JPS6147190B2 - - Google Patents
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- JPS6147190B2 JPS6147190B2 JP56142305A JP14230581A JPS6147190B2 JP S6147190 B2 JPS6147190 B2 JP S6147190B2 JP 56142305 A JP56142305 A JP 56142305A JP 14230581 A JP14230581 A JP 14230581A JP S6147190 B2 JPS6147190 B2 JP S6147190B2
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- sodium thiosulfate
- naphthalene
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- heat
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28D—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
- F28D20/00—Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
- F28D20/02—Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は太陽熱、排熱、深夜電力による熱等を
蓄熱するための蓄熱材料に関する。このような目
的のために、従来は水や砕石等の顕熱を利用して
いたが、居住空間は有効利用より、最近無機含水
塩等の潜熱を利用した蓄熱材料を用いて、蓄熱装
置を小形大容量化する試みがなされている。利用
温度範囲において、種々の無機含水塩が存在する
が、40℃から50℃の温度範囲においては、チオ硫
酸ナトリウム5水塩(Na2S2O3、5H2O)が融点
48℃、凝固点45℃を有し、潜熱も82cal/cm3を大き
く、しかも安価であるため、蓄熱材料として有望
である。しかしこの物質は、凝固時において過冷
が大きく、凝固点より20〜30℃温度低下しても、
貯えた熱を所定温度で放出できないという欠点を
有している。また融点が包晶点である材料である
ため、蓄熱時相変化点において、元の結晶と異な
る組成の結晶と融液との二相に分離し、放熱時逆
反応が遅いと相分離が助長されるという現象があ
る。
蓄熱するための蓄熱材料に関する。このような目
的のために、従来は水や砕石等の顕熱を利用して
いたが、居住空間は有効利用より、最近無機含水
塩等の潜熱を利用した蓄熱材料を用いて、蓄熱装
置を小形大容量化する試みがなされている。利用
温度範囲において、種々の無機含水塩が存在する
が、40℃から50℃の温度範囲においては、チオ硫
酸ナトリウム5水塩(Na2S2O3、5H2O)が融点
48℃、凝固点45℃を有し、潜熱も82cal/cm3を大き
く、しかも安価であるため、蓄熱材料として有望
である。しかしこの物質は、凝固時において過冷
が大きく、凝固点より20〜30℃温度低下しても、
貯えた熱を所定温度で放出できないという欠点を
有している。また融点が包晶点である材料である
ため、蓄熱時相変化点において、元の結晶と異な
る組成の結晶と融液との二相に分離し、放熱時逆
反応が遅いと相分離が助長されるという現象があ
る。
本発明の目的は、上述したこれらの大きな問題
である過冷却現象と二相分離現象とを解決するこ
とを目的としている。
である過冷却現象と二相分離現象とを解決するこ
とを目的としている。
一般に液相から固相への相変化は、結晶核の発
生段階と核を中心とした結晶の生長段階に分けて
考えることができる。核発生には大きなエネルギ
を必要とし、過冷却現象はこのエネルギ障壁のた
めに生ずることが知られている。このため過冷を
防止するため核物質を添加する方法が行われてい
る。この場合核物質は液相中に溶解せずに存在
し、界面上に新たに生成する結晶との界面エネル
ギが小さいこと、核がある臨界半径以上の大きさ
を持つことが必要であることも知られている。
(臨界半径は1〜100μm)また結晶の成長は低分
子密度の結晶面(立方晶系ならば100、110面)が
起り易いことが知られている。このような発核材
の例として塩化カルシウム6水塩に対する水酸化
バリウム、水酸化ストロンチウムの発核効効果が
認められている。しかしチオ硫酸ナトリウムはア
ルカリ性になると分解するので、アルカリ性物質
