JPS6146180B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 エポキシ系接着剤など、２液混合型の接着剤が
広く用いられているが、これら２種類の液状樹脂
を混合し吐出させる従来の２液混合吐出装置は液
状樹脂の吐出量の調節を作業者に委ねているため
必要量を吐出させることが非常に困難である。

このため一般にいきおい必要量を超える量を吐
出させがちとなり非常に不経済であつた。又、必
要量を超える量を吐出するがために接着剤が接着
個所以外の個所に迄付着してしまい、被接着物を
汚してしまつたり、作業者の体に付着して、時と
して作業公害を生じ、作業性が悪いという欠点が
あつた。

本発明は上記点に鑑み、２液混合型の接着剤を
必要量に応じ定量を確実に吐出できるようにした
２液混合吐出装置を提供するもので、以下本発明
を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。

図面において、１，２はそれぞれ異質の液状樹
脂を貯溜する第１及び第２の液状樹脂タンク、３
は同タンク１，２に貯溜した液状樹脂を同時に送
り出す電磁往復動式のコンプレツサー、４は第１
及び第２の液状樹脂貯溜タンク１，２に貯溜した
液状樹脂の送り出しを円滑に行うためにコンプレ
ツサー３に接続したエアタンク、５はエアフイル
タ、６はエアタンク内を定圧に保つための圧力ス
イツチ、７，８は第１及び第２の液状樹脂貯溜タ
ンク１，２を個別に加熱するヒーターである。

９，１０は前記第１及び第２液状樹脂貯溜タン
ク１，２に逆止弁１１，１２を介してそれぞれ個
別に接続し、両液状樹脂貯溜タンク１，２から送
り出された液状樹脂を収容する第１及び第２押出
室である。１３は前記第１及び第２押出室９，１
０内に収容した液状樹脂を押出し、後述する混合
吐出器に送り込むエアシリンダ、１４はエアシリ
ンダ１３のピストンであり、このエアシリンダ１
３はコンプレツサー３からの圧縮空気流を切換え
ピストン１４を往復動させる、押出動作用の第１
三方弁１５と復帰動作用の第２三方弁１６を持つ
ものであつて、この第１及び第２三方弁１５，１
６と前記エアタンク４を接続し、第１三方弁１５
を開くことにより流入する圧縮空気の流圧により
ピストン１４が第１及び第２押出室９，１０内に
収容された液状樹脂を押出す押出動作をし、第２
三方弁１６を開くことにより流入する圧縮空気の
流圧によりピストン１４が復帰動作をし、第１及
び第２押出室９，１０内を液状樹脂の受入れ態勢
をとるようにしてあり、このようにして２液送り
出し機構１７が構成されている。

１８は前記第１及び第２押出室９，１０から押
出された２種の液状樹脂を撹拌混合して吐出する
混合吐出器であり、この混合吐出器１８は、先ず
その基体１９に第１液状樹脂通路２０と第２液状
樹脂通路２１を有し、該両液状樹脂通路２０，２
１の一端部を基体１９の適所に開口させて、該開
口部２２，２３を前記第１及び第２押出室９，１
０に個別に接続する。又同液状樹脂通路２０，２
１の他端部は基体１９の端部２４に開口させる。

２５，２６はその開口部である。この端部２４
には先端部中心に円錐形の吐出口２７を形成する
と共に、周縁寄りに細孔２８を軸方向に向けて複
数個穿ち且つ中心に前記吐出口２７と同心上に中
心孔２９を軸方向に向けて穿けた撹拌盤３０Ａ
と、中心寄りに細孔２８′を前記細孔２８同様に
穿ち且つ中心孔２９と同心位置に中心孔２９′を
穿けた撹拌盤３０Ｂをその中心孔２９、中心孔２
９′を一致させて交互に複数枚重ね合わせてミキ
サー部３１を形成したノズル３２を袋ナツト３３
もしくは迅速管継手などを用いていつでも自由に
脱着できるように取付け、前記第１及び第２液状
樹脂通路２０，２１の開口部２５，２６をノズル
３２内の撹拌盤３０Ａに対向させる。更に前記基
体１９にはミキサー部３１を構成する撹拌盤３０
Ａ，３０Ｂの中心孔２９，２９′と同心上に連通
する連通孔３４を形成し、この連通孔３４とミキ
サー部３１を構成する撹拌盤３０Ａ，３０Ｂの中
心孔２９，２９′には円錐形の先端針状部３５を
ノズル３２の円錐形の吐出口２７に係合離脱して
吐出口２７の開閉を行う電磁バルブ３６を軸方向
に移動自在に嵌挿する。

