JPS6148440B2 - - Google Patents

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JPS6148440B2
JPS6148440B2 JP3644678A JP3644678A JPS6148440B2 JP S6148440 B2 JPS6148440 B2 JP S6148440B2 JP 3644678 A JP3644678 A JP 3644678A JP 3644678 A JP3644678 A JP 3644678A JP S6148440 B2 JPS6148440 B2 JP S6148440B2
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JP
Japan
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compressed layer
polymer
producing
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printing
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JP3644678A
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Seisuke Urabe
Satoru Ogura
Fumio Akaishi
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Fujikura Rubber Works Ltd
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Fujikura Rubber Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は印刷用ブランケツト、特に圧縮性ブラ
ンケツトの圧縮層の製造法に関するものである。 高速オフセツト印刷に用いる印刷用ブランケツ
トにおいては弾性重合体の圧縮層を設けることが
行なわれている。これは第1に印刷圧力時にブラ
ンケツトの圧縮面に生ずる膨みを前述の圧縮層が
均一に吸収し、ブランケツト表面の変形を減少さ
せ鮮明な画像を得ることができるからである。第
2にこの圧縮層があることによつて印刷用紙が折
り曲げられて送られてきたり、二枚以上重なつて
送られてきたときに、圧縮層を圧縮することによ
り版胴やブランケツト表面に加わる力(印圧以外
の力)を吸収し、緩和しえ、このため版胴、ブラ
ンケツト表面層の寿命を著しく改良しえる。第3
に胴仕立をする場合、一般のブランケツトにあつ
ては非常に厳密な厚さ調整をしなければならない
が圧縮層を設けることによつて基準胴仕立てより
もオーバー気味に仕立てても鮮明な印刷を得るこ
とが能となり、作業性の熟練度に関係なく胴仕立
ができると言うう利点がある。 このような圧縮層を発泡体で製造することは知
られている。たとえば合成ゴム中に発泡剤を配合
しておき、ゴムの加硫時に加熱発泡させて、無数
の独立気泡を有する圧縮層を設ける方法、あるい
は特開昭48―97609号に開示されるように、硬化
ラテツクス海綿状ゴム微粒子を弾性基体中に分散
させて、基体中に相互に連絡することのない多数
の気泡(独立気泡)を形成させる方法がある。更
に中空微小球をエラストマー中に分散させ独立気
泡を形成させる方法(特公昭52―7371号)も知ら
れている。 しかしながら、上記の圧縮層を有する印刷用ブ
ランケツトは充分に圧縮層を設けた効果を達成し
ていない。即ち、印刷圧力時にブランケツト圧縮
面に生ずる膨みをこの圧縮層が充分に均一に吸収
しえず、充分に鮮明な画像を得られにくい。更に
は印刷時において、版胴が高速で回転するため、
ブランケツトの圧縮は極めて高速度で行なわれる
が、この圧縮速度に比例した応答速度で圧縮歪を
緩和する必要があるが、前述の公知例においては
この応答速度が遅いと言う欠点がある。 これは基本的に前述の公知のブランケツトの圧
縮層が独立気泡の発泡体であることに起因してい
る。なぜなら独立気泡系であると、空孔が個々独
立しているため、圧縮変形に対し、気泡内の空気
の逃げ場がなく、充分に圧縮応力による変形を吸
収しきれず、加えて圧縮歪の緩和速度も遅くなる
からである。その点連続気泡であると、気泡は互
