JPS6143626Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンテナ荷役車両におけるコンテナガ
イド装置に関する。

一般に、コンテナ荷役車両は、コンテナ荷役車
両のシヤーシに対してチルトフレームを俯仰可能
に装架し、このチルトフレーム上にコンテナをウ
インチを用いて巻上げ巻戻しして積卸ししたり、
フオークリフトを用いて積卸ししたりするように
形成されている。

第１図はこの種のコンテナ荷役車両を示してお
り、この車両のシヤーシ１の上にはサブフレーム
２が固定され、このサブフレーム２の車両後端に
近い両側面には一対のブラケツト３，３が固定さ
れ、これらブラケツト３，３に対してチルトフレ
ーム４が俯仰可能にピン３ａにより枢支されてい
る。そして、このチルトフレーム４は、上記サブ
フレーム２とチルトフレーム４との間に図示のよ
うに組込まれたダンプシリンダ装置５によつて俯
仰可能に傾動されるようになつている。そして、
チルトフレーム４上にはコンテナ６が載置される
ように形成されている。

このコンテナ６をチルトフレーム４の前方に取
付けたウインチ７により積卸しする場合には、ダ
ンプシリンダ５によりチルトフレーム４を第１図
鎖線のように傾斜させ、一端８をコンテナ６のフ
ツク９に掛けたワイヤ１０をウインチ７により巻
上げ巻戻しして行なう。

一方、フオークリフト（図示せず）をもつてコ
ンテナ６を積卸しする場合には、チルトフレーム
４を第１図実線のように水平にしたままにしてお
き、コンテナ６のフオークリフト爪受穴１１にフ
オークリフト爪を挿入し、コンテナ６を鉛直方向
に上下動させてチルトフレーム４上に積卸しす
る。

そして、フオークリフトをもつて積卸する場
合、コンテナ６をチルトフレーム４の適正位置に
載置するために、第１〜３図に示すようなコンテ
ナガイド装置１２がチルトフレーム４に設けられ
ている。

このコンテナガイド装置１２は、上端を山形に
尖がらせたコンテナガイドピン１３をチルトフレ
ーム４の内面に固着した受板１４をもつて上下動
自在に支承し、下方の受板１４と下端に取付けた
ばね座１５との間に介在させた圧縮ばね等からな
る下圧装置１６によりコンテナガイドピン１３を
常にチルトフレーム４の上面から没するように付
勢して形成されている。

そして、チルトフレーム４がサブフレーム２上
に載せられると、ばね座１５がサブフレーム２の
内方に固着されたステー１７に突き当たり、圧縮
ばねを圧縮させてコンテナガイドピン１３をチル
トフレーム４の上面から突出させる（第２〜３
図）。そして、コンテナ６をフオークリフトによ
り下降させて行くと、コンテナ６の下面に設けた
コンテナガイド受１８の山形凹部がコンテナガイ
ドピン１３の山形頂部に係合し、コンテナ６がチ
ルトフレーム４の適正位置に載置される。

ところが、このコンテナガイド装置１２が錆付
いたりすると、チルトフレームを第１図鎖線のよ
うに傾斜させても、コンテナガイドピン１３がチ
ルトフレーム４の上面から突出したままでいる。
この状態で、ウインチによりコンテナ６をチルト
フレーム４上を滑動させつつ積卸しすると、コン
テナガイドピン１３にコンテナガイド受１８やコ
ンテナ６の下面構成部分が強く衝突し、コンテナ
ガイドピン１３を破損させてしまうおそれがあ
る。

本考案はこれらの点に鑑みてなされたものであ
り、傾斜した状態のチルトフレームの上面からコ
ンテナガイドピンが突出しているか否かを検出で
き、突出している際には警報を発することのでき
るコンテナ車両のコンテナガイド装置を提供する
ことを目的とする。

以下、本考案を第３〜４図に示す実施例につい
て説明する。

本考案は第３図に示すように、チルトフレーム
４に取付ステー（図示せず）等をもつてコンテナ
ガイドスイツチ１９を取付け、その作動子２０が
突出状態にあるコンテナガイドピン１３の突片２
１に触れてスイツチを閉路する位置に取付けられ
ている。

第４図は電気回路を示し、メインスイツチ２２
とウインチスイツチ２３、コンテナガイドスイツ
チ１９およびブザー等の警報器２４が電源に直列
に接続されている。

ウインチスイツチ２３は、ウインチ上げ位置Ｕ
と下げ位置Ｄとを選択的に切換自在に形成されて
いる。コンテナガイドスイツチ１９は、コンテナ
ガイドピン１３がチルトフレーム４の上面から突
出している状態Ｕと没している状態Ｄとに切換え
られるように形成されている。また、コンテナガ
イドスイツチ１９はチルトフレーム４の左右両側
面にそれぞれ１個づつ設けられた２連式のスイツ
チであり、両方のスイツチの突出状態Ｕの接点が
警報器２４に接続されている。