である水酸化バリウム、水酸化ストロンチウムを
添加することはできない。
生段階と核を中心とした結晶の生長段階に分けて
考えることができる。核発生には大きなエネルギ
を必要とし、過冷却現象はこのエネルギ障壁のた
めに生ずることが知られている。このため過冷を
防止するため核物質を添加する方法が行われてい
る。この場合核物質は液相中に溶解せずに存在
し、界面上に新たに生成する結晶との界面エネル
ギが小さいこと、核がある臨界半径以上の大きさ
を持つことが必要であることも知られている。
(臨界半径は1〜100μm)また結晶の成長は低分
子密度の結晶面(立方晶系ならば100、110面)が
起り易いことが知られている。このような発核材
の例として塩化カルシウム6水塩に対する水酸化
バリウム、水酸化ストロンチウムの発核効効果が
認められている。しかしチオ硫酸ナトリウムはア
ルカリ性になると分解するので、アルカリ性物質
である水酸化バリウム、水酸化ストロンチウムを
添加することはできない。
このような理論的見地に立脚してチオ硫酸ナト
リウムの発核剤として、種々実験検討した結果、
ナフタリンが他の物質に比較して著しい発核作用
を有することが認められた。ナフタリンは水に対
する溶解度が小さく(水100g中に0.04g、チオ
硫酸ナトリウム100g中では0.01g以下)、核とし
て水中に存在し得ること、およびチオ硫酸ナトリ
ウムとナフタリンは結晶形が同一(単斜晶系)で
あり、前述の界面エネルギの点からみてもナフタ
リン上にチオ硫酸ナトリウム5水塩の結晶が成長
し易いものと考えられる。この発核材は微量添加
しても効果が認められるが、実用的にはチオ硫酸
ナトリウムに対して0.01重量%以上である。多量
の添加は蓄熱密度を減少させるので、10重量%以
下にすることが好ましい。
リウムの発核剤として、種々実験検討した結果、
ナフタリンが他の物質に比較して著しい発核作用
を有することが認められた。ナフタリンは水に対
する溶解度が小さく(水100g中に0.04g、チオ
硫酸ナトリウム100g中では0.01g以下)、核とし
て水中に存在し得ること、およびチオ硫酸ナトリ
ウムとナフタリンは結晶形が同一(単斜晶系)で
あり、前述の界面エネルギの点からみてもナフタ
リン上にチオ硫酸ナトリウム5水塩の結晶が成長
し易いものと考えられる。この発核材は微量添加
しても効果が認められるが、実用的にはチオ硫酸
ナトリウムに対して0.01重量%以上である。多量
の添加は蓄熱密度を減少させるので、10重量%以
下にすることが好ましい。
第1図は発核材の効果を確認するために製作し
た蓄熱装置のモデルである。1は蓄熱槽、2はふ
た板であり、蓄熱槽1内には蓄熱材料としてのチ
オ硫酸ナトリウム5水塩3が入つている。また蓄
熱材料3中には加熱器5と冷却器4が浸漬してあ
る。6は蓄熱材料3中に添加した発核材(ナフタ
リン)であるが、比重量がチオ硫酸ナトリウムの
それより小さいため上部に浮んでいる。(チオ硫
酸ナトリウムの比重量1.73g/cm3、ナフタリンの
比重量1.14g/cm3)加熱器5内に70℃の温水を流
して、蓄熱材料3を約70℃に一様加熱した後、冷
却器4内に20℃の冷水を流した。第2図はその実
験結果であり、横軸に冷水を流してからの時間
(min)、縦軸に放熱速度(Kcal/min)と蓄熱槽内
の蓄熱材料の温度(℃)にとつて示してある。図
中実線は放熱速度、一点鎖線は温度である。蓄熱
材料であるチオ硫酸ナトリウム5水塩中にナフタ
リンを添加しない場合は、曲線2aのように凝固
温度45℃以下になつても凝固せず、温度低下をつ
づける。この場合の放熱速度は曲線1aに示すよ
うにすぐ低下し、50分後にはほぼ零となる。これ
に対しナフタリンを添加した場合、曲線2bに示
すように約2℃程度過冷却するが、すぐ回復して
凝固温度45℃になる。この場合の放熱速度は曲線
1bに示すように、凝固を開始した後はほぼ一定
になり、曲線1aに対して高い値に保たれてい
る。
た蓄熱装置のモデルである。1は蓄熱槽、2はふ
た板であり、蓄熱槽1内には蓄熱材料としてのチ
オ硫酸ナトリウム5水塩3が入つている。また蓄
熱材料3中には加熱器5と冷却器4が浸漬してあ
る。6は蓄熱材料3中に添加した発核材(ナフタ
リン)であるが、比重量がチオ硫酸ナトリウムの
それより小さいため上部に浮んでいる。(チオ硫
酸ナトリウムの比重量1.73g/cm3、ナフタリンの
比重量1.14g/cm3)加熱器5内に70℃の温水を流
して、蓄熱材料3を約70℃に一様加熱した後、冷
却器4内に20℃の冷水を流した。第2図はその実
験結果であり、横軸に冷水を流してからの時間
