JPS6146206B2 - - Google Patents
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- JPS6146206B2 JPS6146206B2 JP56134412A JP13441281A JPS6146206B2 JP S6146206 B2 JPS6146206 B2 JP S6146206B2 JP 56134412 A JP56134412 A JP 56134412A JP 13441281 A JP13441281 A JP 13441281A JP S6146206 B2 JPS6146206 B2 JP S6146206B2
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- cup
- product
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D—WORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D22/00—Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
- B21D22/20—Deep-drawing
- B21D22/21—Deep-drawing without fixing the border of the blank
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
Description
本発明は、フランジに管状胴部がついた胴付フ
ランジの製造方法に関する。第1図a,bに胴付
フランジ1の基本構造を示す。 フランジ2は胴部3の中心軸4に対して直交し
ており、胴部3は直胴部3aとテーパー胴部3b
とで構成される場合(第1図a)、直胴部3aの
みからなる場合(第1図b)が代表的である。第
2図a〜cに胴付フランジ1の用途例を示す。 第2図aは管5の端に接続してフランジ付の管
をつくる場合、同図bは車両用デイスクブレーキ
のデイスク6に接続してデイスクホルダーとなす
場合、同図cは容器7の口に接続する場合であ
る。 胴付フランジ1の従来の代表的な製造方法は鍛
造及び板材のバーリング加工である。第3図a,
bに鍛造にする方法を、第4図a,bにバーリン
グ加工による方法をそれぞれ示す。 鍛造による場合は、先ず、第3図aに示す如
く、円柱状ブランク8を製品外郭形状と略々同一
の内郭形状を有する下型9にセツトし、しかる
後、上方より円錐台状の突起10′を有する上型
10を降下させる。その結果、円柱状ブランク8
は、同図bに示す如く、上記突起10′にて上下
方向につぶされると同時に横方向に膨出して、フ
ランジ11a、側壁11b、底部11cからなる
容器状の半成品11とされる。そして最後に、上
記底部11cをプレスにて打ち抜き、切削加工に
て製品形状に仕上げる。 しかしながら、この方法は加工に大きなプレス
力を必要とし、プレス機械容量によつてはフラン
ジ外径が制約される上、余肉が多く、切削仕上工
数を多くするとともに歩留りを悪化させる欠点が
ある。 また、バーリング加工による場合は、第4図a
に示す如く、製品外郭形状と略々同一の内郭形状
を有するダイス12に、下穴13を有する円形素
板14を載せ、周縁部をブランクホルダー15に
て押圧する。次いで上方よりバーリングポンチ1
6を降下させる。バーリングポンチ16の底部1
6aは上記下穴13を押し拡げ易くするために
略々円錐状とし、胴部16bは製品胴部3の内郭
形状と略々同一の形状としてある。そして、この
バーリングポンチ16の降下により、同図bに示
す如く、下穴13が押し拡げられ、胴付フランジ
1の胴部3が形成される。 この方法では、第4図aにクロスハツチングで
示すダイス穴12′の直上に位置する環状域1
4′の材料で製品胴部3が形成されるため、素板
14の内厚to及び下穴13の直径doによつてバー
リング加工後の胴部3の長さlが決まつてくる。
ところが、素板14の肉厚toは製品フランジに要
求される肉厚から決められ、下穴13の直径do
は第5図に示す如き穴縁破断17の発生防止とい
う観点から下限が決められる。したがつて、バー
