JPS6151736B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6151736B2
JPS6151736B2 JP53132167A JP13216778A JPS6151736B2 JP S6151736 B2 JPS6151736 B2 JP S6151736B2 JP 53132167 A JP53132167 A JP 53132167A JP 13216778 A JP13216778 A JP 13216778A JP S6151736 B2 JPS6151736 B2 JP S6151736B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
humidity detection
water vapor
detection device
humidity
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP53132167A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5558448A (en
Inventor
Atsushi Nishino
Akihiko Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP13216778A priority Critical patent/JPS5558448A/ja
Publication of JPS5558448A publication Critical patent/JPS5558448A/ja
Publication of JPS6151736B2 publication Critical patent/JPS6151736B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Non-Adjustable Resistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高性能湿度検出装置に関するもので、
さらに詳細に説明すれば、水蒸気が触媒体を通過
して感湿部に至るように構成したことを特徴とす
る耐環境性に優れた長寿命の湿度検出装置に関す
るものである。 今迄に、製品化された多種多様の湿度検出装置
は、いずれも一般塵埃、油煙、溶剤等の環境の影
響を受け易く、特に油煙、溶剤等の可燃性物質は
特に感湿部を著しく劣化させるので、その対策が
必要であつた。 また近年、電子レンジや電子レンジオーブン等
の調理器がブームを呼び、特に食品を加熱するこ
とにより発生する水蒸気を湿度検出素子により検
出し、信号処理により食品加熱時間を自動的に決
定することの可能な全自動オーブンレンジの開発
が望まれている。 この目的に応えるために、特開昭53−78877号
公報に示されるような湿度センサのクリーニング
制御装置が提案されている。この制御装置は、極
めて優れたもので、感湿部を450℃以上の高温に
保ち、調理物より飛散する油滴、油煙等の汚染物
質を直接酸化燃焼させる装置である。この装置で
は、汚染物質を実際には600℃以上の高温で直線
酸化燃焼させるためのヒータがセンサ部周辺部に
設置された構成になつている。したがつて感湿体
は450℃以上の高温の熱サイクルに耐えなくては
ならない。すなわち、このような耐高温特性を有
する感湿部は極めて限られたものしかなく、大部
分の湿度検出素子はこの様な高温を要するクリー
ニング制御装置を応用することができない。 しかるに、本発明では、特にオーブン、オーブ
ンレンジ用湿度検出素子として、400℃以下の温
度、特に300℃以下の調理温度で調理中に自己浄
化機能を有する高性能、長寿命湿度検出装置を提
供するものである。 本発明の内容を詳述すると、第1図は代表的な
オーブンと電子レンジを一体化した電子レンジオ
ーブンの概略断面図であり、オーブン1の庫内に
は加熱源として、マグネトロン2、ベーキングヒ
ータ3、グリルドヒータ4を有し、そしてマグト
ロン2の冷却とオーブン1の庫内の含湿気流の循
環と温度分布の均一化を兼ねる循環フアン5が設
けられ、また調理用受け皿6上には調理物7が置
かれている。 電子レンジとして使用するときには、マグネト
ロン2によりエネルギーが供給され、そしてマグ
ネトロン2の冷却と含湿気流の循環とを兼ねた冷
