JPS6145851Y2

JPS6145851Y2 -

Info

Publication number: JPS6145851Y2
Application number: JP9991681U
Authority: JP
Priority date: 1981-07-03
Filing date: 1981-07-03
Publication date: 1986-12-23
Also published as: JPS586710U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、フイルタプレスの改良に関するも
のである。

フイルタプレスにおける板間の締付け手段と
しては、一般に油圧シリンダが用いられている。
ところが、最近では、過能力の向上のために、
より高圧による圧搾と、板のより多室化が要請
されている。したがつて、一個の油圧シリンダで
もつて、上記要請に応え、高圧搾に堪えうる締付
圧と、より多室化された板間を開閉しうる長い
ストロークとを得ようとすれば、どうしても、油
圧シリンダの径とストロークが過大になる。

この考案の一つの目的は、このような問題点を
解消して、より長い板間の開閉ストロークと、
より高い締付圧を与えうる、板間の開閉機構と
締付機構とを備えた、フイルタプレスを提供する
ことにある。

また、フイルタプレスの過面積は、多くの場
合、使用目的によつて決定され、ユーザーの要処
理量によつて決定される。ところが、フイルタプ
レスのメーカー側からすれば、過面積が異なる
多段階の機種を用意することは、量産に適しない
ので、コスト高になる。しかしながら、フイルタ
プレスは、板数を変えれば過面積を比較的容
易に変更できる利点をもつている。この考案の他
の一つの目的は、上記要請に応えて、板の枚数
を変えた場合においても、何らの問題を生ずるこ
となく、フイルタプレスに長大な板の開閉スト
ロークと高い圧搾圧を与えうる、板間の開閉機
構と締付機構とをもつたフイルタプレスを提供す
ることにある。

すなわち、この考案に係るフイルタプレスは、
前後の機枠間に一対の案内レールを架け渡して、
前後の機枠間に、上記案内レールに転接する車輪
を介して該案内レール上に走行自在に懸架された
ムーバブルヘツドであつて、案内レールが貫通し
うる孔を有する、ムーバブルヘツドを設けると共
に、このムーバブルヘツドと前側の機枠との間
に、上記案内レールに接動する腕を介して該案内
レール上に前後動自在に懸架された多数の板の
列を設け、前記ムーバブルヘツドの上に、前記車
輪を駆動するための駆動装置を搭載し、このムー
バブルヘツドとその前方の各板と前側の機枠の
間を、ルーズな連結装置でもつて開閉自在に連結
し、このムーバブルヘツドの背面と前記案内レー
ルの側面の適所との間に、その一端を上記ムーバ
ブルヘツドの背面と案内レールの側面のうちの何
れか一方に連結され、その他端を上記ムーバブル
ヘツドの背面と案内レールの側面のうちの他方に
設けた係止装置に係脱自在に構成された、油圧シ
リンダを配設してあること、を特徴としてなるも
のであるが、以下実施例について本考案をより詳
細に説明すると、第１，２図において１，２は前
後の機枠（第１図上右側を前とし左側を後とす
る）、３は前後の機枠１，２間に架け渡した案内
レールで、この左右で一対の案内レール３の上に
は、一個のムーバブルヘツド４と、このムーバブ
ルヘツド４と前側の機枠１との間に位置せしめて
多数の板５の列が懸架されているのであるが、
ムーバブルヘツド４には、該ムーバブルヘツド４
を前後方向に貫く一対の孔６を形成してあつて、
このムーバブルヘツド４は、この孔６位置におい
て、前記案内レール３が貫通されており、また、
この孔６位置に配してムーバブルヘツド４に軸受
した、車輪７，８によつて、案内レール３上に懸
架支承されており、案内レール３上を前後方向に
自走して移動できるようになつている。そのた
め、このムーバブルヘツド４の上には、モータ９
を搭載してあつて、前記車輪７は、その軸１０
を、該軸１０に嵌着せるウオームホイール（図示
せず）、該ウオームホイールに噛み合うウオーム
（図示せず）をもつた駆動軸１１、及び傘歯車１
２，１３等を介して、前記モータ９に連動連結さ
れており、モータ９を正転又は逆転駆動すると、
このムーバブルヘツド４は、前後に自走せしめら
れるようになつている。

