JPS6176787A - 可変容量型ベ−ン圧縮機 - Google Patents

可変容量型ベ−ン圧縮機

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JPS6176787A
JPS6176787A JP19908784A JP19908784A JPS6176787A JP S6176787 A JPS6176787 A JP S6176787A JP 19908784 A JP19908784 A JP 19908784A JP 19908784 A JP19908784 A JP 19908784A JP S6176787 A JPS6176787 A JP S6176787A
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JP
Japan
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rotor
vane
plate
hole
chamber
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Pending
Application number
JP19908784A
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English (en)
Inventor
Shigeru Suzuki
茂 鈴木
Mitsukane Inagaki
稲垣 光金
Katsuhiko Oshiro
大城 勝彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 弦正光亘 この一連の発明は、ロータ室内でベーンを保持するロー
タが回転させられることにより、容積が変化する複数の
圧縮室に吸入口から吸入室の気体を吸入し、吐出口から
吐出するベーン圧縮機に関し、特に圧縮室を完全には圧
縮仕事が行われない状態とすることによって吐出容量を
減少させ得るようにした可変容量型のベーン圧縮機に関
するものである。
従」U幻虹 一般にベーン圧縮機のロータ室は、シリンダの開口端に
サイトプレートが固定されることにより形成され、また
、ロータはそのロータ室内でシリンダの内周面に摺接可
能なベーンを保持して回転させられるのが普通である。
そして、上記のように圧縮機の吐出容量、すなわちロー
タの一回転光たりの吐出容量を減少させ1辱る可変容量
型のベーン圧縮機は、例えば自動車の車室冷房装置用の
冷媒ガス圧縮機として好適に使用される。冷房装置が車
室の温度を下げる冷却形態で作動している間は、圧縮機
に大きな吐出容量が要求されるか、室温が快適な温度に
達して冷房装置の運転形態がその温度を維持すればよい
保温形態に移行した場合には、それほどの吐出容量を必
要としなくなるため、圧縮機は小吐出容量運転に移行す
ることが望ましいのである。また、自動車の加速時等に
おいて0、エンジンの回転数が上昇し、ロータの回転速
度が高められた場合に吐出容量を減少させることは、自
動車の加速性を向上させる上でを効である。
米国特許第4060343号明細書には、可変容量型の
冷媒ガス圧縮用ベーン圧縮機として、サイドプレートと
シリンダの開口端との間に、はぼシリンダの中心縁周り
に回動可能な回動板が設けられた構造のものが開示され
ている。この回動機には、ロータ室側に開口する貫通穴
がロータの回転方向に沿って長く形成されており、この
貫通穴が圧縮途上にある圧縮室を吸入途上にある圧縮室
ヘベーンの側端を抜けて連通させる役割を果たし、上記
回動板が回動させられることにより、その貫通穴のコー
タ回転方向に関して吐出口側の端の位置が変化して吐出
容量を変え得るように構成される。そして、この回動板
を回動させるために油圧を用いた駆動装置が設けられ、
その油圧回路には回動板を正逆両方向に回動させるべく
、作動油の経路を切り換えるスプール弁が配設され、更
にこのスプール弁を切り換えるダイヤフラム型のアクチ
ュエータが設けられて、圧縮機の吸入圧力をパイロット
圧として、そのアクチュエータによりスプール弁が切り
換えられ、ポンプから圧送される作動油の油圧に基づい
て回動板が回動させられるようになっている。
八日力)ンしよ゛と る−M□−519゜しかし、この
ような油圧を利用して回動板を回動させる駆動装置は構
造が複雑であり、またダイヤフラム型のアクチュエータ
やスプール弁等のコストも高く、そのようなことが圧縮
機のコストを押し上げる問題がある。このような問題を
解決して、回動板をできるだけ簡単で安価な機構により
回動させ得るようにするために為されたのが以下の三つ
の発明である。
。r占を”ン るための −・・・ ゛の・子これら三
つの発明(解決手段)に共通の骨子を一言で言えば、回
動板を回動させるために、専用の駆動装置を用いること
なく、ロータ及びベーンが回動板に与える連回りトルク
を利用して回動板を回動させ得るようにすると共に、そ
の回動板の連回りトクルによる回動角度を弾性部材によ
って制御するようにした点にある。以下の三つの発明は
、連回りトルクを増大させる原因において異なっている
のである。
”(1)・・・“−八日 先ず、第一発明に係るベーン圧縮機は、前提として、前