(min)、縦軸に放熱速度(Kcal/min)と蓄熱槽内
の蓄熱材料の温度(℃)にとつて示してある。図
中実線は放熱速度、一点鎖線は温度である。蓄熱
材料であるチオ硫酸ナトリウム5水塩中にナフタ
リンを添加しない場合は、曲線2aのように凝固
温度45℃以下になつても凝固せず、温度低下をつ
づける。この場合の放熱速度は曲線1aに示すよ
うにすぐ低下し、50分後にはほぼ零となる。これ
に対しナフタリンを添加した場合、曲線2bに示
すように約2℃程度過冷却するが、すぐ回復して
凝固温度45℃になる。この場合の放熱速度は曲線
1bに示すように、凝固を開始した後はほぼ一定
になり、曲線1aに対して高い値に保たれてい
る。
しかしこのような発核作用は、発核材であるナ
フタリンを添加した直後は著しい効果を示すが、
蓄熱材料の加熱−冷却サイクルをくり返すと次第
に効果が減少する。これはナフタリンの比重量が
チオ硫酸ナトリウム5水塩のそれより小さく、上
層部に浮き上つてしまい下層部では発核材の効果
がないこと、およびナフタリンの昇華現象によつ
てチオ硫酸ナトリウム5水塩から遊離することに
よると考えられる。一度発核作用が無くなると、
チオ硫酸ナトリウムの融点は包晶点であるため、
二相分離が起り、蓄熱槽の下層部には融点の高い
物質、上層部には融点の低い物質が析出し、所望
の温度(凝固点45℃)における相変化を起さなく
なる。第3図は数十回の加熱−冷却サイクル後の
蓄熱材料の放熱特性を示したものである。横軸に
放熱を開始してからの時間(min)、縦軸に蓄熱
材料の温度(℃)をとつて示してある。容器の下
層部は破線3aで示すように融点の高いチオ硫酸
ナトリウム2水塩が析出し相変化を起さず、した
がつて凝固時に示す温度変化の少ない領域がな
い。容器の上層部は実線3bで示すようにチオ硫
酸ナトリウム5水塩の凝固点45℃より低い温度
(たとえば32℃)にて相変化を起す物質が生じて
いる。実線3cの〇印は凝固点を示す。
フタリンを添加した直後は著しい効果を示すが、
蓄熱材料の加熱−冷却サイクルをくり返すと次第
に効果が減少する。これはナフタリンの比重量が
チオ硫酸ナトリウム5水塩のそれより小さく、上
層部に浮き上つてしまい下層部では発核材の効果
がないこと、およびナフタリンの昇華現象によつ
てチオ硫酸ナトリウム5水塩から遊離することに
よると考えられる。一度発核作用が無くなると、
チオ硫酸ナトリウムの融点は包晶点であるため、
二相分離が起り、蓄熱槽の下層部には融点の高い
物質、上層部には融点の低い物質が析出し、所望
の温度(凝固点45℃)における相変化を起さなく
なる。第3図は数十回の加熱−冷却サイクル後の
蓄熱材料の放熱特性を示したものである。横軸に
放熱を開始してからの時間(min)、縦軸に蓄熱
材料の温度(℃)をとつて示してある。容器の下
層部は破線3aで示すように融点の高いチオ硫酸
ナトリウム2水塩が析出し相変化を起さず、した
がつて凝固時に示す温度変化の少ない領域がな
い。容器の上層部は実線3bで示すようにチオ硫
酸ナトリウム5水塩の凝固点45℃より低い温度
(たとえば32℃)にて相変化を起す物質が生じて
いる。実線3cの〇印は凝固点を示す。
このような二相分離現象を抑制するために種々
検討した結果、チオ硫酸ナトリウム5水塩にナフ
タリンを添加した後、少量のデンプンを混合する
と二相分離現象が無くなることを見い出した。デ
ンプンの粒子は0.002〜0.2mm程度であり、吸湿性
がある。冷却には溶けない温湯に対しては膨張
し、ついに皮膜が破れて内容物が流れ出し粘稠液
になる。皮の破れる温度は55〜70℃であり、チオ
硫酸ナトリウム5水塩の融点48℃、使用温度範囲
20℃〜70℃程度より考えると、チオ硫酸ナトリウ
ム5水塩にデンプンを混合してそれらの粘稠混合
物を作るには極めて好都合な温度範囲にある。こ
のデンプンは粘稠液化するとコロイドとなり、チ
オ硫酸ナトリウム5水塩をかかえ込んで、二相分
離現象を抑制する。またナフタリンもこの内部に
かかえ込まれ、上層部に浮上したり昇華したりす
る現象が抑制される。チオ硫酸ナトリウム5水塩
に対するデンプンの混合割合について混合率を変
えて実験を行つた所、最適値があることわかつ
た。少ないとやはり二相分離を起し、多いと発核
作用が無くなり大きく過冷却を起す。デンプンの
量が少ない場合において過冷却を起し易いのは、
デンプンが少ないため、発核剤であるナフタリン
をかかえ込んでいる力が弱く浮上したり昇華して
蓄熱材から離れてしまうことも関係している。デ
ンプンの量が多いと発核作用が無くなるのは、ナ
フタリンがチオ硫酸ナトリウム5水塩に接触する