却循環フアン5の風力により調理物7から発生す
る水蒸気8は、自己浄化機能を有する湿度検出部
9を通過し、これにより、食品の解凍完了時期や
食品の調理完了時期を検知することになる。 また、この電子レンジオーブンをオーブンとし
て使用するときには、熱源はヒータ3,4に切換
えられ、調理物7は250〜300℃の温度に保たれ、
焼き調理を高速に完了することができる。 第2図〜第5図は自己浄化能を有する触媒付湿
度検出部9の具体的実施例を示す断面図である。 第2図は汚染物質が油煙や油滴に限られるよう
な場合の触媒付湿度検出部9の一実施例を示す断
面図であり、オーブン1の庫壁に設けられたセン
サ収納部材10は含湿気流の入口11と出口12
を有し、またそのセンサ収納部材10中には含湿
気流の通過する開孔13を有する触媒体14が取
付け部材15により設置され、その触媒体14と
出口12との中間部には湿度検出素子本体部分1
6が設けられている。 調理中に調理物7から発生した水蒸気は、含湿
気流となりセンサ収納部材10の入口11を通過
した後、触媒体14,14′の触媒開孔13,1
3′を通過し、本体部分16を通過し、出口12
よりオーブン庫外に排出される。調理中に発生す
る水蒸気中には、調理油煙や油滴が含有されてい
るが、これらの可燃性物質は触媒体14,14′
の表面で調理中に調理温度で触媒的に酸化される
ことになる。したがつて、水蒸気のみが本体部分
16に到達することになり、湿度検出素子の感湿
部を調理時に発生する油煙や油滴の汚染物質から
保護することが可能となり、湿度検出素子の感湿
寿命を著しく延ばすことが可能となる。 ところで、一般に電子レンジとして調理器を用
いるときは、オーブン庫内壁の温度は常温であり
食品のみが高温度に加熱されることになり、食品
から発生するものは大部分が水蒸気となり、電子
レンジ調理では油滴、油煙の発生は極めて少量で
ある。この少量の可燃性物質は、触媒体14,1
4′の温度が常温であるため、ほとんどすべてが
触媒体14,14′の表面で露点に達し、触媒体
14,14′中に一時的に吸着ないしは吸収され
ることになる。 次に、電子レンジオーブンを焼物料理や焦げめ
付き料理として用いるときには、オーブン1の庫
内は250〜300℃以下に設定される。このとき、セ
ンサ収納部材10内に設けられた触媒体14,1
4′の温度も200〜250℃に昇温され、触媒体1
4,14′の温度が上昇すると、オーブン料理で
発生する可燃性物質はもちろんのこと、電子レン
ジ料理時に吸着した可燃性物質をも触媒的に炎を
出すことなくオーブン料理中に自己浄化すること
になる。このようにして調理中に発生する水蒸気
中の油煙等の可燃性物質は、触媒的に酸化浄化さ
れ、感湿部に無害な水蒸気のみが本体部分16に
到達することになる。 第3図はセンサ収納部材10の内部で触媒体1
4,14′と本体部分16との中間部に水蒸気透
過性のフイルター部材17を設けた場合の実施例
の断面図を示したものである。 含湿気流中に油滴、油煙のような可燃性成分の
他に塩分、粉塵、触媒粉塵等のような一般塵埃を
含有する場合には、湿度検出素子本体部分16の
感湿部が塵埃により汚染するため、これを防止す
るために設けたのが水蒸気透過性のフイルターで
ある。 第4図は電子レンジ専用の調理器のような調理
物の食品のみが加熱され、調理器の庫内壁や庫内
が常温に保たれる調理器に設置する場合の触媒付
湿度検出部9の断面を示したものであり、センサ
収納部材10の内部に設置された触媒体14,1
4′には、発熱体18,18′が埋設されている。
発熱体18,18′は調理時または調理後の触媒
体14,14′のクリーニングが必要なときに、
自動または手動信号により発熱体18,18′に
通電され、触媒温度を200〜250℃のクリーニング
に必要な温度に上昇させることにより、触媒的に
可燃性汚染物質を自己浄化するように構成されて
いる。 また、この第2図〜第4図に示す実施例は調理
器の庫内の一部に着脱自在に湿度検出部9を設け
る具体例であるが、第5図に示すように本発明の
すべての機能を極めて小型に、取扱い自在になる
ように構成した自己浄化型湿度検出装置とするこ
ともできた。 第5図は本発明者らが開発した静電容量型湿度
検出素子を本体部分とした場合の実施例である。 この第5図に示す実施例では、純タンタル線か
らなる陽極体19の表面に感湿膜の酸化タンタル
皮膜20を形成し、これに陰極21を接合した素
子本体の周囲に通気用の小孔22を多数個有する
