JPS62112276A - 負圧浮動ヘツドセルフロ−デイングアクチユエ−タ機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気ディスク装置に関し、特に磁気記録媒体面
上を微小な空気膜で安定に浮揚する負圧浮動ヘッドセル
フローディングアクチュエータ機構に関するものである
。

〔従来の技術〕

磁気ディスク装置用の磁気ヘッドには、周知のごとく、
動圧型気体軸受の原理で記録媒体面上を浮揚する浮動ヘ
ッドスライダが用いられている。

この浮動ヘッドスライダの浮揚量は、磁気ディスク装置
の大容量高密度化のためには微小であればあるほど良（
、現在では０．３　μｍ前後のサブミクロン領域の浮揚
量が実用化されている。現在主に実用化されている磁気
ヘッドは、記録媒体の走行とともに正の負荷容量のみを
発生する正圧型浮動ヘッドスライダである。特に記録媒
体の振動に対して良いスライダ追従性を保つために、ス
ライダ空気膜の剛性が高くかつ減衰も大きい細長のチー
バードフラット型のきわめて軽荷重のスライダが実用化
されている。しかしこの型式の浮動ヘッドスライダでさ
らに微小浮揚量化を図るためにはスライダに負荷する荷
重（＝負荷容量）を大きくする必要があるが、それはス
ライダ・記録媒体インタフェースの信頼性にとって大き
な問題となる。

そのため最近ではスライダ軸受面内にリバースステップ
面などを形成し、そこで空気膜潤滑により負圧を発生さ
せるいわゆる負圧浮動ヘッドスライダの開発が盛んであ
る。この型式のスライダにおいては、外部から加えるべ
き負荷荷重がスライダ軸受面内で発生する負圧による吸
引力により一部まかなわれるため、きわめて高剛性の空
気膜が実効的に軽荷重で実現できるものである。

また浮動ヘッドスライダと記録媒体との起動停止方式に
おいては、スライダが記録媒体と接触したままで起動停
止が行なわれるいわゆるコンタクトスタートストップ方
式（以下略してＣ８Ｓ方式と記す）が採用されている。

これはスライダへの負荷荷重がきわめて小さくなってい
るために実用化されたものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このＣ８Ｓ方式は、浮動ヘッド機構の構造が簡単なもの
となるため、ローコスト化が図れる特徴をもっているが
、その一方ではスライダと記録媒体との機械的インタフ
ェースにおけるトライボロジ」二の信頼１生が大きな問
題となってきている。すなわちこの方式においては、ス
ライダと記？２に媒体とが、完全な空気膜潤滑状態に達
するまで接触しながら走行するため、境界潤滑領域が存
在する。

この領域ではスライダと記録媒体とはスティックスリッ
プ現象などきわめて複雑な現象を呈する。

そして記録媒体上に形成されている媒体保護膜や潤滑材
とスライダがトライボロジ的な干渉を起こし、媒体上に
傷がつくヘッドクラッシュ現象を起こす。現在の磁気デ
ィスク装置においては約２万回のＣ８Ｓ特性が信頼度高
く実現されなければならないが、これはきわめて難しい
ものとなっている。特に最近の浮動ヘッドスライダはそ
の材料として超硬度セラミックス（例えばＡ　ＬＯ＋、
−ＴｔＣなど）が用いられており、次世代の記録媒体と
して期待される金属薄膜媒体とのＣ８Ｓ特性はきわめて
困難である。

またさらに、このＣ８Ｓ方式はスライダの浮揚量が微小
化されるにつれて別の大きな問題をもっている。すなわ
ちスライダと記録媒体との吸着の問題である。磁気ディ
スク装置の大容量高密度化によりスライダの浮揚量は０
．３　μｍ程度のサブミクロン領域が実用化されている
が、そのために現在の浮動ヘッドスライダのスライダ面
および薄膜媒体の媒体表面は鏡面状態に加工されている
。従ってスライダと記録媒体とが接触した状態で磁気デ
ィスク装置を放置しておくとスライダと記録媒体とが吸
着してしまう現象が発生する。両方の表面はきわめて平
坦なためその吸着力は大きく、記録媒体が回転しないと
かあるいは無理に記録媒体を回転させると浮動ヘッドス
ライダを支持するジンバルばねが破損するなどの傷害が
起こることになる。

