JPS6211991B2 - - Google Patents

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JPS6211991B2
JPS6211991B2 JP16717882A JP16717882A JPS6211991B2 JP S6211991 B2 JPS6211991 B2 JP S6211991B2 JP 16717882 A JP16717882 A JP 16717882A JP 16717882 A JP16717882 A JP 16717882A JP S6211991 B2 JPS6211991 B2 JP S6211991B2
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JP
Japan
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wire
parallel
clamp device
gripping
parallel motion
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JP16717882A
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JPS5959357A (ja
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Takao Oomi
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Omi Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Omi Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5959357A publication Critical patent/JPS5959357A/ja
Publication of JPS6211991B2 publication Critical patent/JPS6211991B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明はたとえばワイヤけん引機等に装着さ
れ、ワイヤの把持、解放を行うようにしたワイヤ
クランプ装置に関するものである。
目 的 この出願の第1発明の目的は、ワイヤの把持お
よび解放動作を円滑かつ確実におこなうことがで
き、しかも、そのための構成を簡単にしてコンパ
クト化を図ることができる新規なワイヤクランプ
装置を提供することにある。
この出願の第2発明の目的は、前記第1発明に
加えてワイヤに対する把持体の噛み合いを確実に
して、ワイヤの脱落を防止することができるワイ
ヤクランプ装置を提供することにある。
実施例 以下、この発明のワイヤけん引機に具体化した
一実施例を図面にもとづいて説明する。
第1〜6図に示すように、このワイヤけん引機
のケース1は相似形をなす2枚のケース板2から
なり、両ケース板2は前部ボルト3、上部ビス4
および2本の後部ビス5により組付けられてい
る。そして、第2図に示すように、このケース1
の上面においてケース板2間の前側には前部開口
6が、また、後側には後部開口7がそれぞれ形成
されている。
第4図に示すように前記前部ボルト3にはカラ
ー3aを介してフツク8が回動自在に支持され、
その先端は前部開口6からケース1の外部に露出
している。そして、けん引作業時には第1図に示
すように、このフツク8を作業現場における任意
の取付場所Aに引掛けた状態で、このワイヤけん
引機が使用される。
第3,5図に示すようにフツク8の外側におい
て前部ボルト3には、前記カラー3aを介して一
対の支持アーム9が回動可能に支持され、それら
の後端部間には前進操作レバー10がその基端部
両外側面に突設した支軸11にて軸着されてい
る。この前進操作レバー10は基端側の肉厚部1
2と先端側のハンドル嵌着部13とからなり、肉
厚部12にはワイヤ挿通孔14(第3図参照)が
透設され、また、ハンドル嵌着部13の先端は前
部開口6からケース1の外部に突出している。な
お、このけん引機の内部機構は左右対称状になつ
ている。
