JPS6150512B2 - - Google Patents

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JPS6150512B2
JPS6150512B2 JP10197579A JP10197579A JPS6150512B2 JP S6150512 B2 JPS6150512 B2 JP S6150512B2 JP 10197579 A JP10197579 A JP 10197579A JP 10197579 A JP10197579 A JP 10197579A JP S6150512 B2 JPS6150512 B2 JP S6150512B2
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JP
Japan
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epoxy resin
zinc
parts
paint
coating
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JP10197579A
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JPS5626965A (en
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Yoshihiro Oie
Yoshiaki Suzuki
Kotaro Yoshida
Minoru Hosoda
Akizo Maekawa
Toshio Shinohara
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Dai Nippon Toryo KK
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK, Nippon Steel Corp filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP10197579A priority Critical patent/JPS5626965A/ja
Publication of JPS5626965A publication Critical patent/JPS5626965A/ja
Publication of JPS6150512B2 publication Critical patent/JPS6150512B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は低温硬化性能を有するエポキシ樹脂塗
料組成物を用いた防食性、密着性の優れた塗膜を
得るための防食被覆方法に関するものである。 従来、塗料用として使用されているビヒクルは
不飽和脂肪酸、アルキド系、オレフイン系、ジエ
ン系、ポリエステル系、エポキシ系、ウレタン系
又はそれらの共重合体樹脂など多岐にわたつてい
る。なかでも、エポキシ樹脂はその優秀な物理性
及び化学性(耐化学薬品性)のためにその需要は
高まる一方である。 このようなエポキシ樹脂は塗料の最も重要な特
質である耐薬品性、耐食性を有効に利用出来るパ
イプ、船舶、タンク等の防食分野に使用されてい
る。 ところで、エポキシ樹脂を自然乾燥型塗料のビ
ヒクルとして使用する場合上記優れた性能を発揮
するためにはエポキシ樹脂と硬化剤とが反応し充
分な架橋の進む事が必須条件である。すなわちも
し反応が不充分であれば当初期待した物性就中、
防食性等の性能の改善は達成されない。 一般に上記エポキシ樹脂と硬化剤との反応は10
℃以上の温度が必要であり、この温度以下の雰囲
気においては反応が不充分となる傾向がある。特
に0℃近辺の温度においては反応がほとんど進行
せず、数日間の乾燥においても塗膜が乾燥せずい
つまでも、塗膜硬度が上がらずに使用に供し得な
いという欠点があつた。 したがつて10℃以下の温度となる冬季のエポキ
シ樹脂塗料の使用については大巾の改善が望まれ
ていた。 ところでこれらの冬季の低温硬化塗料としてウ
レタン系樹脂塗料が使用されている。しかしウレ
タン系樹脂塗料はエポキシ樹脂塗料に比して物性