本発明の目的は、上記Ｃ８Ｓ方式を採用している浮動ヘ
ッド機構の欠点を除去し、記録媒体とＣ８Ｓを行なわず
に起動停止を行い、良好な記録再生を行うことのできる
信頼性の高い浮動ヘッドスライダローディングアクチュ
エータ機構を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の負圧浮動ヘット七ルフローデインクアクチュエ
ータ殿構は、磁気ディスク装置用磁気ヘッド取り付けア
ームに一端が取り付けられた一対の板状の形状記憶合金
と、これら形状記憶合金の他端に一端が連結された一対
の薄板梁構造の支持ばねと、これら支持ばねの他端を接
合する粘弾性体と、一方の支持ばねの前記他端に取り付
けられたジンバルばねと、このジンバルばねに支持され
た負圧浮動ヘッドスライダと、前記形状記憶合金に電流
を供給する手段とを有することを特徴としている。

〔作用〕

磁気記録媒体の回転とともに負圧浮動ヘッドを磁気記録
媒体面に近づけるには、例えば形状記憶合金に電流供給
端子を経由して電流を流し、形状記憶合金自体の温度を
変化させて変形させることにより行なう。磁気記録媒体
が停止する時には完全に停止する前に形状記憶合金に加
えている電流を取り除いて変形させることにより負圧浮
動ヘッドを最初の静止状態に戻し、負圧浮動ヘッドを磁
気記録媒体面と非接触の状態に保持する。このようにす
ることにより、従来のＣ３Ｓ方式を用いることなく、負
圧浮動ヘッドの起動停止を実現することができる。

〔実施例〕

以下図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。

第１図は本発明による負圧浮動ヘッドセルフローディン
グアクチュエータ機構の側面図、第２図は第１図の機構
をディスク面の方から見た平面図である。磁気ヘッド取
り付けアーム１には、台形平板状の一対のＴｔ　　Ｎｔ
系形状記憶合金２ａ、２ｂの一端が取り付けられ、これ
ら形状記憶合金の他端には薄板梁構造の一対の支持ばね
３ａ、３ｂの一端が連結されている。この連結は、例え
ば形状記憶合金と支持ばねとを重ねて接着剤によりはり
合わすことにより行われる。これら支持ばねの他端は、
励振エネルギーを吸収するための粘弾性体４により接合
されている。また、支持ばね３ｂの他端には舌状のジン
バルばね５が取り付けられ、このジンバルばねには負圧
浮動ヘッドを搭載した負圧浮動ヘントスライダ６が支持
されている。なお、取付けアーム１には形状記憶合金２
ａ、　２ｂに電流を供給するための電流供給端子１０が
設けられている。図中、７は磁気記録媒体である。

以上のような構造の負圧浮動ヘッドセルフローディング
アクチュエータ機構によれば、記録媒体７の回転ととも
に負圧浮動ヘッドを記録媒体面の方向に近づける際には
、磁気ヘッド取り付けアーム１に取り付けた一対の形状
記憶合金２ａ、２ｂに電流供給端子１０を経由して電流
を流しそれを制御することにより形状記憶合金自体の温
度を変化させる。そしてその温度変動により負圧浮動ヘ
ッドを記録媒体面の方に近づけるように形状記憶合金を
変形させる。形状記憶合金の変形により、負圧浮動ヘッ
ドが磁気記録媒体７に近づいた状態を第３図に示す。静
止状態からこの状態までの変形量を第３図に示したごと
くδとする。平板状の形状記憶合金２ａ、２ｂを一対と
して作動しているため、負圧浮動ヘッドが記録媒体面に
アクセスする時にはヘッドは記録媒体面に対して平行に
動かすことが可能である。それ故、負圧浮動ヘッドが記
録媒体面に対して斜めに傾いてアクセスすることはない
。δだけ静止状態から変位した時の記録媒体面と負圧浮
動ヘッドとの距離をり、とする。