前記支軸11の上下両側において前記肉厚部1
2の両外側面上には、長短一対の連結ピン15,
16がそれぞれ突設され、そのうちハンドル嵌着
部13側の長連結ピン15には、第4図に示すよ
うに外部支持板17が前上端部にてそれぞれ連結
されており、それらの後端はケース1の内壁底面
に沿つて後方に向かつて延びている。そして、前
進操作レバー10の回動操作時には、長連結ピン
15の往復運動にともなつて外部支持板17がケ
ース1の長手方向に沿つて前後に往復動される。
第5図に示すように両外部支持板17の内側に
はそれぞれ内部支持板18が重合配置され、その
前端上縁部に支持された連結アーム19を介して
前進操作レバー10の前記短連結ピン16に連結
されている。これら内部支持板18の前端部には
ケース1の長手方向に延びる長孔20がそれぞれ
透設され、これら長孔20内には両外部支持板1
7間に固定された前部案内ピン21が挿通されて
いる。また、内部支持板18の後端にはガイド片
22が後方に向かつて一体的に突出形成され、そ
の上縁には外部支持板17の後端部上縁から内側
に向かつて突設した後部案内ピン23(第4図参
照)が係合し得るようになつている。そして、前
進操作レバー10の操作時には、連結アーム19
を介して内部支持板18が前後両案内ピン21,
23に案内された状態で、外部支持板17の前後
動とは逆方向に前後に往復動される。
これら内外部両支持板18,17の後部側間に
はそれぞれ前後一対の支持ピン24,25が固定
され、内部支持板18間の支持ピン24には前部
クランプ装置26が、また、外部支持板17間の
支持ピン25には後部クランプ装置27がそれぞ
れ支持されている。そこで、つぎに、両クランプ
装置26,27の構成を説明するが、両クランプ
装置26,27は同一に構成されているため、主
に第7図に従い後部クランプ装置27について説
明する。
前記両外部支持板17の後端部内側においてそ
れぞれの支持ピン25にはレバー28が一対ずつ
その下端部にて回動可能に支持され、これらレバ
ー28の上端部間には上部ピン30が回動自在に
挿着されるとともに、上下方向中間部間には中間
ピン32が回動自在に挿着されている。そして、
支持ピン25、上部ピン30および中間ピン32
の各軸心を結ぶ直線は中間ピン32の軸心を頂点
とした鈍角三角形を形成する。
前記各レバー28の内側において両上部ピン3
0には相似形をなす一対の側板33が相対回動可
能に支持され、それらの上下方向中間部には前記
中間ピン32が嵌挿される前後一対の円弧状をな
す長孔34が透設されるとともに、両側板33の
下端部間には前後一対のかしめピン35が挿着さ
れている。そして、これら両側板33の内側には
相対向する上下一対の把持体36,37がそれぞ
れワイヤの延びる方向に沿つて配置され、上部把
持体36は前記両中間ピン32に、下部把持体3
7は両かしめピン35にそれぞれ挿通支持され、
両把持体36,37の対向端面にはワイヤの線径
とほぼ対応する半円状の凹部38,39が形成さ
れている。
したがつて、この後部クランプ装置27にはレ
バー28をそれぞれ異なる平行運動節とした、支
持ピン25および両中間ピン32の4点で連節さ
れる第1の平行運動機構と、両支持ピン25およ
び両上部ピン30の4点で連節される第2の平行
運動機構とが構成され、前記上部把持体36がそ
の第1の平行運動機構の媒介節に支持されるとと
もに、下部把持体37が側板33を介して第2の
平行運動機構の媒介節に支持される。そして、両
レバー28の傾動にともなつて、上部把持体36
と下部把持体37とがそれぞれ相対向する状態で
ワイヤの延びる方向に沿つて平行運動され、その
平行運動にともなつてつぎに述べるように両把持
体36,37の凹部38,39間の間隔が拡大ま
たは縮少されるようになつている。
つぎに、以上のように構成された後部クランプ
装置27の作用について説明する。
第8,9図はそれぞれ後部クランプ装置27の
動きを示す模式図であり、各連節点には前記した
ピンに対応する番号が付されている。したがつ
て、連節点25,32,32,25を結ぶ直線は
前記第1の平行運動機構Xを示し、連節点25,
30,30,25を結ぶ直線は第2の平行運動機
構Yを示す。また、25−30−32を結ぶ一対
の鈍角三角形は前記レバー28であり、35−3