面および厚膜化に問題があり、重防食塗料のビヒ
クルとして使用した場合長期の使用において塗膜
にワレ、クラツク等の欠陥が発生する危険があつ
た。 すなわち一般にウレタン系樹脂塗料は塗膜形成
時に残存水分とイソシアネートの反応による炭酸
ガスの発生ならびに塗装時の空気のまき込みによ
る発泡がいちぢるしい傾向があり、従つて特に厚
膜にした場合、塗膜にフクル、ピンホール等が生
じ易い等の欠点があるため重防食塗料の必要条件
である厚膜化が不可能であつた。そして、この現
象は高分子エポキシ樹脂とイソシアネート系樹脂
を組み合せたエポキシウレタン樹脂塗料において
も同様であつた。 ところで又エポキシ樹脂を低温硬化させる方法
としてポリチオール、ポリメルカプタン系樹脂を
硬化剤に思用する方法が接着剤等の分野で実施さ
れている。しかしこの方法により得られた皮膜は
極端に耐水性が悪い。従つて耐水性を要求され
る、海洋構造物、船舶、橋梁等の重防食分野での
塗料の材料としての使用は困難であつた。つまり
防食性が劣り充分な性能を発揮する塗膜が得られ
ないという欠点があつた。 更にエポキシ樹脂の硬化剤であるポリアミン、
ポリアミド樹脂にフエノール、クレゾール、三級
アミン等を混合して硬化を促進し低温硬化させる
試みが種々なされている。しかしこれも5℃近辺
の温度での硬化が限度であり、0℃以下の温度で
の硬化は困難であつた。 また、前記硬化系により得られた塗膜は硬く、
可撓性に欠けるため塗膜の延び、折り曲げ等の物
性は不良であつた。特に重防食塗料として使用す
る場合厚膜となつため、その欠点は顕著となり長
期間の使用に於いて塗膜の割れ、ハクリ等の塗膜
欠陥を生じやすく重防食塗料の材料としては問題
が余りにも多かつた。 一方よく知られているようにジンクリツチペイ
ント(高濃度亜鉛末塗料)とは、多量の亜鉛末を
有機質高分子物質、例えばエポキシ樹脂、塩化ゴ
ム、ポリスチレン、シリコン樹脂等、もしくは無
機質物質、例えばエチルシリケート、アルカリシ
リケート等からなる結合剤に配合して得られた塗
料であつて、塗膜中の亜鉛末と被塗装物たる鋼板
の表面との間の電気化学作用に起因するすぐれた
防食力を最大の長所とし、造船又は鉄鋼塗装物用
の一次プライマーとして、あるいは長期防食用錆
止塗料として既に広く利用されている。 また、鉄の腐食は殊んどすべてが電気化学的反
応による腐食であり、この電気化学的反応とは、
局部電池を生成する反応である。 即ち一枚の鉄板は、その製造過程や、その後の
処理過程の影響で必ずしも均質のものではなくこ
の不均質なところに電解質溶液が接すると、局部
電池を生成して、陽極部を形成する。故に、鉄や
鋼の腐食は、電気化学的な反応の影響による陽極
部の溶解であると言いうる。 このような腐食反応は次式で表わされる。 陽極部での反応 4Fe→4Fe+++8e- 陰極部での反応 4H2O+202+8e-→8OH- この線に電気化学的作用で陽極部はFeイオン
になり溶液に溶けて行き、同時に電子が放出され
る。 それとともに陰極部において電子が水及び酸素
と反応し水酸イオンをつくり、次に示す反応式で
反応が進み第一鉄イオン(Fe++)が不溶性水酸化
第一鉄〔Fe(OH)2〕をつくり、さらに酸素と反
応して酸化第二鉄の水付加物(Fe2O3、H2O)い
わゆる錆を作成する。 4Fe+++8OH-→4Fe(OH)2 4Fe(OH)2+O2→2Fe2O3H2O+2H2O これに対するジンクリツチペイントによる防食
作用は次の反応式で示される機構によるものと考
えられる。 Zn←Zn+++2e-−0.76v Fe→Fe+++2e-−0.44v Fe+++Zn→Zn+++Fe−0.32v この様に負の電位の大きい亜鉛が鉄の代りに陽
極となり、亜鉛の犠牲防食作用が行なわれるので
ある。 このためには鉄面と塗膜中の亜鉛との間に電気
伝導的接触及びイオンの存在が必要である。 又、ジンクリツチペイントに上塗り塗料を塗装
した場合ジンクリツチペイントの防食作用を発揮
させるためには、上塗り塗膜を介しての適度なイ
オン透過が必要である。 しかして上塗り塗膜のイオン透過が極端に小さ
いと、前記ジンクリツチペイントの防食作用が働
きにくく、鉄素地に達するような損傷が塗膜に生
じた場合、その部分のジンクリツチペイントが有
