JPS6198713A - 高吸水性綿状物およびそれを用いてなる生理用ナプキン並びに紙おむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高吸水性綿状物およびそれを用いてなる生理用
ナプキン並びに紙おしめに関する。

生理用ナプキンおよび紙おむつは、綿状パルプ、　　゛
吸収紙、不織布、防水フィルム等を構成要素とし、それ
らを積層してつくられる。綿状パルプが使用される理由
は、それが嵩高で、クッシｌン性を有し、肌との密着性
が良好であり、さらに嵩高性と関連して吸液速度が極め
て大であるためである。

近年高吸水性樹脂を含み、経血や尿に対する吸液性、保
液性の高い吸収紙が生理用ナプキンおよび紙おむつに使
用されるようＫなり、これら製品の性能が改善された。

しかし、高吸水性樹脂を含む吸収紙は吸液速度に劣るた
め、また上記の理由で綿状パルプと積層して使用される
。

綿状パルプは吸液速度は大であるが、吸液性および保液
性は充分でなく、一度吸収した液は圧力が加わるともれ
る傾向が大である。高吸水性樹脂を綿状パルプに含有さ
せ、嵩高性による高い吸液速度を保ち、吸液性、保液性
を改善させることも考えられるが、そのような試みは成
功していない。

その理由は次のように考えられる。

高吸水性樹脂を含有する吸収紙は次のようにしてつくら
れる。樹脂粉末を紙に散布し、次に水分を与えて膨潤さ
せ、積層プレスして樹脂を紙に固着させて高吸水性紙が
製造される。高吸水性紙の製法は細部において種々の方
法があるとしても、原理的には上記の方法が採用されて
いる。

この方法を綿状パルプに適用すると、高吸水性樹脂粉末
を膨潤させて繊維に固着するためにプレスが必要で、綿
状パルプの嵩高性が損なわれ、その結果、吸水速度、柔
軟性、クッシＷ／性が損なわれることが判明し、た。し
たがって、高吸水性樹脂を含有する紙と未処理の綿状パ
ルプを積層して使用することにより、それぞれの機能を
補完することが行なわれる。

しかし、高吸水性樹脂を含有し１、嵩高性の優れた綿状
パルプが経済的に有利に製造されればその利点は大であ
る。生理用ナブキ／および紙おむつともコンパクト化さ
れれば、商品価値が高められることは明らかであるが、
高吸水性樹脂およびそれを含有する吸収紙の加工費が高
価で、経済的に引き合わないのが現状である。現行の生
理用ナプキンは高性能の高価略凸には高吸水性樹脂が使
用され、低価略凸には使用されてもその量が少ないのが
実状である。

本発明者は先に、アクリル酸部分アルカリ金属塩を主成
分とし１、ラジカル重合反応によって高吸水性樹脂を生
成する水性原液を紙に含浸し、該含浸物を加熱して含ま
れる単量体成分を重合することによシ、高吸水性樹脂が
紙繊維に均一に分散され、吸水速度、吸水能の改善され
た高吸水性の付与された紙を発明した（特願昭５９−１
７５８４６）。

上記の先行発明に係る高吸水性紙は、従来品に比べて吸
水速度は著しく大であるが、嵩高性の関係で、綿状パル
プにはおよはない。

本発明者は上記先行発明の方法を綿状パルプ等のセルロ
ース系繊維の綿状物に適用し、嵩高性が損なわれること
なく、吸水速度、吸水能および保水性の改善された高吸
水性綿状物に係る本発明を完成した。

本発明に係る高吸水性綿状パルプを従来の未処理綿状バ
ルブの代りに使用して製造した生理用ナプキンおよび紙
おむつは、従来品に比べて、吸液速度、吸液性および保
液性が優れ、素材を減量して小型化しても充分な性能を
発揮することが判明した。

本発明の特徴は、（１）　　新規な重付方法による高吸
水性樹脂製造上の問題点を解消するとともに、（２）前
記の如く性能的に優れた新規な高吸水性綿状物を与え、
（３）　　それを使用することにより、性能の改善され
た生理用ナプキンおよび紙おむつが製造される。

アクリル酸部分アルカリ金属塩を主成分とし、それに選
択的に架橋性単量体、デンプン等の多糖類を添加した水
溶液を重合して高吸水性樹脂を製造する方法は公知であ
る。その場合、アクリル酸の濃度が高くなると、重合中
に自己架橋が生じ、架橋性成分を添加しなくても架橋ポ
リマーが生成する。一方、濃度が３０％を越えて高くな
ると、重合反応が暴走して爆発的になり、また濃度が低
いと自己架橋が生じなくなる。