0−30−35を結ぶ方形は前記側板33であ
る。そして、32−32および35−35を結ぶ
直線はそれぞれ上部把持体36、下部把持体37
を示す。なお、図において51,52は後記する
前部および後部ばねを略して示すものであり、前
記両レバー28を後方に向かつて付勢している。
さて、第8図は第1の平行運動機構Xの第1の
平行運動節a(25−32)がそれぞれ後方に傾
動されるとともに第2の平行運動機構Yの第2の
平行運動節b(25−30)がそれぞれほぼ直立
された状態を示している。この状態において、両
レバー28を矢印P方向に回動して、第9図に示
すように第1の平行運動節aをほぼ直立させる
と、第2の平行運動節bを半径とした円弧運動に
より連節点30が降下されるとともに、テコaを
半径とした円弧運動により連節点32が上昇され
る。したがつて、連節点30からの等距離垂線位
置に保持されている下部把持体37が降下される
一方で、上部把持体36が上昇されるため、上下
把持体36,37間の間隔が拡大される。
また、この状態でレバー28が矢印Q方向に回
動して、第2の平行運動節bがほぼ直立される
と、それぞれの円弧運動にともなつて第8図に示
すように連節点30が上昇されるとともに、連節
点32が降下される。したがつて、上下把持体3
6,37が互いに接近する方向に移動して、それ
らの間隔が再び縮少される。
以上に述べた作用説明にもとづき、後部クラン
プ装置27におけるワイヤの把持および解放動作
を第15,16図に従つて説明すると、第15図
は上下両把持体36,37の凹部38,39間に
所定線径のワイヤWが挿入された状態を示すもの
である。このとき、両レバー28は支持ピン25
と上部ピン30とを結ぶ直線がワイヤWの延びる
方向に対しほぼ直交する状態に保持されているた
め、前記したように両把持体36,37がそれぞ
れ閉鎖され、後部クランプ装置27が把持状態と
なつている。
この状態において両レバー28を前方に傾動さ
せて、第16図に示すように支持ピン25と中間
ピン32とを結ぶ直線をワイヤWの延びる方向に
ほぼ直交させると、前記したように、上下両把持
体36,37が互いに離隔する方向に開放移動さ
れて、両凹部38,39間の間隔がワイヤWの線
径よりも拡大される。このため、後部クランプ装
置27はワイヤWを把持しない解放状態となる。
このように、本実施例のクランプ装置26,2
7の構成によれば、上下両把持体36,37がテ
コの長さが異なる2組の平行運動機構の媒介節に
それぞれ設けられ、レバー28の揺動にともなつ
て互いに平行な状態で上下に開閉動作されるた
め、閉鎖時にはそれらの凹部38,39の内面と
ワイヤWの外面とが密着されて強力な把持力を得
ることができる。しかも、両把持体36,37が
それぞれ異なる方向に開閉動作され、レバー28
のわずかな傾動によつて両把持体36,37が大
きく動作されるため、レバー28の長さを短かく
したり、その傾動角度を小さくしたりして、クラ
ンプ装置全体をコンパクトに構成することができ
る。
また、この実施例のクランプ装置26,27に
おいては、下部把持体37が側板33により第2
の平行運動機構Yの媒介節を下方に平行移動した
位置に支持されているため、その媒介節に直接支
持した場合と比較して、上部把持体36とにより
ワイヤWを把持する位置が内外両支持板18,1
7側により接近する。したがつて、重量物Rの重
力にもとづいてレバー28および内外両支持板1
8,17に作用する曲げモーメントがそれぞれ減
少されるため、けん引作業時におけるこれら各部
の湾曲等の変形を未然に防止することができる。
なお、第4,5図に示す両クランプ装置26,
27においては、ワイヤWが挿入されていないた
め各レバー28が前記した把持状態よりもさらに
後方に傾動されており、このため、第6図に示す
ように両把持体36,37の対向端面は互いに接
合されている。
ところで、前後両クランプ装置26,27はこ
のようなレバー28の傾動にともなつて動作する
ワイヤWの把持および解放作用以外に、両把持体
36,37が互いに閉鎖された把持状態におい
て、ワイヤWの前進移動を可能にするとともに後
退移動を不可能にするという許容および逆止作用
を有する。
そこで、これら両作用を第10図にもとづいて
説明する。この図は説明上後部クランプ装置27