する犠牲防止を十分発揮することが出来ず、した
がつて錆の発生となる場合があるのである。 即ち、塗膜に生じた前記損傷の断面についてみ
ると、損傷の初期にはジンクリツチペイント層と
鉄素地との間に防食電流が流れ、鉄の発錆を防ぐ
ことができるが、時間の経過とともに亜鉛の溶解
物〔Zn(OH)2〕が断面に生成蓄積し、しだいに
通電しにくくなり、ついにはジンクリツチペイン
ト層の防食効果は全く期待できなくなる。一方、
ジンクリツチペイント上に塗布された上塗り塗膜
からジンクリツチペイントへのイオン透過による
電気回路生成効果が考えられるが、これは上塗り
塗膜のイオン透過性に左右される。つまりイオン
透過性の小な上塗り塗膜の場合は上記効果は全く
期待できないのである。 逆に上塗り塗膜のイオン透過性が過度であつた
場合、ジンクリツチペイント中の亜鉛の消耗がは
なはだしく、ジンクリツチペイント塗膜の寿命が
極端に短くなり易いという問題がある。同時に上
塗り塗膜とジンクリツチペイント塗膜との界面が
生成する多量のZn(OH)2によりアルカリ性にな
りフクレが発生し易くなる。 従来、ジンクリツチペイント塗膜と上塗り塗膜
の塗装系においては、上述の如き問題点がすべて
解決されてはいなかつた。本発明は以上の問題点
をすべて改善又は解決した新規な防食被覆方法に
関する。即ち、適度なイオン透過性を有する、低
温硬化可能なエポキシ樹脂塗料組成物を、ジンク
リツチペイント塗膜上に塗布することにより従来
技術によつては達成されなかつたような防食性を
有する被覆を得る方法に関するものである。 即ち、本発明は 被塗物上にジンクリツチペイントを塗布して乾
燥膜厚30〜250μの塗膜を形成させて、ついで (1) 1分子中に少くとも2個以上のエポキシ基を
有する主剤としてのエポキシ樹脂
……100重量部、 () (A) 一般式 〔但し、Rは1〜10個の炭素原子含有脂肪
族炭化水素であり、nは1〜2を示す〕で示
されるポリチオール樹脂と、 (B) キシレンジアミン、キシレンジアミンアダ
クト樹脂およびシキシレンジアミンより得ら
れたポリアミド樹脂からなる群から選ばれ
た、1分子中に少くとも2個以上の窒素原子
およびこれに結合した活性水素を有するアミ
ノ化合物の1種もしくは2種以上、とを(A)/
(B)=1/1〜3(重量比)の割合で混合した硬
化剤 ……10〜200重量部、 および () 硬化促進剤としてトリス(ジメチルアミノ
メチル)フエノール ……5〜15重量部 の()〜()の混合割合から成るエポキシ樹
脂塗料組成物を塗布して乾燥膜厚100〜500μの塗
膜を形成させることを特徴とする防食被覆方法に
関する。以下本発明を詳細に説明する。 まず、本発明の方法に使用される前記ジンクリ
ツチペイント(高濃度亜鉛末塗料)とは、エチル
シリケート、アルカリシリケート等の無機質結合
剤、あるいはエポキシ樹脂、塩化ゴム、ポリスチ
レン、シリコン樹脂等の有機高分子結合剤4〜80
重量%(固形分換算)と亜鉛末96〜20重量%から
成る組成物である。 特に、前記結合剤としてはエチルシリケート又
はアルカリシリケート、が好ましく、又その混合
比率は該結合剤10〜60重量%(固形分)と亜鉛末
90〜40重量%よりなるものが好ましい。 本発明に於て使用する「1分子中に少くとも2
個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂〔成分
()〕」としては、例えばビスフエノール型エポ
キシ樹脂として一般に市販されているシエル化学
(株)製の商品名エピコート828、同834、同836、同
1001、同1004、同DX―255:チバガイギー(株)製の
商品名アラルダイトGY―260:ダウケミカル(株)製
の商品名DER330、同331、同337:大日本インキ
化学工業(株)製の商品名エピクロン800:フエノー
ルノボラツク型エポキシ樹脂として一般に市販さ
れているダウケミカル(株)製の商品名DEN431、同
438:ポリグリコール型エポキシ樹脂として、市
販されているチバガイギー(株)製の商品名アラルダ
イトCT―ダウケミカル(株)製の商品名DER―
732、同736:エステル型エポキシ樹脂として、例
えば大日本インキ化学工業(株)製の商品名エピクロ