リング加工による方法では、製品胴部3の長さl
が胴部内径Dp2の高々0.3〜0.4倍に制限されるの
が通常で、胴部3の長いものは製造することがで
きない。 本発明の目的は、これらの欠点を解消し、十分
な広さのフランジと十分な長さの胴部とを有する
胴付フランジを、板材を素材として歩留りよくし
かも破断の危険なく安全に製造し得る方法を提供
することにある。 従来の一般的な考えによれば、板材から胴付フ
ランジをつくる場合には、第4図a,bに示した
如く、板材(素板14)に直接胴部3を形成する
手順が採られる。言い換えれば、素板14の周縁
部は加工しないで製品のフランジ2としてそのま
ま残しておくのが得策とされているのである。胴
付フランジ1の製品形状からして当然のことであ
る。 しかしながら、本発明者らは、この既成概念に
捕われている限り製品価値の高い胴付フランジ、
すなわち十分な広さのフランジ2と十分な長さの
胴部3とを有する製品はつくることができないと
考え、従来とは全く異なる観点から胴付フランジ
の製造方法の開発に取り組んだ。その結果、胴付
フランジの製造に板材の深絞り加工を導入して板
材中央部に胴部を予成形すると同時に、胴部予成
形の際に板材周縁部にも板材央部部に準じる加工
を加えて上記の胴部予成形を材料全体を用いて無
理なく行い、その後で材料周縁部を再びフランジ
に戻す手順を採るほうが、材料周縁部をフランジ
としてそのまま残すよりも全体においておだやか
な加工が期待でき、結局は製品価値の高い製品を
製造できることが判明した。 本発明は上記に基づきなされたもので、金属板
を一旦、深絞り加工により円錐状側壁を有するカ
ツプに成形した後、前記円錐状側壁をフラツトニ
ング加工によりカツプ軸に対して直交するフラン
ジとなすとともに、残りの部分に穴明バーリング
加工を施して胴部を完成させることにより、製品
価値の高い胴付フランジを板材を素材として歩留
りよく安定に製造し得るようにした点を特徴とす
る。 以下、図面を用いて本発明の製造方法を詳細に
説明する。 第6図a,bは第1工程である深絞り加工を示
している。この工程では先ず、同図aに示す如
く、直径Do,肉厚toの円板状の金属板14(素
板)を、開き角2θのスリバチ状斜面18aを有
する上ダイス18の上部平担面18bに載せる。
上ダイス18は、第1図aに示す製品の胴部3の
外郭形状と略々同一の内郭形状を有する下ダイス
19に載せられており、下ダイス19の19aは
直胴部3a,19bはテーパー胴部3b、2は
テーパー胴部3bの開き角にそれぞれ相当する。 金属板14のセツトが終ると次に、上方より絞
りポンチ20を降下させ、第6図bに示す如く、
上ダイス18のスリバチ状斜面18aに沿つた円
錐状側壁21aを有する底付のカツプ21を得
る。 円錐状側壁21aは製品フランジ2を形成する
部分であり、その巾f′は第1図に示す製品フラン
ジ巾fよりもやや大きくとつておく。 なお、円錐状側壁21aの下方にも下ダイス斜
面19bに沿つた一種の円錐状側壁21bができ
るが、これは第1図aに示す製品胴部3のテーパ
ー胴部3bを形成する部分で、製品フランジ2を
形成する前記円錐状側壁21aとは区別しておく
必要がある。第1図bに示す製品胴部3が直胴部
3aのみからなる製品をつくる場合には2=0
であり、下ダイス穴には斜面19bは存在しな
い。 また、上ダイス18にスリバチ状斜面18aを
設けるのは、先に触れた如く、深絞り加工におけ
るしわ及び破断を生じにくくして、製品価値の高
い製品を得るためである。 すなわち、第7図aに示す如きフラツトダイス
22を用いる場合には、第8図aに示す如きフラ
ンジじわ23が発生するので、通常は第7図bに
示す如くブラクホルダー24によつて材料周縁部
25に面圧をかけながら深絞り加工を行うことに
なるが、これによると第8図bに示す如き破断2
6を生じる危険があるので、素板14の直径Do
をポンチ20の直径Dp1の高々2.0〜2.1倍に抑え
ざるを得ず、フランジ直径Dの大きなものは製造
できないことになる。加えて、第7図に示す如き
加工では、材料の絞り込みを容易にするため、ダ
イス22の肩部の丸味半径Rを少なくとも素板肉
厚toの5倍程度にとる必要があり、第1図に示す