を縦にした状態を示しており、挿入されたワイヤ
Wの下端には重量物Rが固定されている。そし
て、両レバー28は支持ピン25と上部ピン30
とを結ぶ直線がワイヤWの延びる方向とほぼ直交
する状態に保持されて、両把持体36,37間に
ワイヤWが把持されている。
いま仮りにこのクランプ装置27が固定されて
いるものとする。この状態でワイヤWに対し上向
きの力が作用すると、この力が把持体36,37
の各凹部38,39の内面とワイヤWの外面との
摩擦によつて上下両把持体36,37をわずかに
持ち上げ、これに従動してレバー28が反時計方
向に若干傾動される。したがつて、両把持体3
6,37がワイヤWを把持しない状態となるた
め、クランプ装置27が把持状態に保持されてい
るにも係わらず、ワイヤWは上方に移動すること
ができる。また、ワイヤWが動き得ない状態にお
いてクランプ装置27に対し下向きの力が作用す
ると、この場合でも、前記と同様に両把持体3
6,37がそれぞれワイヤWを把持しない状態と
なつて、クランプ装置27の下降が可能となる。
すなわち、このクランプ装置27は把持状態にお
いてワイヤWの相対的な前進移動を許容すること
ができ、この許容作用にもとづいて後記するワイ
ヤWの前方へのけん引作業がおこなわれる。
一方、両把持体36,37がワイヤWを把持し
ている状態においては、ワイヤWと各凹部38,
39との摩擦により重量物Rの重力が、両把持体
36,37を下方に移動させる力として作用し、
両レバー28を図において時計方向に付勢するた
め、両把持体36,37間の間隔がさらに縮少さ
れようとして、ワイヤWが両凹部38,39間に
強力に把持される。したがつて、クランプ装置2
7に対するワイヤWの後退移動が阻止され、けん
引作業時にはこの逆止作用によつてワイヤWの脱
落を確実に防止することができる。
つぎに、両クランプ装置26,27と後退操作
レバー40との連節構成について説明する。
第2〜5図に示すように、前記前進操作レバー
10の後側には後退操作レバー40が配置され、
その基端部は前記クランプ装置26の後端側の上
部ピン30に回動可能に支持されるとともに、そ
の先端ハンドル嵌着部41はケース1の前部開口
6から外部に突出されている。この後退操作レバ
ー40の基端部に挿通固定されたピン42には一
対の連結リンク43が支持され、それらの後端は
第7図に示すように後部クランプ装置27の後部
側の上部ピン30に連結されている。そして、第
15,16図に示すように後退操作レバー40の
回動操作時には、この連結リンク43を介して前
後両クランプ装置26,27が互いに接近および
離隔の往復運動をするようになつている。
また、第6,7図に示すように両連結リンク4
3の内側において後部クランプ装置27の両上部
ピン30には舌片状の規制板44が固定され、そ
の前端には後退操作レバー40の基端部後側面と
係合する係合面45が斜状に形成されている。そ
して、第6図に示すように後退操作レバー40が
前方に傾動された場合には、レバー40の基端部
後側面にその係合面45の直線部が接合し、これ
により、後退操作レバー40がそれ以上前方に傾
動しないように規制されるとともに、第14,1
6図に示すように、後退操作レバー40が後方に
傾動された場合には、レバー40の基端部後側面
に係合面45の上端部が係合することによつて、
後退操作レバー40がそれ以上後方に傾動しない
ように規制される。
第3,5,6図に示すように、後退操作レバー
40の基端部において前記ピン42と前部クラン
プ装置26の上部ピン30との間には、ロツド支
持ピン46が挿着され、その両端部に設けた挿通
孔47にはそれぞればね嵌装ロツド48が前後動
可能に挿通されている。第3,6図に示すように
両ロツド48の前端および後端部にはそれぞれス
トツパー49,50が固着され、両ロツド48に
はこれらのストツパー49,50により一端の位
置決めがなされた状態で、付勢手段としての前部
ばね51および後部ばね52がそれぞれ嵌装され
ている。
また、両ロツド48上には後部ばね52を収容
し得るように折曲形成された一対のばね収容板5
3が移動可能に装着支持され、それらの後端間に
はセツトレバー54がその後端屈曲部をケース1
の後部開口7から外部に突出させた状態で固着さ
れている。このセツトレバー54の中間部にはケ