従来公知の知見を総合して、性能的に優れた高吸水性樹
脂の製造法は次のように示される。アクリル酸部分アル
カリ金属塩（中和度６０〜８０％）の４０％以上の水溶
液に架橋密度調整の目的で必要に応じて架橋性成分を加
え、ラジカル開始剤の存在で重合する。その際、重合熱
を有効に除去し、反応の暴走を制御する方法として逆相
懸濁重合法が採用される。

この方法は工業的に実施するのに好ましい方法であるが
、大量の有機溶剤を使用する不利は避けられない。

本発明の方法は、アクリル酸の重合における最大の問題
である重合熱の除去と反応の制御を可能にするはかりで
なく、ゲル状の生成物の乾燥、粉砕処理および樹脂粉末
の綿への散布などの工程を一挙に省略し、重合前原液か
ら簡単な操作によって高吸水性綿状物を得ることができ
る。

アクリル酸部分アルカリ金属塩中性水溶液の急速重合に
おいて、重合系からの水分の蒸発放散が充分速やかに行
なわれれは、重合熱が有効に除去され、温度は一定に維
持され、重合反応は暴走することなく制御される。その
結果、自己架橋密度も調整されて高品質の高吸水性樹脂
が生成する。

本発明の方法によれは、水性樹脂原液はセルロース系繊
維σ）綿状物に均一に浸透し、空間と広い面積で接触す
るので、重合熱により発生した水蒸気は抵抗を受けるこ
となく直ちに系外に放散される。たとえば、ピーカー中
で爆発的な重合が生ずる濃度５０％以上の原液を用いで
も、重合反応は円滑に進行して、高性能の生成物が得ら
ｆする。

少量成分として選択的に加えられる水溶性共重合単量体
には、メタクリル酸、マレイン酸、アクリルアミドなど
が含まわる。架橋性単量体として、Ｎ、Ｎ’−メチロー
ルアクリルアミドなどの多官能単量体、Ｎ−メチロール
アクリルアミドなどのポリマーのカルボキシル基と反応
して架橋を形成する単量体があけられる。またグ、７７
ト幹ホリマーとなる水溶性ポリマーとして、デ／プ／、
セルロース誘導体などがある。これらの少量成分は、１
種あるいは２種塀上が選択的に添加され、あるいは添加
されない場合もある。生成物の吸水性能は原液濃度が５
０％以上と高い場合、自己架橋のみで適度の架橋密度に
調整することもできる。

水溶性ラジカル開始剤は、アクリル酸等の単量体成分を
重合すると同時に、自己架橋の生成およびグラフト重合
体の形成に有効なポリマーから水素引抜き能を有する過
硫酸塩等の過酸化物が好適である。

これらの成分を含んでなる樹脂原液の濃度は一般に３０
％以上であり、特に４０％以上の濃度が自己架橋および
経済性の点からも好ましい。架橋成分を必要とせすに適
度の架橋か導入される濃度が特に推奨される。樹脂原液
は製品の使用目的からも中性であることが望ましい。ア
クリル酸の苛性アルカリによる中性点はカルボキシル基
の約７０％が中和された点にあり、カルボキシル基の５
０〜９０％、好適には６０〜８０％がアルカリ金槙塩で
ある原液が用いられる。

水性樹脂原液は通常噴楊により綿状物に含浸される。添
加される原液量は一般に飽和宮浸ｔ（より遥かに少い量
で充分な吸水性か製品に句与される。

そのｔｉｔは含まれる高吸水性樹脂の吸液ブｋから使用
目的に応じて設計される。

重合反応は樹脂原液を含む綿状物を加熱しで開始される
。その際、窒素等の不活性気中で行なうことが好寸しい
。重合反応は約８０°Ｃの温度で開始され、重合熱によ
−て水蒸気が放散し、温度は一定に保持される。反応は
通常１（〕分以内の短時間で終了する。生成物は重合熱
による水蒸気の放散により既にかなり乾燥した状態で得
られ、乾燥も容易である。生成した高吸水性樹脂は均一
に繊維中に分散され、極めて大きな表面積を有し、繊維
の毛管現象との相乗効果によって、製品の吸水速度か大
きく、吸水能、保水性も優れている。製品は未処理の綿
と混合して使用することもできる。

