JPS6146302Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圧力制御弁の設定圧力を段階的に変
更する圧力制御装置に関する。

一般にこの種圧力制御装置は、例えばリリーフ
弁について第１図に示した如き構成から成り、切
換弁３の中立位置でリリーフ弁１のベントポート
１１は遮断されリリーフ弁１本来の高い設定圧力
が得られ、右切換位置でベントポート１１はパイ
ロツトリリーフ弁５を介してタンク２に接続され
低い設定圧力が得られ、さらに左切換位置でベン
トポート１１はパイロツトリリーフ弁４を介して
タンク２に接続され中間の設定圧力が得られるよ
うにしている。

かかる圧力制御装置は、従来、リリーフ弁１と
パイロツトリリーフ弁４，５及び切換弁３をそれ
ぞれパネル板等に取り付け、相互間を配管接続し
ているため、組付作業が面倒で、かつ設置スペー
スを大きくすると共に、ベントポートからの配管
が長大化して応答性が悪くなつたり、低い設定圧
力を得ることが困難になつたりする等の欠点があ
つた。

本考案はかかる欠点を解消するもので、組付作
業が容易で、設置スペースを小さくし、良好な段
階的圧力制御が得られる圧力制御装置を提供しよ
うとするもので、制御側流体通路の圧力と制御側
流体通路へ絞りを介して連通した制御室の圧力と
の対向作用を受けて移動する主弁体と、制御室内
を圧力制御するパイロツトリリーフ弁とを有した
圧力制御弁の外面に、制御室に連通するベントポ
ートと低圧側に連通するドレンポートとを開口し
た取付面を形成し、圧力制御弁の取付面に載置さ
れて積層配設される弁ブロツクと、ポートが開口
した取付面を有し取付面を弁ブロツクに接合して
積層配設される切換弁を備え、弁ブロツクは、圧
力制御弁の取付面との接合面にそれぞれ開口して
ベントポートに連通される流路とドレンポートに
連通される流路を少なくとも一方の流路にパイロ
ツトリリーフ弁を設置して有すると共に、各流路
を、切換弁の取付面に開口するポートに合致する
よう、切換弁の取付面との接合面にそれぞれ開口
配置し、切換弁の切換作動により弁ブロツクのベ
ントポートに連通される流路とドレンポートに連
通される流路間を連通遮断するようにしている。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明す
る。第２図から第１２図において、１はパイロツ
ト操作式のリリーフ弁で、制御側流体通路となる
入口流路１２の圧力を開方向に、入口流路に絞り
１３を介して連通した制御室１４の圧力を閉方向
に作用される主弁体１５と、制御室内を圧力制御
するパイロツトリリーフ弁１６を有し、１７は調
圧ばね、１８は回動による進退で調圧ばねのばね
力を調整し、パイロツトリリーフ弁１６の設定圧
力を調整する調圧ねじであり、入口流路１２の圧
力上昇にともない、パイロツトリリーフ弁１６が
開いて制御室１４内を圧力制御し、入口流路１２
の圧力が上昇すると開方向に、そして入口流路１
２圧力が降下すると閉方向に主弁体１５が移動
し、入口流路１２、出口流路１９間の開度を変化
し、入口流路１２圧力をパイロツトリリーフ弁１
６による設定圧力に制御する周知のものである。

リリーフ弁１の上面は、制御室１４に連通する
ベントポート１１と、パイロツトリリーフ弁１６
のドレン流路２１とともに出口流路１９を介しタ
ンク２に連通するドレンポート２０を開口し、さ
らに組付ボルト（図示せず）のねじ孔２２を設け
た取付面２３を形成し、取付面２３には第１弁ブ
ロツク４０、第２弁ブロツク５０、切換弁３を順
次積層配設し、取付面２３とこれに載置する第１
弁ブロツク４０の下面４３、第１弁ブロツク４０
の上面４２とこれに載置する第２弁ブロツク５０
の下面５３、第２弁ブロツク５０の上面５２とこ
れに載置する切換弁３の取付面となる下面３０を
接合するよう組付ボルト（図示せず）によつてリ
リーフ弁１へ一体結合している。

取付面２３のベントポート１１、ドレンポート
２０は切換弁３の下面３０のＰポート３１、Ｔポ
ート３２にそれぞれ合致するよう配置され、さら
に、ねじ孔２２は切換弁３の組付ボルトを挿通す
る通し孔３５と合致するよう配置している。

また第一弁ブロツク４０、第二弁ブロツク５０
には、組付ボルトを挿通する通し孔４１，５１が
貫通し、その上面４２，５２、下面４３，５３で
の開口配置は切換弁３の下面３０の通し孔３５の
配置に合致していると共にベントポート１１と切
換弁３のＰポート３１を連通する流路４４，５
４、ドレンポート２０と切換弁３のＴポート３２
を連通する流路４５，５５が設けてある。さらに
第一弁ブロツク４０には、流路４４から分岐し第
二弁ブロツク５０の流路５６を介して切換弁３の
Ｂポート３３に連通する流路４６が設けてある。
そして第二弁ブロツク５０の上面５２、下面５３
での流路５４，５５，５６の開口、及び第一弁ブ
ロツク４０の上面４２での流路４４，４５，４６
の開口は切換弁３の下面３０でのＰポート３１、
Ｔポート３２、Ｂポート３３にそれぞれ合致する
よう配置され、第一弁ブロツク４０下面４３での
流路４４，４５の開口は、同じく切換弁３の下面
３０でのＰポート３１，Ｔポート３２にそれぞれ
合致するよう配置されており、切換弁３のＡポー
ト３４は第二弁ブロツク５０上面５２で閉止され
る。そして流路４６，５５にはそれぞれパイロツ
トリリーフ弁４，５が設置され、これらはパイロ
ツトリリーフ弁１６同様調圧ばね４７，５７、調
圧ねじ４８，５８を有して、設定圧力を調整で
き、パイロツトリリーフ弁１６より低い適宜な設
定圧力に調整してある。

