JPS6144612B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、単一の駆動軸による単一動作により
対象物に対し、把持、上昇および回転といつた複
数の機能を連続的に行なう組付装置に関するもの
である。

従来この種の組付装置には対象物を把持したり
上昇せしめたり、あるいは回転せしめるといつた
機能が要求されており、このために通常把持、上
昇および回転のための各機構が具備されている。
しかし、これら各機構は単一の駆動軸あるいは駆
動源によつて駆動されるのではなく、各々に対応
して具備された駆動軸あるいは駆動源によつて駆
動されるようになつていることから、必然的に装
置自体が大形化し、空間占有が大きいという欠点
をもつている。

このような従来の組付装置は空間に余裕がある
場合は別として、限定された空間内で必要な機能
を複数行なう必要があつたり、装置自体の簡素化
あるいは統一化や経済上の観点からしても一般に
は単一の駆動軸によつて複数の機能が実行し得る
ことが望ましい。このようにすることは、技術進
歩上からの要請にも合致するものである。

本発明の目的は、単一の駆動軸あるいは駆動源
の駆動力によつて把持、上昇あるいは前進および
回転を行なう各機構を駆動することにより組付装
置の小形化、経済化を図ることにある。

この目的のため、本発明は、円筒状の固定ライ
ナ内に回転可として、しかも一定長に亘つて固定
ライナ軸方向に直動化として装入されている回転
体をその中心に嵌挿されているスライドバーを介
し、単一の駆動軸によつて押圧駆動するが、その
際回転体は固定ライナ円筒面に設けられているガ
イド溝によつて上昇直動しながらも回転制御され
るようにし、また、ローラフオロアをスライドバ
ーの先端カム面に、支点を回転体におくチヤツク
アームは対象物をスライドバーが押圧駆動された
初期時点で把持するようにすることにより把持さ
れた対象物の動きを回転体の動きに合致させる構
成を特徴とする。

以下、本発明を第１図、第２図により説明す
る。これら第１図、第２図は、本発明による多機
能組付装置の１例での１部断面正面図と左側面図
を示したものである。

本発明は既に述べたように、直線フイーダによ
り移送される対象物としての組付部品１をベース
２徐でチヤツクアーム３によつて把持した後、こ
の把持状態のまま組付部品１を上昇させながらも
回転せんとするものである。このためには、チヤ
ツクアーム３を把持動作せしめた後このままの状
態でチヤツクアーム３自体をも上昇させながらも
回転させなければならないが、本発明によればこ
れに対しては主に回転体６とスライドバー７との
果たす機能が重要なものとなつている。

このうち、スライドバー７は、図示のように、
テーブル１７上に固定された固定ライナ１６の中
心部に位置し、駆動源としてのエアシリンダ１５
によつて固定ライナ１６の軸方向に沿つて上下動
するようにされる。この場合の上下駆動は、エア
シリンダ１５の駆動軸１４をピース１３、リング
ホール１１、ナツト１２を介してスライドバー７
下端部に連結することにより行なわれる。また、
スライドバー７の上端部には円錘状に成形される
が、これはスライドバー７の上昇時にその円錘面
がチヤツクアーム３のローラフオロア５に対して
カム面として作用し、スプリング２５の力に抗し
ながらもチヤツクアーム３を回転体６に設けられ
た固定ピン４中心として回転させ、組付部品１を
把持させるためである。

一方、回転体６はスライドバー７と固定ライナ
１６との間に装入され、上下動するようにされる
とともに、回転するようにもされる。このうち、
上下動はスライドバー７に植設されたデイスタン
トバー８の先端が回転体６に当接することによつ
てその上昇が行なわれ、スライドバー７の底面が
回転体６に一体的に固定されたデイスタントプレ
ート１０に当接することによつてその下降が行な
われる。回転体６とスライドバー７との間に挿入
されたコイルスプリング９は回転体６またはデイ
スタントプレート１０との当接を円滑に行うため
のものである。したがつて、回転体６はある時間
遅れをもつてスライドバー７の上下動に追随する
ようになる。また、回転体は、回転体６の外部円
周上に設けられたカムフオロア１８が固定ライナ
１６に設けられたガイド溝１９によつて移動する
ことにより行なわれる。回転体６が上下動する際
に、回転体６の回転制御はこのガイド溝１９によ
つて行なわれるのである。