製品の胴部丸味半径Rが小さい場合には適用が困
難である。 しかるに、本発明に係る第6図の方法では、ス
リバチ状斜面18aに沿つて絞り込みが行われる
ため、ブランクホルダー24なしにしわの抑制が
可能であるとともに、ブランクホルダー24をな
くしたことによつて材料の流れ込みが容易とな
り、第8図bに示すポンチ底での材料破断26が
阻止されて、素板直径Doを大きくとることがで
きるのである。 本発明者らの経験によれば、素板直径Doはポ
ンチ直径Dp1の2.4〜2.5倍にとることが可能であ
る。 但し、スリバチ状斜面18aの開き角2θが大
きすぎるとやはりフランジじわの危険が生じるの
で、この開き角2θは、素板肉厚toと素板直径
Doとの比to/Doが0.02以上の場合には、120゜以
下にすることが望まれる。なお、逆に開き角2θ
が小さすぎると、後続のフラツトニング加工が困
難となるが、これについては後述する。 本工程の加工温度については、冷間でもよい
が、望ましくはポンチ底での材料破断を防止する
必要上、円錐状側壁21aに対応する部分のみを
環状に加熱しておくことである。 以上の絞り加工が終ると次に、第9図に示す如
く、得られたカツプ21の底部21cの中央に直
径doの下穴27を明ける。 この段階では、製品のテーパー胴部3bがすで
に形成されていて、クロスハツチングで示す底部
21cが後続のバーリング工程で製品の直胴部3
aに加工されるわけであるが、テーパー胴部3b
と底部21cの合計体積V2は、第4図aにクロ
スハツチングで示す環状域14′の体積V1よりも
はるかに大きいから、製品胴部3の長さlを従来
の製法による場合よりも大きくとることができる
のである。 この穴明加工は、上記の如く深絞り加工のすぐ
後で行う他、後続のフラツトニング加工の後で行
うことも可能である。 穴明加工が終ると次に、得られた穴明カツプ2
1′の円錐状側壁21aを製品フランジとなすフ
ラツトニング加工及び底部21cを製品直胴部3
aとなすバーリング加工を行う。この2つの加工
は、第10図a〜cに示す如く連続して行うのが
よい。 はじめに、同図aに示す如く、穴明カツプ2
1′を下ダイス19に載せ、下穴27を貫通させ
た引抜棒28に製品直胴部内径に略々等しい外径
のプラグ29を固定する。次いで、上方よりフラ
ツトニングポンチ30を降下させ、フラツトニン
グポンチ30の底部平担面30aにて円錐状側壁
21aを外側に押し倒す。 このとき、円錐状側壁21aの開き角が小さす
ぎると、換言すれば、前記した上ダイス18のス
リバチ状斜面18aの開き角2θが小さすぎる
と、円錐状側壁21aが倒れず、材料がダイス穴
19cに押し込まれてしまうので、上記開き角2
θは極端に小さくはとり得ない。本発明者らの経
験によれば、2θ≧80゜であれば問題はない。 第10図bはフラツトニング工程が終了した段
階を示す。フラツトニングポンチ30の底部平担
面30aと下ダイス19の上部平担面19dの間
には、カツプ軸に直角なフランジ2が形成されて
いる。 この加工は、いわば曲げ加工であるから、第7
図に示す加工で問題となつたフランジ2とテーパ
ー胴部3bとのつなぎRは、小さくとることがで
きる。 ところで、フラツトニング工程においては、円
錐状側壁21aの曲げによる影響により、第11
図に示す如くその下の円錐状側壁21bが下ダイ
ス斜面19bから浮き上り、空隙31が形成さる
結果、所定の製品形状が得られなくなつてしまう
危険がある。そこで普通は、フラツトニングポン
チ30の底部に第10図に示す如き突起30bを
設けて、フラツトニング工程の最終段階で円錐状
側壁21bを下ダイス斜面19bに押し付けるよ
うにする。 次にバーリング工程であるが、これは第10図
cに示す如く引抜棒28を降下させることにより
行う。引抜棒28の降下により、プラグ29の外
面と下ダイス直壁19aとの間で直胴部3aが形
成される。このバーリング工程は、引抜棒28を
引抜くことにより行つたが、この他にも例えばダ
ブルアクシヨンプレスを使用して、上方から押し
抜く手法を採ることも可能である。 上記したフラツトニング工程及びバーリング工
程は、フランジ2のスプリングバツクならびに下
穴27の縁部からの破断を防止し、合せて成形力
を低減させるために熱間にて行うことが望まし