述のようにシリンダとサイドプレートとの間にほぼシリ
ンダの中心線の周りに回動可能に設けられた回動、坂を
備える。この回動機は板状を成し、ロータ及びベーンの
端面に接触または極く近接する状態とされ、且つ自身の
厚さ方向の貫通穴または凹部を有し、回動させられるこ
とによりその貫通穴または凹部の位置の変更に基づいて
上記圧縮機の吐出容量を変化させる。その回動板の板面
とロータ及びベーンの端面との間の摺動部に潤滑油を供
給する手段が設けられ、更に回動板の回動を制御する弾
性部材が設けられる。この弾性部材は、少なくともロー
タの回転速度の増大を原因の一つとしてロータ及びベー
ンの回動板に与える連回りトルクが少なくとも設定値を
超えた後には弾性変形して、その回動板がロータの回転
方向と同じ向きに、かつその連回りトルクに対応する角
度だけ回動することを許容するものである。
例えば、この弾性部材の一態様として、弾性部材が予荷
重を付与された状態で設けられ、回動板をロータの回転
方向とは逆向きに常時付勢して、通常は回動板がロータ
回転方向と同じ向きに連れ回ることを許容しないが、上
記連回りトルクが設定値を超えた後には弾性変形させら
れて、回動板かロータの回転方向と同し向きに回動する
ことを許容するように、その弾性部材の付勢力の大きさ
が決定される態様がある。
ただし、弾性部材が予荷重を付与された状態で回動板を
常時ロータの回転方向と逆向きに付勢することは不可欠
ではなく、例えば圧縮機の停止状態では弾性部材が自由
状態にあって弾性力を生ぜず、ロータの回転開始により
回動板に連回りトルクが与えられると、成る程度弾性変
形して回動板を通常の角度姿勢に保持し、その連回りト
ルクが設定値を超えた後にも更に弾性変形することによ
り、回動板の回動を許容する構成も採り得る。「連回り
トルクが少なくとも設定値を超えた後には弾性変形して
」とはそのような意味である。
また、「回動板が上記連回りトルクに対応する角度だけ
回動することを許容する」とは、連回りトルクに比例す
る角度に限らず、要するに連回りトルクが大きければ回
動板の回動角度もまた大きいことを意味している。
更に、ロータ及びベーンの回動板に与える連回りトルク
が増大する原因は、ロータの回転速度の増大だけに限ら
れるものではなく、例えは後述する第二発明または第三
発明のように、ロータおよびベーンと回動板との摺動部
のクリアランスの減少、更には摺動部の潤滑油の粘度の
上昇等が絡み合ってくる場合もある。「少なくともロー
タの回転速度の増大を原因の一つとする」とは、このよ
うな意味である。そして、上記のような語句の意味は、
後述する第二発明及び第三発明についても共通に言える
ことである。
なお、回動板に形成された前記貫通穴又は凹部が前記圧
縮室にロータの回転方向に沿って長く開口させられてい
る場合には、その貫通穴または凹部のロータ回1耘方向
に関して前記吐出口側の端に作用する気体の圧力が、吐
出口に遠い側の端に作用する気体の圧力より高くなって
圧力差が生じ、特にロータの回転速度が高まるはと、気
体の慣性に基ついてその圧力差が大きくなるため、この
ことも回動板をロータ回転方向と同じ向きに回動させる
ことに寄与する。
量二金匪二決果 上記のような第一発明に係るベーン圧縮機においては、
ロータの回転速度が増大するほど回動板に与えられる連
回りトルクが増大することに基づき、そのロータの回転
速度の増大を少なくとも原因の一つとして、回動板が弾
性部材を弾性変形させつつロータの回転方向と同じ向き
に所定角度回動させられて、吐出容量を減少させること
ができる。そのため、このようなベーン圧縮機を、例え
ば自動車のエンジンを駆動源とする、車室冷房装置用の
圧縮機として使用すれば、自動車の力日速特等において
エンジンの回転速度が通常走行時より上昇することによ
りロータの回転速度が通常より増大する場合に、回動板
の回動に伴って吐出容量が減少し、自動車の加速性を向
上させることができる。また、登板時等においてエンジ
ンの回転速度が相当時間にわたって高く維持される場合
に、圧縮機が不必要に過大な圧縮仕事を行うことを回避
することができ、圧縮機とエンジンとの間に一般的に設
けられるクラッチの断接頻度を低くすることができる。
”(2)・・・ 二△H この第二発明が前記第一発明と異なる点は、口−タ及び
ベーンの端面と回動板との摺動部の近傍に前記吸入室の
吸入気体を導き、その吸入気体の温度に応して上記摺動
部に存在する潤滑油の粘度を変化させる手段が設けられ
ると共に、弾性部材が、上記吸入気体の温度が低くなる
ことに基づく摺動部の潤滑油の粘度の増大を少なくとも
原因の一つとして、ロータ及びベーンの回動板に与える
連回りトルクが少なくとも設定値を超えた後には弾性変
形して、前述のように回動板がロータの回転方向と同じ
向きに回動することを許容する役割を果たす点である。
2;発班夏法来 この第二発明に係るベーン圧縮機を冷媒ガス圧縮用のへ
−7圧縮機として、自動車の車室冷房装置用の冷凍回路
等に組み込めば、冷房負荷が減少すると吸入冷媒ガスの
温度が低くなるため、その温度の低下により摺動部に存
在する潤滑油の粘度が高くなる。従って、少なくともそ
のことを原因の一つとして回動板に対する上記連回りト
ルクが増大し、回動仮が回動して圧縮機の吐出容量を減
少させる結果、過剰冷房が防止されて、無駄の無い効率
