JPS6143956Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関の吸気系に設けられる補助
空気制御装置に関する。

補助空気制御装置は、内燃機関のスロツトルバ
ルブを迂回する補助空気通路に設けられて、該補
助空気通路の通過空気量を制御するものである。

従来のかかる補助空気制御装置について第１図
を参照して説明する。

第１図において、１は、内燃機関の吸気系に設
けられたスロツトルバルブ（図示せず）を迂回す
る補助空気通路であり、スロツトルバルブを迂回
して内燃機関の燃焼室に供給されるべき補助空気
が矢印Ａ及びＢによつて示される如く流れるので
ある。補助空気通路１の途中には一端において補
助空気通路１内に貫通孔２を有するスリーブ３が
設けられている。スリーブ３上には、一端におい
て制御孔４を有するシヤツター５がピン６を介し
て回動自在に設けられており、シヤツター５の角
度位置によつて、制御孔４と貫通孔２によつて形
成される通路の断面積が変化して補助空気量が制
御されるのである。シヤツター５の他端は、補助
空気通路１の外部にあつて係合孔７が形成されて
いる。一方、スリーブ３の他端は、補助空気通路
１の外部にあつて、係合孔７の移動範囲において
窓８を有する。スリーブ３の他端は、補助空気通
路１を形成するブロツクと一体になつたブロツク
９と共にバイメタル室１０を形成している。バイ
メタル室１０内には、バイメタル素子１１とこれ
に機械的かつ熱的に結合したヒータ１２とが設け
られており、ヒータ１２の端子はコネクタ１３を
介して外部制御回路（図示せず）に接続されるよ
うになつている。一方、バイメタル素子１１の自
由端部は、やゝ細く成形されてシヤツター５の係
合孔７に係合しており、係合孔７はカバー１４に
よつて覆われている。故にバイメタル室１０はシ
ヤツター５の他端及びカバー１４によつて補助空
気通路１を通過する補助空気から遮断されている
のである。

上述した構成の補助空気制御装置においては、
コネクタ１３を介して制御電流をヒータ１２に流
してバイメタル素子１１を適当に変形せしめてシ
ヤツター５をピン６を中心にして回動せしめて、
補助空気量を制御するのである。

かかる構成の補助空気制御装置においては、シ
ヤツター５とバイメタル素子１１とが直接接触し
ているため、シヤツター５の制御孔４を通過する
空気量が多い場合や通過空気温度が低いような場
合、バイメタル素子１１の熱がシヤツター５を経
て奪われてしまうため、バイメタル素子１１の動
作が制御電流に応じたものとはならなくなり、補
助空気制御装置としての動作が出来なくなる。

よつて、本考案の目的は、上記した従来例の欠
点を解決した補助空気制御装置を提供することで
ある。

本考案による補助空気制御装置は、バイメタル
素子とシヤツターとの間に断熱部材を介在せしめ
たことを特徴とするものである。

以下、第２図及び第３図を参照しつつ本考案の
実施例につき詳細に説明する。

第２図ａ，ｂに示す本考案による補助空気制御
装置においては、バイメタル素子１１は、シヤツ
ター５の係合孔７と係合する先端部が断熱材１１
ａによつて形成されている他は、第１図に示した
従来例と全く同様な構成である。

このように構成されているため、ヒータ２から
バイメタル素子１１に伝達される熱はシヤツター
５に伝導されず、バイメタル素子１１の熱が補助
空気内に放散される恐れがないのである。

また、断熱材１１ａの部分は、従来通りバイメ
タル金属によつて形成して断熱性を有するコーテ
イング材によつて被覆することによりバイメタル
素子からシヤツターへの熱の伝導を遮断すること
も出来るのである。

第３図は、本考案の他の実施例を示すものであ
り、この場合は、係合孔７の内壁面のバイメタル
素子１１の先端部が係合する部分に断熱材５ａを
固着せしめて、バイメタル素子からシヤツターへ
の熱の流出を防止せんとするものである。

なお、第２図の実施例の如くバイメタル素子の
先端部に断熱材を設けかつ第３図の実施例の如く
係合孔７の内壁面に断熱材を設けるようにして断
熱効果を一層高めることも考えられる。

上記したことから明らかに、本考案による補助
空気制御装置によれば、補助空気通路に配置され
るシヤツターを介してバイメタル素子の熱が逃げ
ることがないので正確な動作が期待出来るのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来例を示す断面図、第２図ａ，ｂ
及び第３図は、本考案実施例を示す断面図及び斜
視図である。 １……補助空気通路、３……スリーブ、５……
シヤツター、１１……バイメタル素子、１２……
ヒータ、１３……コネクタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内燃機関の吸気系に設けられたスロツトルバ
   ルブを迂回する補助空気通路に設けられて通過
   空気量を制御するシヤツターと、制御電流によ
   り加熱されるヒータと、前記ヒータに熱的結合
   して前記ヒータからの熱により変形して前記シ
   ヤツターをその先端部にて駆動するバイメタル
   素子と、前記バイメタル素子が配設されたバイ
   メタル室とからなる補助空気制御装置であつ
   て、前記バイメタル室は前記補助空気通路を通
   過する補助空気から遮断されており、前記シヤ
   ツターと前記バイメタル素子の先端部とが断熱
   材を介して係合していることを特徴とする補助
   空気制御装置。 (2) 前記バイメタル素子はその先端部において前
   記シヤツターと係合しており、該先端部が断熱
   材からなることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の補助空気制御装置。 (3) 前記バイメタル素子は、その先端部において
   前記シヤツターと係合しており、該先端部が断
   熱性を有するコーテイング材により被覆されて
   いることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の補助空気制御装置。 (4) 前記シヤツターは、前記バイメタル素子の先
   端部が挿入される孔を有し、該孔の内壁面に断
   熱材が設けられことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の装置。