ン200、同400:綿状脂肪族エポキシ樹脂として、
例えば日本曹達(株)製の商品名BF―1000の如きエ
ポキシ化ポリブダジエンなどを例示することがで
きるが、これらの内では特にビスフエノール型エ
ポキシ樹脂が好ましい。 本発明においては勿論これらのエポキシ樹脂に
限定されるものではなく、これらと類似の構造を
有するエポキシ樹脂あるいは前記エポキシ樹脂の
誘導体、例えばポリオール型エポキシ樹脂、脂環
式エポキシ樹脂、ハロゲン含有エポキシ樹脂等も
本発明の技術的範囲に当然含まれる。 本発明に於いては前記エポキシ樹脂は1種もし
くは2種以上の混合物として使用し得る。 また、本発明の方法に使用されるエポキシ樹脂
塗料組成物において、前記エポキシ樹脂は主剤と
して用いられる。 該主剤としてのエポキシ樹脂には必要に応じ
て、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、バライト粉などの体質顔料、黄鉛、亜鉛華、
弁柄、酸化クロム、群青、フタロシアニンブル
ー、鉄黒、カーボンブラツク、酸化チタンなどの
着色顔料、ガラスフイアバー、ガラスフレーク、
雲母粉、アスベスト、合成シリカなどの補強顔
料、その他増粘剤、消泡剤、沈澱防止剤、及びメ
チルイソブチルケトン、キシロール等の溶剤を必
要により適宜添加することが出来る。 本発明に使用されるポリチオール樹脂としては 一般式 〔ただしR:1〜10個の炭素原子含有脂肪族炭
化水素を示し、n=1又は2を示す〕 で表わされる末端の反応性のチオール(―SH)
基を有している樹脂又はこれらの変性物が挙げら
れる。 一般式(1)の樹脂としては一般に市販されている
三菱油化(株)製商品名D10N3―800LC、エポメート
QX―10、エポメートQX―11等が挙げられる。本
発明において前記ポリチオール樹脂は、キシレン
ジアミン、キシレンジアミンアダクト樹脂、及び
キシレンジアミンより得られたポリアミド樹脂か
らなる群から選ばれた1種もしくは2種以上のア
ミノ化合物と混合し、前記エポキシ樹脂の硬化剤
として用いられる。前記キシレンジアミンアダク
ト樹脂は、キシレンジアミンとエポキシ樹脂から
得られ、該エポキシ樹脂の硬化に必要な当量以上
にキシレンジアミンを加えて常法により得ること
ができる。 該キシレンジアミンアダクト樹脂には、内在ア
ミンアダクト樹脂、及び分離アミンアダクト樹脂
の両方が含まれる。又、前記キシレンジアミンよ
り得られたポリアミド樹脂とは、キシレンジアミ
ンと、例えば食物油不飽和酸に2量体又は3量体
との縮合体等であり、常法により得られたもので
ある。前記アミノ化合物は、前記主剤のエポキシ
樹脂と橋かけ反応を行うため、1分子中に少なく
とも2個以上の窒素原子およびこれに結合した活
性水素を有することが必要である。 本発明方法に使用されるエポキシ樹脂塗料組成
物の硬化剤において、前記ポリチオール樹脂とア
ミノ化合物は、前者1重量部に対し、後者1〜3
重量部の割合で混合する。該範囲においてアミノ
化合物が1重量部末満になると、最終的に得られ
た塗膜の耐水性や耐食性が著しく悪くなり、塗膜
にフクレ等が生じる。また、アミノ化合物が3重
量部をこえると本発明の効果である低温硬化法が
悪くなる。前記硬化剤は、主剤のエポキシ樹脂
100重量部に対し10〜200重量部の割合で混合使用
する。 更に、本発明方法に使用されるエポキシ樹脂塗
料組成物において、硬化促進剤として、トリス
(ジメチルアミノメチル)フエノールを使用す
る。該硬化促進剤は、前記主剤のエポキシ樹脂
100重量部に対して5〜15重量部の割合で添加す
る。前記に於て、硬化促進剤に添加量が5重量部
未満になると、低温硬化性が不良となる。また15
重量部をこえると、塗膜の耐水性が著しく低下す
る。 本発明においては前記主剤のエポキシ樹脂に必
要に応じて顔料、添加剤、溶剤等を混合し、ロー
ルミル等の練合機で練合分散させる。更に使用時
に硬化剤及び硬化促進剤を前記混合比で混合して
エポキシ樹脂塗料組成物とする。 本発明の方法に於ては、まず前記ジンクリツチ
ペイントを鉄鋼板上に、エアレス塗装機、エアス
プレー塗装機等により塗布し、乾燥して乾燥膜厚
30〜250μの塗膜を形成する。ついでその上に前
記エポキシ樹脂塗料組成物をエアレス塗装機、エ