い。 以上の成形工程が終ると最終に、得られた半成
品に必要な切削仕上加工を施してこれを製品とな
す。本発明の方法では、素材として板材を使用し
ているから、この場合の切削代が第3図a,bに
示す鍛造の場合と較べて格段に小さいことは言う
までもない。 本発明の方法の有効性を次の実施例により明ら
かにする。
ランジの製造方法に関する。第1図a,bに胴付
フランジ1の基本構造を示す。 フランジ2は胴部3の中心軸4に対して直交し
ており、胴部3は直胴部3aとテーパー胴部3b
とで構成される場合(第1図a)、直胴部3aの
みからなる場合(第1図b)が代表的である。第
2図a〜cに胴付フランジ1の用途例を示す。 第2図aは管5の端に接続してフランジ付の管
をつくる場合、同図bは車両用デイスクブレーキ
のデイスク6に接続してデイスクホルダーとなす
場合、同図cは容器7の口に接続する場合であ
る。 胴付フランジ1の従来の代表的な製造方法は鍛
造及び板材のバーリング加工である。第3図a,
bに鍛造にする方法を、第4図a,bにバーリン
グ加工による方法をそれぞれ示す。 鍛造による場合は、先ず、第3図aに示す如
く、円柱状ブランク8を製品外郭形状と略々同一
の内郭形状を有する下型9にセツトし、しかる
後、上方より円錐台状の突起10′を有する上型
10を降下させる。その結果、円柱状ブランク8
は、同図bに示す如く、上記突起10′にて上下
方向につぶされると同時に横方向に膨出して、フ
ランジ11a、側壁11b、底部11cからなる
容器状の半成品11とされる。そして最後に、上
記底部11cをプレスにて打ち抜き、切削加工に
て製品形状に仕上げる。 しかしながら、この方法は加工に大きなプレス
力を必要とし、プレス機械容量によつてはフラン
ジ外径が制約される上、余肉が多く、切削仕上工
数を多くするとともに歩留りを悪化させる欠点が
ある。 また、バーリング加工による場合は、第4図a
に示す如く、製品外郭形状と略々同一の内郭形状
を有するダイス12に、下穴13を有する円形素
板14を載せ、周縁部をブランクホルダー15に
て押圧する。次いで上方よりバーリングポンチ1
6を降下させる。バーリングポンチ16の底部1
6aは上記下穴13を押し拡げ易くするために
略々円錐状とし、胴部16bは製品胴部3の内郭
形状と略々同一の形状としてある。そして、この
バーリングポンチ16の降下により、同図bに示
す如く、下穴13が押し拡げられ、胴付フランジ
1の胴部3が形成される。 この方法では、第4図aにクロスハツチングで
示すダイス穴12′の直上に位置する環状域1
4′の材料で製品胴部3が形成されるため、素板
14の内厚to及び下穴13の直径doによつてバー
リング加工後の胴部3の長さlが決まつてくる。
ところが、素板14の肉厚toは製品フランジに要
求される肉厚から決められ、下穴13の直径do
は第5図に示す如き穴縁破断17の発生防止とい
う観点から下限が決められる。したがつて、バー
リング加工による方法では、製品胴部3の長さl
が胴部内径Dp2の高々0.3〜0.4倍に制限されるの
が通常で、胴部3の長いものは製造することがで
きない。 本発明の目的は、これらの欠点を解消し、十分
な広さのフランジと十分な長さの胴部とを有する
胴付フランジを、板材を素材として歩留りよくし
かも破断の危険なく安全に製造し得る方法を提供
することにある。 従来の一般的な考えによれば、板材から胴付フ
ランジをつくる場合には、第4図a,bに示した
如く、板材(素板14)に直接胴部3を形成する
手順が採られる。言い換えれば、素板14の周縁
部は加工しないで製品のフランジ2としてそのま
ま残しておくのが得策とされているのである。胴
付フランジ1の製品形状からして当然のことであ
る。 しかしながら、本発明者らは、この既成概念に
捕われている限り製品価値の高い胴付フランジ、
すなわち十分な広さのフランジ2と十分な長さの
胴部3とを有する製品はつくることができないと
考え、従来とは全く異なる観点から胴付フランジ
の製造方法の開発に取り組んだ。その結果、胴付
フランジの製造に板材の深絞り加工を導入して板
材中央部に胴部を予成形すると同時に、胴部予成
形の際に板材周縁部にも板材央部部に準じる加工
を加えて上記の胴部予成形を材料全体を用いて無