ース1の後端縁上部に形成した係止凹部55に係
合可能な係止ピン56が嵌着されるとともに、セ
ツトレバー54の上端には指掛け部57が突出形
成されている。
そして、第13図に示すようにワイヤ挿入時に
おいて係止ピン56をケース1の係止凹部55に
係止してセツトレバー54をセツトした場合に
は、前記前後両ばね51,52がそれぞれストツ
パー49とロツド支持ピン46との間およびばね
収容板53の前端折曲部とストツパー50との間
で圧縮された作用状態となり、それらのばね力に
よりロツド支持ピン46を介して後退操作レバー
40が後方に付勢されるようになつている。した
がつて、前部クランプ装置26側の上部ピン30
および連結リンク43を介して、後部クランプ装
置27側の上部ピン30が後方に押圧されて、前
後両クランプ装置26,27の各レバー28が図
において時計方向に傾動付勢され、上下両把持体
36,37にはそれぞれ把持方向の力が作用する
ようになつている。また、第12図に示すよう
に、セツトレバー54をリリースし前方に押し込
んだ状態では、両ばね51,52が自然状態とな
るとともに、後退操作レバー40の前進移動にと
もなつて、両クランプ装置26,27の各レバー
28が前方に傾動されて、上下両把持体36,3
7がそれぞれ開放移動される。
なお、前記前進操作レバー10および後退操作
レバー40に対し交互に嵌着使用されるこのワイ
ヤけん引機の操作ハンドル58は、第11図に示
すように円筒棒状に形成され、その先端部には各
操作レバー10,40のハンドル嵌着部13,4
1に嵌入可能なレバー嵌入部59が偏平にプレス
成型されている。そして、この操作ハンドル58
の直径および肉厚はワイヤけん引機本体のけん引
能力に応じて設定されており、そのけん引能力を
越える荷重が加えられた場合には、操作時にこの
操作ハンドル58が折れ曲がることにより、操作
者に対し危険を告知するようになつている。
また、第4図において60は前記フツク8の基
端部上側面に固着されたワイヤ導出用の案内樋で
ある。61はケース板2の後端縁中央部に形成さ
れたワイヤ導入用の凹部であり、両ケース板2の
重合状態においてワイヤ導入口62を形成するよ
うになつている。そして、ワイヤWはその導入口
62からケース1内に導入され、後部および前部
クランプ装置27,26の各把持体36,37間
を通つたのち、前進操作レバー10のワイヤ挿通
孔14を経て前記案内樋60からケース1外に導
出される。
以上でこのワイヤけん引機における各部の構成
および作用に関する説明を終了する。つぎに、こ
のワイヤけん引機についてその操作方法をワイヤ
の挿入操作、前進操作、後退操作の順に説明す
る。
はじめに、第12,13図にもとづきワイヤけ
ん引機に対しワイヤWを挿入する場合について説
明する。操作者はまずセツトレバー54の指掛け
部57に指を掛け、前後両圧縮ばね51,52の
ばね力に抗しつつ、そのセツトレバー54を後方
に引つ張つて、第12図に示すようにケース1の
係止凹部55から係止ピン56を外したのち、そ
のセツトレバー54を前方に押し込む。すると、
後退操作レバー40が前方に押圧されて前部クラ
ンプ装置26の両レバー28が図中反時計方向に
傾動され、中間ピン32と支持ピン24とを結ぶ
直線がワイヤの挿入方向に対しほぼ直立した状態
となるため、上部把持体36の凹部39と下部把
持体37の凹部39との間隔が拡大される。した
がつて、前部クランプ装置26はワイヤWを挿入
可能な開放状態となる。
一方、後部クランプ装置27の両レバー28は
連結リンク43に引張られて反時計方向に傾動さ
れるため、前部クランプ装置26の場合と同様に
してその両把持体36,37が開放される。こう
して、両クランプ装置26,27が共に開放され
た状態において、つぎに、ワイヤWを導入口62
からケース1内に差し込んで、後部クランプ装置
27、前部クランプ装置26、前進操作レバー1
0のワイヤ挿通孔14を挿通させたのち、案内樋
60からケース1外に導出する。
そして、両ばね51,52に抗しながらセツト
レバー54を後方に引つ張つて、その係止ピン5
6を再び係止凹部55に係止すれば、第13図に
示すように、後退操作レバー40の後方移動にと
もなつて両クランプ装置26,27の各レバー2
8が図において時計方向に傾動されるため、各支