のを、デンプンが多く存在するため邪魔するため
と考えられる。第4図はデンプンの混合率の最適
値を求めた結果であり、横軸に混合率ε(%)、
縦軸に発核率φ(%)をとつて示してある。発核
率φとは数十回の凝固−融解サイクルのくり返し
において、何回所定の温度(凝固点45℃)にて凝
固するかを表す数値である。これより混合率εが
1〜4重量%において、発核率φは100%に近い
値を示している。なお混合率εが4重量%以上に
なると、粘稠混合液中には気泡を含むようにな
り、この気泡は加熱−冷却をくり返してもかかえ
込まれたまま外に逃げなくなる。このような状態
になると蓄熱材料としての熱伝導率が極めて小さ
くなり、蓄熱材料より熱が取り出しにくくなる。
このようなことからも混合率εは4重量%を越え
ない方が良い。チオ硫酸ナトリウム5水塩中に、
デンプンを入れると粘稠液化し二相分離は抑制さ
れるが、蓄熱材料としての粘度が高くなる。この
ため蓄熱材料を蓄熱をする際には対流が起り難く
このため熱抵抗が大きくなり、蓄熱するのに時間
がかかる。これを緩和するためには、蓄熱材料中
に金属繊維や金属切粉を入れると良い。このよう
な金属繊維は発核材であるナフタリンの塊を内部
にとじ込めて上部に浮上するのを防止する役目も
する。
検討した結果、チオ硫酸ナトリウム5水塩にナフ
タリンを添加した後、少量のデンプンを混合する
と二相分離現象が無くなることを見い出した。デ
ンプンの粒子は0.002〜0.2mm程度であり、吸湿性
がある。冷却には溶けない温湯に対しては膨張
し、ついに皮膜が破れて内容物が流れ出し粘稠液
になる。皮の破れる温度は55〜70℃であり、チオ
硫酸ナトリウム5水塩の融点48℃、使用温度範囲
20℃〜70℃程度より考えると、チオ硫酸ナトリウ
ム5水塩にデンプンを混合してそれらの粘稠混合
物を作るには極めて好都合な温度範囲にある。こ
のデンプンは粘稠液化するとコロイドとなり、チ
オ硫酸ナトリウム5水塩をかかえ込んで、二相分
離現象を抑制する。またナフタリンもこの内部に
かかえ込まれ、上層部に浮上したり昇華したりす
る現象が抑制される。チオ硫酸ナトリウム5水塩
に対するデンプンの混合割合について混合率を変
えて実験を行つた所、最適値があることわかつ
た。少ないとやはり二相分離を起し、多いと発核
作用が無くなり大きく過冷却を起す。デンプンの
量が少ない場合において過冷却を起し易いのは、
デンプンが少ないため、発核剤であるナフタリン
をかかえ込んでいる力が弱く浮上したり昇華して
蓄熱材から離れてしまうことも関係している。デ
ンプンの量が多いと発核作用が無くなるのは、ナ
フタリンがチオ硫酸ナトリウム5水塩に接触する
のを、デンプンが多く存在するため邪魔するため
と考えられる。第4図はデンプンの混合率の最適
値を求めた結果であり、横軸に混合率ε(%)、
縦軸に発核率φ(%)をとつて示してある。発核
率φとは数十回の凝固−融解サイクルのくり返し
において、何回所定の温度(凝固点45℃)にて凝
固するかを表す数値である。これより混合率εが
1〜4重量%において、発核率φは100%に近い
値を示している。なお混合率εが4重量%以上に
なると、粘稠混合液中には気泡を含むようにな
り、この気泡は加熱−冷却をくり返してもかかえ
込まれたまま外に逃げなくなる。このような状態
になると蓄熱材料としての熱伝導率が極めて小さ
くなり、蓄熱材料より熱が取り出しにくくなる。
このようなことからも混合率εは4重量%を越え
ない方が良い。チオ硫酸ナトリウム5水塩中に、
デンプンを入れると粘稠液化し二相分離は抑制さ
れるが、蓄熱材料としての粘度が高くなる。この
ため蓄熱材料を蓄熱をする際には対流が起り難く
このため熱抵抗が大きくなり、蓄熱するのに時間
がかかる。これを緩和するためには、蓄熱材料中
に金属繊維や金属切粉を入れると良い。このよう
な金属繊維は発核材であるナフタリンの塊を内部
にとじ込めて上部に浮上するのを防止する役目も
する。
以上説明したように、本発明によれば、ナフタ
リンとデンプンとの相乗効果により蓄熱材料の二
相分離現象がなくなるとともに、発核材が常に有
効に作用し、蓄放熱が円滑に行われるようにな
り、実用に供して便利になつた。
リンとデンプンとの相乗効果により蓄熱材料の二
相分離現象がなくなるとともに、発核材が常に有
効に作用し、蓄放熱が円滑に行われるようにな
り、実用に供して便利になつた。
第1図は本発明の蓄熱材料の効果を確認するた
めの蓄熱装置の構成図、第2図は蓄熱材料に発核
材を添加した場合としない場合との放熱特性の相
違を示す図、第3図は二相分離現象を示す図、第
4図はデンプンの混合率と発核率との関係を示す
