JPS62119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、短時限用目盛板と長時限用目盛板と
が設けられた２時限用タイマを有する電子レンジ
の改良に係る。

更に詳しくは、タイマの短時限用目盛板と長時
限用目盛板に各々表示灯を設置し、電子レンジの
高低出力切換えに呼応して一方の表示灯を発光さ
せ、使用する目盛板だけを照明するようになした
電子レンジに関する。

近年、電子レンジでは、様々な調理を可能なら
しめるために、高低２種類の出力に切り換えるこ
とができるものが多くなつている。これに伴い、
長短２時限のタイマを用意し、電子レンジの出力
が低いときにはタイマを長時限用とし、逆に出力
が高いときはタイマを短時限用に使うようにして
いるが、そのタイマにおける長時限用目盛板と短
時限用目盛板とは使用上まぎらわしいという問題
があつた。例えば、これらの目盛板をタイマのツ
マミの周りに同心円状に取り付けたものでは、そ
のツマミを回してタイマをセツトする場合、どち
らの目盛板の目盛に沿うべきかの判断が面倒であ
つた。

本考案は以上の如き問題点に鑑み、これを有効
的に解決すべくなされたものである。

本考案の目的とするところは、短時限用目盛板
と長時限用目盛板とに各々表示灯を設置し、使用
するいずれか一方の目盛板の表示灯だけを発光さ
せることで、使用する目盛板のみを照明するよう
になし、タイマの時限設定を確実に行なうことが
できる電子レンジを提供するにある。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面によつ
て詳述する。

第１図は本考案に係る電子レンジのタイマツマ
ミ部の一実施例を示す正面図であり、第２図は本
考案に係る電子レンジのタイマ目盛板照明構造の
一実施例を示す斜視図であり、第３図は本考案に
係る電子レンジに用いるタイマ及び表示灯の接続
状況の一実施例を示す電気回路図である。

第１図に示す如く、タイマツマミ１の周りには
短時限用目盛板２と長時限用目盛板３とが同心円
状に取り付けられている。これらの目盛板２，３
の下方には、第２図に示す如く、各目盛板２，３
を照明するための表示灯４，５が各々設置され
る。表示灯４，５の一方の発光により目盛板２，
３の他方が照明されるのを防ぐべく、各目盛板
２，３の縁部下方に遮光板６が固設される。従つ
て、各目盛板２，３は夫々独立に照明され得る。

第３図に示す如く、７は電子レンジ発振部で、
出力切換スイツチ８をＨ側にすると高出力発振
し、Ｌ側にすると低出力発振するものである。こ
の出力切換スイツチ８を介して電子レンジ発振部
７に電力が供給されるが、出力切換スイツチ８と
交流電源９の電源スイツチ１０との間にタイマ１
１が接続されている。

このタイマ１１は、短時限用タイマモータ１２
と長時限用タイマモータ１３の２種類のタイマモ
ータからなり、出力切換スイツチ８と連動するタ
イマ切換スイツチ１４によつて、どちらか一方の
モータ（図示の場合は短時限用タイマモータ１
２）が作動可能状態となる。この状態で、第１図
に示す如きタイマツマミ１を回してセツトすれ
ば、タイマ接点１５が閉じ、電子レンジ発振部７
に電力が供給されると同時に、一方のモータが回
転を始める。このモータの回転はタイマツマミ１
を戻すように作用し、セツトした時限経過後にタ
イマ接点１５を開き、発振部７の発振を停止させ
るものである。

タイマ切換スイツチ１４と出力切換スイツチ８
の連動状況は、出力切換スイツチ８がＨ側のとき
にタイマ切換スイツチ１４は短時限用タイマモー
タ１２を作動可能とするＨ側になり、出力切換ス
イツチ８がＬ側のときにタイマ切換スイツチ１４
は長時限用タイマモータ１３を作動可能にするＬ
側となる。