持ピン24,25と各上部ピン30とを結ぶ直線
がワイヤWの延びる方向に対しほぼ直立した状態
となつて、上下両把持体36,37がそれぞれ閉
鎖移動される。したがつて、前後両クランプ装置
26,27がそれぞれ把持状態に移行し、挿入さ
れたワイヤWが後退不能な状態にセツトされる。
つぎに、ワイヤWの前進操作を第1,13,1
4図に従つて説明する。
さて、第1図はこのワイヤけん引機を傾斜面上
に取付けた状態を示し、挿着されたワイヤWの先
端には重量物Rが固定されている。そして、前後
両クランプ装置26,27は前記したワイヤ挿着
後の状態、すなわち、第13図に示すように前後
両ばね51,52のばね力およびクランプ装置2
6,27の前記逆止作用によつて両把持体36,
37が閉鎖された把持状態にそれぞれ保持されて
いる。
この状態においてワイヤWを前進させて重量物
Rをけん引する場合には、第1,14図に示すよ
うにまず操作ハンドル58を前進操作レバー10
に嵌着する。つぎに、この操作ハンドル58を後
方に向けて回動すると、前進操作レバー10の長
連結ピン15を介して外部支持板17が後退移動
されるとともに、連結アーム19を介して内部支
持板18が前進移動される。すると、この内部支
持板18の移動とともに前部クランプ装置26が
前進され、その上下把持体36,37間に把持さ
れたワイヤWが前方に向かつてけん引される。
これと同時に、外部支持板17の後退移動にと
もなつて後部クランプ装置27は、前記した許容
作用にもとづいてワイヤWの前進移動を許容しつ
つ後方に移動される。そして、内部支持板18の
長孔20の後端縁に外部支持板17間に固定され
た前部案内ピン21が当接した状態で、前進操作
レバー10の回動が停止されて、両クランプ装置
26,27の間隔が拡大される。なお、このとき
後退操作レバー40は後部クランプ装置27の移
動にともなう連結リンク43の動作に従動して後
方に傾動される。
つぎに、この状態において操作ハンドル58を
前方に向けて回動操作すると、外部支持板17と
ともに後部クランプ装置27が前進移動されると
同時に、内部支持板18とともに前部クランプ装
置26が後退移動される。したがつて、ワイヤW
が後部クランプ装置27の両把持体36,37間
に把持された状態で、しかも、前部クランプ装置
26にその前進移動が許容された状態で前方にけ
ん引される。こうして、操作ハンドル58を継続
して前後に回動操作すれば、ワイヤWを案内樋6
0からケース1外に順次繰り出しつつ、重量物R
を前記傾斜面上の所望する位置まで引き上げるこ
とができる。
つぎに、第15,16図にもとづいてワイヤW
の後退操作について説明する。
ワイヤWを後退させる場合には、前進操作時と
は異なり操作ハンドル58を後退操作レバー40
に嵌着する。そして、第15図に示すように、こ
の操作ハンドル58を鎖線で示す非操作位置から
後方に向けて回動操作すると、把持状態にある後
部クランプ装置27においては、両レバー28が
それ以上後方に傾動し得ない状態に保持されてい
るため、後退操作レバー40はピン42を中心に
回動して、前部クランプ装置26の両レバー28
を前方に傾動させる。したがつて、支持ピン24
と中間ピン32とを結ぶ直線がワイヤWの延びる
方向に対しほぼ直立されるため、上下両把持体3
6,37がそれぞれ開放移動して、それぞれの凹
部38,39間の間隔が拡大され、前部クランプ
装置26がワイヤWを把持しない解放状態とな
る。それ故、把持状態に保持されている後部クラ
ンプ装置27には、重量物Rの重力が作用するた
め、ワイヤWは前記した逆止作用によつて後部ク
ランプ装置27の両把持体36,37間に強力に
把持される。
そして、図中矢印で示すように、この状態にお
いて操作ハンドル58をさらに後方に回動操作す
ると、前部クランプ装置26の両レバー28がこ
れ以上前方に傾動し得ないため、ロツド支持ピン
46を中心とした後退操作レバー40の回動運動
により、連結リンク43に押されて後部クランプ
装置27がワイヤWを把持した状態で後退される
と同時に、前部クランプ装置26が解放状態で前
進される。したがつて、ワイヤWは所定距離だけ
後方に移送される。なお、このとき両クランプ装
置26,27に従動して外部支持板17が後退さ
れるとともに内部支持板18が前進され、それに