アスプレー塗装機等により塗布して乾燥膜厚100
〜500μの塗膜を形成する。該エポキシ樹脂塗料
組成物は1回塗りで所望厚膜に塗布することが可
能であるとともに、低温硬化法(−10℃でも硬化
可能である)も、非常に良好なものである。 本発明の方法において第一層目に形成されるジ
ンクリツチペイントの乾燥膜厚は前記の如く30〜
250μとする。 前記に於て該ジンクリツチペイントの膜厚が30
μ未満の場合は、防食性が著しく低下するので好
ましくない。一方250μをこえると塗膜にワレや
ダレが生じ、必然的に塗料膜性能が低下するので
共に好ましくない。 又、前記の如くエポキシ樹脂塗料組成物の乾燥
膜厚は100〜500μとする。該膜厚が100μ未満の
場合防食性が低下し、逆に500μをこえると、塗
膜内部の溶剤の揮散が悪く乾燥性不良となつた
り、塗膜にワレやダルが発生し、正常な塗膜を形
成し難くなるので共に好ましくない。 尚、本発明の方法においては、前記ジンクリツ
チペイントの乾燥膜厚とエポキシ樹脂塗料組成物
の乾燥膜厚の合計膜厚は、本発明の諸目的(なら
びに効果)を達成せしめるために200μ以上が好
ましい。 本発明方法により得られた塗膜層は、ジンクリ
ツチペイント塗膜とエポキシ樹脂塗料塗膜との密
着性が非常に優れているとともに、耐アルカリ性
や耐水性もすぐれているため優れた耐久性を示
す。 又、かりに塗膜に外的衝撃等で損傷(断面)が
生じた場合でも、上塗り塗膜の適度なイオン透過
性によつて鉄部からの赤錆発生を防止することが
できる。 更に、上塗り塗膜の適度なイオン透過性によ
り、ジンクリツチペイント塗膜界面が過度のアル
カリ性になることもなく、またかりに界面がアル
カリ性になつたとしても上塗り塗膜は耐アルカリ
性になつたとしても上塗り塗膜は耐アルカリ性で
あり、しかも密着性に優れているためフクレの発
生もない。従つて、本発明の方法により得られた
塗膜は苛酷な条件である海洋環境等においても十
分な性能を発揮するので産業上ならびに経済上の
効果ははかり知れない。 以下本発明の詳細を実施例により具体的に説明
する。尚、「部」又は「%」は「重量部」又は
「重量%」をもつて示す。 実施例 1 ジンクリツチペイントの配合 エチルシリケートのアルコール溶液〔日本コル
コート社製商品名コルコート40を常法により加
水分解したエチルアルコール溶液、シリカ濃度
20%〕 45部 亜鉛末 55 100 エポキシ樹脂塗料組成物の配合 (主 剤) ビスフエノール型エポキシ樹脂〔商品名エピコ
ート828:ジエル化学(株):エポキシ当量184〜
194〕 25.0部 酸化チタン顔料 20.0 タルク 10.0 沈降性硫酸バリウム 20.0 沈降防止剤(有機ペントナイト) 2.0 メチルイソブチルケトン 13.0 キシロール 10.0 100.0 前記組成をローラーで練合し主剤を得た。 一方、硬化剤の一成分として使用するキシレン
ジアミンアダクト樹脂を下記配合1により、次の
ようにした得た。 配合1(キシレンジアミンアダクト樹脂) ビスフエノール型エポキシ樹脂〔商品名エピコ
ート1001:シエル化学(株)製:エポキシ当量450
〜500〕 20部 キシロール 10 メチルイソブチルケトン 30 イソプロピルアルコール 30 キシレンジアミン 10 100 前記組成においてエピコート#1001をキシロー
ルに溶解後メチルイソブチルケトン、イソプロピ
ルアルコール、キシレンジアミンを加え4時間撹
拌、反応させキシレンジアミンアダクト樹脂溶液
を得た。 (硬化剤) 前記キシレンジアミンアダクト樹脂溶液 60部 ポリチオール樹脂〔商品名―DioN3―800LC、
三菱油化(株)製:メルカプタン当量280〕 10 イソブタノール 20 100 (硬化促進剤) トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
10部 〔商品名DMP―30:ロームアンドハース社製〕 前記硬化剤と硬化促進剤を高速撹拌機で撹拌し
て得られた混合物を20部と、前記主剤80部を混合
してエポキシ樹脂塗料組成物を得た。 供試験片の作成 70×150×2.0mmの軟鋼板(JIS―G―3141)を
シヨツトプラストにより黒皮、錆、油分を完全に
除去しエアスプレーにて乾燥塗膜厚が75±5μに