次に、本実施例の作用を説明する。

コンテナガイド装置１２が錆び付いた場合に
は、チルトフレーム４を傾斜させてもその上面か
らコンテナガイドピン１３が突出したままであ
る。この際、コンテナガイドピン１３の突片２１
がコンテナガイドスイツチ１９の作動子２０を押
上げ、コンテナガイドスイツチ１９が突出状態Ｕ
に閉路される。この状態において、メインスイツ
チ２２を閉路し、ウインチスイツチ２３を上げ位
置Ｕおよび下げ位置Ｄのいずれかに投入すると、
電流がコンテナガイドスイツチ１９の突出位置Ｕ
の接点を通して警報器２４に流れ、警報器２４よ
り警報が発せられる。これにより操作員はコンテ
ナガイド装置１２に異常が有ることに気付き、ウ
インチスイツチ２３を中立位置Ｃに戻し、メイン
スイツチ２２を切つた後にコンテナガイド装置の
修理をすることができる。

また、ウインチ７への通電や各種ロツク機構を
解放する電磁弁等への通電は、第４図には図示し
てないがコンテナガイドピン１３が没している時
に閉じるコンテナガイドスイツチ１９の接点Ｄを
通じて行なうように配線されているため、コンテ
ナガイドピン１３がチルトフレーム４の上面より
突出している場合には、ウインチ７によるコンテ
ナ６の積卸しは全く行なわれない。

次に、コンテナガイド装置１２が錆び付等せず
正常であるときには、チルトフレーム４を傾斜さ
せるとその上面からコンテナガイドピン１３が没
し、コンテナガイドスイツチ１９の作動子２０か
ら突片２１が離れるのでコンテナガイドスイツチ
１９は没状態の接点Ｄに切換わる。従つて、警報
器２４には通電されず警報は発せられない。ま
た、この接点Ｄを通してウインチ７や各種ロツク
機構の解放用電磁弁に通電され、ロツクが解除さ
れ、ウインチ７が回転してコンテナ６の積卸しが
行なわれる。

また、チルトフレーム４がサブフレーム２上に
ある際には、第３図に示すようにコンテナガイド
スイツチ１９の作動子２０が突片２１により押上
げられているけれども、この場合にはウインチ７
による積卸しを行なわないため、ウインチスイツ
チ２３が中立位置Ｃに定位されるので、警報器２
４には通電されることはなく、誤警報が発せられ
ることがない。

このように本考案のコンテナ荷役車両のコンテ
ナガイド装置は、コンテナガイドピンが錆び付き
等で傾斜したチルトフレームの上面から突出して
いることを検知することができ、突出している際
には警報により作業員に知らせることができ、突
出したままでコンテナをチルトフレーム上に積卸
しすることを防止することができ、コンテナガイ
ド装置の破損を未然に防止することができる等の
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はコン
テナ荷役車両の側面図、第２図は第１図の部の
一部切断拡大図、第３図は第２図の−線に沿
つた断面図、第４図は電気回路図である。 ４……チルトフレーム、６……コンテナ、１２
……コンテナガイド装置、１３……コンテナガイ
ドピン、１６……下圧装置、１８……コンテナガ
イド受、１９……コンテナガイドスイツチ、２３
……ウインチスイツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下面にコンテナガイド受を有する積卸し自在
   のコンテナと、車体に傾動自在に支持されかつ
   上面に前記コンテナを積載可能としたチルトフ
   レームと、傾斜状態にしたチルトフレームの上
   面に対しコンテナを摺動状態で積卸しするため
   にチルトフレームに設けたウインチと、このチ
   ルトフレームに取付けられており、かつチルト
   フレームが車体上に載置されている際にチルト
   フレーム上面より突出して前記コンテナガイド
   受と係合するとともにチルトフレームが傾斜し
   ている際には下圧装置によりチルトフレーム上
   面より没せられるコンテナガイドピンと、この
   コンテナガイドピンがチルトフレーム上面より
   突出していると閉路されるコンテナガイドスイ
   ツチと、このコンテナガイドスイツチが閉路さ
   れると警報を発する警報器とを有するコンテナ
   荷役車両におけるコンテナガイド装置。 ２ コンテナガイドスイツチは、コンテナの巻上
   げ、巻戻しを行なうウインチスイツチと直列に
   接続されていることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のコンテナ荷役車両にお
   けるコンテナガイド装置。