収納ケース23を配設し、さらにこの収納ケース
23の外周を覆うように円筒状の水蒸気透過性フ
イルター24を設けるとともに、この外周部に発
熱体25を内蔵した円筒状の触媒体26を設け、
そしてこれらを発熱体25の外部取り出し端子2
7が固定されるパツキング28および通気孔29
を有する外装ケース30内に内蔵することにより
構成されている。このような構造において、端子
引出し部の封口と固定とをかねた絶縁性のパツキ
ング28、通気孔29を有する外装ケース30と
から検出素子は構成され極めて小型に、取扱い自
在に構成されているので、ガスや電気の各種調理
用湿度検出素子として用いることも可能であり、
またエアコン、除湿加湿器、ビルデイングの空調
等の各種調湿用高性能湿度検出素子として用いる
ことができる。 次に、本発明に用いる触媒体について詳述す
る。 一般に、調理時に発生する油煙の成分は調理油
と調理物から蒸散する油脂分で、その主成分は脂
肪酸またはそのグリセリドで、沸点が160〜290℃
程度のもので、これらの油脂分が調理時の加熱に
より、酸化物や未燃焼炭素質残渣となり油煙を形
成している。これらを直接に酸化燃焼させるに
は、通常500〜650℃の高温が必要である。このよ
うな高温に耐える湿度検出素子は少なく、またか
りに存在するとしても、可燃性の油成分を燃焼さ
せるために湿度検出素子を高温雰囲気にするため
の電源、断熱構造、安全装置等が高価なものとな
る。 すなわち、本発明では、可燃性の油脂成分を
200〜250℃の極めて低い調理温度で、調理中に、
湿度検出素子の外周部に設けた触媒体の表面で、
炎を出すことなく油脂成分からなる汚染物質を触
媒的に酸化燃焼させることを特徴とするものであ
る。 この本発明の目的に用いる触媒の種類は、油脂
分分解触媒として、γ−Al2O3やゼオライトのよ
うな固体酸化触媒が優れており、また酸化触媒と
しては、FeOx、MnOx、CoOx、NiOx、CrOx、
CuOx、ZnOxなどの遷移金属の酸化物が優れた
性能を示しさらにMO・Fe2O3(MはMn2+
Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+)の一般式で示される複
合酸化物も本発明の目的によく適合する。また、
湿度検出素子の温度特性の関係で触媒体の温度を
200〜250℃に維持できなく、100〜200℃で触媒的
に酸化浄化しなくてはならないときは、前記遷移
金属の酸化物の他に、白金、パラジユウム、ロジ
ユウムからなる貴金属触媒を用いることにより、
触媒作用温度をより低温で行なうことが可能とな
る。 次に、触媒に関する具体的実施例について述べ
る。 第2図、第3図に示すような構造の触媒体14
を得る場合について詳述すると、まず表1に示す
ような代表的な組成の触媒と結合剤からなる混合
物をよく乾式混合を行ない、次いで成型可能な程
度に水分を20〜23部添付して充分に湿式混合を行
なう。この湿式混合を行なつたものは、第6図
a,bに示すようなハニカムな形状のものが得ら
れるようにプレス金型またはシリコーンラバー型
に流し込み、その後一次養成を行なつて、触媒体
を離形させ、水中または水蒸気中で、完全養生を
行なうことにより、第6図a,bに示すような目
的形状の触媒体14を得ることができる。
【表】 また、第4図、第5図に示すように発熱体1
8,25と触媒体14,26とが一体化された構
造のものを得る場合は、発熱体18,25とし
て、通常の鉄−クロム線、ニクロム線は勿論のこ
と、これらの発熱体の表面にプラズス溶射により
セラミツクスを溶射被覆した複合発熱体を用いる
ことも可能であり、またPTCサーミスタ等を発
熱体として用いることも可能である。これらの実
施例の1つとして第7図a〜cに示すような構造
のものを用いた。 発熱体は、鉄−クロム線の表面に耐熱性、耐食
性、絶縁性を改良する目的で、プラズマ溶射法に
よりアルミナ粉末を約15〜30μ均一に溶着被覆し
たものを触媒体中に埋設した。なお、第7図にお
いて、31は鉄−クロム線からなる発熱体、32
はプラズマ溶射法によるセラミツクス溶射、33
は触媒層であり、この第7図の触媒層33は前記
の第6図で詳述した触媒体14と同一の方法で製
造することが可能である。 また、第4図、第5図に示す触媒体14,26
と発熱体18,25とを一体化したもので、特に
第5図のような小型に構成する場合には、第8図