更に基体１９には電磁バルブ３６をノズル３２
の吐出口２７を閉じる方向に押圧するばね３７と
磁力によりばね３７の弾性に抗して電磁バルブ３
６を吐出口２７を開く方向に吸引移動させる電磁
体３８を設ける。そして、前記第１及び第２三方
弁１５，１６と電磁バルブ３６とを同時に作動す
るようにした回路３９を構成し、この回路３９に
は前記作動時間を制御するタイマー４０を設け
る。

なお、前記電磁バルブ３６はノズル３２の先端
部に形成した吐出口２７を開閉するように設けて
いるが、開閉位置はここに限られるものではな
く、混合吐出器１８内の液状樹脂通路上どの位置
であつても良い。

第３図は本発明装置の回路図を示したもので、
４１は主スイツチ、４２はリレー、４３，４４，
４５はリレー接点、４６は自動復帰型押ボタンス
イツチであり、主スイツチ４１をオンしたときコ
ンプレツサー３が作動し、第１及び第２の液状樹
脂貯溜タンク１，２内の液状樹脂が第１及び第２
押出室９，１０に向つて押出され、リレー接点４
４が閉、リレー接点４３，４５が開となり、第２
三方弁１６の回路が閉となり、第１三方弁１５の
回路が開の状態となつて、コンプレツサー３から
の圧縮空気が第２三方弁１６を通つてエアシリン
ダ１３のピストン１４を復帰動作させ、前記第１
及び第２押出室９，１０内に液状樹脂の受入態勢
をとり、一方混合吐出器１８の電磁体３８は励磁
されておらず、電磁バルブ３６はばね３７により
ノズル３２の吐出口２７を閉じた状態にある。そ
して、自動復帰型押ボタンスイツチ４６を押出す
と、リレー４２の継電によりリレー接点４４が
開、リレー接点４３，４５が閉となつて第２三方
弁１６の回路が開となり第１三方弁１５の回路が
閉となり、コンプレツサー３からの圧縮空気が第
１三方弁１５を通つてピストン１４を押出動作さ
せ、第１及び第２押出室９，１０内の液状樹脂を
混合吐出器１８の第１及び第２液状樹脂通路２
０，２１に押出し、電磁体３８は励磁されて電磁
バルブ３６は後退し、ノズル３２の吐出口２７が
開く。そしてこの後時限設定された自動復帰型の
ツインタイマー４０により、リレー４２が復帰す
るとリレー接点４３，４４，４５は第３図に示す
状態に戻り、第２三方弁１６の回路が閉、第１三
方弁１５の回路が開となり、電磁体３８も消磁す
るように構成されている。４７は前記ピストン１
４の復帰点を定めるリミツトスイツチであり、ピ
ストン１４が第１図において最も左側に移行した
ときこれを感知してタイマー４０の作動に関係な
くリレー４２の回路を切る安全スイツチである。

本発明は以上の構成からなり、次に作用を説明
する。

先ず主スイツチ４１をオンすると、コンプレツ
サー３が作動し、圧縮空気により第１及び第２の
液状樹脂貯溜タンク１，２内の液状樹脂が第１及
び第２押出室９，１０に向つて押出される。一方
リレー接点４４が閉、リレー接点４３，４５が開
となり、第２三方弁１６の回路が閉、第１三方弁
１５の回路が開の状態となつて、コンプレツサー
３からの圧縮空気が第２三方弁１６を通つてピス
トン１４を復帰動作させ、前記第１及び第２押出
室９，１０内に液状樹脂の受入態勢をとり、第１
及び第２液状樹脂貯溜タンク１，２から押出され
た液状樹脂を第１及び２押出室９，１０内に収容
する。このとき混合吐出器１８の電磁体３８は励
磁されておらず、電磁バルブ３６はばね３７によ
りノズル３２の吐出口２７を閉じた状態にある。

そして、自動復帰型押ボタンスイツチ４６を押
すと、リレー４２の継電によりリレー接点４４が
開、リレー接点４３，４５が閉となつて、第２三
方弁１６の回路が開、第１三方弁１５の回路が閉
となり、コンプレツサー３からの圧縮空気が第１
三方弁１５を通つてピストン１４を押出動作させ
る。このピストン１４の押出動作により第１及び
第２押出室９，１０内に収容されている液状樹脂
は混合吐出器１８の第１及び第２液状樹脂通路２
０，２１に押出される。この第１及び第２液状樹
脂通路２０，２１に押出された液状樹脂は該液状
樹脂通路２０，２１を通り開口部２５，２６から
それぞれノズル３２内に入り２種の液状樹脂はこ
こで合流し、ノズル３２内に形成したミキサー部
３１を構成する撹拌盤３０Ａ，３０Ｂに穿けた細
孔２８，２８′を交互に通過することにより２種
の液状樹脂は撹拌混合される。このとき、電磁体
３８は励磁されて電磁バルブ３６は後退し、ノズ
ル３２の吐出口２７が開いているので、ノズル３
２内で撹拌混合された２種の液状樹脂は吐出口２
７から接着剤となつて吐出される。

