JPS6168428A - 牛アデノウイルス7型ワクチン - Google Patents

牛アデノウイルス7型ワクチン

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JPS6168428A
JPS6168428A JP19009984A JP19009984A JPS6168428A JP S6168428 A JPS6168428 A JP S6168428A JP 19009984 A JP19009984 A JP 19009984A JP 19009984 A JP19009984 A JP 19009984A JP S6168428 A JPS6168428 A JP S6168428A
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鮫島 都郷
Tetsuo Kato
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、牛アデノウィルス7型ウィルスを山羊由来の
組織培養細胞で増殖させる方法、並びに得られたウィル
ス浮遊液を用いて調製されたワクチンに関し、さらに詳
しくは、牛アデノウィルス7型ウィルスを山羊由来の肺
、肝、牌、腎、精巣。
胸腺、甲状腺、その他の組織由来の培養細胞に接種し、
30〜37℃で培養又は継代順化させることによシ、牛
由来の組織培養細胞と同程度にウィルスを増殖させ、得
られたウィルス浮遊液を原材料として調製された生ワク
チン又は不活化ワクチンに関するものである。
〔発明の背景〕
牛アデノウィルス7型ウィルスは牛アデノウィルスの多
くの型(9型以上)の中で牛に対する病原性がもっとも
強く、牛に感染すると2〜3日の潜伏期で41〜42℃
の発熱がみられ、5〜7日間持続し、鼻汁、流涙、咳等
の呼吸器症状、又は発熱末期にかけて激しい下痢をとも
なった消化器症状を発症させる。幼牛はこれらの呼吸器
症状及び消化器症状を同時に発現する場合が多く、この
ような場合の死亡率は高い。近年、乳用ホルスタイン種
雄子牛の集団的な肉用肥育が行われるようになり、大き
な被害がみられている。本ウィルスは妊娠中に感染する
と胎児感染を起し、流産又は虚弱子症候群の原因ともな
っている。さらに、本ウィルスはしばしば他のウィルス
、例えば、牛の・セラインフルエンザウィルス3型、ア
ールニスウィルス、レオウィルス、ライノウィルス、牛
伝染性鼻気管炎ウィルス、牛ウィルス性下痢・粘膜病ウ
ィルス、牛、/#ルボウイルス、牛コロナウィルス。
牛ロタウィルス等との2種又は3種以上のウィルスとの
混合感染を起すことがあシ、このような場合の被害はさ
らに大きくなる。このような状況のなかで本ウィルス感
染症に対する有効なワクチンの開発が急務とされている
。言うまでもなく、ワクチンの製造については、宿主動
物に対する外来の病原ウィルスの混入のない動物材料又
は培養細胞を用い、ウィルスを高度に増殖させる必要が
あるが、本ウィルスを牛以外の動物又は培養細胞で高度
に増殖させる方法はこれまでに提案されていない・した
がって、野外からのウィルス分離や分離ウィルスの弱毒
化には、もっばら子牛精巣培養細胞が用いられており、
ワクチンの製造に適する動物材料又は培養細胞の開発が
望まれている。
〔発明の目的〕 本発明はかかる観点から、牛以外の動物由来の培養細胞
を用いて高度に牛アデノウィルスを増殖させることので
きる培養法の提供を目的としてなされたものである。
また本発明の他の目的は、かかる培養法によって増殖さ
れたウィルスよシ製造されたワクチンを提供するところ
にある。
〔発明の概要〕
前記した目的に従って、本発明翳は牛以外の動物、すな
わち、モルモット、ハムスター、豚、サル及び山羊由来
の培養細胞を用いて、本ウィルスの増殖性を検討した。
これによると、モルモット。
ハムスター及びサル由来の培養細胞では、いずれも良好
な成績は得られず、豚の精巣初代培養細胞では少量のウ
ィルス増殖がみられたが、継代順化によってもウィルス
の増殖性を高めることには成功していない。これに対し
、山羊由来の培養細胞では非常に良好な結果が得られる
