JPS6159153B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はトラフ状に成形されたゲレンデ滑走路
のためのローラスレーであつて、座部を保持する
基枠の前端に、水平軸を中心として旋回可能でか
つ滑走シユーを備えた足載せ台が枢着されてお
り、坐部の下に、前方には１対の車輪が配置され
かつ後方には１対の滑りシユーが配置され、坐部
の前に配置された滑走レバーを前方へ押すことに
よつてゲレンデ滑走路から持上げられるブレーキ
部材が設けられている形式のものに関する。

このようなローラスレーは西ドイツ国特許出願
公開第2515994号明細書によつて公知である。こ
のローラスレーにおいてはブレーキ部材は基枠の
上で前後に滑動可能な坐部の下に固定されてお
り、この坐部はその前に配置された滑走レバーに
枢着されている。基枠はゲレンデ滑走路に向かつ
て後方で傾斜させられているので、つまり滑走中
にはほぼ水平に位置しているので、滑走レバーで
坐部を押し戻したときにブレーキ部材がゲレンデ
滑走路に向かつて押され、同時に滑りシユーが車
輪よりも著しく強く負荷される。反対に坐部を前
方へ移動させたときにはブレーキ部材は必然的に
ゲレンデ滑走路から持上げられ、滑リシユーにか
かる負荷が除かれる。

滑走者によるこの重量の移動はローラスレーの
速度を制御する唯一の可能性であるので、滑走者
が経験不足から又は急激に生じる不注意に基づい
てローラスレーのコントロールを失う危険が生じ
る。

本発明の課題は冒頭に述べた形式のローラスレ
ーを改良して滑走者がなにもしなくてもローラス
レーの速度が制御されるようにすることである。

この課題はブレーキ部材として前方と後方とに
それぞれ１対のブレーキ部材が設けられており、
対を成すブレーキ部材の軌跡幅が対を成す車輪若
しくは滑走シユーの軌跡幅よりも小さく、滑走レ
バーがどの位置にある場合でもブレーキ部材が車
輪と滑りシユーとを越えて下方に向かつて突出し
ており、ゲレンデ滑走路が少なくとも１区間に拡
大されたトラフ半径を有しておりかつ（又は）１
対の車輪の少なくとも一方の車輪が遠心力ブレー
キを備えていることによつて解決された。

西ドイツ国特許出願公告第2404337号明細書に
おいては基枠の下に前方と後方とにブレーキ部材
が設けられ、これらのブレーキ部材が機械的な連
桿を介して相互にかつ滑走レバーと結合されてい
るローラスレーは公知であるが、この場合にはそ
れぞれ１つのブレーキ部材しか設けられておら
ず、このブレーキ部材は制動位置においてしか車
輪と滑りシユーを越えて突出しない。しかもこの
場合には滑走者がなにもしなくても滑走速度に影
響を及ぼせるようにはなつていない。

本発明の１実施例によれば対を成す車輪及び
（又は）滑りシユーは坐部の中心点に対して長手
方向で位置を換えることができるように基枠に固
定されている。これは車輪と滑りシユーとの間の
負荷比、ひいてはローラスレーの基準速度、すな
わち滑走レバーを動かさないで当該の滑走路を下
降する速度を滑走路の勾配に適合させることを可
能にする。さらに車輪と滑りシユーとの両方の位
置が変えられるようになつていると、車輪と滑り
シユーとの間の相互間隔をそれらにかかる負荷の
比とは無関係に狭ばめるか又は拡げることがで
き、ひいてはそれぞれ与えられている条件のもと
でローラスレーの滑走特性をコントロールするこ
とができる。

さらに本発明の１実施例によれば対を成すブレ
ーキ部材はばね力によつて下方に押されている。
この場合には滑走中に滑走レバーを離すと速度が
落され、他面においては滑者レバーを前方へ押さ
なければローラスレーが滑走しないか又は極めて
ゆつくりとしか滑走しなくなる。