より、前進操作レバー10が後方に回動される。
つぎに、操作ハンドル58を第16図において
鎖線で示す非操作位置から前方に向けて回動操作
すると、把持状態に復帰している前部クランプ装
置26の両レバー28が後方に傾動できない状態
にあり、このため、後退操作レバー40がロツド
支持ピン46を中心にして回動して、連結リンク
43を介して後部クランプ装置27の両レバー2
8が前方に傾動される。したがつて、後部クラン
プ装置27の両把持体36,37がそれぞれ開放
移動して後部クランプ装置27が解放状態とな
る。それ故、重量物Rの重力が把持状態の前部ク
ランプ装置26に作用して、その逆止作用によ
り、今度は前部クランプ装置26の両把持体3
6,37がワイヤWを把持する。
そして、この状態でさらに操作ハンドル58を
前方に回動すると、図中矢印で示すように上部ピ
ン30を介して前部クランプ装置26が後退され
るとともに、連結リンク43を介して後部クラン
プ装置27が前進される。したがつて、ワイヤW
は前部クランプ装置26に把持された状態で後方
に移送される。こうして、操作ハンドル58を継
続して前後に回動操作すれば、ワイヤWを順次後
方に送りつつ、重量物Rを傾斜面に沿つて降下さ
せることができる。
以上でこのワイヤけん引機の操作説明を終了す
る。このような操作方法によれば、操作ハンドル
58を前進および後退両操作レバー10,40に
対し択一的に取付けることにより、ワイヤWの進
行方向が自づと決定されるため、特別な切替機構
が不要となつて構成が簡単となるとともに、誤操
作を回避して作業を的確におこなうことができ
る。しかも、このワイヤけん引機の操作ハンドル
58は往復および復動のいずれの回動操作時にお
いてもワイヤWを動作させることができるため、
操作に無駄がなく、作業を迅速におこなうことが
できる。
また、この実施例のワイヤけん引機によれば、
前後両クランプ装置26,27が同一直線上に配
置されているため、これら両クランプ装置26,
27に挿通されたワイヤWは直線状態をなし、し
かも、そのワイヤWに対し平行な状態で内外両支
持板18,17が前後動されるため、両クランプ
装置26,27はその直線状態のワイヤW上を往
復動することができる。したがつて、ワイヤWが
各クランプ装置26,27におけるそれぞれの出
入口部に接触して屈曲されるおそれがなく、それ
らの屈曲箇所に発生する応力集中を回避して、ワ
イヤWおよびクランプ装置26,27の損傷を防
止することができるとともに、操作の妨げとなる
摩擦を解消して、前後両操作レバー10,40の
回動操作を軽い力でおこなうことができる。
しかも、セツトレバー54の作用状態において
は、前記したように前後両ばね51,52により
両クランプ装置26,27の各把持体36,37
が常に閉鎖方向に付勢されているため、各クラン
プ装置26,27が解放状態から把持状態に移行
する場合の両把持体36,37の復帰移動、なら
びに、把持状態のクランプ装置26,27におい
て両把持体36,37がワイヤWの移動を許容し
た後のそれらの復帰移動が確実になされる。した
がつて、こうしたときのワイヤWのすべりまたは
脱落が防止され、危険が伴ないがちなこの種のけ
ん引作業を安全に遂行することができる。
言うまでもなく、このワイヤけん引機は以上に
述べた傾斜面上におけるけん引作業以外に、上下
方向に荷物を昇降させる場合とか、水平方向に重
量物をけん引する場合とか、機械等の設置時にお
いて位置調節をおこなう場合とか、その他多様な
作業方法にて使用することができる。
なお、この発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、たとえば、第17図に示すように上部
把持体36を第1の平行運動機構Xの媒介節に対
し直接的に支持して、構成の関略化を図るなど、
この発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成お
よび形状を任意に変更して具体化することも可能
である。また、この発明の趣旨とは直接関連しな
いが、両把持体のうち一方を固定してクランプ装
置を構成することもできる。ただし、この場合に
は可動側の把持体がワイヤに食い込まないように
するための手段を講ずる必要がある。
効 果 以上詳述したように、この出願の第1発明はワ