的な運転を行うことが可能となる。
1(3)・・・ 三j 第三発明が前記第−発明及び第二発明と異なる点は、ロ
ータの両端の中心部から一体的に突出してロータと共に
軸方向に微小量移動可能なロータ軸に、前記吐出口より
下流例の・吐出側圧力を軸方向に関して不均衡に作用さ
せることによりロータの端面を回動板に押し付ける向き
の軸方向力を生じさせる手段が設けられることか第一点
である。
更に第二点は、回動板の回動を制御する弾性部材が、上
記ロータ軸に作用させられる吐出側圧力の上昇による上
記軸方向力の増大に基づいてロータの端面と回動板との
間のクリアランスが減少することを少なくとも原因の一
つとして、回動仮に与えられる連回りトルクが少なくと
も設定値を超えた後には弾性変形して、その回動機がロ
ータの回転方向と同じ向きに上記連回りトルクに対応す
る角度だけ回動することを許容する役割を果たす点であ
る。
裏j;4明4弓尻展 このような第三発明に係るベーン圧縮機においては、圧
縮機の吐出圧力が所定の値を超えて増大した場合には、
回動板が回動させられて吐出容量を減少させるため、所
要動力が軽減され、特に自動車のエンジンを圧縮機の駆
動源に利用する場合には、エンジンの負担が軽減される
。また、吐出圧力が高い状態において吐出容量が低減さ
れることば、圧縮機のベーン等(2こ無理な力が作用す
ることを回避し得、強度設定上の負担を軽くすることに
も繋がる。
去」図とL及 以上の説明から明らかなように、第一、第二及び第三発
明のいずれにしても、回動板を回動させるのにロータ及
びベーンの回転そのものを利用し、主にそれらが回動板
に与える連回りトルクを駆動力として回動仮を回動させ
、かつその回動を弾性部材により制御するものであるた
め、回動板を回!1iIJさせる専用の駆動装置は何ら
必要とせず、可変容9運転を可能としながら構造が簡単
で安価なベーン圧縮機を提供することができるのである
実−見一皿 以下、第一、第二及び第三発明の実施例を全て含む具体
例として、自動車の車室冷房装置の冷媒ガス圧縮用のベ
ーン圧縮機を図面に基づいて詳細に説明する。
第1図において、2は筒状のシリンダであり、その両端
開口がフロントサイドプレート4及びリヤサイドプレー
ト6でそれぞれ塞かれることによって、その内側に横断
面が楕円状のロータ室8が形成されている。一方、それ
らの外側は、フロントハウシング10及びリヤハウジン
グ12によって覆われ、かつ両ハウジング10.12と
シリンダ2及び両サイドプレート4.6とか第2図等に
示す複数本のボルト13で締結されて、一体的なハウジ
ング14を構成している。
上記ロータ室8には、円形断面のり−ク16がシリンダ
2の楕円状内周面の短軸上の2箇所に極く近接する状態
で配置されている。このロータ16の両端面中央部から
は、回転軸18.19が−体的に突出し、軸受20,2
2を介して両サイドプレート4,6によって回転可能に
支承されている。回転軸18の前端部は、フロントサイ
ドプレート4を1友けてフロントハウジング10の中心
部に形成された中心穴24内に延び出し、フロントハウ
ジング10と回転軸18との気密は軸封装置26によっ
て保たれている。
ロータ16には、第2図から明らかなように、4枚のへ
−728がそれぞれベーン溝30によってロータ16の
外周面から出入り可能に保持されており、後述する潤滑
油によってベーン先端がシリンダ2の内周面に押し付け
られるようにされている。その結果、隣合うベーン28
.ロータ16の外周面、シリンダ2の内周面及びフロン
ト・リヤ両サイドプレート4,6の内側面によって囲ま
れる気密な複数の圧縮室32が、ロータ16の軸心に対
して対称な位置に形成され、回転軸18゜19によって
ロータ16が矢印で示す方向に回転させられることによ
り、それら圧縮室32の容積か一旦増大した後、減少す
ることとなる。
第1図に示すように、フロントサイドプレート4とフロ
ントハウジング10との間には吸入室34が形成されて
おり、フロントハウソングlOに形成された圧縮機人口
36から冷媒ガスがこの吸入室34内に吸入され、更に
フロントサイドプレート4とシリンダ2とに跨って形成
された吸入通路38を経て、シリンダ2の内周面に形成
された吸入口40から容積増大過程にある圧縮室32内
に吸入されるようになっている。吸入口40は、ロータ
16の外周面がシリンダ2の内周面に最も近接した2位
置からロータ回転方向に小距離隔たった位置にそれぞれ
形成されている。
圧縮室32の容積の減少により圧縮された冷媒ガスは、
シリンダ2に形成された複数の吐出口42から吐出室4
4へ吐出される。これら吐出口42は、圧縮行程の末期
にある圧縮室32に連通ずる位置、即ちロータ16の外
周面がシリンダ2の内周面に最も近接する2位置からロ
ータ16の回転方向とは逆向きに小距離隔たった位置に
それぞれ形成されている。また吐出室44は、シリンダ
2の外周面に形成された切欠とリヤハウジング12との
間に形成されており、この吐出室44内には、吐出弁と
してのり一ド弁46とそのリフト量を規制するための規
制部材48が配設されている。
吐出室44へ吐出された冷媒ガスは、リヤサイトプレー
1・6に形成された連通孔50を経て、リヤハウジング
12内に形成された油分離室52に至り、ここで図示し
なフィルタにより吐出ガス中のミスI・状の油(潤??
