コストの低減化が実現される。
(3)フェライト膜を形成する固体表面の近傍液中にお
いて生成されるフェライト微粒子は、反応液の流れによ
って反応セルの外部に連続的に排出されるため、フェラ
イト膜中への混入が良好に防止される。
(4)固体表面のフェライト膜形成の重要な因子である
反応液中の酸素濃度を極めて厳密にコントロールするこ
とが容易であり、高品質のフェライト膜が得られる。
(5)反応セルを含む装置は比較的小型のものとして構
成でき、工業的規模の設備が安価に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)、(ロ)は、本発明方法によってバッチ処
理を行なう装置の構成概要−例を示すもであり、第2図
は、同連続処理を行なう装置の構成概要−例を示すもの
である。第3図は、実施例1により得られたフェライト
膜の電顕写真である。 岸  1) 正  行  、逅、−(:クー] 新  部  興  治  、、H,−1第1図 1イ) 第3図 手続補正書(カ入〕

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)薄膜偏平状の空所を外気から実質的に区画した状
    態で形成する反応セル内に対し、金属イオンとして少な
    くとも第一鉄イオンを含む原料水溶液と、酸素を含有し
    た酸化液と を、該空所に満たしてその偏平な面内で一方向に合流流
    通させ、この反応セル内に吸着活性表面をもった固体を
    浸漬することで該吸着活性表面にフェライト膜を形成さ
    せることを特徴としたフェライト膜の形成方法。
  2. (2)原料水溶液と酸化液との混合を反応セル内への導
    入直前でおこなうことを特徴とする特許請求の範囲第(
    1)項記載のフェライト膜の形成方法。
  3. (3)吸着活性表面をもった固体を、反応セル内に固定
    することを特徴とする特許請求の範囲第(1)項または
    第(2)項記載のフェライト膜の形成方法。
  4. (4)吸着活性表面をもった長尺テープを、反応セル空
    所内にその偏平方向一端側から他端側に向ってテープ長
    尺方向に沿って連続的に移入、移出させることを特徴と
    する特許請求の範囲第(1)項または第(2)項記載の
    フェライト膜の形成方法。
  5. (5)薄膜偏平状の空所を外気から実質的に区画した状
    態で形成する壁面構造体と、この壁面構造体の薄膜偏平
    状空所の偏平方向の一端側に位置して前記空所に開口す
    る液導入口 と、偏平方向の他端側に位置して前記空所に開口する液
    導出口とを備えたことを特徴とするフェライト膜の形成
    に用いる反応セル。
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JP2006108536A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Nec Tokin Corp フェライト膜の製造装置
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