なるように前記ジンクリツチペイントを塗装し20
℃、75%RHで168時間乾燥した。ついで前記エポ
キシ樹脂塗料組成物をエアスプレーにて乾燥塗膜
厚が150±10μになる様に塗装し、0℃で7日間
乾燥して試験に供した。又、低温乾燥性について
は6ミルのアプリケーターを用いて塗布し、16時
間乾燥後評価した。 それらの結果は第1表に示した。 実施例 2 ジンクリツチペイントの場合 ケイ酸カリウム水溶液(モル比3.5:固形分30
%) 33.0部 亜鉛末 67.0 100 エポキシ樹脂塗料組成物の配合 (主 剤) 実施例1と同一 (硬化剤) キシレンジアミンアダクト樹脂溶液(実施例1
と同一) 80部 ポリチオール樹脂〔商品名エポメートQX―
11:三菱油化(株)製商品名〕 10 90 (硬化促進剤) トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
(実施例1と同一) 10部 実施例1と同様に前記硬化剤と硬化促進剤を混
合した混合物20部と主剤80部を混合してエポキシ
樹脂塗料組成物を得た。 供試試験片の作成 実施例1と同様の方法によりジンクリツチペイ
ントおよびエポキシ樹脂塗料組成物を塗布し試験
片を作成して比較試験を供した。その結果は第1
表に示した。 実施例 3 ジンクリツチペイントの配合 実施例1と同一 エポキシ樹脂塗料組成物の配合 (主 剤) 実施例1と同一 (硬化剤) キシレンジアミン 20部 ポリチオール樹脂(実施例2と同一) 10 イソブタノール 62 92 (硬化促進剤) トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
(実施例1と同一) 8部 実施例1と同様に前記硬化剤と硬化促進剤を混
合した混合物20部と主剤80部を混合してエポキシ
樹脂塗料組成物を得た。 供試試験片の作成 実施例1と同様の方法によりジンクリツチペイ
ントおよびエポキシ樹脂塗料組成物を塗布し、試
験片を作成して比較試験に供した。その結果は第
1表に示した。 実施例 4 ジンクリツチペイントの配合 実施例1と同一 エポキシ樹脂塗料組成物の配合 (主 剤) 実施例1と同一 (硬化剤) キシレンジアミンアダクト樹脂溶液(実施例1
と同一) 60部 ポリチオール樹脂〔商品名エポメートQX―
10:三菱油化(株)製商品名〕 10 イソブタノール 20 90 (硬化促進剤) トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
(実施例1と同一) 10部 実施例1と同様に前記硬化剤と硬化促進剤を混
合した混合物20部と主剤80部を混合してエポキシ
樹脂塗料組成物を得た。 供試試験片の作成 実施例1と同様の方法によりジンクリツチペイ
ントおよびエポキシ樹脂塗料組成物を塗布し、試
験片を作成して比較試験を供した。その結果を第
1表に示した。 比較例 1 ジンクリツチペイントの配合 実施例1と同一 エポキシ樹脂塗料組成物の配合 (主 剤) 実施例1と同一 (硬化剤) エチレンジアミンアダクト樹脂を下記の配合に
より、次のようにした得た。 エポキシ樹脂(エピコート#1001) 35部 75%エチレンジアミン 7 ブタノール 33 トルオール 25 100 前記配合において、エピコート#1001をn―ブ
タノール/トルオールの混合溶液に溶解して50%
溶液とし、残りの溶液とエチレンジアミンを撹拌
しつつ加える。5時間撹拌して硬化剤としてのエ
チレンジアミンアダクト樹脂を得た。 前記主剤80部と硬化剤20部を混合してエポキシ
樹脂塗料組成物を得た。 供試験片の作成 実施例1と同様の方法によりジンクリツチペイ
ントおよびエポキシ樹脂塗料組成物を塗布し、試
験片を作成して比較試験に供した。その結果を第
1表に示した。 比較例 ジンクリツチペイントの配合 実施例1と同一 エポキシ樹脂塗料組成物の配合 (主 剤) 実施例1と同一 (硬化剤) ポリチオール樹脂(実施例1と同一) 10部 エチレンジアミンアダクト樹脂(比較例1と同
一) 60 イソブタノール 28 98 (硬化促進剤) トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
(実施例1と同一) 2部 実施例1と同様に前記硬化剤と硬化促進剤を混