理なく行い、その後で材料周縁部を再びフランジ
に戻す手順を採るほうが、材料周縁部をフランジ
としてそのまま残すよりも全体においておだやか
な加工が期待でき、結局は製品価値の高い製品を
製造できることが判明した。 本発明は上記に基づきなされたもので、金属板
を一旦、深絞り加工により円錐状側壁を有するカ
ツプに成形した後、前記円錐状側壁をフラツトニ
ング加工によりカツプ軸に対して直交するフラン
ジとなすとともに、残りの部分に穴明バーリング
加工を施して胴部を完成させることにより、製品
価値の高い胴付フランジを板材を素材として歩留
りよく安定に製造し得るようにした点を特徴とす
る。 以下、図面を用いて本発明の製造方法を詳細に
説明する。 第6図a,bは第1工程である深絞り加工を示
している。この工程では先ず、同図aに示す如
く、直径Do,肉厚toの円板状の金属板14(素
板)を、開き角2θのスリバチ状斜面18aを有
する上ダイス18の上部平担面18bに載せる。
上ダイス18は、第1図aに示す製品の胴部3の
外郭形状と略々同一の内郭形状を有する下ダイス
19に載せられており、下ダイス19の19aは
直胴部3a,19bはテーパー胴部3b、2は
テーパー胴部3bの開き角にそれぞれ相当する。 金属板14のセツトが終ると次に、上方より絞
りポンチ20を降下させ、第6図bに示す如く、
上ダイス18のスリバチ状斜面18aに沿つた円
錐状側壁21aを有する底付のカツプ21を得
る。 円錐状側壁21aは製品フランジ2を形成する
部分であり、その巾f′は第1図に示す製品フラン
ジ巾fよりもやや大きくとつておく。 なお、円錐状側壁21aの下方にも下ダイス斜
面19bに沿つた一種の円錐状側壁21bができ
るが、これは第1図aに示す製品胴部3のテーパ
ー胴部3bを形成する部分で、製品フランジ2を
形成する前記円錐状側壁21aとは区別しておく
必要がある。第1図bに示す製品胴部3が直胴部
3aのみからなる製品をつくる場合には2=0
であり、下ダイス穴には斜面19bは存在しな
い。 また、上ダイス18にスリバチ状斜面18aを
設けるのは、先に触れた如く、深絞り加工におけ
るしわ及び破断を生じにくくして、製品価値の高
い製品を得るためである。 すなわち、第7図aに示す如きフラツトダイス
22を用いる場合には、第8図aに示す如きフラ
ンジじわ23が発生するので、通常は第7図bに
示す如くブラクホルダー24によつて材料周縁部
25に面圧をかけながら深絞り加工を行うことに
なるが、これによると第8図bに示す如き破断2
6を生じる危険があるので、素板14の直径Do
をポンチ20の直径Dp1の高々2.0〜2.1倍に抑え
ざるを得ず、フランジ直径Dの大きなものは製造
できないことになる。加えて、第7図に示す如き
加工では、材料の絞り込みを容易にするため、ダ
イス22の肩部の丸味半径Rを少なくとも素板肉
厚toの5倍程度にとる必要があり、第1図に示す
製品の胴部丸味半径Rが小さい場合には適用が困
難である。 しかるに、本発明に係る第6図の方法では、ス
リバチ状斜面18aに沿つて絞り込みが行われる
ため、ブランクホルダー24なしにしわの抑制が
可能であるとともに、ブランクホルダー24をな
くしたことによつて材料の流れ込みが容易とな
り、第8図bに示すポンチ底での材料破断26が
阻止されて、素板直径Doを大きくとることがで
きるのである。 本発明者らの経験によれば、素板直径Doはポ
ンチ直径Dp1の2.4〜2.5倍にとることが可能であ
る。 但し、スリバチ状斜面18aの開き角2θが大
きすぎるとやはりフランジじわの危険が生じるの
で、この開き角2θは、素板肉厚toと素板直径
Doとの比to/Doが0.02以上の場合には、120゜以
下にすることが望まれる。なお、逆に開き角2θ
が小さすぎると、後続のフラツトニング加工が困
難となるが、これについては後述する。 本工程の加工温度については、冷間でもよい
が、望ましくはポンチ底での材料破断を防止する
必要上、円錐状側壁21aに対応する部分のみを
環状に加熱しておくことである。 以上の絞り加工が終ると次に、第9図に示す如
く、得られたカツプ21の底部21cの中央に直
径doの下穴27を明ける。 この段階では、製品のテーパー胴部3bがすで
に形成されていて、クロスハツチングで示す底部