に示す構造のものが最も効果的であつた。 すなわち、第8図に示すように琺瑯用鋼板、ア
ルミナイズト鋼よりなる基板34上に下塗り琺瑯
35を50〜100μ程度焼成させ、その上部に発熱
体用抵抗体(銀フリツト)36をスクリーン印刷
して焼成し、その上部に発熱体用抵抗体36を覆
うように上塗り琺瑯37を焼成する。このように
して焼成された複合発熱体の上層部に、触媒を含
有した多孔質マツト状の自己浄化能触媒38を焼
成する。このときのスリツプの代表的な組成の1
例を表2に示す。触媒の組成は前記の遷移金属の
酸化物の組合せが好ましいが、このように多孔質
の自己浄化能触媒の構成にする場合には、γ−
MnO2を主触媒とし、CoOxとゼオライトを助触
媒としたものが最も効果的である。
【表】 次に、水蒸気透過性フイルターについて詳述す
る。 触媒体により大部分の油煙、油滴等の可燃性物
質は触媒浄化されるが、油煙、油滴に含有して触
媒表面上に付着した塩分や一般塵埃や触媒体の微
粒子は触媒表面から脱着し、その1部が感湿部に
飛散し、湿度検出素子の信頼性や寿命等を低下さ
せるため、その対策として、第3図〜第5図に示
すような水蒸気透過性のフイルターが必要となつ
てくる。 ところで、この水蒸気透過性フイルターとして
は、空気中の水蒸気は透過するが、油、煙等は透
過しないものを用いれば、湿度検出素子本体部分
の感湿部に到達するのは水蒸気のみということに
なり、他の環境因子には素子特性が影響されずに
相対湿度のみを正確に検出できることになる。ま
た、水蒸気透過性フイルターの材料が外気の水蒸
気の一部を吸着し、一部のみが水蒸気透過フイル
ター内を透過する場合でも、水蒸気透過フイルタ
ー内外の空気中の相対湿度が水蒸気透過フイルタ
ーの材料の水分吸着平衡を介して相関関係にあれ
ば、正確な相対湿度の検出は可能である。 次に、油、煙、塵埃の種類、粒径と水蒸気透過
性フイルターの性能との関係について述べる。 第9図は種々の汚れの粒径の範囲を示す図であ
り、この第9図から明らかなように一般塵埃は1
μ〜1mm、油煙は1〜100μ、煙草の煙は0.1〜1
μ、ガス分子は5〜15Åの範囲である。 このうち、第1の型として、一般塵埃はその粒
径より小さな網目を有するフイルター、例えばガ
ラス繊維のようなものを数層重ねれば、ほとんど
捕獲される。油煙のうちの粒径の大きなものもし
かりである。このフイルター方式は、いわゆる
“ふるい”で汚れを分級することであり、本発明
では分級捕獲と呼ぶ。 第2の型として、煙草の煙のような小粒径のも
のや、勾い、ガスのような分子状のものが分散し
たのは、いわゆる活性炭細孔による吸着トラツプ
によりフイルターされる。この方式を本発明では
吸着捕獲と呼ぶ。 第10図a,bはこの両者の様子を模式的に画
いたものであり、第10図aに示すようにガラス
繊維39の間隙に塵埃40がトラツプされる場合
と、第10図bに示すように、例えば活性炭繊維
41上に存在する細孔42(径は10〜20Å)にガ
ス体43が吸着される2つの型のフイルター機構
が考えられる。 ここで注目すべきことは、一般に活性炭繊維4
1の太さは、ガラス繊維39のよりも太く、その
間隙は後者の方が小さい傾向があることである。
その結果、一般に活性炭繊維は1μ以下の粒子の
トラツプには効果があるが、1μ以上の塵埃に対
するフイルター効果はむしろガラス繊維の方が優
れている。 このように本発明者らが種々の検討と実験を行
なつた結果、第1の型のフイルター材料としては
焼結金属、発泡金属、ガラス紙、ガラス繊維、不
織布を単独でまたは混合して用いることが適当で
あり、第2の型のフイルター材料としては、表面
に1μ以下の細孔を有しかつ平均気孔径が1μ以
上の活性炭粒子、活性炭繊維を素材とした紙、織
物あるいはマツトを単独でまたは混合して用いる
ことが適当であることが判明した。 なお、上記で活性炭繊維とガラス繊維との相関
で説明したように、両者の併用により広範囲の粒
径の汚れに対するフイルター効果が得られる。 また、10〜20Åの径の細孔を有する活性炭繊維
でその太さがガラス繊維と同等もしくはそれ以下
のものを用いれば、活性炭繊維単独でも10〜20Å
以上の粒子による汚れを全く除去することができ
る。 このようなことから、本発明では活性炭繊維と
ガラス繊維と難燃性繊維とから抄紙した活性炭紙
の150〜700μ厚のものが最も効果的で、このよう
な合成紙を汚染程度に応じて水蒸気透過性フイル