合した混合物20部と主剤80部を混合してエポキシ
樹脂塗料組成物を得た。 供試試験片の作成 実施例1と同様の方法によりジンクリツチペイ
ントおよびエポキシ樹脂塗料組成物を塗布し、試
験片を作成して比較試験に供した。その結果を第
1表に示した。 比較例 3 ジンクリツチペイントの配合 実施例2と同一 エポキシ樹脂塗料組成物の配合 (主 剤) 実施例1と同一 (硬化剤) ポリチオール樹脂(実施例1と同一) 6部 イソブタノール 30 90 (硬化促進剤) トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
(実施例1と同一) 10部 実施例1と同様に前記硬化剤と硬化促進剤を混
合した混合物20部と主剤80部を混合してエポキシ
樹脂塗料組成物を得た。 供試験片の作成 実施例1と同様の方法によりジンクリツチペイ
ントおよびエポキシ樹脂塗料組成物を塗布し、試
験片を作成して比較試験に供した。その結果を第
1表に示した。
【表】 実施例 5 前記実施例1で使用したジンクリツチペイント
及びエポキシ樹脂塗料組成物を用いて、実施例1
と同様にして供試試験片(A〜C)を作成した。
但し、ジンクリツチペイント及びエポキシ樹脂塗
料組成物の乾燥膜厚は各々第2表に示した膜厚と
した。各試験片の塗膜性能も第2表に示した。 比較例 4 前記実施例1で使用したジンクリツチペイント
及びエポキシ樹脂塗料組成物を用いて、実施例1
と同様にして供試験片(D〜F)を作成した。但
し、ジンクリツチペイント及びエポキシ樹脂塗料
組成物の乾燥膜厚は各々第2表に示した膜厚とし
た。結果を第2表に示した。
【表】 前記第2表中、低温硬化性はエポキシ樹脂塗料
の表示膜厚で行つた他は、各試験の条件は、第1
表の場合と同様にした。 試験片E及びFはエポキシ樹脂塗料組成物塗膜
内の溶剤が内部にこもり正常な塗膜が得られなか
つたために比較試験を行わなかつた(―をもつて
示す)。特に試験片Fはジンクリツチペイント塗
膜にダレやワレも発生した。 前記第1表及び第2表より明らかに、本発明の
如くジンクリツチペイント塗膜上に特稚膜厚のエ
ポキシ樹脂塗料組成物から得られた塗膜を被覆す
ることにより、すぐれた耐水性や耐食を有する被
覆の得られることが判る。更に、塗膜のカツト部
のカレントインターラプター法による分極抵抗値
も105Ω以上を示した。 いずれもジンクリツチペイントと特定塗膜を組
合わせることにより得られた顕著な効果である。
【図面の簡単な説明】
図は塗装鋼板の等価回路を示す。 Ra…純抵抗、Cf…塗膜容量、Rf…塗膜抵
抗、Cd1…金属表面の電気二重層容量、Re…金
属の分極抵抗。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被塗物上にジンクリツチペイントを塗布して
    乾燥膜厚30〜250μの塗膜を形成し、ついで () 1分子中に少くとも2個以上のエポキシ基
    を有する主剤としてのエポキシ樹脂
    ……100重量部 () (A) 一般式 〔但し、Rは1〜10個の炭素原子含有脂肪
    族炭化水素であり、nは1〜2を示す〕で示
    されるポリチオール樹脂と、 (B) キシレンジアミン、キシレンジアミンアダ
    クト樹脂およびシキシレンジアミンより得ら
    れたポリアミド樹脂からなる群から選ばれ
    た、1分子中に少くとも2個以上の窒素原子
    およびこれに結合した活性水素を有するアミ
    ノ化合物の1種もしくは2種以上とを、(A)/
    (B)=1/1〜3(重量比)の割合で混合した硬
    化剤 ……10〜200重量部、 および () 硬化促進剤としてトリス(ジメチルアミノ
    メチル)フエノール ……5〜15重量部 の()〜()の混合割合から成るエポキシ樹
    脂塗料組成物を塗布して乾燥膜厚100〜500μの塗
    膜を形成させることを特徴とする防食被覆方法。
JP10197579A 1979-08-10 1979-08-10 Anticorrosive coating Granted JPS5626965A (en)

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