21cが後続のバーリング工程で製品の直胴部3
aに加工されるわけであるが、テーパー胴部3b
と底部21cの合計体積V2は、第4図aにクロ
スハツチングで示す環状域14′の体積V1よりも
はるかに大きいから、製品胴部3の長さlを従来
の製法による場合よりも大きくとることができる
のである。 この穴明加工は、上記の如く深絞り加工のすぐ
後で行う他、後続のフラツトニング加工の後で行
うことも可能である。 穴明加工が終ると次に、得られた穴明カツプ2
1′の円錐状側壁21aを製品フランジとなすフ
ラツトニング加工及び底部21cを製品直胴部3
aとなすバーリング加工を行う。この2つの加工
は、第10図a〜cに示す如く連続して行うのが
よい。 はじめに、同図aに示す如く、穴明カツプ2
1′を下ダイス19に載せ、下穴27を貫通させ
た引抜棒28に製品直胴部内径に略々等しい外径
のプラグ29を固定する。次いで、上方よりフラ
ツトニングポンチ30を降下させ、フラツトニン
グポンチ30の底部平担面30aにて円錐状側壁
21aを外側に押し倒す。 このとき、円錐状側壁21aの開き角が小さす
ぎると、換言すれば、前記した上ダイス18のス
リバチ状斜面18aの開き角2θが小さすぎる
と、円錐状側壁21aが倒れず、材料がダイス穴
19cに押し込まれてしまうので、上記開き角2
θは極端に小さくはとり得ない。本発明者らの経
験によれば、2θ≧80゜であれば問題はない。 第10図bはフラツトニング工程が終了した段
階を示す。フラツトニングポンチ30の底部平担
面30aと下ダイス19の上部平担面19dの間
には、カツプ軸に直角なフランジ2が形成されて
いる。 この加工は、いわば曲げ加工であるから、第7
図に示す加工で問題となつたフランジ2とテーパ
ー胴部3bとのつなぎRは、小さくとることがで
きる。 ところで、フラツトニング工程においては、円
錐状側壁21aの曲げによる影響により、第11
図に示す如くその下の円錐状側壁21bが下ダイ
ス斜面19bから浮き上り、空隙31が形成さる
結果、所定の製品形状が得られなくなつてしまう
危険がある。そこで普通は、フラツトニングポン
チ30の底部に第10図に示す如き突起30bを
設けて、フラツトニング工程の最終段階で円錐状
側壁21bを下ダイス斜面19bに押し付けるよ
うにする。 次にバーリング工程であるが、これは第10図
cに示す如く引抜棒28を降下させることにより
行う。引抜棒28の降下により、プラグ29の外
面と下ダイス直壁19aとの間で直胴部3aが形
成される。このバーリング工程は、引抜棒28を
引抜くことにより行つたが、この他にも例えばダ
ブルアクシヨンプレスを使用して、上方から押し
抜く手法を採ることも可能である。 上記したフラツトニング工程及びバーリング工
程は、フランジ2のスプリングバツクならびに下
穴27の縁部からの破断を防止し、合せて成形力
を低減させるために熱間にて行うことが望まし
い。 以上の成形工程が終ると最終に、得られた半成
品に必要な切削仕上加工を施してこれを製品とな
す。本発明の方法では、素材として板材を使用し
ているから、この場合の切削代が第3図a,bに
示す鍛造の場合と較べて格段に小さいことは言う
までもない。 本発明の方法の有効性を次の実施例により明ら
かにする。
【表】
第1表に示す組成の炭素鋼鋼板を素板として第
6図a,b、第9図及び第10図a〜cに示す手
順により第12図に示す寸法諸元が下記の製品を
つくつた。 D=380mm l=115mm D′=216.3mm l′=100mm D″=190.9mm l″=50mm ′=30゜ 比較のために第3図a,bに示す鍛造により同
じ寸法の製品をつくつたところ、素材として、直
径が200mm、長さが150mmで重量が39Kgの円柱状ブ
ランクが要求され、熱間鍛造後の切削仕上工数は
3Hr/個であつたが、本発明の方法では、素材は
直径が420mm、板厚が25mmで重量は27Kgにしかす
ぎず、切削仕上工数は1Hr/個であつた。 したがつて、本発明の方法によれば、素材重量
は約30%減少し、特に切削仕上工数は1/3という
極めて大きな効果を得ることができる。 また、第4図a,bに示す板材のバーリング加
工の場合には、直径385mm、板厚25mmで中央に直