図である。 1……蓄熱槽、2……ふた板、3……蓄熱材
料、4……冷却器、5……加熱器、6……発核
材。
めの蓄熱装置の構成図、第2図は蓄熱材料に発核
材を添加した場合としない場合との放熱特性の相
違を示す図、第3図は二相分離現象を示す図、第
4図はデンプンの混合率と発核率との関係を示す
図である。 1……蓄熱槽、2……ふた板、3……蓄熱材
料、4……冷却器、5……加熱器、6……発核
材。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 チオ硫酸ナトリウム5水塩を主成分とし、こ
れにナフタリンとデンプンを添加したことを特徴
とする蓄熱材料。 2 チオ硫酸ナトリウム5水塩を主成分とし、こ
れにナフタリンを0.01〜10重量%、デンプンを1
〜4重量%添加したことを特徴とする特許請求の
範囲第1項記載の蓄熱材料。 3 チオ硫酸ナトリウム5水塩を主成分とし、こ
れにナフタリンとデンプンを添加するとともに、
熱伝導性の部材を入れたことを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の蓄熱材料。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56142305A JPS5845499A (ja) | 1981-09-11 | 1981-09-11 | 蓄熱材料 |
DE8282108266T DE3268296D1 (en) | 1981-09-11 | 1982-09-08 | Heat-storing apparatus |
EP82108266A EP0074612B1 (en) | 1981-09-11 | 1982-09-08 | Heat-storing apparatus |
US06/416,276 US4561493A (en) | 1981-09-11 | 1982-09-09 | Heat-storing apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56142305A JPS5845499A (ja) | 1981-09-11 | 1981-09-11 | 蓄熱材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5845499A JPS5845499A (ja) | 1983-03-16 |
JPS6147190B2 true JPS6147190B2 (ja) | 1986-10-17 |
Family
ID=15312271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56142305A Granted JPS5845499A (ja) | 1981-09-11 | 1981-09-11 | 蓄熱材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5845499A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02480U (ja) * | 1988-03-01 | 1990-01-05 | ||
CN107760275A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-03-06 | 中国矿业大学 | 一种用玻璃制备的低熔点高温相变材料及其制备方法 |
-
1981
- 1981-09-11 JP JP56142305A patent/JPS5845499A/ja active Granted
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02480U (ja) * | 1988-03-01 | 1990-01-05 | ||
CN107760275A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-03-06 | 中国矿业大学 | 一种用玻璃制备的低熔点高温相变材料及其制备方法 |
CN107760275B (zh) * | 2017-11-14 | 2020-10-23 | 中国矿业大学 | 一种用玻璃制备的低熔点高温相变材料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5845499A (ja) | 1983-03-16 |
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