かかる構成の作動を説明する。切換弁３の中立
位置ではベントポート１１が流路４４，５４，５
５，４５を経てドレンポート２０に接続され、リ
リーフ弁１の入口流路１２の圧力はパイロツトリ
リーフ弁５による低い設定圧力に制御される。切
換弁３を右位置に切換操作すると、ベントポート
１１はドレンポート２０と遮断され、入口流路１
２圧力はパイロツトリリーフ弁１６によるリリー
フ弁１本来の高い設定圧力に制御され、切換弁３
を左切換位置に切換操作すると、ベントポート１
１が流路４６，５６，５５，４５を経てドレンポ
ート２０に接続され、パイロツトリリーフ弁４，
５の直列接続により、入口流路１２圧力は前記両
者の中間の設定圧力に制御される。なお、この場
合、第１図と異なり、切換弁３の中立位置で低い
設定圧力を得るようにしているため、切換弁３を
右から左の切換位置へ、あるいはその逆へ切換操
作しても、切換過渡期に入口流路１２でのサージ
圧発生が抑制される。

第１３図は、第２図の装置より第二弁ブロツク
５０を取り去り、切換弁３の中立位置でベントポ
ート１１をドレンポート２０に接続してアンロー
ド状態を、右切換位置ではリリーフ弁１本来の高
い設定圧力を、左切換位置ではパイロツトリリー
フ弁４による低い設定圧力を得るよう構成したも
のであり、また第１４図は、第１３図の装置で切
換弁３をスプリングオフセツト形二位置弁に置き
換え、切換弁３のノーマル位置ではリリーフ弁４
による低い設定圧力を、また作動位置ではリリー
フ弁１本来の高い設定圧力を得るよう構成したも
のである。

ここで、実施例ではリリーフ弁に適用した場合
を示したが、本考案はパイロツト操作式の減圧
弁、シーケンス弁、カウンタバランス弁等各種圧
力制御弁に利用できる。

このように本考案の圧力制御装置は、制御側流
体通路の圧力と制御側流体通路へ絞りを介して連
通した制御室の圧力との対向作用を受けて移動す
る主弁体と、制御室内を圧力制御するパイロツト
リリーフ弁とを有した圧力制御弁の外面に、制御
室に連通するベントポートと低圧側に連通するド
レンポートとを開口した取付面を形成し、圧力制
御弁の取付面に載置されて積層配設される弁ブロ
ツクと、ポートが開口した取付面を有し取付面を
弁ブロツクに接合して積層配設される切換弁を備
え、弁ブロツクは、圧力制御弁の取付面との接合
面にそれぞれ開口してベントポートに連通される
流路とドレンポートに連通される流路を少なくと
も一方の流路にパイロツトリリーフ弁を設置して
有すると共に、各流路を、切換弁の取付面に開口
するポートに合致するよう、切換弁の取付面との
接合面にそれぞれ開口配置し、切換弁の切換作動
により弁ブロツクのベントポートに連通される流
路とドレンポートに連通される流路間を連通遮断
するようにしており、配管個所が減少して組付作
業を簡単にし形状もコンパクトとなつて設置スペ
ースを小さくでき、かつベントポートから弁ブロ
ツクのパイロツトリリーフ弁への流路長を短くお
さえることができ良好な段階的圧力制御が得られ
る。

また積層する弁ブロツクの種類や数、切換弁の
種類を変更することにより異なつた圧力制御装置
が得られ、種々の圧力制御装置を容易に製作でき
る等の特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の圧力制御装置を示す回路図、第
２図は本考案の一実施例を一部断面で示した正面
図、第３図はリリーフ弁の部分平面図、第４図は
切換弁の底面図、第５図は第一弁ブロツクの平面
図、第６図、７図はそれぞれ第５図の線−、
線−に沿う断面図、第８図は第二弁ブロツク
の平面図、第９図、１０図、１１図はそれぞれ第
８図の線−、線−、線XI−XIに沿う断面
図、第１２図は第２図装置の回路図、第１３図、
第１４図はそれぞれ本考案の他の実施例を示す回
路図である。 ３……切換弁、４，５……パイロツトリリーフ
弁、１１……ベントポート、１３……絞り、１４
……制御室、１５……主弁体、１６……パイロツ
トリリーフ弁、２０……ドレンポート、４０……
第一弁ブロツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 制御側流体通路の圧力と制御側流体通路へ絞り
   を介して連通した制御室の圧力との対向作用を受
   けて移動する主弁体と、制御室内を圧力制御する
   パイロツトリリーフ弁とを有した圧力制御弁の外
   面に、制御室に連通するベントポートと低圧側に
   連通するドレンポートとを開口した取付面を形成
   し、圧力制御弁の取付面に載置されて積層配設さ
   れる弁ブロツクと、ポートが開口した取付面を有
   し取付面を弁ブロツクに接合して積層配設される
   切換弁を備え、弁ブロツクは、圧力制御弁の取付
   面との接合面にそれぞれ開口してベントポートに
   連通される流路とドレンポートに連通される流路
   を少なくとも一方の流路にパイロツトリリーフ弁
   を設置して有すると共に、各流路を、切換弁の取
   付面に開口するポートに合致するよう、切換弁の
   取付面との接合面にそれぞれ開口配置し、切換弁
   の切換作動により弁ブロツクのベントポートに連
   通される流路とドレンポートに連通される流路間
   を連通遮断する圧力制御装置。