ことを知見した。
かかる観点から、本発明者は牛以外の動物として山羊を
選び、得られた組織から培養細胞を調製し、同培養細胞
での本ウィルスの増殖性を検討したところ、本ウィルス
が牛由来の培養細胞と同程度に増殖すること、さらには
本培養細胞から得られたウィルス浮遊液から調製した生
ワクチン及び不活化ワクチンが十由来の培養細胞から得
られたワクチンと同程度の有効性を保持していることを
見い出し本発明をなすに至ったものである。
以下本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、
本発明は実施例のみに限定されるものではない。
(1)山羊由来組繊細胞の培養 各種動物のπ■織由来の細胞培養法は、一般的には細胞
を消化剤で単離させ、その単離細胞を細胞培養液に浮遊
させ、宿主動物の体温に近い温度(36〜37℃)で培
養し、細胞層を形成させる単層培養法が用いられ、他に
、組織を可能な限シ細切し、その組織由来の性状を保持
させた状態で培養液に浮遊させ、宿主動物の体温に近い
温度で培養する器官培養法が用いられる。単層培養法に
は静置培養法、低速回転培養法、マイクロキャリアー培
養法、多重層培養法等の応用が可能である。
本発明ではこれらの各培養法が適用可能であるが、本例
では単層培養法の静置培養法を行なった。
細胞培養用の山羊組織は胎児又は生後30日以内の子山
羊から得たものが、よシ良好な結果が得られる。各組織
を無菌的に採取し、細切した後、約200倍量の0.O
IMIJン酸緩衝食塩液(以下PBSという)に浮遊さ
せ、軽く撹拌しながら組織を洗浄し、適当な遠心沈殿管
に入れ、500〜800rpmで2分間遠心分離し、沈
殿に集められた組織を約200倍量の0.25%)リグ
シンPBS溶液、又は0.01%ディスパーゼPBS溶
液中に浮遊させ、7〜10℃又は30〜32℃でスター
ラー撹拌しながら細胞をばらばらに消化単離させる。単
離細胞浮遊液を適当な沈殿管に入れ、800〜1100
0rpで2分間遠心分離し、沈殿に集められた単離細胞
を、約100倍量の牛アデノウィルス7型つィルス抗体
陰性の山羊血清を5%の割合に含む平衡リン酸緩衝食塩
液に浮遊させ、撹拌洗浄後、800〜11000rpで
2分間遠心分離するつ沈殿に集められだ単離細胞を上記
同様にして洗浄する。
この操作は軽遠心した上清かほとんど透明になるまでく
りかえす。ついで、沈殿に集められた単離細胞をS胞増
殖用培養液(牛アデノウィルス7型つィルス抗体陰性の
山羊血清10チ、TPB (Tryptoa。
Phosphate Broth ) 0.295%及
び7%NaHCOs溶液1%を含むイーグルMEM(M
inimum EssentialMedium)溶液
)に11nl当たり5〜8×105個になるように浮遊
し、細胞培養びんの容量にしたがって規定量ずつ分注し
、37℃で4〜5日間静置培養して細胞層を形成させる
。細胞の継代及び凍結保存は常法によって行う。通常こ
れらの培養細胞は5代以上の継代が可能である。
(2)ウィルスの山羊由来培養細胞での培養実施例1 
弱毒ウィルスの培養 生後7日の子山羊から肺、肝、牌、腎、胸腺及び精巣を
採取し、前記の細胞培養法で各培養細胞を調製し、試験
ては200WLt容量の培養びんに104ずつ分注し、
37℃で4日間培養した継代2伏目の細胞を用いた。又
、ウィルス増殖用の対照培養細胞として子牛精巣培養細
胞を用いた。ウィルス株は子牛精巣培養細胞に300の
低温培養法で継代順化された弱毒ウィルスBT−3株(
農林水産省家畜試験場より分与)を用いた。ウィルス接
種は各培養細胞の培養液を除去し、PBSで細胞表面を
1回洗浄後、10” TCID5o/ml (l rn
l中の50チ組織培養感染ウィルス量)のウィルス浮遊
液を1 mlずつ接種°し、37℃で60分間感作して
ウィルスを吸着させた後、接種材料を除去し、細胞維持
用培養液(牛アデノウィルス7型つィルス抗体陰性の山
羊血清2チ、TPB O,295%及び7%NaHCO
s溶液2チを含むイーグルMEM溶液)をLon/ずつ
注加後、37℃と30℃で静置培養しながらCPE (