ターの層の厚みを調整して用いた。 次に、本発明者らが以前に開発した静電容量変
化型の湿度検出素子の場合を例にとつて、本発明
の具体的な実施例を説明する。 ところで、本発明者らが以前に開発した静電容
量変化型の湿度検出素子は、特願昭52−67004
号、特願昭52−81397号、特願昭52−81845号に詳
述しているように、タンタル、アルミニウム、チ
タン、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウムのよう
な弁作用金属またはこれらの合金もしくはシリコ
ン、ゲルマニウムのような金属基体に誘電体性陽
極酸化皮膜を設け、この誘電体性陽極酸化皮膜上
に半導体性金属酸化物膜を設けこの半導体性金属
酸化物膜上の一部または全部に導電層を設けたも
のであり、誘電体性陽極酸化皮膜と半導体性金属
酸化物膜との非接触空間部に水分が侵入すること
により静電容量が変化することを利用したもので
ある。なお、この湿度検出素子において、半導体
性金属酸化物層と導電層とを一つの対向電極とし
て考えてもよい。 第11図はこの静電容量変化型湿度検出素子の
一例の断面図であり、1mmφのタンタル線44表
面に化成電圧30Vの酸化タンタル皮膜45が形成
され、この酸化タンタル皮膜45上の全面もしく
は一部に膜厚5〜10μの二酸化マンガン層46を
形成し、そしてこの二酸化マンガン層46の上に
カーボンおよび銀ペイントよりなる陰極層47と
半田層48とからなる対向電極を設け、これらを
通気孔49を有する金属ケース50内に収容する
ことにより構成される。51は陰極リードであ
る。 このような構成の湿度検出素子は、相対温度に
対して直線的かつ可逆的に静電容量値が変化し、
第12図に示すような特性を有し、湿度検出素子
としての機能を果す。 次に、このような湿度検出素子を第2図〜第5
図に示すようなセンサ収納部材10および外装ケ
ース30中に装着させ、当社製電子レンジオーブ
ン(品番NE−8700)の庫内壁側面に取り付け、
電気回路を修正し、実用テストを行なつた。な
お、この実用テストに用いた触媒体には、第6図
〜第8図を用いて詳述した触媒体を装着した。な
お、品番NE−8700の電子レンジオーブンは、マ
グネトロンの出力が600W、電熱ヒータの出力が
1.1Kwである。 また、実用調理テストは次のように行なつた。
すなわち、1回の調理に1本約250gの鳥の太も
も4個分を先ず解凍させ、鳥肉の内部温度が80℃
になるときの相対湿度を検出し、そしてオーブン
料理に切換え、焦め付け料理を継続させる。鳥肉
の上皮に焦めが適当についた段階で調理を完了さ
せ、この鳥の太もも料理を4回/日で10日間に40
回の料理を実施して、湿度検出素子の性能を調べ
た。この結果を第13図に示しており、この第1
3図において、特性aは湿度検出素子の初期の性
能、特性bは触媒、水蒸気透過性フイルターを装
着しなかつたものであり、この場合には高湿側、
低湿側ともに40回の焼物料理後に湿度検出素子が
著しく劣化していることが認められる。特性cは
第2図に示す触媒体を設けたもの、特性dは触媒
体と水蒸気透過性フイルターを設けたものであ
り、この両者のものはほとんど劣化が認められな
かつた。 なお、本実施例に用いた電子レンジオーブンは
1.1Kwのヒータが装備されているので、オーブン
上部では約280℃になり、第2図、第3図での触
媒体の表面温度は200〜250℃であつた。しかし、
第11図に示す湿度検出素子の金属ケース50の
最大表面温度は80℃、陽極体としてのタンタル線
44の最大温度は65℃であつた。 このように第2図、第3図の実施例の結果であ
る第13図の特性c,dにはほとんど性能の劣化
が認められず、すなわち極めて優れた性能を示し
たのは、触媒体と水蒸気透過性フイルターの効果
が如何に顕著であるかを示している。 次に、第5図に示す構造の湿度検出装置の効果
を確認するために1用のデシケーター内で蚊取
線香を燃やし、煙の上部に第5図の構造の湿度検
出素子を置き、発熱体付触媒体と水蒸気透過性フ
イルターの有無による効果を調べた。その結果、
本発明の対策のされていない裸状の静電容量変化
型の湿度検出素子は蚊取線香1巻で相対湿度の高
湿側と低湿側のいずれも第13図のようにかなり
低値を示す結果となつたのに対し、第5図のよう
に油煙対策を施こした本発明品では、蚊取線香一
巻終る毎に触媒体の温度を250℃になる様に昇温
させ、250℃で10分間保ち、放冷した後、次の蚊
