JPS6146367B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に入出庫頻度の高い自動倉庫など
に適用するスタツカークレーンに関し、能率的な
入出庫を行わしめて全体プラントのクレーン台数
を減らし、且つ全体システムの弾力的に使用する
ことを目的としてなしたものである。

従来、高層ラツク式自動倉庫において、ラツク
の棚に荷を出し入れする搬送機は、荷を１個ずつ
搬送する方式のものが大多数であつた。また２個
ずつ荷を搬送するようにした搬送機もあつたが、
荷を出し入れするフオークが左右の棚専用に左右
に一対ずつ設けられているので、同じ側の棚から
続けて荷を２個とつたりまた入れたりすることは
不可能であり、必ず片側から１個反対側から１個
をとつたりまた入れたりせざるを得なかつた。更
にそれ故、荷の種類とそれらの出し入れの頻度、
搬送機の入出庫能力等から、全体の棚に多種類の
荷を格納するにもそれらの分散の仕方に制限を生
じたり、又反対に搬送機の入出庫能力を制限され
たりする不便さがあつた。

本発明は、これらの不便を解消し、左右のラツ
クに対して左右のフオークを使用することにより
荷の出し入れを行うことができ、更に同じ側の棚
から続けて荷を２個とつたりまた入れたりするこ
とができるようにしたもので、マストに上下動自
在に支持されたケージ上に、スタツカークレーン
走行方向外側とその内側で対をなして走行の直角
方向に任意に伸縮でき、且つ夫々の高さを調整で
きるよう構成したフオークを設け、少なくとも１
組の外側フオークと１組の内側フオークを走行方
向および走行の直角方向に干渉しないように配置
したことを特徴とするスタツカークレーンに係る
ものである。

以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明す
る。

第１図〜第３図は本発明の一例を示すもので、
図中１，２は左右のラツク３ａ，３ｂ間を矢印
Ａ，A′で示す如く走行するスタツカークレーン
のマストであり、該マスト１と２との間には、該
マスト１，２にガイドされながら荷４を上下させ
るようにしたケージ５が矢印Ｂ，B′で示す如く上
下動自在に設けられている。ケージ５上には、多
段式のシヤトル構造を備えてスタツカークレーン
の走行方向Ａ，A′と直角方向（ラツク３ａ，３
ｂ側に伸縮する左方内側フオーク６ａ，６a′及び
右方外側フオーク６ｂ，６b′が設けられており、
該フオーク６ａ，６a′，６ｂ，６b′の夫々上面に
はレベル調整板７ａ，７a′，７ｂ，７b′が設けら
れて同一高さとなるように構成されている。上記
左方内側フオーク６ａ，６a′のレベル調整板７
ａ，７a′は、夫々蝶番８ａを介して仮想線で示す
如くスタツカークレーンの走行方向に対して外方
に180゜反転してその厚さ分だけ左方内側フオー
ク６ａ，６a′の上面を低くできるように設けられ
ており、また右方外側フオーク６ｂ，６b′のレベ
ル調整板７ｂ，７b′は夫々蝶番８ｂを介して仮想
線で示す如くスタツカークレーンの走行方向に対
して内方に180゜反転してその厚さ分だけ右方外
側フオーク６ｂ，６b′の上面を低くできるように
設けられている。またケージ５上には、伸縮作動
を行うことにより前記レベル調整板７ａ，７a′，
７ｂ，７b′を反転したりまたフオーク６ａ，６
a′，６ｂ，６b′上に戻すためのシリンダ９ａ，９
ｂが設けられている。

上記した左方内側フオーク６ａ，６a′と右方外
側フオーク６ｂ，６b′は夫々対を成して同時に同
方向に伸縮し、その１対にて１個の荷４を支持で
きるように構成されており、左右一方のフオーク
上のレベル調整板が反転した状態においても他方
のフオークが何等それに干渉することなく伸縮で
きるようにした間隔を有して配置されている。

次に本発明の作用を説明する。

まず、左側ラツク３ａ上の荷４を左方内側フオ
ーク６ａ，６a′上に、また右側ラツク３ｂ上の荷
４を右方外側フオーク６ｂ，６b′上に取り出す場
合は、レベル調整板７ａ，７a′，７ｂ，７b′が第
１図及び第３図中実線で示す如くフオーク６ａ，
６a′，６ｂ，６b′上に位置した状態において、該
フオーク６ａ，６a′，６ｂ，６b′を矢印Ｃ，Ｄで
示す如く左右のラツク３ａ，３ｂに支持された荷
４下部に差し込んで荷を受けた後、縮小させるこ
とにより、ケージ５上に２個の荷４を移載する。
またスタツカークレーンのケージ５上に載置され
た荷を左右のラツク３ａ，３ｂ上に移載する場合
には、上記と逆の操作にて行う。