1浦)か分離された後、リヤハウシング12に形成され
た圧縮機出口54から軍室冷房装置の冷凍回路に向って
送り出される。
一方、油分離室52で分離されたミスト伏の油は、その
下部に貯えられることとなる。
シリンダ2とフロントサイドプレート4との間には、円
環状の回動板56か設けられている。この回動板56は
、フロントサイドプレート4の内側面に前記回転軸18
と同心的に形成された円環溝58によって、シリンダ2
の中心線の周りに回動可能に保持され、かつその−板面
がフロントサイトプレート4の内側面と連続した一平面
を成すようにされて、ロータ16とベーン23との端面
に接触または極く近接する状態とされている。また、回
動板64の反対側の板面には、自身の中心線を中心とす
る円弧溝60が形成され、この円弧溝60にフロントサ
イドプレート4に固定されたピン62が緩く嵌入させら
れており、これら円弧溝60とピン62とが回動板56
の回動角度範囲を規定している。
回動板56の内周面とフロントサイドプレート4の円環
溝58の内周面との間には、弾性部tオとしてウズ巻ハ
ネ64が配設されている。このウズ巻ハネ64は、図に
は簡略な断面で示しであるが、その一端が回動板56に
、他端がフロントサイドプレート4にそれぞれ係止され
て、一定の予荷重を付与されており、回動板5Gをロー
タL6の回転方向とは逆向きに常時付勢し、通常は円弧
溝60の一端をピン62に当接させた状態としている。
上記回動板56には、それを厚さ方向に貫通ずる2個の
貫通穴66が回動板56自身の中心線に関して対称な位
置に設けられており、またフロントザイトプレート4に
は、それを厚さ方向に貰通してこれら貫通穴66と連通
ずる2個の貫通穴68が中心線に対して対称な位置に形
成されている。
回動板56の貫通穴66は、ベーン28の前側にある(
先行側の)圧縮行程途上の圧縮室32を後側にある(後
行例の)吸入行程途上の圧縮室32に連通させる役割を
果たすものであって、第2図から明らかなように、ロー
タ16の回転方向に沿って円弧状にかつベーン28の厚
さ寸法より充分長く形成されており、この貫通穴66の
ロータ回転方向に関して前記吐出口42に近い側の端の
位置が回動板56の回動により変化して 圧縮開始時期
が変更されることとなる。
なお、上記貫通穴66に貫通穴68が連通し、吸入室3
4と容積増大過程にある圧縮室32とを連通させた状態
とするため、これら貫通穴68及び66を経て多少は吸
入室34から冷媒ガスが吸入されることとなるが、吸入
室34の冷媒ガスは、主に前記吸入通路38を経て吸入
されることとなり、貫通穴68は貫通穴66を更に吸入
室34へ連通させる付加バイパス通路として機能すると
いうことができる。
回動板56とロータ16及びベーン28の端面との間の
摺動部には、前記油分離室52の下部に貯えられたia
t持油が、その油分離室52内の圧力(吐出冷媒ガス圧
)に基づいて圧送されるようになっている。すなわち、
油分離室52の下部に貯えられた潤滑油は、リヤサイド
プレート6に形成された油通路70を経て前記軸受22
に導かれ、更にリヤサイドプレート6の内側面に形成さ
れた環状の油溝72に供給されて、リヤサイトプレート
6とロータ16の端面との間の潤滑を行うと共に、前記
ベーン溝30を経てフロントサイドプレート4の内側面
に形成された環状の油/B74に導かれ、主にそこから
回動板56とロータ16及びベーン28の端面との間の
摺動部に供給され、またベーン溝30からも直接に供給
されるのである。
76はシールリングである。
なお、冷媒ガス中にミスト状となって存在する潤滑油の
一部もその摺動部に入り込んて潤滑・作用を成す。また
、ベーン溝30に導かれた油は、ベーン28及びロータ
16間の潤滑を行うと共に、ベーン溝30の内端部に入
り込んだ油がベーン28をベーン溝30から押し出し、
ベーン先端をシリンダ内周面に押し付ける作用を為すよ
うになっている。
回動板56とロータ16及びベーン28との摺動部は、
フロントサイドプレート4を隔てて前記吸入室34の近
傍に位置しており、従ってその摺動部に存在する潤滑油
は、吸入室34へ吸入された吸入冷媒ガスの温度の影響
を受け、吸入冷媒ガスの温度が低くなれば、フロントサ
イドプレート4及び回動板56等を通じての熱伝導によ
り上記摺動部の潤滑油の温度が低くなり、その粘度か高
められることとなる。すなわら、回動イ及56とロータ
16及びベーン28との摺動部か吸入室34の近傍に位
置させられている構成自体が、その摺動部の近傍に吸入
室34の吸入冷媒カスを導き、その吸入冷媒ガスの温度
に応して上記摺動部に存在する潤滑油の粘度を変化させ
る手段を構成しているのである。
一方、前記ロータ軸18,19をそれぞれ回転可能に受
ける軸受20.22は、ニードルヘアリングからなるラ
ジアル軸受であるが、ニードルヘアリングであるために
軸方向の動きを規制する機能はな(、従ってロータ軸1
8.19は、ロータ16と共に軸方向に微小量移動可能
な状態とされている。ロータ16及びロータ軸18,1
9の軸方向における動きは、フロントサイドプレート4
及び回動板56とリヤサイドプレート6とによって規制
されており、それらがスラスト軸受の機能を果たしてい
る。そして、ロータ軸18が軸受20から突出させられ
てその突出端面が大気に開放されているのに対し、反対
側のロータ軸19は、軸受22から突出することなく、