また、各板５は、何れも、夫々その両側に張
り出された一対の腕１５によつて、案内レール３
の上に、前後方向に摺動自在に支承されており、
前記ムーバブルヘツド４と、各板５と、前側の
機枠１の各間は、リンク１６，１７でもつてルー
ズに、すなわち各板５間を開閉自在に、連結さ
れている。

そして、前記案内レール３の適所には、その外
側に位置せしめて、ピストンロツド２０が前向き
に伸縮する油圧シリンダ２１を固設してあり、前
記ムーバブルヘツド４の孔６は、ムーバブルヘツ
ド４がこの油圧シリンダ２１によつて障害される
ことなく案内レール３上を走行しうるように、つ
まり油圧シリンダ２１が孔６の中を通過しうる形
と大きさに、これを設定してあつて、ムーバブル
ヘツド４の背面４ａには、前記孔６における油圧
シリンダ２１の通過部分を開閉できるストツパー
２２を枢着２３してある。この実施例のフイルタ
プレスでは、ストツパー２２を、第２図の左側に
示した開状態に保てば、油圧シリンダ２１によつ
て障害されることなく、ムーバブルヘツド４を案
内レール３に沿つて自由に走行させることがで
き、各板５間を閉じた状態において、ストツパ
ー２２を第２図の右側に示した閉状態に保てば、
油圧シリンダ２１のピストンロツド２０の先端２
０ａをして、このストツパー２２に衝突せしめ
て、ムーバブルヘツド４を前方に押し、各板５
間を締めつけうるようになつている。油圧シリン
ダ２１の案内レール３上における配設位置とスト
ロークは、上記操作が出来るように設定されてい
る。なお、ストツパー２２は、それが固着された
軸２３を油圧モータ（図示せず）に連結してあつ
て、上記２位置の間に亘つてこれを変位作動でき
るようになつている。

第１，２図に示した実施例のフイルタプレス
は、上記のように構成されているので、閉じられ
た状態（第１図）の各板５間を開くには、油圧
シリンダ２１を縮小し、ストツパー２２を第２図
左側の状態に変位させて、孔６を完全に開き、し
かる後モータ９を逆転させるとよい。そうする
と、ムーバブルヘツド４が車輪７を介して案内レ
ール３上を後退方向に自走し、リンク１６，１７
でもつてルーズに連結されている各板５間が
夫々開かれる。このとき、油圧シリンダ２１は、
孔６の中を通る。上記のようにして開かれた板
５間を閉じるには、上記とは反対の操作を行えば
よく、各板５間は、モータ９を正転させて自走
させると閉じ、しかる後、ストツパー２２をかけ
て、油圧シリンダ２１を伸長すれば、各板５間
が、ムーバブルヘツド４によつて機枠１方向に高
圧でもつて強力に締付けられた状態に保たれるの
であつて、この状態においては、各板５内に高
圧の原液を圧入したり、或いは各板５内のダイ
ヤフラムに高圧を作用させたりして、ケーキの高
圧搾を行いうるものである。

また、フイルタプレスの濾過面積を変えるため
に、板５の枚数を増減したい場合には、油圧シ
リンダ２１の案内レール３上における取付け位置
を、前後方向において変えるだけで簡単に対応せ
しめることができ、同一ストロークのしかも短い
ストロークの油圧シリンダ２１により、充分な高
圧を板５間に加えうるものである。なおそのた
めには、案内レール３の適所（複数）に、油圧シ
リンダ２１の固定用ボルト孔を予めあけておくと
よい。

次に、他の実施例を第３〜５図について説明す
ると、上記実施例においては、油圧シリンダ２１
を案内レール３の側面に連結し、ムーバブルヘツ
ド４の背面４ａにストツパー２２を設けて、両者
間を係脱自在に構成してある例を示したが、第３
〜５図に示してある他の実施例においては、これ
とは反対に、油圧シリンダ２１′を、ムーバブル
ヘツド４の背面４ａに連結してあり、案内レール
３の側面にストツパー２２′を設けてある。すな
わち、この実施例の油圧シリンダ２１′は、その
基端部をムーバブルヘツド４に、枢支２５されて
おり、ストツパー２２′が案内レール３の側面に
固定されていて、油圧シリンダ２１′を、第５図
鎖線図示の状態（第４図では左側の状態）に保つ
と、ムーバブルヘツド４をして自由に走行させる
ことができ、ピストンロツド２０′の先端部２０
a′を、案内レール３の側面に摺接せしめてピスト
ンロツド２０を伸長すると、第３，５図に実線
（第４図では右側の状態）で示す如く、その先端
部２０a′をストツパー２２に係合させて、各板
５間を上記同様に締付けうる。