に連通しているため、自由に空気が流通し、大き
な圧縮変形に対しても自由に緩衝作用を示すこと
ができ、更には圧縮歪の緩和速度も著しく向上
し、鮮明な印刷を得ることが可能となり、加えて
版胴、ブランケツトの耐久性を向上させることが
可能となる。 このように印刷用ブランケツトの圧縮層として
は連泡率の高い発泡体であることが望ましい訳で
あるが、前述のように独立気泡のものが主である
のは連泡率が高く、更に印刷物の網点再現性を得
るために必須の要因である微小孔を有する発泡体
の製造が極めて困難であつたからである。 たとえば、有機発泡剤で発泡させたゴム発泡体
では100μm以下の均一な微小孔を設けることが
困難であり、連泡率は50%以下と極めて低い。第
2図はこの方法により製造された発泡体の75倍顕
微鏡写真であり、図より明かなように気泡は大寸
法のものより小寸法のものまで不均一でかつ連泡
率も低い。また中空微小球をエラストマー中に混
入する方法(特公昭52―7371号)によれば、あら
かじめ製造された微小球を混入するため気泡の寸
法の調整は容易であるが、混入する微小球は個々
独立の球体であるため、気泡は100%独立気泡と
なる。また硬化ラテツクス海綿状ゴムの微粒子を
基本に分散させて圧縮層を生成させる方法(特開
昭48―97609号)においては気泡も小寸法の発泡
体を製造しえるが、海綿状ゴム微粒子を製造する
のに手数がかかり、またゴム糊中に混入して糊引
きするに際し、ドクターナイフを詰まらせると言
う欠点があり、生産能率が悪く、加えて連泡率も
100%ではないので、圧縮層としての性能も充分
でない。 本発明は上記欠点を除去し、100%連続気泡で
かつ100μm以下の微小孔を有する発泡体を製造
する方法を提供することを目的とする。したがつ
て、本発明による印刷用ブランケツトの圧縮層の
製造はポリマーを溶剤にポリマー濃度で2〜70%
溶かして成るポリマー溶液に、スルホン酸基、エ
ーテル基、水酸基のうち少なくとも1種以上の官
能基を有するかまたはアミン構造を有する界面活
性剤の1種あるいは2種以上および/もしくは消
泡作用を示すに充分な量のシリコーンを添加する
と共に、平均長300μm以下の粉末結晶体およ
び/もしくは繊維素を前記ポリマー溶液に対し30
%以下添加して基本的に成る組成物を織布に被覆
し、前記溶剤に溶解可能で、かつ前記ポリマーに
は溶解しない、50℃〜100℃のゲル化液に浸漬
し、乾燥し、所望により加硫することを特徴とす
るものである。 本発明によれば、100%連泡率で100μm以下の
微小孔を有する発泡体圧縮層を容易に製造しえ、
本発明により製造された圧縮層を設けた印刷用ブ
ランケツトは印刷圧力時におけるブランケツト表
面の膨みを均一に、しかも確実に吸収することが
でき、鮮明な画像を得ることが可能となる。加え
て高速印刷における圧縮歪の緩和速度が早くなつ
て、鮮明な印刷をえることが可能になるばかりで
なく、版胴あるいはブランケツトの耐久性を向上
させると言う利点がある。 本発明を更に詳しく説明する。 本発明において用いられるポリマーとしては一
般のゴム、熱可塑性樹脂あるいはこのゴムもしく
はこの熱可塑性樹脂を主要成分とするコンパウン
ドなどであるが、印刷用ブランケツトの圧縮層と
しては印刷インキおよび/もしくはインキ替えの
際使用する溶剤に抵抗力の強いものが好ましい。
たとえばブタジエン・アクリロニトリル共重合
体、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴムの1種以
上あるいはこれらの1種以上を主要成分とするコ
ンパウンドであることができる。このコンパウン
ドはたとえば主要成分のゴム等に硫黄などの加硫
剤、加硫促進剤、カーボンブラツク等の補強剤、
老化防止剤及びステアリン酸等の加工助剤を添加
し、混練したものであつてよい。 次にこのポリマーを溶解する溶剤としてはゲル
化液に溶解可能なものであればいかなるものでも
よい。即ち、ゲル化液はこの溶剤と相互に拡散す
ることによつて、ポリマー溶液をゲル化させるも
のであるから、溶剤は前記ポリマーよりも親和性
の強いゲル化液と相互に拡散しなければならな
い。したがつて、この溶剤はゲル化液の種類によ
り変化するが、一般にはN,N′―ジメチルホル
ムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド等の1種もしく