実施例１゜ アクリル酸、苛性ンーダ、水からカルホキシル基の７０
％が中和された樹脂形成成分濃＃：、６０％の水＃液を
つくり、これに過硫酸カリ０．２％を俗解して樹脂原液
を調製した。

綿状パルプ１０ｇに樹脂原液２ｇを噴括して均一に含浸
させ、窒素気中で９０°Ｃに加熱した。重合反応が生じ
て水蒸気の発生かみられた。１０分以内で重合反応は終
了し、さらに充分に乾燥して１１．２．９の樹脂含有綿
状パルプを得た。

次に生成物５．６Ｉを純水に投入し、２時間後に金網で
濾過し、ゲル状の水和物の重量を秤量した。

また未処理綿状パルプ５．０　／を同様に処理し、吸水
物の重量を差引き、含まれる高吸水性樹脂０．６タに相
当する吸水量は４２０９であった。これは樹脂１ｇ当り
７００ｇの吸水量に相当する。同様な方法で０．９％食
塩水に対する生成物に含まれる樹脂１ｇ当りの吸水量は
７５ｇでらった。

実施例２゜ アクリル酸のカルボキシル基の７０％がナトリウム塩に
中和された濃度５０％の水溶液に、アクリル酸部分中和
塩の０．０２重量％のＮ、Ｎ’−メチジ、／ヒスアクリ
ルアミドを加え、さらに過硫酸カリ０．２％を添加して
高吸水性樹脂原液を調製した。

以下実施例１と同様にして、綿状パルプに樹脂原液を含
浸させて重合した。含まれる樹脂１．ｇ当りの吸水量は
、純水に対して７５０Ｉ！、０，９％食塩水に対して７
７Ｉであった。

実施例３゜ 高吸水性樹脂が含まれない市販生理用ナプキ／（総員ｆ
ａ５．５．！ｉ’）の綿状パルプ層（図１参照）に実施
例１の樹脂原液を噴霧法によって０．８３Ｎ（樹脂公約
０．５，９）含浸させた。次に含浸ナプキンを窒素気中
９０°Ｃの温度で１０分間重合し、乾燥した。このもの
の保水量は１４５ｇであり、一方、未処理ナプキンの保
水量は７０ｇであった。

また人工尿を用いた保水試験においても、本発明製品は
約２倍の保水量を示した。

実施例４゜ 高吸水性樹脂を含まない市販紙おむつから３５ｇの綿状
パルプを取出し、これに実施例２の樹脂原液を噴霧して
５．６１１を均一に含浸させ、同様の条件で重合乾燥後
、再び紙おむつに入れた。この処理によって綿状パルプ
の形状に変化は認められなかった。この紙おむつに人工
尿１６０ｇを浸み込ませ、手で押してももれはなかった
。一方未処理品は１００Ｉの人工尿でもれがみられた０

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る生理用ナプキンの断面図である。 第２図は本発明に係る紙おむつの断面図である。 １・・・・・・ネット状カバー ２・・・・・・綿状パルプ層 ３・・・・・・吸収紙層 ４・・・・・・防水カバー

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）アクリル酸を主成分とし、ラジカル重合反応によ
   って高吸水性樹脂を生成する濃度３０％以上の水性原液
   をセルロース系繊維の綿状物に含浸させ、該含浸物を加
   熱して水性原液に含まれる単量体成分を重合し、乾燥し
   て生成する高吸水性綿状物。
2. （２）水性原液が、アクリル酸の部分アルカリ金属塩を
   含む濃度４０％以上の水溶液に水溶性ラジカル開始剤を
   添加してなる実質的に中性な水溶液であることを特徴と
   する第１項記載の高吸水性綿状物。
3. （３）水性原液が、アクリル酸の部分アルカリ金属塩を
   主成分とし、それに水溶性共重合単量体、架橋性単量体
   およびグラフト幹ポリマーとなる水溶性ポリマーの少量
   成分から選ばれる１種または２種以上を加えてなる水溶
   液に水溶性ラジカル開始剤を添加してなる実質的に中性
   な濃度３０％以上の水溶液であることを特徴とする第１
   項記載の高吸水性綿状物。
4. （４）第１項記載の高吸水性綿状物を吸収材料として含
   むことを特徴とする生理用ナプキン。
5. （５）第１項記載の高吸水性綿状物を吸収材料として含
   むことを特徴とする紙おむつ。