また、他の実施例においては、第６，７図に示
す如く、複数の油圧シリンダのピストンロツド２
１″を、ムーバブルヘツド４の背面４ａに固定す
ると共に、この複数の油圧シリンダ２１″を係止
枠２６に連結し、この係止枠２６を介して、それ
に枢支されて回動変位自在な係止杆２８を、案内
レール３の側面の補強リブ２９の一部を切欠いて
なる、ストツパー２２″に、係脱せしめるように
構成してもよい。なお３０はムーバブルヘツド４
と係止枠２６との間に貼張設したチエーン、３１
は係止枠２６を案内レール３上に支承せしめてい
る転子であるが、この第６，７図のように実施し
ても、前記各実施例の場合同様に、油圧シリンダ
２１″を、ムーバブルヘツド４の背面４ａと案内
レール３の側面との間において係脱せしめうるも
のである。

以上、この考案に係るフイルタプレスを、いく
つかの実施例について説明したが、上記したとこ
ろからも容易に理解されるように、この考案のフ
イルタプレスによれば、ムーバブルヘツドを自走
させることによつて、多室化された一連の板の
列に、長い開閉ストロークを与えうると同時に、
ムーバブルヘツドと案内レールの側面との間に係
脱自在な油圧シリンダを配設したことで、板間
の高圧締付けに要する油圧シリンダを極端に短縮
しうるといつた利点と、ムーバブルヘツドを後退
させても、機枠の後方にはみ出すもの（例えば油
圧シリンダ等）がない、といつた利点が得られ、
また、高圧の締付用の油圧シリンダを、案内レー
ルとムーバブルヘツド間で作用させるようにして
あつて、後方の機枠には、この締付け圧が全作用
しないから、後方の機枠は、単なる案内レールの
架台であれば足りるといつた、利点も得られる。

したがつて、以上のことから、この考案のフイ
ルタプレスは、これを安価に作ることができ、ま
た場所をとらないといつた優れた長所をもつてい
る。

また、この考案のフイルタプレスは、案内レー
ルの側面における、油圧シリンダ又はストツパー
の取付け位置を変更するだけで、油圧シリンダの
長さを変更することなく、板の枚数を変えるこ
とができ、したがつて、フイルタプレスの使用条
件に応じてフイルタプレスの過面積を容易に変
更できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るフイルタプレスの一実
施例を示した一部切欠側面図、第２図は第１図の
−線断面図、第３図は他の実施例を示した一
部切欠側面図、第４図は第３図の−線断面
図、第５図は要部の一部切欠平面図、第６図は更
に他の実施例を示した一部切欠側面図、第７図は
第６図の−線断面図である。１，２……機枠、３……案内レール、４……ム
ーバブルヘツド、５……板、６……孔、７，８
……車輪、９……モータ、１５……腕、１６，１
７……リンク、２１，２１′，２１″……油圧シリ
ンダ、２２，２２′，２２″……ストツパー。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

前後の機枠間に一対の案内レールを架け渡し
て、前後の機枠間に、上記案内レールに転接する
車輪を介して該案内レール上に走行自在に懸架さ
れたムーバブルヘツドであつて、案内レールが貫
通しうる孔を有する、ムーバブルヘツドを設ける
と共に、このムーバブルヘツドと前側の機枠との
間に、上記案内レールに接動する腕を介して該案
内レール上に前後動自在に懸架された多数の板
の列を設け、前記ムーバブルヘツドの上に、前記
車輪を駆動するための駆動装置を搭載し、このム
ーバブルヘツドとその前方の各板と前側の機枠
の間を、ルーズな連結装置でもつて開閉自在に連
結し、このムーバブルヘツドの背面と前記案内レ
ールの側面の適所との間に、その一端を上記ムー
バブルヘツドの背面と案内レールの側面のうちの
何れか一方に連結され、その他端を上記ムーバブ
ルヘツドの背面と案内レールの側面のうちの他方
に設けた係止装置に係脱自在に構成された、油圧
シリンダを配設してあること、を特徴としてなる
フイルタプレス。