は2種以上の混合であることができる。 ポリマーをこの溶剤に溶解せしめるわけである
が、この際のポリマー濃度は2〜70%である。こ
の範囲を外れると糊引きが困難となり、作業性が
低下する。このポリマー濃度を調整することによ
つて、高密度連泡体より低密度連泡体まで発泡体
の密度を変化させることができる。たとえばポリ
マー濃度が30%の場合、比重0.35〜0.40の発泡体
が得られ、60%の場合であると、比重0.65〜0.75
の発泡体を得ることができる。これは後述するよ
うに、空孔部は溶剤がゲル化液と相互に拡散して
できるものであるため、ポリマー濃度によつて密
度を変化させうるのである。 本発明においては、このポリマー溶液に、スル
ホン酸基、エーテル基、水酸基のうち少なくとも
1種以上の官能基を有するかまたはアミン構造を
有する界面活性剤および/もしくは消泡作用を有
するに充分なシリコーンを添加する。この群の物
質は上述のポリマー濃度の変化による圧縮層の孔
の寸法を調整容易とするため添加される。特に孔
が所望の大きさ、即ち10μm以上の孔を設けたい
場合、効果が大きい。上述のポリマー濃度、この
群の物質の種類、添加量を変化させることより孔
の寸法を調整しえる。孔の調整剤である界面活性
剤としては、たとえばドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、Na・ジ・アルキル・スルホサク
シネート、ポリオキシエチレンオレエート、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエ
チレンオクチルフエニルエーテル、ポリオキシエ
チレンステアリルエーテル、ドデシルジメチルア
ミン、オクタデシルアミンの1種以上などをあげ
ることができ、シリコーンとしてはSAG―471,
SAG―100(日本ユニカー株式会社製)、SH―193
(東レシリコン株式会社製)などを用いることが
できるが、基本的にこれらに限定されるものでは
ない。添加量は所望する孔の寸法及びポリマー濃
度、界面活性剤および/もしくはシリコーンの種
類によつて機能的に変化させることができるが、
100〜10μmの理想的な孔を設けるためには界面
活性剤および/もしくはシリコーンを20%以下添
加するのが好ましい。20%を越えて添加すると、
孔が大きくなりすぎる。特に界面活性剤の1種以
上のみを添加する場合、好ましくは0.1〜15%添
加し、シリコーンの場合は0.1〜20%添加するの
が好ましい。界面活性剤とシリコーンを組合せて
用いる場合、上述の量と相応する量を機能的に定
める。 シリコーンの場合、一般に整泡剤として添加さ
れるが、その添加量を増加すると消泡作用を営む
ようになる。たとえばSH―193の場合5%以上添
加すると消泡作用を営む。このため、シリコーン
を添加する場合は消泡作用を営むに充分な量であ
る必要があり、上述のシリコーンの添加量が0.1
%未満であると充分に消泡作用を営まない。 次に本発明による方法法においては、ポリマー
溶解に平均長300μm以下の粉末結晶体および/
もしくは繊維素が添加される。これは印刷用圧縮
層を製造するに際し、製造上の操作における種々
の要因から生ずる孔の粗大化、寸法の不均一化を
防止するため添加される。たとえば、ポリマー溶
液を基布上に被覆する場合、空気を巻き込み100
μm以上の孔を生ずるとか、ゲル化液の温度のバ
ラツキによつて孔が不均一になるとか、厚い圧縮
層を形成させる場合、溶剤を抽出するに際し、発
泡体中央に100μm以上の粗大孔を生ずるとか言
う製造上の制御の不足より生ずる孔の粗大化、不
均一化を防止し、製造操作を容易化するものであ
る。 このような粉末結晶体もしくは繊維素としては
シリカ、炭酸カルシウム粉末、木材パルプ、合成
繊維フロツクの1種または2種以上の混合したも
のなどを挙げることができるが、上記の目的を達
成するものであれば基本的にいかなるものでもよ
い。 この結晶体および/もしくは繊維素の添加量は
ポリマー溶液のポリマー(ゴムおよび配合剤を営
む)に起因する凝集力に応じ変化するが、一般に
ポリマー溶液に対し30%以下である。30%を越え
ると、孔の寸法および均一化の安定性は向上する
が、製造された圧縮層が硬くなりすぎて印刷用ブ
ランケツト圧縮層としては好ましくなくなる。 この粉末結晶体および/もしくは繊維素の平均
長は300μm以下である。300μmを縁えると、そ
の長さに応じ00μmを超える粗大孔を生ずるから