しかも軸受キャンプ78によって油密に覆われており、
そのキヤ、プ78とりャサイドプレート6との間に形成
された油室80に臨むようにされている。この油室80
には前記油分離室52の下部に貯えられた高圧の潤滑油
が油通路70を経て供給され、ロータ、1lll 19
の端面にロータ16を回動板56に押し付ける向きに作
用する。この潤滑油の圧力は吐出冷媒ガス圧力に等しく
、ロータ軸18の端面に作用する大気圧より充分に高い
ため、ロータ軸18゜19の軸方向に関して上記油の圧
力が不均衡に作用させられることとなり、このような構
成がロータ16の端面を回動板56に押し付ける向きの
軸方向力を生じさせる手段となっている。そして吐出冷
媒ガス圧力が高くなれば、ロータ軸19の端面に作用す
る油の圧力も高くなり、それに基づく軸方向力が大きく
なるほど、ロータ16の端面と回動板56との摺動部の
クリアランスが減少することとなる。なお、そのような
軸方向力にも拘らず、摺動部にクリアランス(隙間)が
存在するのは、そこに潤滑油の油膜が形成されるためで
ある。
いま、回動板56とロータ16及びベーン28との摺動
部をスラスト軸受と考えて、ロータ16及びベーン28
が回動板56に与える連回りトルクをF、その摺動部の
潤滑油の粘度をμ、その摺動部におけるロータ16の摺
動速度(回転速度)をU、その摺動部の最小隙間をho
とすれば、それらの間には、次式、 Focp ・TJ / 11o2 の関係がある。従ってロータ16及びベーン28が回動
板56に与える連回りトルクFは、ロータ16の回転速
度Uが高まれば比例的に大き(なり、また摺動部の潤滑
油の温度が低下してその粘度μが高まれば比例的に大き
くなる。更に、ロータ軸19の端面に作用する吐出圧力
が高まり、上記摺動部の最小隙間h0が小さくなれば、
それに伴って大きくなる。この最小隙間り。は、ロータ
16と回動板56との摺動部の油膜の厚さに置き換えて
考えることができるため、その油膜の厚さが薄くなれば
それに伴って連回りトルクFが大きくなるというごとが
できる。
そして、回動板56をその連回りトルクFの方向(ロー
タ16の回転方向)とは逆向きに付勢している前記ウズ
巻ハネ64のセット荷重の大きさは、通常はロータ16
等が連回りトルクを与えても、回動板56がロータ16
と同じ向きに回動することは許容しないが、上記のよう
なロータ16の回転速度U、潤滑油の粘度μ、摺動部の
最小隙間ho等の変化に基づき、回動板56に与えられ
る連回りトルクが設定値を超えた後には、その回動板5
6がロータ回転方向と同じ向きに回動することを許容す
る大きさに決定されているのである。
なお、第3図に示すように、回動板56に形成された前
記貫通穴66をベーン28が通過する際に、ベーン28
を挟んで先行側の圧縮室32と後行側の圧縮室32とは
、その貫通穴66によりベーン28の側端を抜けて連通
させられた状態となるのであるが、その貫通穴66の前
記吐出口42側の端に作用するガス圧P1と、その吐出
口42から遠い側の端に作用するガス圧P2とはガスの
慣性により等しくは成らず、ガス圧P、は高圧側の圧縮
室32の圧力に近い値となり、またガス圧P2は低圧側
の圧縮室32或いは吸入室34のガス圧力に近い値とな
って、図示のように偏った圧力分布が貫通穴66の長手
方向に生しる。このような圧力差に基づき回動板56を
前記ウズ巻バネ64の付勢力に抗してロータ回転方向と
同し向きに回動させようとする力が働くが、上記圧力差
は、ロータ16及びベーン28の回転速度が高まり、ガ
スの慣性が太き(なるほど大きくなる傾向があるため、
その圧力差に基づく力もロータL6の回転速度が高まる
ほど大きくなる。従って、この圧力差に基つく力がロー
タ16及びへ、−ン28が回動板56に与える連回りト
ルクとは別に作用するため、前記ウズ巻ハネ64のセッ
ト荷重は、このような圧力差に基づ(回動力も考處に入
れて、吐出容量を減少させる時期が実用上最適となるよ
うに決定されることとなる。
以上のように構成された冷媒ガス圧縮用ベーン圧縮機は
、ロータ軸18が図示しない電磁クラッチを介して、自
動車の駆動源であるエンジンに連結されて使用される。
そして、自動車の定常走行時等エンジンの回転速度がそ
れほど高くなく、圧縮機のロータ16の回転速度が比較
的低い状態においては、ロータ16及びベーン28が回
動板56に与える連回りトルク等がウズ巻ハネ64の付
勢力に打ち謄つには至らないため、回動板56は、その
ウズ巻ハネ64の付勢力によって前記円弧溝60の一端
とピン62とが当接する原位置に保持された状態にある
。この時には、第2図から明らかなように、貫通穴66
と貫通穴68との連通面積が最小であり、しかも、貫通
穴66の吐出口側端が吐出口42から最も遠いA1の位
置にある。
そのため、圧縮室32を仕切る後行側のベーン28が貫
通穴66の吐出口側端位置A□を通過する直前に圧縮室
32の容積が最大となり、この位置へ〇から圧縮が開始
されるため、圧縮機は大容量運転を行い、大きな冷房能
力が得られる。
−4、自動車の加速時等においてエンジンの回転速度が
高まることにより、ロータ16の回転速度が高まると、
そのロータ16及びベーン28が回動板56に与える連
回りトルクが増大する。また、ベーン28が回動板56
の貫通穴66を通過する際に、冷媒ガスの慣性に基づい