径80mmの穴を明けた素材を使用したが、l′は75mm
が限界であり、製品に必要な胴長を得ることがで
きなかつた。
6図a,b、第9図及び第10図a〜cに示す手
順により第12図に示す寸法諸元が下記の製品を
つくつた。 D=380mm l=115mm D′=216.3mm l′=100mm D″=190.9mm l″=50mm ′=30゜ 比較のために第3図a,bに示す鍛造により同
じ寸法の製品をつくつたところ、素材として、直
径が200mm、長さが150mmで重量が39Kgの円柱状ブ
ランクが要求され、熱間鍛造後の切削仕上工数は
3Hr/個であつたが、本発明の方法では、素材は
直径が420mm、板厚が25mmで重量は27Kgにしかす
ぎず、切削仕上工数は1Hr/個であつた。 したがつて、本発明の方法によれば、素材重量
は約30%減少し、特に切削仕上工数は1/3という
極めて大きな効果を得ることができる。 また、第4図a,bに示す板材のバーリング加
工の場合には、直径385mm、板厚25mmで中央に直
径80mmの穴を明けた素材を使用したが、l′は75mm
が限界であり、製品に必要な胴長を得ることがで
きなかつた。
第1図a,bは胴付フランジの形状説明図、第
2図a〜cは胴付フランジの用途例の説明図、第
3図a,bは従来製法の一つである鍛造加工の説
明図第4図a,bは同じくバーリング加工の説明
図、第5図はバーリング加工における破断状況の
説明図、第6図a,b、第9図及び第10図a〜
cは本発明の方法の一例を段階的に示す工程図
で、第6図a,bは深絞り加工、第9図は穴明加
工、第10図a〜cはフラツトニング加工とバー
リング加工をそれぞれ表わしている。第7図a,
bは本発明の方法の比較例である平担ダイスによ
る深絞り加工の説明図、第8図a,bは同加工に
おける材料変形の説明図、第11図は本発明の方
法のフラツトニング加工における材料挙動の説明
図、第12図は本発明の実施例で得た製品の形状
説明図である。 図中、1……胴付フランジ、2……フランジ、
3……胴部、14……金属板(素板)、21……
カツプ、21a……円錐状側壁。
2図a〜cは胴付フランジの用途例の説明図、第
3図a,bは従来製法の一つである鍛造加工の説
明図第4図a,bは同じくバーリング加工の説明
図、第5図はバーリング加工における破断状況の
説明図、第6図a,b、第9図及び第10図a〜
cは本発明の方法の一例を段階的に示す工程図
で、第6図a,bは深絞り加工、第9図は穴明加
工、第10図a〜cはフラツトニング加工とバー
リング加工をそれぞれ表わしている。第7図a,
bは本発明の方法の比較例である平担ダイスによ
る深絞り加工の説明図、第8図a,bは同加工に
おける材料変形の説明図、第11図は本発明の方
法のフラツトニング加工における材料挙動の説明
図、第12図は本発明の実施例で得た製品の形状
説明図である。 図中、1……胴付フランジ、2……フランジ、
3……胴部、14……金属板(素板)、21……
カツプ、21a……円錐状側壁。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 金属板を深絞り加工により円錐状側壁を有す
るカツプに成形する第1の工程と、該カツプの底
部中央に穴明加工を施した後、該穴明カツプの前
記円錐状側壁をフラツトニング加工によりカツプ
軸に対して直交するフランジとなす第2の工程
と、該フランジ付穴明カツプの穴明底部にバーリ
ング加工を施して胴部を完成させる第3の工程
と、得られた半成品を切削加工により所定寸法に
仕上る第4の工程とを有することを特徴とする胴
付フランジの製造方法。 2 金属板を深絞り加工により円錐状側壁を有す
るカツプに成形する第1の工程と、該カツプの前
記円錐状側壁をフラツトニング加工によりカツプ
軸に対して直交するフランジとなす第2の工程
と、該フランジ付カツプの底部中央に穴明加工を
施した後、該穴明底部にバーリング加工を施して
胴部を完成させる第3の工程と、得られた半成品
を切削加工により所定寸法に仕上げる第4の工程