次に図面について本発明を説明する： 坐部１を保持する基枠には前端に、水平な軸５
を中心として旋回可能でかつ１対の滑りシユー４
を備えた足載せ台３が枢着されている。坐部１の
下には前方には１対の車輪６を有する車輪保持体
９が配置され、後方には１対の滑りシユー７を有
する横桁２４が配置されている。さらに前方と後
方にはそれぞれ１対のブレーキ部材８が設けられ
ており、前方のブレーキ部材と後方のブレーキ部
材はブレーキロツド２３を介して互いに結合さ
れ、水平な軸５に設けられた滑走レバー２と結合
されており、対を成すブレーキ部材の軌跡幅は第
２図に示すように対を成す車輪６と滑りシユー７
の軌跡幅よりも小さくなつている。車軸９は基枠
１１の短い付加的な２つの縦材１０に、縦材１０
の長手方向に位置を換えることができるように配
置されている。同様に横桁２４の位置換えを可能
にする構成は図示の実施例には示されていない。
一方では車軸９にかつ他方ではブレーキロツド２
３には引張ばね２２が固定されている。この引張
ばね２２は滑走レバー２が操作されていない状態
でブレーキ部材８をゲレンデ滑走路１６に押付け
る。さらに滑走方向へ見た右の車輪は遠心力ブレ
ーキ１４を備えている。

この遠心力ブレーキ１４を設けるという構成と
二者択一的に又はこの構成に加えてトラフ状のゲ
レンデ滑走路１６は少なくとも１区間に亙つて拡
大されたトラフ半径を有している。この場合にも
滑走レバー２がどの位置にあつてもブレーキ部材
８は下方に向かつて車輪６と滑りシユー７を越え
て突出するという条件を充たしている。この後者
の構成は第３図と第４図に示されている。しかも
第３図には普通のトラフ半径を有する部分が、第
４図には拡大されたトラフ半径を有する部分がゲ
レンデ滑走路１６に支持されたブレーキ部材８と
共に示されている。

本発明は冒頭に述べた形式のほぼすべてのロー
ラスレーの滑走速度を、滑走者が滑走レバー２を
基枠にあたるまで前方へ旋回させ、後方の滑りシ
ユー７をゲレンデ滑走路１６から完全に持上げ
て、足載せ台３又はそれに比較できる部分は別に
してローラスレーを車輪６だけで走行させて加速
できるという事情によつて特別な意味を持つこと
になる。この可能性を滑走者が軽率に利用するこ
とは本発明によつて効果的に阻止されるので事故
の危険性は著しく減少させられる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の１実施例を示すものであつて、
第１図は本発明のローラスレーの第２図の−
線に沿つた断面図、第２図は第１図のローラスレ
ーの下面図、第３図は普通のトラフ半径を有する
ゲレンデ滑走路内にあるローラスレーを後方から
見た図、第４図は拡大されたトラフ半径を有する
ゲレンデ滑走路内にあるローラスレーを後方から
見た図である。 １……坐部、２……滑走レバー、３……足載せ
台、４……滑りシユー、５……旋回軸、６……車
輪、７……滑りシユー、８……ブレーキ部材、９
……車輪保持体、１０……縦材、１１……基枠、
１４……遠心力ブレーキ、１６……ゲレンデ滑走
路、２２……引張ばね、２３……ブレーキロツ
ド、２４……横桁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ トラフ状に成形されたゲレンデ滑走路１６の
   ためのローラスレーであつて、坐部１を保持する
   基枠１１の前端に、水平軸を中心として旋回可能
   でかつ滑走シユー４を備えた足載せ台３が枢着さ
   れており、坐部１の下に、前方には１対の車輪６
   が配置されかつ後方には１対の滑りシユー７が配
   置され、さらに坐部１の前に配置された滑走レバ
   ー２を前方へ押すことによつてゲレンデ滑走路１
   ６から持上げられるブレーキ部材８が設けられて
   いる形式のものにおいて、ブレーキ部材８として
   前方と後方とにそれぞれ１対のブレーキ部材が設
   けられており、それぞれ対を成すブレーキ部材８
   の軌跡幅が、それぞれ対を成す車輪６と滑りシユ
   ー７との軌跡幅よりも小さく、滑走レバー２がど
   の位置にあつても下方に向かつて車輪６と滑りシ
   ユー７とを越えて突出しており、ゲレンデ滑走路
   １６が少なくとも１つの部分区間において拡大さ
   れたトラフ半径を有しかつ（又は）対を成す車輪
   ６の少なくとも一方の車輪６が遠心力ブレーキ１
   ４を備えていることを特徴とする、ゲレンデ滑走
   路のためのローラスレー。 ２ それぞれ対を成す車輪６及び（又は）滑りシ
   ユー対７が坐部１の中心点１５に対して長手方向
   に位置換えできるように基枠１１に固定されてい
   る、特許請求の範囲第１項記載のローラスレー。 ３ それぞれ対を成すブレーキ部材８がばね力に
   よつて下方に付勢されている、特許請求の範囲第
   １項又は第２項記載のローラスレー。