イヤを把持および解放可能にした一対の把持体
を、二組の平行運動機構のそれぞれの媒介節に支
持したことにより、ワイヤの把持および解放動作
を円滑かつ確実におこなうことができ、しかも、
そのための構成を簡単にしてコンパクト化を図る
ことができるという効果を発揮するので、ワイヤ
クランプ装置として産業上優れた発明である。
この出願の第2発明は前記第1発明に加えて、
両把持体をそれぞれ把持方向に付勢するための弾
性部材を設けたことにより、ワイヤに対する把持
体の噛み合いを確実にして、ワイヤの脱落を防止
することができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1〜16図はこの発明をワイヤけん引機に具
体化した一実施例を示すものであり、第1図はそ
の使用状態を示す正面図、第2図はその平面図、
第3図はケース1の上面を破断して示す平面図、
第4図は一方のケース板2を取外した状態におけ
る正面図、第5図は第3図の5−5線における断
面図、第6図は前後両クランプ装置26,27を
示す断面図である。第7図は後部クランプ装置2
7の分解斜視図、第8,9図はそれぞれ把持およ
び解放作用を説明するための模式図、第10図は
許容および逆止作用を示す作用図である。第11
図は操作ハンドル58を示す一部破断斜視図であ
る。第12〜16図はそれぞれ異なる作動状態に
おける断面図であり、第12図はワイヤ挿入操作
時、第13図はワイヤ挿入完了時、第14図は前
進操作時、第15,16図は後退操作時を示すも
のである。第17図はこの発明の一変更例を示す
模式図である。 前部クランプ装置……26、後部クランプ装置
……27、上部把持体……36、下部把持体……
37、付勢手段としての前後部ばね……51,5
2、第1の平行運動機構……X、第2の平行運動
機構……Y、ワイヤ……W。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 互いに平行な軸線の周りに回動可能にした一
    対の第1の平行運動節と、その第1の平行運動節
    間を連節する第1の媒介節とから構成した第1の
    平行運動機構Xと、 この第1の平行運動機構Xとほぼ同様な構成を
    有するように、一対の第2の平行運動節と第2の
    媒介節とから構成した第2の平行運動機構Yと を有し、 前記第1の媒介節と第2の媒介節とを相対向す
    る状態で平行に配置するとともに、それら両媒介
    節上にそれぞれ把持体36,37を配設して、前
    記平行運動機構X,Yの動作により、これら把持
    体36,37間においてワイヤWをクランプする
    ようにしたことを特徴とするワイヤクランプ装
    置。 2 前記第1および第2の平行運動節はそれぞれ
    同一軸線の周りに回動可能である特許請求の範囲
    第1項記載のワイヤクランプ装置。 3 少なくとも一方の把持体37は対応する媒介
    節を対応する平行運動節の基端側に平行移動した
    位置に設けられる特許請求の範囲第1項記載のワ
    イヤクランプ装置。 4 互いに平行な軸線の周りに回動可能にした一
    対の第1の平行運動節と、その第1の平行運動節
    間を連節する第1の媒介節とから構成した第1の
    平行運動機構Xと、 この第1の平行運動機構Xとほぼ同様な構成を
    有するように、一対の第2の平行運動節と第2の
    媒介節とから構成した第2の平行運動機構Yと を有し、 前記第1の媒介節と第2の媒介節とを相対向す
    る状態で平行に配置するとともに、それら両媒介
    節上にそれぞれ把持体36,37を配設して、前
    記両平行運動機構X,Yの動作により、これら把
    持体36,37間においてワイヤWをクランプす
    るようにし、 さらに、両把持体36,37間の間隔を狭める
    方向へ付勢する付勢手段51,52を設けたこと
    を特徴とするワイヤクランプ装置。
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JPS5959357A JPS5959357A (ja) 1984-04-05
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