片側のラツクから続けて荷を２個取り出す場合
は、右側のラツク３ｂを例にとつて説明すると、
まず右方外側フオーク６ｂ，６b′上のレベル調整
板７ｂ，７b′を仮想線で示す如く反転させてその
上面高さを低くした状態において、左方内側フオ
ーク６ａ，６a′を点線矢印C′方向に伸長して右側
ラツク３ｂ上の荷４を受けた後、縮小させて第２
図中仮想線で示す如くケージ５上の左側に荷４を
移載させる。このとき右方外側フオーク６ｂ，６
b′の上面高さが左方内側フオーク６ａ，６a′のそ
れよりレベル調整板７ｂ，７b′分だけ低くなつて
いるので、何等干渉することなく移載を行うこと
ができる。続いて右方外側フオーク６ｂ，６b′上
にレベル調整板７ｂ，７b′を戻し、且つ続いて取
り出すべき荷４が載置されている右側のラツク３
ｂ位置までスタツカークレーンを走行（第３図中
Ａ，A′）させた後、右方外側フオーク６ｂ，６
b′を矢印Ｄで示す如く伸長させ再び右側ラツク３
ｂ上の荷を受けた後、縮小させることによりケー
ジ５上の右側に荷４を移載する。これによりケー
ジ５上に２個の荷４を取り出すことができる。上
記ケージ５上に載置された荷を右側ラツク３ｂ上
に移載する場合は、上記と逆の操作にて行う。ま
た、右側ラツク３ａから続けて荷を２個取り出す
場合には、上記左方内側フオーク６ａ，６a′と右
方外側フオーク６ｂ，６b′の操作手順が逆になる
だけで同様に実施することができる。またこの場
合、右方外側フオーク６ｂ，６b′は、点線矢印
D′の如く伸長作動する。

第４図は前記本発明における荷の受け渡し方法
を分り易く示したもので、矢印，，，で
示すような受渡しが可能である。

尚、本発明は上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、レベル調整板以外にフオークの高さを
調整できるものであれば他の方式を採用してもよ
いこと、２本ずつ対にした左方内側フオーク及び
右方外側フオークを設けた場合について例示した
が更に多数個設けるようにしたりまた各フオーク
の配置を変更するようにしてもよいこと、レベル
調整板を設けた場合その反転をシリンダ以外の方
式にて行うようにしてもよいこと、更に本発明を
応用して３個以上の荷を片方のラツクに対して出
し入れするようにすることも可能であること、そ
の他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々変更を加え得ること、等は勿論である。

上述した本発明のスタツカークレーンによれ
ば、 (i) スタツカークレーンの進行方向に対して両側
にあるラツクのうち片側だけで２個の荷を処理
できる。

(ii) スタツカークレーンの１サイクルで荷を２個
ずつ入出庫することができる。

(iii) ラツクに保管する品種割付が左右でばらつい
てもよい。

(iv) 総合的に高能率でしかも弾力的な入出庫作業
が可能になる。

等、種々の優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すスタツカーク
レーンのケージ部分の側面図、第２図はその正面
図、第３図はその平面図、第４図は本発明による
荷の受け渡し方法を示す説明図である。 １，２はマスト、３ａは左側ラツク、３ｂは右
側ラツク、４は荷、５はケージ、６ａ，６a′は左
方内側フオーク、６ｂ，６b′は右方外側フオー
ク、７ａ，７a′，７ｂ，７b′はレベル調整板、８
ａ，８ｂは蝶番、９ａ，９ｂはシリンダを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ マストに上下動自在に支持されたケージ上
   に、スタツカークレーン走行方向両外側とその内
   側で対をなして走行の直角方向に任押に伸縮で
   き、且つ夫々の高さを調整出来るよう構成したフ
   オークを設け、少なくとも１組の外側フオークと
   １組の内側フオークを走行方向および走行の直角
   方向に干渉しないように配置したことを特徴とす
   るスタツカークレーン。