である。この結晶体、繊維素の平均長もポリマー
の配合(即ち凝集力)により好ましい平均長が生
ずる。たとえばブタジエン、アルリロニトリル共
重合体(ハイカー1042;日本ゼオン株式会社製)
に50部のカーボンブラツク(補強性充填剤)を配
合したポリマーの場合、MT―カーボンブラツク
では45μm以下、SRF―カーボンブラツクでは
90μm以下、HAF―カーボンブラツクでは50μ
m以下の平均長のものを用いるのが好ましい。粗
大孔を生ずるからである。 この組成物を織布上に被覆するわけであるが、
この基布としては、たとえば綿、ポリエステル、
ナイロン等であることができる。この基布は本発
明にあつては基本的に限定されず、また被覆の方
法も同様に限定されるものではない。たとえば被
覆法としてはドクターナイフ、ロールコーターな
どを使用してもよい。 次にこの組成物を被覆した基布をゲル化液中に
浸漬する。このゲル化液はこのポリマーに不溶で
あり、しかも溶剤に対しては可溶な液体である必
要がある。これは前述のように、このポリマー溶
液から溶剤を選択的に溶出させるためであり、し
たがつて溶剤とポリマーの親和性よりも、溶剤と
ゲル化液の親和性が大であるような液体である。
このようなものであれば本発明においてはゲル化
液の種類は基本的に限定されない。たとえば、
水、メタノール、エタノール等のモノオール類、
エチレングリコール、グリセリン等のポリオール
類の1種または2種以上の混合溶液であつてよ
い。経済性を考慮すれば、水(湯)であるのが好
ましい。 このゲル化液の温度は50〜100℃である。この
ようにゲル化液を加熱しておくのは、脱溶剤を可
及的速かに生じしめ、半ゲル状の状態を短かくし
て微細な孔を生じさせるためである。この場合、
ゲル化液が常温であると、半ゲル状態が長く続
き、孔が凝集、破壊しながら次第に大寸法とな
る。 ゲル化液の温度が50℃より低いと単に常温のゲ
ル化液に浸漬したのと同様な結果となり、200μ
m以上の大寸法の孔から20μm以下の微細な孔ま
で混在する状態となる。また100℃以上であると
孔が小さくなりすぎるため実用に耐えない。と言
う欠点が生ずる。好ましくは60℃以上であるのが
よい。微細な孔が速か、かつ確実に生ずるからで
ある。 本発明においては上述のように、溶剤とゲル化
液を相互に拡散させゲル化させる。即ちゲル化液
と溶剤の親和力の方がポリマーと溶剤の親和力が
大であるため、ポリマーが溶解状態となり、ポリ
マー同志が凝集、集合する。この際、凝集、集合
したポリマー部分以外の部分に空間を生ずる。こ
れが微小孔になるわけであるが、このようにして
生成した微小孔はポリマーの溶剤とゲル化液が相
互に拡散したものであるから、100%完全な連続
微小孔となるのである。 このようにゲル化液に浸漬した後、たとえば、
100〜160℃の熱風乾燥器中で20分以上乾燥させ、
同時に加硫する。熱可塑性のエラストマーの場合
は加硫が必要でないので、たとえば150℃以下の
温度で約30分乾燥させればよい。本発明において
乾燥時間、乾燥温度、乾燥方法が限定されないの
はもちろんである。ポリマー溶液の種類、などを
考慮し機能的に定めることができる。 以下本発明の実施例を説明する。 例 1 組成 A群 ブタジエン・アクリロニトリル共重合体
70重量部 (ハイカー1041;日本ゼオン株式会社製) ポリ塩化ビニル(重合度1100) 30 〃 亜鉛華 3.5〃 ステアリン酸 1.0〃 カーボンブラツク(MT) 60 〃 老化防止剤 1.0〃 可塑剤(DOP) 5 〃 計 170.5〃 B群 硫 黄 1.5重量部 加硫促進剤 3.0 〃 計 4.5 〃 C群 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
3 重量部 繊維フロツク(平均長30μm) 6 〃 計 9 〃 A群の配合剤をロールで練り、N,N′―ジメ
チルホルムアミドにポリマー濃度40%となるよう
に溶解させると、粘度500poiseの溶液が得られ
た。これにC群の界面活性剤および繊維フロツク
を充分に撹拌しながら添加し、更にB群の加硫剤
等を添加した。このポリマー溶液を70本/インチ
の打込み数で、厚さ0.38mmの綿布上にドクターナ
イフを用い、0.37mm厚に被覆した。これを80℃の
温湯中に浸漬し、40分間で引き揚げ、そのまま乾
燥室に送り込んで、加硫すると共に乾燥させた。 この圧縮層の75倍顕微鏡写真を第1図に示す。