Cyto Pathogenlc Effect :細
胞変性効果)出現状況を観察した。又、37℃では培養
7日目に、30℃では培養144日目培養液を採取し、
子牛精巣培養細胞を用いてウィルス含有量を測定した。
対照培養細胞として用いた子牛精巣培養細胞は37℃で
は7日目、30℃では122日目培養液を採取した。結
果は下記表1にみられるように、37℃培養ではウィル
ス接種後7日目にはすべての培養細胞に20〜50%以
上のCPEが出現し、その培養液1. ml中のウィル
ス含有量は、20%程度のCPEを示した肝、牌、腎で
はそれぞれ105°8.106−0.105°’ TC
ID   50%以上のCPEを示した肺、胸腺、精巣
ではそれぞれ107”8゜10’−8,10”6TCI
D5oであった。対照培養細胞のCPEは80%以上で
、その培養液1d中のウィルス含有量は10乙8TC■
D5oであった。30℃培養では培饗14日目では肺、
胸腺、精巣に20〜5゜チのCPEが出現したが、その
他の培養細胞ではCPEが出現しなかった。これらの培
養液1 nLt当たりのウィルス含有量は、cpgの出
現した肺、胸腺。
精巣ではそれぞれ10’−2,10” 、 1い0TC
ID5〇− CPEの出現しなかった肝、牌、腎ではそれぞれ1 (
)5.5 、104°0,10TcID5oテあった。
30℃対照培養細胞のCPEは122日目80チ以上と
なり、その培養液IM当たりのウィルス含有量は106
・4TCID5oであった。以上の成績は本ウィルスが
山羊由来の培養細胞で牛由来の培養細胞と同程度に増殖
することを示している。
表1 山羊由来培養細胞での弱毒ウィルスの培養※I 
CPE ニー陰性、+20%以下、+50%。
−1+170% 、+))80%以上 ※2ウィルス含有量: log 10TCID5o/m
I! 。
子牛精巣培養細胞で測定 実施例2 残害ウィルスの培養 生後3日の子山羊から肺、腎、甲状腺、胸腺及び精巣を
採取し、前記の細胞培養法で各培養細胞を調製し、試験
には500ゴ容量の培養びんに30m1ずつ分注し、3
7℃で4日間培養した継代2伏目の細胞を用いた。又、
ウィルス増殖用の対照培養細胞として子牛精巣培養細胞
を用いた。ウィルス株は牛に病原性を示す残雪な袋井法
(農林水産省家畜試験場より分与)を用いた。ウィルス
接種は各培養細胞の培養液を除去し、PBSで細胞表面
を1回洗浄後、105゛0TCより5o/ゴのウィルス
浮遊液を5dずつ接種し、37℃で60分間感作してウ
ィルスを吸着させた後、接種材料を除去し、細胞維持用
培養液を50ゴずり注加後、37℃で・静置培養しなか
らCPE出現状況を観察した。又、培養液の一部をウィ
ルス接種後5日、8日及び100日目抜き取り、そのウ
ィルス含有量を子牛精巣培養を用いて測定した。結果は
下記表2にみられるように、 CPEの出現は胸腺細胞
で4日目から、肺及び甲状腺細胞で7日目から認められ
たが、腎及び精巣細胞では培養100日目で認められな
かった。ウィルス増殖のピークは大部分の培養゛細胞で
5日目前後とみられ、7日目以降cpFJの認められた
肺、甲状腺、胸腺由来の培養液1d当たりのウィルス含
有量は5日目でそれぞれ10   。
105−0.10’°8TCより5oで、100日目は
それぞれ10”8゜105°3.10”8TCID5o
であった。CPEの出現しなかった腎及び精巣細胞の培
養液では100日目105・0゜106°0TCより5
o〜の値を示した。対照として用いた子牛精巣培養細胞
ではウィルス接種後3日目からCPEが出現し、8日目
には80%以上となり、その培養液1−当たシのウィル
ス含有量は108・0TCID5oであった。以上の成
績は、牛アデノウィルス7型強毒ウィルス袋井株が山羊
由来の培養細胞で増殖することを示しているが、その程
度は牛由来の培養細胞に若干劣ることが示されている。
実施例3 残置ウィルスの継代順化 実施例2において、山羊由来の培養細胞では残雪つィル
ス袋井株の増殖が牛由来の培養細胞の場合よりも劣る傾
向が示されたので、本ウィルスの山羊由来培養細胞への
継代順化を試みた。試験に用いた培養細胞は実施例2に
用いた子山羊の肺。