取線香を燃焼させるというような燃焼再生浄化作
用を10回繰返しても、初期値とほとんど変らない
結果が得られた。 なお、本実施例で用いた湿度検出素子は400℃
以上の高温では性能劣化を伴なうため、400℃以
下での使用が好ましく、本発明においては、特に
300℃以下の調理温度で調理中に可燃性物質を自
己浄化できるように、特に湿度検出素子の特性を
考慮して調理器中や油性雰囲気中でも湿度検出素
子を高感度で長期にわたつて継続して使用できる
ように特に配慮している。 以上のように本発明による湿度検出素子は、一
般塵埃、油煙、溶剤等の環境により特性が劣化す
ることがなく、また400℃以下の温度、特に300℃
以下の温度において自己浄化機能を有しており、
これによつて一般空調や電子レンジ、電子レンジ
オーブン等の調理器のように今まで汚れのために
この種の検出素子が適用できなかつた分野におい
ても精度の高い湿度の計測制御が可能となり、自
動制御の空調機器や調理器の実現に大いに貢献す
ることができるという極めて工業的価値の高いも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による湿度検出装置を装備した
電子レンジオーブンの概略構成を示す断面図、第
2図〜第5図はそれぞれ本発明の実施例による湿
度検出装置を示す断面図、第6図a,bは同湿度
検出装置に使用する触媒体の一例を示す要部の平
面図および断面図、第7図a,bは同湿度検出装
置に使用する触媒体の他の例を示す要部の平面図
および断面図、第7図cは同触媒体のさらに要部
の断面図、第8図は同湿度検出装置に使用する触
媒体のさらに他の例を示す断面図、第9図は各種
汚れの粒径範囲および汚れのフイルターモードを
示す図、第10図a,bはそれぞれ汚れに対する
フイルターモードを説明するための模式図、第1
1図は本発明者らが以前に開発した静電容量変化
型湿度検出素子を示す断面図、第12図はその湿
度検出素子の湿度に対する容量変化を示す特性
図、第13図は本発明による湿度検出装置の効果
を示す実用調理前後での相対湿度特性を示す図で
ある。 14,14′,26……触媒体、16……湿度
検出素子本体部分、17,24……水蒸気透過性
フイルター、18,25……発熱体、19……陽
極体、20,45……酸化タンタル皮膜、21…
…陰極、39……ガラス繊維、40……塵埃、4
1……活性炭繊維、42……細孔、43……ガス
体、44……タンタル線、46……二酸化マンガ
ン層、47……陰極層、48……半田層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 湿度検出素子本体部分と、この本体部分と湿
    度を検出すべき外気との間に配設した触媒体と、
    この触媒体と前記湿度検出素子本体部分との間に
    配設され、かつ空気中の水蒸気の一部もしくは全
    部を透過するが煙、油煙、空中浮遊イオン、一般
    塵埃等は捕獲して透過させない水蒸気透過性フイ
    ルターとを備え、前記湿度検出素子本体部分に至
    る水蒸気が前記触媒体および水蒸気透過性フイル
    ターを通過するように構成したことを特徴とする
    湿度検出装置。 2 湿度検出素子本体部分の一部または全部を水
    蒸気透過性フイルターで覆うとともに、その水蒸
    気透過性フイルターを触媒体で覆つたことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の湿度検出装
    置。 3 触媒体が水蒸気中に含有される可燃性物質を
    400℃以下の温度で触媒的に自己浄化するもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項また
    は第2項に記載の湿度検出装置。 4 触媒体が発熱体を有するもので、かつ水蒸気
    中に含有される可燃性物質を400℃以下の温度で
    自己浄化するものであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載の湿度検出装
    置。 5 触媒体がFe、Mn、Co、Ni、Cr、Cn、Znか
    ら選ばれた金属の酸化物、複合酸化物および白
    金、パラジユウム、ロジユウムからなる貴金属触
    媒のうちの少なくとも1種から構成されたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項、第3