タイマ１１と電源スイツチ１０の間には、電源
９と並列に、短時限用表示灯４と長時限用表示灯
５が表示灯切換えスイツチ１６を介して接続され
る。この表示灯切換スイツチ１６は、出力切換ス
イツチ８と連動するもので、出力切換スイツチ８
がＨ側のときに短時限用表示灯４を通電発光させ
るＨ側となり、出力切換スイツチ８がＬ側のとき
に長時限用表示灯５を通電発光させるＬ側にな
る。従つて、出力切換スイツチ８の切換えと呼応
して、第２図に示す如く、表示灯４，５の一方が
発光し、第１図に示す如き目盛板２，３の一方が
照明されるのである。

次に本考案の作用について述べる。

高低２種類の出力切換え可能な電子レンジで
は、使用の際に、どちらか一方の出力を選択す
る。選択した出力の設定は出力切換スイツチ８で
行なわれる。例えば、高出力で電子レンジを使用
するには、出力切換スイツチ８をＨ側に切り換え
る。このスイツチ８の切換え操作に連動して、タ
イマ切換スイツチ１４及び表示灯切換スイツチ１
６が各々Ｈ側に切り換わる。

タイマ切換スイツチ１４がＨ側になると、短時
限用タイマモータ１２が作動可能状態になり、同
時に表示灯切換スイツチ１６がＨ側になつて短時
限用表示灯４を発光させる。この表示灯４の発光
は遮光板６の働きで短時限用目盛板２だけを照明
することから、タイマツマミ１の時限設定が間違
いなく行なえるようになる。低出力で電子レンジ
を使用するには、出力切換スイツチ８をＬ側に切
り換えることにより、各スイツチ１４，１６をＬ
側として、長時限用タイマモータ１３が作動可能
になり、しかも長時限用目盛板３だけが照明され
るようにすればよい。

出力設定後、電源スイツチ１０を閉じ、タイマ
１１をセツトする。タイマ１１の時限設定はタイ
マツマミ１を回して行なうが、その際の目盛とし
ては、各目盛板２，３のうち照明されている方の
ものを使えばよい。

タイマ１１のセツトによつて、タイマ接点１５
が閉じるため、電子レンジ発振部７に交流電源９
から電力が供給され、高周波発振が起こる。タイ
マツマミ１が元の位置に戻ると、タイマ接点１５
が開き、高周波発振は停止する。従つて、所定の
時限を要する調理を確実に行なうことができるこ
とになる。

以上の如き動作を繰り返すことで、時限設定の
誤りを起こすことなく、電子レンジを使用できる
ものである。

以上の説明で明らかな如く本考案のよれば、次
の如き効果を発揮する。

(1) 短時限用目盛板及び長時限用目盛板のいずれ
かを、出力及びタイマモータの切換えと呼応し
て照明することにより、使用する目盛板が明確
に識別され、タイマの時限設定における誤りを
防止できる。

(2) 短時限用タイマモータと長時限用タイマモー
タとのいずれをタイマの作動に使つているか
が、調理中でも目盛板の照明を見るだけで外部
から簡単且つ確実に分かる。従つて、調理終了
までの時間を目視により概算でき、都合がよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の係る電子レンジのタイマツマ
ミ部の一実施例を示す正面図、第２図は本考案に
係る電子レンジのタイマ目盛板照明構造の一実施
例を示す斜視図、第３図は本考案に係る電子レン
ジに用いるタイマ及び表示灯の接続状況の一実施
例を示す電気回路図である。 図中、２は短時限用目盛板、３は長時限用目盛
板、４は短時限用表示灯、５は長時限用表示灯、
６は遮光板、８は出力切換スイツチ、１１はタイ
マ、１２は短時限用タイマモータ、１３は長時限
用タイマモータ、１４はタイマ切換スイツチ、１
６は表示灯切換スイツチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高低２種類の出力に切換え可能で、それに対応
   する短長２時限のタイマを有する電子レンジにお
   いて、タイマの短時限用目盛板と長時限用目盛板
   の裏側に各々表示灯を配置し、各目盛板の縁部下
   方に遮光板を固設し、電子レンジの出力切換えと
   呼応して一方の表示灯を発光させ、使用する目盛
   板のみを照明するようになしたことを特徴とする
   電子レンジ。