とを有することを特徴とする胴付フランジの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13441281A JPS5835024A (ja) | 1981-08-26 | 1981-08-26 | 胴付フランジの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13441281A JPS5835024A (ja) | 1981-08-26 | 1981-08-26 | 胴付フランジの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5835024A JPS5835024A (ja) | 1983-03-01 |
JPS6146206B2 true JPS6146206B2 (ja) | 1986-10-13 |
Family
ID=15127774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13441281A Granted JPS5835024A (ja) | 1981-08-26 | 1981-08-26 | 胴付フランジの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5835024A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011064089A (ja) * | 2009-09-15 | 2011-03-31 | Otics Corp | 圧縮機用インペラの製造方法 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4679313A (en) * | 1985-03-08 | 1987-07-14 | Kollmorgen Technologies Corporation | Method of making a servo motor with high energy product magnets |
DE3843890C1 (ja) * | 1988-12-24 | 1990-03-08 | Griesemer Gmbh, 5438 Westerburg, De | |
FR2803782B1 (fr) * | 2000-01-18 | 2002-03-08 | Emt 74 | Procede et dispositif de realisation, sous presse, d'une cheminee dans une bande ou plaque de metal |
JP4397503B2 (ja) * | 2000-03-30 | 2010-01-13 | アスモ株式会社 | 回転電機のヨークの製造方法 |
JP2005349427A (ja) * | 2004-06-09 | 2005-12-22 | Honda Motor Co Ltd | フランジ形成方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5376967A (en) * | 1976-12-20 | 1978-07-07 | Philips Nv | Method and device of forming extrusion edge |
-
1981
- 1981-08-26 JP JP13441281A patent/JPS5835024A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5376967A (en) * | 1976-12-20 | 1978-07-07 | Philips Nv | Method and device of forming extrusion edge |
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---|---|---|---|---|
JP2011064089A (ja) * | 2009-09-15 | 2011-03-31 | Otics Corp | 圧縮機用インペラの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5835024A (ja) | 1983-03-01 |
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