比較として従来の有機発泡剤を用いて製造した圧
縮層の75倍顕微鏡写真を第2図として示す。これ
らの写真より明かなように、圧縮層はほとんどが
50μm以下の微小孔より成り、更に連泡率も100
%であるのに対し、従来の方法により製造した圧
縮層は不均一な寸法の孔を有し、100μmを越え
る粗大孔も多かつた。 次に上述の本発明の方法に用いる組成物と同様
な組成で粉末結晶体および繊維素と消泡剤を除い
た組成物を用い、上述の方法で圧縮層を製造し
た。この圧縮層の150倍顕微鏡写真を第3図とし
て示す。 第3図より明かなように、粉末結晶体および繊
維素を含ませなかつた場合、25μm以下の微小孔
で100%の連泡率部分が大半であつたが、100μm
を越える粗大孔も生じているのが解かる。これは
前述のようにドクターナイフで組成物を被覆する
際空気を捲き込んで生じたものあるいはゲル化液
の温度のバラツキなどの原因で生じたものである
と考えられる。本発明の方法によれば、工程の厳
密な制御をすることなく、前記の粗大孔を生じし
めない。 第4図は前述の消泡剤および繊維フロツクを除
いた他の組成物で製造した圧縮層の75倍顕微鏡写
真である。この場合も粗大孔が生じている。この
圧縮層の部分拡大顕微鏡写真(150倍)を第5図
として示す。この第4図、第5図より明かなよう
に消泡剤を含ませない場合、極めて微細な孔(10
μm以下)を生じている。第6図は消泡剤のみを
添加した組成物で製造した圧縮層の75倍顕微鏡写
真であるが、第6図と較べて消泡剤を添加するこ
とにより、微小孔が若干大寸法化しているのがわ
かる。第1図と第6図を比較すれば、第6図の孔
は若干不規則であり一定しないところがあるのに
対し、第1図の場合一定であり、かつ第6図は他
の部分で100μm以上の大寸法の孔を生じたのに
対し、本発明による圧縮層はこれを生じていなか
つた。 次いで、同じ組成の組成物を用い、同様な方法
で圧縮層を製造した。この際、ゲル化液(水)に
浸漬させる際、ゲル化液を加熱せず、常温で行な
つた。 この場合の圧縮層の顕微鏡写真を第7図として
示す。第1図と比較して、第7図は大寸法の気泡
より小寸法の気泡まで広範囲に分布しており、均
一な性能が得られないことが解る。 例 2 下記の表の組成物で製造した本発明の方法によ
る圧縮層、および有機発泡剤を用いて製造した圧
縮層、加えて中空微小球をエラストマー中に混入
し、製造した圧縮層(特公昭52―7371号)を用い
て製造されたブランケツトを用いて、圧縮応力―
歪曲線の試験を行なつた。結果は第8図に示す通
りである。
【表】
【表】 第8図より明かなように、本発明のブランケツ
ト(曲線C1,C2,C3,C4)は従来の微小中空球を
エラストマー中に混入した圧縮層を有するブラン
ケツト(曲線A)、有機発泡剤を用いて製造した
ブランケツト(曲線B)よりも著しく良好な応力
―歪曲線を示した。 これらのブランケツトを用いて印刷試験を行な
つたところ、網点再現性に優れ、耐久性も前記中
空微小球を用いて製造した圧縮層を備えたブラン
ケツトよりも2〜3倍向上した。これは従来のブ
ランケツト(曲線A,B)に較べ同一圧縮力に対
し、歪率が非常に大きいため、圧縮層が変形荷重
に対し、充分対応しえるからと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における印刷用ブラ
ンケツト圧縮層の75倍顕微鏡写真、第2図は有機
発泡剤を用いた従来の圧縮層の75倍顕微鏡写真で
ある。第3図は本発明で用いた組成物より粉末結
晶体および繊維素と界面活性剤を除いた組成物を
用いて製造した150倍顕微鏡写真、第4図は本発
明で用いた組成物より粉末結晶体および繊維素を
除いた他の組成物を用いて製造した圧縮層の75倍
顕微鏡写真、第5図はこの圧縮層部分拡大顕微鏡
写真(150倍)である。第6図は本発明で用いた
組成物より繊維フロツクを除いて製造した圧縮層
の75倍顕微鏡写真である。第7図はゲル化液を加
熱せずに浸漬した場合の圧縮層の75倍顕微鏡写真
である。第8図は本発明による方法で製造した圧
縮層を備えた印刷用ブランケツトと従来の圧縮層
を備えた印刷用ブランケツトの応力―歪率のグラ
フである。 A……微小中空球をエラストマー中に混在せし
め製造した圧縮層を有する印刷用ブランケツトの
応力―歪率のグラフ。B……有機発泡剤を用いて
製造した圧縮層を有する印刷用ブランケツトの応
力―歪率のグラフ。C1,C2,C3,C4……本発明