    項または第4項に記載の湿度検出装置。 6 水蒸気透過性フイルターとして、1μ以下の
    微粒子を吸着捕獲する機能を有する部材と、1μ
    以上の粒子を分級捕獲する機能を有する部材とで
    構成したことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    または第2項に記載の湿度検出装置。 7 1μ以上の粒子を分級捕獲する機能を有する
    部材として、ガラス繊維、ガラス紙、ガラスマツ
    ト、焼結金属、発泡金属および不織布のうちの少
    なくとも1つを用いたことを特徴とする特許請求
    の範囲第6項に記載の湿度検出装置。 8 1μ以下の微粒子を吸着捕獲する機能を有す
    る部材として、表面に1μ以下の細孔を有し、か
    つその平均気孔径が1μ以上の活性炭粒子、活性
    炭繊維を素材とした紙、織物およびマツトのうち
    の少なくとも1つを用いたことを特徴とする特許
    請求の範囲第6項に記載の湿度検出装置。 9 水蒸気透過性フイルターとして、1μ以下の
    微粒子を吸着捕獲する機能を有し、かつ1μ以上
    の粒子を分級捕獲する機能を有する部材を用いた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項または第
    2項に記載の湿度検出装置。 10 1μ以下の微粒子を吸着捕獲し、かつ1μ
    以上の粒子を分級捕獲する部材として、表面に1
    μ以下の細孔を有する活性炭粒子、活性炭繊維を
    平均気孔径が1μ以下となるように紙、織物、マ
    ツトに成形したものを用いたことを特徴とする特
    許請求の範囲第9項に記載の湿度検出装置。 11 1μ以下の微粒子を吸着捕獲し、かつ1μ
    以上の粒子を分級捕獲する部材として、活性炭繊
    維とガラス繊維と難然性繊維とから抄紙した厚み
    150〜700μの活性炭紙を用いたことを特徴とする
    特許請求の範囲第9項に記載の湿度検出装置。 12 湿度検出素子本体部分が弁作用金属の金属
    基体に誘電体性陽極酸化皮膜を設け、この誘電体
    性陽極酸化皮膜上に半導体性金属酸化物膜を設
    け、この半導体性金属酸化物膜上の一部または全
    部に導電層を設けることにより構成され、かつ相
    対湿度に対して直線的かつ可逆的に静電容量値が
    変化するものであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項または第2項に記載の湿度検出装置。
JP13216778A 1978-10-26 1978-10-26 Humidity detection element Granted JPS5558448A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13216778A JPS5558448A (en) 1978-10-26 1978-10-26 Humidity detection element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13216778A JPS5558448A (en) 1978-10-26 1978-10-26 Humidity detection element

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5558448A JPS5558448A (en) 1980-05-01
JPS6151736B2 true JPS6151736B2 (ja) 1986-11-10

Family

ID=15074925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13216778A Granted JPS5558448A (en) 1978-10-26 1978-10-26 Humidity detection element

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5558448A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0656174A1 (de) * 1993-12-04 1995-06-07 AEG Hausgeräte GmbH Back- und Bratofen mit einem Garraum und einem Dampferzeuger für den Garraum