胸腺及び精巣細胞の継代4〜8代のものを用いた。
ウィルスは実施例2の培養10日目に採取した各培養細
胞系のものを用いた。ウィルスの継代は104°7〜1
05°3TCID5o/mのウィルス浮遊液を、実施例
2と同様の方法で接稲し、吸着させた後培養液を加え、
37℃で7日間培養する方法で7〜10代行った。その
結果、下記表3にみられるようにいずれの培養細胞でも
培養7日目までのCPEは、ウィルスの継代が進むにつ
れてその程度が強く現れるようになり、肺培養細胞では
継代3代目から50%、8代目から80%以上、胸腺培
養細胞では2代目から50%、6代目から80%以上、
精巣培養細胞では2代目まではCPEが出現しなかった
が、3代目で20%、6代目で50% 、8代目で80
チ以上となった。培養液中のウィルス含有量はCPEの
程度が強く現れるのに平行して増加し、肺培養細胞では
継代7代以降、胸腺培養細胞では継代4代以降、精巣培
養細胞では継代7代以降いずれも10  TCID5o
/mJ以上となり、その最高値は胸腺培養縄胞継代5伏
目の108°0TCID5o/ml!であった。以上の
成績は残雪つィルス袋井株が山羊由来の培養細胞に順化
し、牛由来の培養細胞の場合と同程度に増殖することを
示している。
(3)ワクチンの調製 ワクチンには、対象動物に病原性を示さないように弱毒
化された生きたウィルスを用いた生ワクチンと、弱毒ウ
ィルス又は残雪ウィルスを薬剤又はその他の方法で殺し
、免疫原性のみを保持させた不活化ワクチンとがあり、
以下これらの各実施例について示す。
実施例4 生ワクチンの調製及び牛への応用生ワクチン
の調製 暗合137日の山羊胎児から肺、肝、牌、腎。
胸腺、筋肉、皮膚の各組織を採取し、前記(1)の細胞
培!法によって各培養細胞を調製した。試験には500
M容量の培養びんに30Mずつ分注し、37℃で4日間
培養した継代3伏目の各細胞を用いた。ウィルス株は弱
毒ウィルスBT−3株を山羊胸腺培養細胞で3代限界希
釈継代したクローンを同培饗細胞でさらに2伏縫代増殖
させたBT−3−GTh 5株を用いた。ウィルス接種
は各培養細胞の培養液を除去し、細胞表面をPBSで1
回洗浄後、105°5TCより50/Tnl!のウィル
ス浮遊液を5Mずツ接iし、37℃で60分間感作して
ウィルスを吸着させた後、接種材料を除去し、細胞維持
用培養液50−ずつを注加し、32〜34℃で静置培養
した。培養7日目には20〜80%のCPEが出現した
ので、各培養細胞ごとに培養液を採取混合した。
各培養液14当たりのウィルス含有量は、CPEが20
〜50%であった肝、牌、腎の各培養細胞由来では、そ
れぞれ105°0 、105.8 、105°5TCI
D5oでありたが、CPEが80%以上を示したその他
4種の培養細胞由来では107・5〜107°7の高い
値が得られた。高い値の得られた前記4種の細胞培養液
を混合し、軽遠心した上液をワクチン調製用のウィルス
浮遊液とし、これを2分し、その一方にはへ安定剤(乳
糖10%及びポリビニールピロIJ)’:10.3チ溶
液)を、他方には−B安定剤(ペプトン10%及びポリ
ビニールピロリドン0.3%溶液)を等量加え、10d
容量のバイアルに1rnlずつ分注し、凍結乾燥後、減
圧下で封じ、前者をLotAl、後者をLotA2とし
、20ツトの生ワクチンを調整した。本ワクチンを10
dずつの溶解用液(Q、OIM平衡平衡リン酸緩衝液塩
液溶解し、子牛精巣培養細胞を用いてウィルス含有量を
測定した結果、LotAlでは105゛5TCID5o
/コ、LotA2では105°6TCID5o/m7で
あった。この成績は、弱毒ウィルスの約103゛0TC
より5oを牛に注射すると十分な免疫が付与されること
から、山羊由来培養細胞で得られたウィルス浮遊液から
高力価の生ワクチン製造が可能なことを示している。
生ワクチンの安全性 前記により調整した生ワクチンLotA1及び2の各2
本ずつを2 mlの溶解用液で溶解(含有ウィルス量1
06.8及び106°9Tcより5o)シ、これを体重
178〜193ゆのアデノウィルス7型ウィルス抗体陰
性の子牛1頭ずつに皮下注射し、1頭を非注射対照牛と