て貫通穴66の両端に作用するガス圧の圧力差(P□−
P2)が大きくなる。そのような連回りトルク及び圧力
差に基づいて回動板56をロータ回転方向と同じ向きに
回動させる力が設定値を超えると、回動板56がウズ巻
バネ64の付勢力に抗してロータ回転方向と同じ向きに
、上記連回りトルク等と釣り合う角度だけ回動させられ
る。
例えば第4図に示すように、回動板56が最大回動角度
θ回動させられたとすれば、貫通穴66と貫通穴68と
の連通面積が増大すると共に、貫通穴66の吐出口側端
が吐出口42に最も近い位置A2へ移行させられ、圧縮
開始時期がその分遅くなる。ずなわら、一つの圧縮室3
2を仕切る後行側のベーン28が貫通穴66の吐出口側
端の位置A2を通過するまでは、そのベーン28を挟ん
て高圧側の圧縮室32と低圧側の圧縮室32とが貫通穴
66によって連通させられた状態にあるため、そのベー
ン28の側端を抜けて高圧側から低圧側へ冷媒ガスが漏
れ、更に貫通穴68を経て吸入室34へ逃げることが許
容されて有効な圧縮仕事が行われないのであり、その結
果、圧縮機の吐出容量が減少し、圧縮機は小容量運転状
態へ移行するのである。このようにロータ16ひいては
エンジンの回転速度に応じて自動的に容量ダウンが行わ
れるため、エンジンの負担が軽減され、自動車の加速性
か向上することとなる。
また、冷房負荷(冷凍回路の熱負荷)が大きく、大きな
吐出容量を必要とする状態では、吸入室34へ吸入され
る吸入冷媒ガスの温度か高いことに基づき、その影響を
受けてロータ16及びベーン28と回動板56との摺動
部に存在する潤滑油の温度が高く、その粘度が低い状態
にあるため、口    ′−タ16及びベーン28が回
動板56に与える連回りトルクは比較的小さい状態にあ
る。従って、回動板56はウズ巻バネ64の付勢力によ
って第2図に示すように前記原位置に保たれ、圧縮機は
大容量運転を行うため大きな冷房能力か得られる。
このような大容量運転状態が−・定時間維持されること
によって、室温が徐々に快適温度に接近し冷房負荷が小
さくなると、吸入室34に吸入される冷媒ガスの温度が
低下し、上記摺動部に存在する潤滑油の温度を低下させ
て、その粘度を高めるため、ロータ16及びベーン28
の回動板56に与える連回りトルクが増大し、それか設
定値を超えると、回動板56がウズ巻ハネ64の付勢力
に抗してロータ回転方向と同し向きに回動させられて、
前述のように圧縮機は小容量運転状態へと移行し、必要
以上の圧縮仕事を行うことが回避されて、過剰冷房等が
防止される。また、圧縮機が長く停止状態に放置された
場合にも、上記摺動部に供給される潤滑油の温度が低い
ためにその粘度は高く、従って圧縮機の起動時において
も、ロータ16及びベーン28が与える連回りトルクに
よって回動板56が回動させられ、小容量運転状態とな
るため、起動時のショックが小さく、また液圧縮を防止
する効果もある。
一方、圧縮機の吐出圧力、つまり吐出室44或いは油分
離室52の吐出冷媒ガス圧力が低い状態では、ロータ軸
19の端面に作用する油の圧力もそれと等しく、従って
ロータ16の端面と回動板56の板面とのクリアランス
(油膜の厚さ)が比較的大きく、回動板56に与えられ
る連回りトルクも大きくはならない。しかし、吐出圧力
が増大してロータ軸19の端面に作用する油の圧力が増
大し、ロータ軸18.19の軸方向における力の不均衡
、つまりロータ16の端面を回動板56に押し付ける向
きの軸方向力が大きくなると、ロータ16の端面と回動
板56とのクリアランスが減少するため、回動板56に
与える連回りトルクが大きくなり、それが設定値を超え
ると、ウズ巻ハネ64の付勢力に抗して回動板56かロ
ータ回転方向と同じ向きに回動させられ、圧縮機に前述
の   ゛ような小容量運転を行わせる。その結果、圧
縮機の吐出圧が高い状態において圧縮機を駆動するため
の所要動力が軽減され、エンジンの負担が軽くなる。ま
た、圧縮機の各構成部分、例えばハーフ28等に過大な
力が作用することが防止されるため、強度設計上の自由
度が向上する。
なお、上記のように回動板56が回動させられて、圧縮
機が小容量運転状態へ移行する原因、つまりロータ16
の回転速度の増大、吸入冷媒ガスの温度の低下による摺
動部の潤滑油粘度の上昇、吐出圧の高まりに伴う摺動部
のクリアランスの減少等は、それぞれ単独で生じる場合
もあるが、それらの2以上が同時に生しることもあり、
そのような場合には、それらの相乗効果により回動板5
6が回動させられて、圧縮機を小容量運転状態へ移行さ
せることとなる。
次に、第5図に基づいて別の実施例を説明する。
この実施例では、回動板56に形成された貫通穴66か
圧縮室32に開口してはおらず、第1図に示す吸入通路
38のフロントサイドプレート4とシリンダ2との間に
おいてその吸入通路38に連通させられて、吸入通路の
一部を構成している。
この吸入通路38のフロントサイドプレート4の部分は
、それを厚さ方向に貫通ずる貫通穴82 (第5図参照
)によって形成され、この貫通穴82を経て回動板56
の貫通穴66が吸入室34へ連通させられており、回動
板56が第5図において時計回りに回動させられるのに
従って、貫通穴66のフロントサイドプレート4の貫通
穴82に対する連通面積が減少するようになっている。
すなわち、この実施1列では、回動板56の回動により
、圧縮開始時期に変更は生じないが、冷媒ガスの吸入有