以下、本発明の動作を説明する。先ず組付部品
１の把持は、駆動源であるエアシリンダ１５の作
動によつて駆動軸１４、ピース１３、リングボー
ル１１、ナツト１２を介し、コイルバネ９を圧縮
しつつスライドバー７を上昇せしめることにより
行なわれる。これによりスライドバー７の先端部
でローラフオロア５を押し広げ、チヤツク用アー
ム３を閉じて組付部品１をチヤツク固定するもの
である。次にこの把持状態での組付部品１の上昇
と回転は次のようにして行なわれる。即ち、更に
スライドバー７を上昇させ、デイスタントバー８
の先端が回転体６に突き当たると、デイスタント
バー８が回転体６を押し上げ、回転体６に植設さ
れているカムフオロア１８がガイド溝１９に案内
されるようになる。ガイド溝１９は所要の角度
（本組付の場合45゜）を有し、これにより回転体
６全体が上昇しつつも回転を開始するようになる
ものである。ところで、所定の上昇ストロークＳ
を確保する位置に対応した固定ライナ１６の外周
部にはブツシユ２０が設けられ、このブツシユ２
０内には調整ネジ２１、スプリング２２を介して
鋼球２３が回転体６方向に押圧されるようにして
装入してあるので、回転体６の外部円周に切欠さ
れて設けられているストツプ溝２４が所定ストロ
ークＳ寸法上昇したときに鋼球２３がストツプ溝
２４に入り込んで回転体６を固定することができ
る。この回転体６の固定状態で組付部品１を組付
対称部品に組付後、エアシリンダ１５を作動させ
てスライドバー７を下降させるようにするが、回
転体６は鋼球２３で位置決めされているため、ま
ずスライドバー７が下降する結果チヤツク用アー
ム３はスプリング２５により把持状態より解放さ
れる。更にスライドバー７の下降によりスライド
バー７の底面がデイスタントプレート１０に、当
接してこの当接の状態でデイスタントプレート１
０を介し、回転体６は下降させられる。この際鋼
球２３は、ストツプ溝２４から容易に外れ、回転
体６は、カムフオロア１８により再び固定ライナ
１６のガイド溝１９に案内されつつ回転しながら
下降端に達するようにされる。回転体６の回転
は、回転体６の外周部、固定ライナ１６の内周面
およびリングホール１１を利用して行なう構造で
ある。

以上本発明を具体的に実施例について説明した
が、本発明によれば駆動源はエアシリンダに限定
されずカムリンク機構によつてもよく、また、装
置自体を縦型でなく横型として構成することも可
能であることは勿論である。

以上説明したように本発明によれば、単一の駆
動軸により把持、上昇あるいは前進および回転と
いつた各機構が一体化して駆動される構成である
ため、組付装置自体が小形化されるという効果が
ある。特にこの組付装置は他ユニツト（搬送ユニ
ツトなど）と同時に使用されることが多いが、本
発明による組付装置は十分小形化され得るので、
その他ユニツトとの間で空間占有に関しては干渉
を避けることができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、本発明による組付装置の１
実施例での正面縦断面図と左側面図である。 ３…チヤツク用アーム、６…回転体、７…スラ
イドバー、８…デイスタントバー、１０…デイス
タントプレート、１１…リンクボール、１４…駆
動軸、１５…エアシリンダー、１６…固定ライナ
ー、１８…カムフオロア、１９…ガイド溝。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 往復動する１つの駆動軸を有する駆動手段
   と、下端部に円筒溝を有する回転体及びこの回転
   体の下端部に固定されたデイスタントプレートよ
   りなる把持機構回転・上昇手段と、上端部が円錐
   状のカム面を有し、下端部が前記駆動手段にリン
   グホールによつて機械的に連結されかつこの下端
   部近傍に設けられて前記円筒溝内を摺動するフラ
   ンジ部に植設された前記円筒溝の深さより小さい
   高さを有するデイスタントバーと前記円筒溝内に
   設けられたコイルスプリングとを備え前記コイル
   スプリングに抗して上昇時に前記デイスタントバ
   ーを前記円筒溝の底面に当接させ下降時に前記フ
   ランジ部を前記デイスタントプレートに当接させ
   ることにより前記回転体をある時間遅れをもつて
   追随往復運動させる把持駆動手段と、前記円錘状
   カム面に１端としてのカムフオロアをおき、前記
   回転体に設けられた固定ピンによつて、回転可と
   して支持されて他端で対象物を把持する少なくと
   も対としての２つのアームをもつ把持機構よりな
   る把持手段と、前記各手段を内部で収容支持し、
   前記把持機構回転・上昇手段を往復動しつつ、前
   記回転体に設けられたカムフオロアと組合わさつ
   て回転規制するガイド溝を有する円筒状の固定ラ
   イナよりなる収容支持手段とからなる構成を特徴
   とする多機能組付装置。