による方法で製造した圧縮層を有する印刷用ブラ
ンケツトの応力―歪率のグラフ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリマーを溶剤にポリマー濃度で2〜70%
    (重量%、以下同じ)溶かして成るポリマー溶液
    に、スルホン酸基、エーテル基、水酸基のうち少
    なくとも1種以上の官能基を有するかまたはアミ
    ン構造を有する界面活性剤の1種あるいは2種以
    上および/もしくは消泡作用を営むに充分な量の
    シリコーンを添加すると共に、平均長300μm以
    下の粉末結晶体および/もしくは繊維素を前記ポ
    リマー溶液に対し30%以下添加して基本的に成る
    組成物を基布上に被覆し、前記溶剤に溶解可能
    で、かつ前記ポリマーに溶解しない、50〜100℃
    のゲル化液に浸漬し、乾燥し、所望により加硫す
    ることを特徴とする印刷用ブランケツトの圧縮層
    の製造法。 2 前記ポリマーはゴムもしくは熱可塑性樹脂で
    あるか、もしくはこのゴムあるいは熱可塑性樹脂
    を主要成分とするコンパウンドであることを特徴
    とする特許請求の範囲1による印刷用ブランケツ
    トの圧縮層の製造法。 3 前記ポリマーは印刷インキおよび/もしくは
    インキ替えの時使用する溶剤に抵抗力のあるもの
    であることを特徴とする特許請求の範囲2による
    印刷用ブランケツトの圧縮層の製造法。 4 前記ポリマーはブタジエン・アクリロニトリ
    ル共重合体、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム
    の1種以上、あるいはブタジエン・アクリロニト
    リル共重合体、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴ
    ムの1種以上を主要成分とするコンパウンドであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲3による印刷
    用ブランケツトの圧縮層の製造法。 5 前記溶剤はN,N′―ジメチルホルムアミ
    ド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
    ドおよびジメチルスルホキシドより選択された1
    種または2種以上の混合であることを特徴とする
    特許請求の範囲1から4のいずれかの印刷用ブラ
    ンケツトの圧縮層の製造法。 6 前記界面活性剤および/もしくは前記シリコ
    ーンを20%以下添加することを特徴とする特許請
    求の範囲1から5のいずれかの印刷用ブランケツ
    トの圧縮層の製造法。 7 前記界面活性剤の1種以上を単独で添加する
    場合、添加量が0.1〜15%であることを特徴とす
    る特許請求の範囲6による印刷用ブランケツトの
    圧縮層の製造法。 8 前記シリコーンを単独で添加する場合、添加
    量が0.1〜20%であることを特徴とする特許請求
    の範囲6による印刷用ブランケツトの圧縮層の製
    造法。 9 前記粉末結晶体および/もしくは繊維素はシ
    リカ、炭酸カルシウム、木材パルプ、合成繊維フ
    ロツクの1種または2種以上の混合であることを
    特徴とする特許請求の範囲1から8のいずれかの
    印刷用ブランケツトの圧縮層の製造法。 10 前記ゲル化液は水、モノオール類あるいは
    ポリオール類より成る群より選択された1種ある
    いは2種以上であることを特徴とする特許請求の
    範囲1から9のいずれかの印刷用ブランケツトの
    圧縮層の製造法。 11 前記ゲル化液は湯であることを特徴とする
    特許請求の範囲10による印刷用ブランケツトの
    圧縮層の製造法。
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US10668706B2 (en) 2013-11-12 2020-06-02 Baker Hughes, A Ge Company, Llc Distributed sensing system employing a film adhesive

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