この時には記録媒体面の回転数はほぼ定常回転数になっ
ているため、負圧浮動ヘッド軸受面隙間を潤滑流体が流
れ、まず負圧による吸引力が発生することになる。従っ
て負圧浮動ヘッドはこの状態からさらに記録媒体面の方
向にセルフローディングされ、サブミクロン領域の浮揚
隙間で安定に浮揚する。なお、記録媒体面と負圧浮動ヘ
ッドとの距離り、の値は、負圧浮動ヘッドで発生する負
圧によって働く吸引力と薄板梁構造の支持ばね３ａ。

３ｂの弾性による反力との大きさの関係で常に吸引力の
方が大きくなる領域の値が必要となる。理論的な解析を
行うとおおよそり、は５０〜１００　μｍが適当な値と
なる。

記録媒体７が停止する時には完全に停止する前に形状記
憶合金２ａ、２ｂに加えている電流を取り除くことによ
り、負圧浮動ヘッドを最初の静止状態にもどし、記録媒
体面と非接触の状態で浮動ヘッドを保持することが可能
となる。記録媒体面の低速走行時にはスライダ軸受面の
吸引力も小さく上記動作の実現は容易に行える。

以上のことから明らかなように、本実施例の負圧浮動ヘ
ッドセルフローディングアクチュエータ機構においては
、Ｔｔ　　Ｎｉ系形状記憶合金に対する電流制御による
アクチュエータ機構と負圧浮動ヘッドのもっているセル
フローディング機構とを併用することにより、従来のＣ
８Ｓ方式を使わずに浮動ヘッドの起動停止を実現するこ
とが可能となる。

以上本発明の一実施例を説明したが、本発明はこの実施
例に限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しな
い範囲でどのような変形を行ってもさしつかえなく、例
えば負圧浮動ヘッド形状、形状記憶合金形状、支持ばね
形状などの形態はそれぞれの場合に適したものとするこ
とができる。

また、形状記憶合金はＴｔ　　Ｎｉ系に限られるものて
はない。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明したように、本発明の負圧浮動ヘッドセ
ルフローディングアクチュエータ機構は、大容量高密度
磁気ディスク装置用にＣ８Ｓ方式を行わずに起動停止な
らびに記録再生を行うことができるので、信頼度の高い
浮動ヘッド機構を実現することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の負圧浮動ヘッドセルフローディングア
クチュエータ機構の一実施例の側面図、第２図は第１図
の機構を記録媒体面側からみた平面図、 第３図は負圧浮動ヘッドのアクセス状態を示す図である
。 １・・・・・・・・・・・・・・・・・・磁気ヘッド取
り付けアーム２ａ、　２ｂ・・・・・・Ｔｌ−Ｎｉ系形
状記憶合金３ａ、３ｂ・・・・・・薄板梁構造支持ばね
４・・・・・・・・・・・・・・・・・・粘弾性体５・
・・・・・・・・・・・・・・・・・ジンバルハネ６・
・・・・・・・・・・・・・・負圧浮動ヘッドスライダ
７・・・・・・・・・・・・・・・・・・磁気記録媒体
１０・・・・・・・・・・・・・・・・・・電流供給端
子代理人　弁理士　　岩　佐　義　幸 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気ディスク装置用磁気ヘッド取り付けアームに
   一端が取り付けられた一対の板状の形状記憶合金と、こ
   れら形状記憶合金の他端に一端が連結された一対の薄板
   梁構造の支持ばねと、これら支持ばねの他端を接合する
   粘弾性体と、一方の支持ばねの前記他端に取り付けられ
   たジンバルばねと、このジンバルばねに支持された負圧
   浮動ヘッドスライダと、前記形状記憶合金に電流を供給
   する手段とを有することを特徴とする負圧浮動ヘッドセ
   ルフローディングアクチュエータ機構。