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1129046B (it) * 1979-10-15 1986-06-04 Minnesota Mining & Mfg Cassetta schermi e metodo per separare una pellicola radiografica da uno predeterminato degli schermi di rinforzo
JPS5729937A (en) * 1980-07-29 1982-02-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd Detecting element
DE102006033251A1 (de) * 2006-07-18 2008-02-07 Testo Ag Schutzeinrichtung für einen Feuchtesensor in aggresiver Atmosphäre
DE102009000820A1 (de) * 2009-02-12 2010-08-19 Robert Bosch Gmbh Sensorelement eines Gassensors und Verfahren zum Betrieb desselben

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0656174A1 (de) * 1993-12-04 1995-06-07 AEG Hausgeräte GmbH Back- und Bratofen mit einem Garraum und einem Dampferzeuger für den Garraum

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5558448A (en) 1980-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9157639B2 (en) Cooking oven comprising exhaust gas purification assembly
EP0503500B1 (en) Catalytic body and process for producing the same
US5431887A (en) Flame arresting and contaminant-adsorbing filter apparatus and method in the catalytic abatement of broiler emissions
JP2014000509A (ja) 油煙浄化デバイスおよびこれを用いた油煙浄化装置
JPS6151736B2 (ja)
EP0642360A1 (en) Catalytic reduction of volatile organic contaminants in indoor air
KR100881862B1 (ko) 공기정화용 반응 유니트 및 이를 이용한 공기정화기
US4359039A (en) Self-cleaning plate
JPH0866460A (ja) 脱臭素子
KR102085898B1 (ko) 연기 정화 기능을 가지는 생선 구이기
JPS6187512A (ja) 調理器
JP5555202B2 (ja) 空気処理装置
JP3435836B2 (ja) ガスセンサおよびその製造法
JPH05240820A (ja) 一酸化炭素ガスセンサ
JPH057734A (ja) 脱臭装置
JP2013015297A (ja) 空気処理装置
JPH0559114U (ja) 加熱調理器
JPH03267626A (ja) 加熱調理器
JPS6325244B2 (ja)
JPS5849001B2 (ja) 感湿素子
JPS6242366Y2 (ja)
JPS5922650A (ja) 触媒ユニツト
JPS6138660Y2 (ja)
JPH04242162A (ja) ガス検知素子
JPH02306578A (ja) 加熱調理器および庫内汚れの浄化方法