して同居させた。これらの子牛は毎日元気・食欲の異常
、鼻汁及び下痢の有無等の臨床症状の観察、体温及び白
血球数の計測を14日間、血液、糞便及び鼻汁からのワ
クチンウィルスの回収を10日間実施した。又、ワクチ
ン注射後7日、14日、21日目に血清中の牛赤血球凝
集抑制(HI−)抗体価を測定した。その結果、試験牛
は観察期間中まったく異常を示さず経過し、体温及び白
血球数にも異常が認められなかった。又、血液。
糞便及び鼻汁からのウィルス回収もすべて陰性であった
。HI抗体はワクチン注射牛では7日目から検出され、
その値は20倍と40倍、14日目には40倍と80倍
、21日目にはいずれも160倍となった。一方、同居
牛は同居21日後においてもHE抗体は検出されなかっ
た。以上の結果は下記表4に示した通りであυ、本ワク
チンウィルスが有効量(103゛0TCrD5o)の約
5000倍量を子牛に注射しても安全であることを示し
ている。
生ワクチンの免疫原性 前記生ワクチンLot A 1及び2を101nlの溶
解用液で溶解し、さらに溶解用液を用いて200倍に希
釈してIWll当たシのウィルス含有量がLotAlで
は10”2TCID!、0 、Lot A 2では10
3−’ TCID5oになるように調整したものを注射
材料とした。供試牛は体重167〜235鞄の牛アデノ
ウィルス7型つィルス抗体陰性の子牛5頭を選出した。
2頭にはLotA1希釈ワクチンの1 atずつを、2
頭にはLotA2希釈ワクチンの1ゴずつを、それぞれ
皮下注射し、1頭は残置ウィルス攻撃対照として、ワク
チン注射中に同居させた。これらの子牛は毎日元気・食
欲の異常、鼻汁及び下痢の有無等の臨床症状の観察、体
温及び白血球数の計測を14日間行うとともに、7日ご
とに288日目でHI及び中和抗体価を測定した。さら
に、これらの試験中はワクチン注射後28日目に残置つ
ィルス袋井株の107°0TCID5oを皮下注射する
方法で攻撃し、臨床症状の観察、体温及び白血球数の計
測、血中からの攻撃ウィルスの回収を14日間行うとと
もに攻撃後7日目及び144日目HI及び中和抗体価を
測定した。結果は表5にみられるように、ワクチン注射
による臨床症状2体温及び白血球数の異常はいずれの牛
にも認められなかった。T(I及び中和抗体応答はワク
チン注射後7臼目には4頭中3頭(75%)に、144
日目は金側に認められ、強含ウィルス攻撃時(ワクチン
注射後28日目)にはHI抗体で40〜80倍、中和抗
体で16〜64倍の値が検出された。これらのワクチン
注射中は残雪ウィルス攻撃後も臨床症状1体温及び白血
球数の異常をまったく示さず経過し、血中ウィルスの検
出も陰憔てあり、さらに攻撃後の抗体上昇がまったく認
メラレず、10乙0Tcより5oの攻撃ウィルスに対シ
完全な防御を示した。一方、ワクチン非注射対照牛は典
型的なアデノウィルス7型感染症の症状を示して耐過し
、血清中には高いHI及び中和抗体が産生された。以上
の成績は、山羊由来の培養細胞を宿主として作出された
生ワクチンは10’°0TcID5゜前後の注射ウィル
ス量で約1カ月後には野外の残置ウィルスの感染を防御
することを示している。
実施例5 不活化ワクチンの調製及び牛への応用不活化
ワクチンの調製 30日令の子山羊から肺、胸腺及び精巣の各組織を採取
し、前記(1)の細胞培養法によって各培養細胞を調製
した。試験には500d容量の培養びんに30m1ずつ
分注し、37℃で5日間培養した継代3伏目の細胞を用
いた。ウィルス株は残置つィルス袋井株の山羊精巣培養
細胞継代7伏目のウィルスを用いた。ウィルス接種は各
培養細胞の培養液を除去し、細胞表面をPBSで1回洗
浄後、105゛5TCID、、o/rnlのウイ、I+
/ス浮遊液を5rLlずつ接種し、37℃で60分間感
作してウィルスを吸着させた後、接種材料を除去し、細
胞維持用培養液50ゴずつを加え、37℃で静置培養し
、ウィルス接種後7日目に各培養細胞ごとに培養液を採
取混合した。ついで軽遠心後、その上液の一部はウィル
ス含有量測定用とし、残部にはホルマリンを0.2%の
割合に添加し4℃で7日間不活化した。
不活化ウィルス浮遊液に1/10量のリン酸アルミニウ