効面績が減少して吸入冷媒ガスの流れに絞りが与えられ
、その流量が抑えられることによって、圧縮機を小吐出
容量運転状態へ移行させるようになっているのである。
その他の部分に一ついては、前記実施例と同様であるた
め、詳しい説明は省略する。
更に、別の実施例を第6図に基づいて説明する。
この実施例では、回動板56に形成された貫通穴66が
前記圧縮室32に開口させられて、圧縮行程途上にある
圧縮室32を吸入行程途上にある圧縮室32へ連通させ
得るものとされ、かつ、その貫通穴66が吸入通路38
へ連通させられて、吸入通路の一部を構成している。こ
の吸入通路38のフロントサイドプレート4の部分は、
それを厚さ方向に貫通して形成された貫通穴82によっ
て形成され、回動板56が第6図において時計回りに回
動させられることにより、貫通穴66の貫通穴82に対
する連通面積を減少させて吸入冷媒ガスの流量を減少さ
せると同時に、貫通穴6Gの前記吐出口42側の端をそ
の吐出口42側へ近づかせて、圧縮開始時期を例えば位
置A2まで遅らせ、それら圧縮開始時期の遅れと吸入冷
媒ガスの減少との相乗効果によって、圧縮機を小吐出容
量運転状態へ移行させるように構成されている。その他
の部分については、これまで説明した実施例と同様であ
るため、詳しい説明は省略するが、この実施例のように
圧縮開始時期を遅らせると同時に吸入冷媒カスの吸入量
を減少させるようにすれば、より効果的な能力タウンを
図ることができる。
更に、回動板56をウズ巻ハネ64の付勢力に抗して回
動さ−U″る駆動力の発生原因として、ロータ16の回
転速度の増大と、吸入冷媒ガスの温度低下に伴う’/’
3’/に油粘度の上昇と、吐出圧の上昇との三つの条件
を全て含む構成に限らず、そのいずれか一つ或いは二つ
だけを含むように圧縮機を構成することも可能である。
また、ウズ巻ハネ64以外の弾性部材を採用すること、
更にロータが円筒状シリンダの内周面の1箇所に極く近
接する状態で偏心配置されたタイプのベーン圧縮機、更
には冷媒ガス以外の気体を圧縮するベーン圧縮機に本発
明を適用すること等を始めとして、当業者の知識に基づ
き種々の変更、改良等を施した態様が存在することは勿
論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第一、第二及び第三発明の実施例を全て含む
実施例である冷媒ガス圧縮用ベーン圧縮機の縦断面図で
ある。第2図は、第1図におけるn−tt断面図であり
、第3図は、第1図に示す圧縮機の一部を簡略に、かつ
そこの圧力分布と共に示す部分断面図である。第4図は
、第1図に示すベーン圧縮機の一作動状態を第2図と対
応させて示す部分断面図である。第5図及び第6図は、
それぞれ別の実施例を示す断面図であって、第2図に相
当する図である。 2ニジリンダ 4:フロントサイドプレート6:リヤサ
イドプレート 8:ロータ室16:ロータ  18.1
9:ロータ軸20.22:軸受  28:ベーン 32:圧縮室    341吸入室 38:吸入通路   40:吸入口 42:吐出口    44:吐出室 52:油分離室   56二回勅板 58:円環溝    60:円弧溝 62:ピン 64:ウズ巻ハネ(弾性部材)66.68
.82二貫通穴 70;油通路72.74:油溝  7
8;軸受キャップ80 : l自室

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)シリンダの開口端にサイドプレートが固定される
    ことにより形成されたロータ室と、そのロータ室内で前
    記シリンダの内周面に摺接可能なベーンを保持して回転
    させられるロータとを備え、そのロータの回転により容
    積が変化する複数の圧縮室に吸入口から吸入室の気体を
    吸入し、吐出口から吐出するベーン圧縮機であって、 板状を成し、前記シリンダとサイドプレートとの間に前
    記ロータおよびベーンの端面に接触または極く近接する
    状態で、かつほぼ前記シリンダの中心線の周りに回動可
    能に設けられるとともに、自身の厚さ方向の貫通穴また
    は凹部を有し、前記回動に伴うその貫通穴または凹部の
    位置の変化によって前記圧縮機の吐出容量を変化させる
    回動板と、 その回動板の板面と前記ロータおよびベーンの端面との
    間の摺動部に潤滑油を供給する手段と、少なくとも前記
    ロータの回転速度の増大を原因の一つとして前記ロータ
    およびベーンが前記回動板に与える連回りトルクが少な
    くとも設定値を超えた後には弾性変形して、その回動板
    がロータの回転方向と同じ向きに前記連回りトルクに対
    応する角度だけ回動することを許容する弾性部材とを含
    むことを特徴とする可変容量型ベーン圧縮機。
  2. (2)前記貫通穴または凹部が前記圧縮室に開口させら
    れて、前記複数の圧縮室のうち圧縮行程途上にある圧縮
    室を吸入行程途上にある圧縮室へ前記ベーンの側端を抜
    けて連通させ得るものであって、前記回動板が回動させ
    られることにより、前記貫通穴または凹部の開口の、前
    記吐出口に近い側の端の位置が変化して圧縮開始時期を
    変更するように構成されている特許請求の範囲第1項記
    載のベーン圧縮機。