その後、あらかじめ限時設定された自動復帰型
のツインタイマー４０により、リレー４２が復帰
し、リレー接点４４が閉、リレー接点４３，４５
が開の状態に戻り、第２三方弁１６の回路が閉、
第１三方弁１５の回路が開となり、ピストン１４
が再び復帰動作して第１及び第２押出室９，１０
内に第１及び第２液状樹脂貯溜タンク１，２から
押出された液状樹脂を収容し、同時に電磁体３８
も消磁し、電磁バルブ３６はばね３７により前進
しノズル３２の吐出口２７を閉じる。

このようにして自動復帰型押ボタンスイツチ４
６を押す毎にタイマー４０により設定された一定
時間、第１及び第２押出室９，１０から液状樹脂
が混合吐出器１８の第１及び第２液状樹脂通路２
０，２１に押出され、且つこの間電磁体３８が励
磁され電磁バルブ３６が後退してノズル３２の吐
出口２７が開いているので絶えず一定量の混合さ
れた液状樹脂が吐出されることになる。

なお、混合吐出器１８のノズル３２の先端に円
錐形の吐出口２７を形成し、電磁バルブ３６の先
端を円錐形の針状部３５とし、この針状部３５を
吐出口２７に係合離脱して吐出口２７の開閉を行
うようにしているので吐出口２７の開閉を確実に
行い且つノズル３２の先端で開閉を行うから液状
樹脂の定量吐出後の糸引現象は全く生じない。又
前記実施例のコンプレツサー３として電磁式往復
動式のものを用いたから給油の必要が無く、油が
液状樹脂に混入するといつた心配が無く、低騒
音、低振動で作業性に勝れ、小型化が図れて取扱
いが容易となる。

以上のように本発明によれば、異質の液状樹脂
を貯溜する第１及び第２の液状樹脂貯溜タンク
と、同タンクに貯溜した液状樹脂を同時に送り出
すコンプレツサーと、上記液状樹脂貯溜タンクか
ら送り出された液状樹脂を個別に収容する第１及
び第２押出室とを具え、且つ前記コンプレツサー
からの圧縮空気流を切換る三方弁を持つエアシリ
ンダを具え、該エアシリンダの作動により前記第
１及び第２押出室内の液状樹脂を押出す２液送り
出し機構と、第１及び第２押出室から送り込まれ
た２種の液状樹脂を混合吐出するノズル並びに液
状樹脂の通路を開閉する電磁バルブを具えた混合
吐出器と、前記三方弁を切換え、且つ電磁バルブ
を操作する回路に樹脂通路の開口時間を制御する
タイマーを設けたから、２種の液状樹脂を混合し
た接着剤の吐出時間は人為的に規制するものでな
く、タイマー回路により電気的に規制され、第１
及び第２押出室内から液状樹脂を混合吐出器の第
１及び第２液状樹脂通路に送り出す作動と、電磁
バルブの開き作動を同時に行うので、混合吐出器
から２種の液状樹脂を混合した接着剤を定量確実
にして且つ円滑に吐出でき、しかも吐出量はタイ
マー回路を調節することにより行え、必要量のみ
確実に吐出することができるので、必要量を超え
る量を吐出するといつたことが無くなり経済的と
なる。

そして接着作業にあたり、作業者は単にスイツ
チを押すだけでよく、吐出量に注意を払う必要が
無くなり、接着作業にのみ専念できるようになる
ので、接着作業が容易となり作業能率を飛躍的に
向上させるといつた効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は本発明の概略説明図、第２図はノズル部分の拡
大説明図、第３図は回路図である。 １，２……液状樹脂貯溜タンク、３……コンプ
レツサー、９，１０……押出室、１３……エアシ
リンダ、１５，１６……三方弁、１７……２液送
り出し機構、１８……混合吐出器、３２……ノズ
ル、３６……電磁バルブ、３９……回路、４０…
…タイマー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 異質の液状樹脂を貯溜する第１及び第２の液
   状樹脂貯溜タンクと、同タンクに貯溜した液状樹
   脂を同時に送り出すコンプレツサーと、上記液状
   樹脂貯溜タンクから送り出された液状樹脂を個別
   に収容する第１及び第２押出室とを具え、且つ前
   記コンプレツサーからの圧縮空気流を切換える三
   方弁を持つエアシリンダを具え、該エアシリンダ
   の作動により前記第１及び第２押出室内の液状樹
   脂を押出す２液送り出し機構と、第１及び第２押
   出室から送り込まれた２種の液状樹脂を混合吐出
   するノズル並びに液状樹脂の通路を開閉する電磁
   バルブを具えた混合吐出器と、前記三方弁を切換
   え且つ電磁バルブを操作する回路に樹脂通路の開
   口時間を制御するタイマーを設けたことを特徴と
   する２液混合吐出装置。