ムグルを添加し、2目抜3ON容量のバイアルに30d
ずつ分注後封栓し、肺、胸腺及び精巣培養細胞由来の順
にLotAl、2.3とし、30ツトの不活化ワクチン
を調製した。これらの不活化ワクチン調製用ウィルス浮
遊液の不活化前のウィルス含有量1d、ツレツレ1o乙
5.1o8°0.1o8゛0TcID5゜でありた。以
上の成績は本不活化ワクチン中に十分な抗原量が含有さ
れていることを示している。
また、この他に山羊由来の肝、牌、筋肉、皮膚の各組織
を用いて調整した不活化ワクチンについても、十分な抗
原量の含有されていることが確認された。
不活化ワクチンの安全性 前項鵞\(至)で試作した不活化ワクチン30ツトを、
体重210〜230kgの牛アデノウィルス7型つィル
ス抗体陰性の子牛1頭ずつに、それぞれ10dずつ頚部
筋肉内に注射し、元気・食欲の異常、鼻汁及び下痢の有
無等の臨床症状の観察と体温測定を14日間行うととも
に、ワクチン注射後7日、14日及び21日目にHI抗
体価を測定した。その結果は下記表6に示す通シであり
、試験牛は観察期間中まったく異常を示さず経過した。
血清中のHI抗体はワクチン注射後14回圧までは検出
されなかったが、21日回圧金側に20〜80倍の値が
検出された。この成績は、本不活化ワクチン中の装置ウ
ィルスが完全に不活化され、子牛に対して安全なことを
示している。
不活化ワクチンの免疫原性 前項2− (1)で試作した不活化ワクチン30ツトを
、体重178〜213kgの牛アデノウィルス7型つィ
ルス抗体陰性の子牛2頭ずつに、それぞれ3dずつ28
日間隔で2回頚部筋肉内に注射し、元気・食欲の異常、
鼻汁及び下痢の有無等の臨床症状の観察と体温測定をワ
クチン注射後14日間実施するとともに、ワクチン第1
回注射直前、第1回注射直前及び第2回注射後14日目
に血清中のHI及び中和抗体を測定した。結果は表7に
みられるようだ、試験中は観察期間中まったく異常を示
さず経過し、ワクチン第2回注射直前にはいずれも10
〜40倍のHI抗体及び2〜16倍の中和抗体が検出さ
れた。これらのHI及び中和抗体価はワクチンの第2回
注射後14日目にはさらに上昇し、HI抗体は40〜3
20倍、中和抗体は32〜256倍の値を示した。以上
の成績は、本不活化ワクチンが有効な免疫原性を保持し
ていることを示している。
〔発明の効果〕
本発明によって、牛アデノウィルス7型ウィルスを山羊
由来の組繊細胞によって培養増殖させることが実現され
、これによって本ウィルス感染症に対する有効なワクチ
ンを初めて提供することができるものとなったものであ
り、その有用性は極めて犬なるものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 牛アデノウイルス7型のウイルスを山羊由来の組織
    培養細胞を用いて増殖させることを特徴とするウイルス
    の培養法。 2 牛アデノウイルス7型のウイルスを山羊由来の組織
    培養細胞を用いて増殖させ、得られたウイルス浮遊液を
    出発材料として調製されたことを特徴とするワクチン。
JP59190099A 1984-09-11 1984-09-11 牛アデノウイルス7型ワクチン Expired - Lifetime JPH07561B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0650734A1 (en) * 1993-10-28 1995-05-03 Division Of Microbiology, Kyoto Biken Laboratories, Inc. Polyvalent live varal vaccine

Citations (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4940924A (ja) * 1972-08-24 1974-04-17
JPS5018619A (ja) * 1973-03-28 1975-02-27

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