  3. (3)前記回動板の貫通穴が、前記サイドプレートを厚
    さ方向に貫通して形成された貫通穴を経て前記吸入室へ
    連通させられて吸入通路の一部を構成し、かつ前記回動
    板が回動させられることにより、それの貫通穴と前記サ
    イドプレートの貫通穴との連通面積が変化して吸入気体
    の流量を増減させるように構成されている特許請求の範
    囲第1項記載のベーン圧縮機。
  4. (4)前記回動板の貫通穴か前記圧縮室に開口させられ
    て、前記複数の圧縮室のうち圧縮行程途上にある圧縮室
    を吸入行程途上にある圧縮室へ連通させ得るものであり
    、かつその貫通穴が前記サイドプレートにそれを厚さ方
    向に貫通して形成された貫通穴を経て前記吸入室へも連
    通させられて吸入通路の一部を構成し、前記回動板が回
    動させられることにより、それの貫通穴の前記吐出口に
    近い側の端の位置が変化して圧縮開始時期を変更すると
    同時に、その貫通穴と前記サイドプレートの貫通穴との
    連通面積が変化して吸入気体の流量を増減させるように
    構成されている特許請求の範囲第1項記載のベーン圧縮
    機。
  5. (5)シリンダの開口端にサイドプレートが固定される
    ことにより形成されたロータ室と、そのロータ室内で前
    記シリンダの内周面に摺接可能なベーンを保持して回転
    させられるロータとを備え、そのロータの回転により容
    積が変化する複数の圧縮室に吸入口から吸入室の気体を
    吸入し、吐出口から吐出するベーン圧縮機であって、 板状を成し、前記シリンダとサイドプレートとの間に前
    記ロータおよびベーンの端面に接触または極く近接する
    状態で、かつほぼ前記シリンダの中心線の周りに回動可
    能に設けられるとともに、自身の厚さ方向の貫通穴また
    は凹部を有し、前記回動に伴うその貫通穴または凹部の
    位置の変化によって前記圧縮機の吐出容量を変化させる
    回動板と、 その回動板の板面と前記ロータおよびベーンの端面との
    間の摺動部に潤滑油を供給する手段と、前記摺動部の近
    傍に前記吸入室の吸入気体を導き、その吸入気体の温度
    に応じて前記潤滑油の粘度を変化させる手段と、 前記吸入気体の温度が低くなることに基づく前記潤滑油
    の粘度の増大を少なくとも原因の一つとして、前記ロー
    タおよびベーンが前記回動板に与える連回りトルクが少
    なくとも設定値を超えた後には弾性変形して、前記回動
    板がロータの回転方向と同じ向きに前記連回りトルクに
    対応する角度だけ回動することを許容する弾性部材と を含むことを特徴とする可変容量型ベーン圧縮機。
  6. (6)シリンダの開口端にサイドプレートが固定される
    ことにより形成されたロータ室と、そのロータ室内で前
    記シリンダの内周面に摺接可能なベーンを保持して回転
    させられるロータとを備え、そのロータの回転により容
    積が変化する複数の圧縮室に吸入口から吸入室の気体を
    吸入し、吐出室から吐出するベーン圧縮機であって、 板状を成し、前記シリンダとサイドプレートとの間に前
    記ロータおよびベーンの端面に接触または極く近接する
    状態で、かつほぼ前記シリンダの中心線の周りに回動可
    能に設けられるとともに、自身の厚さ方向の貫通穴また
    は凹部を有し、前記回動に伴うその貫通穴または凹部の
    位置の変化によって前記圧縮機の吐出容量を変化させる
    回動板と、 その回動板の板面と前記ロータおよびベーンの端面との
    間の摺動部に潤滑油を供給する手段と、前記ロータの両
    端の中心部から一体的に突出してロータと共に軸方向に
    微小量移動可能なロータ軸に、前記吐出口より下流側の
    吐出側圧力を軸方向に関して不均衡に作用させることに
    より前記ロータの端面を前記回動板に押し付ける向きの
    軸方向力を生じさせる手段と、 前記ロータ軸に作用させられる吐出側圧力の上昇による
    前記軸方向力の増大に基づいて前記ロータの端面と前記
    回動板との間のクリアランスか減少することを少なくと
    も原因の一つとして、前記ロータおよびベーンの前記回
    動板に与える連回りトルクが少なくとも設定値を超えた
    後には弾性変形して、その回動板が前記ロータの回転方
    向と同じ向きに前記連回りトルクに対応する角度だけ回
    動することを許容する弾性部材と を含むことを特徴とするベーン圧縮機。
JP19908784A 1984-09-21 1984-09-21 可変容量型ベ−ン圧縮機 Pending JPS6176787A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62294791A (ja) * 1986-06-13 1987-12-22 Toyota Autom Loom Works Ltd 可変容量式回転型圧縮機
JPS631790A (ja) * 1986-06-20 1988-01-06 Toyota Autom Loom Works Ltd 可変容量式回転型圧縮機
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