JPS6143266A - 燃料噴射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は積層型セラミック圧電体を用いた自動車用内燃
機関の燃料噴射装置に関する。

〈従来の技術〉 積層型セラミック圧電体は応答性、制御性が優れている
という特性を有する。そこで本発明と同一の出願人によ
って積層型セラミックス圧電体を自動車用内燃機関の燃
料噴射装置に用いることが提案されている（特開昭５９
−５８１２．９号公報参照）。ところが積層型セラミッ
ク圧電体を用いた燃料噴射装置の燃料噴射量を測定する
と、同一変位量を有する積層型セラミック圧電体を用い
て作製した複数の燃料噴射装置を同一電圧で作動させた
場合でも燃料の噴射量がばらつき、極端な場合では複数
の燃料噴射装置間で１００〜２０　ｏｃシ鋤にばらつく
という問題点が発見された。このような現象が生ずるの
は、積層型セラミック圧電体では、圧電体を構成する複
数の圧電素子の面粗度や電極のり、ジョン作用等によシ
、電圧を印加して発生させた変位が積層型セラミック圧
電体の内部で吸収されて出力が減少する場合があるとい
う本に起因すると考えられる。

〈発ＦＪＪ８Ｊが解決しようとする問題点〉本発明は前
述のような公知の積層型セラミック圧電体を用いた燃料
噴射装置の有する問題点を解消して、少なくとも同一変
位量を有する積層型セラミック圧電体を用いる限シ、複
数の燃料噴射装置間での燃料噴射量のばらつきが実質的
ＫＯ又は極めて少い燃料噴射装置を提供することを目的
とする。

〈問題点を解決するための手段〉 本発明者等は、前述の積層型セラミック圧電体の内部で
吸収されるような変位を予め積層型セラミック圧電体に
付与しておくことによって、前述の問題点を解決できる
ことを見出し、本発明に到達した。

すなわち本発明の目的は、燃料噴射装置に前記積層型セ
ラミック圧電体の伸縮方向に予め圧縮荷重を付与する手
段を設け、前記圧縮荷重の大゛きさを、積層型セラミッ
ク圧電体のＯ〜４００に９７ｃｍ”間の荷重・しずみ量
曲線における荷重増加時の曲線のほぼ直線部分から荷重
減少時の曲線に向けて延長線を引き、その延長線が荷重
減少時の曲線と交わる点の荷重値以上に定めることを特
徴とする燃料噴射装置によって達成される。

〈実施例〉 以下本発明の一実施例を示す添付図面を参照して本発明
の詳細な説明する。

第１ａ図は本発明の燃料噴射装置の一実施例の縦断面図
である。積層型セラミック圧電体１は金属製内側ケース
１０１Ｌ内に電気的に絶縁されて収容されており、且つ
金属製押板１９を介してさらバネ１１によシ予め定めら
れた圧縮荷重（以下プリセット荷重という）が加えられ
ている。プリセット荷重の値については後述する。内側
ケース１０１Ｌの外側には間隔をあけて外側ケース１０
ｂが内側ケース１０畠と同心円状に設けられ、外側ケー
ス１０ｂの頂部に設けられた燃料（ガソリン。

軽油等）導入口１５から導入された燃料は前記外側ケー
ス１０ｂと内側ケース１０ａとの間を通って逆止弁１２
に達する。この逆止弁１２は燃料を一方向にだけ流すた
めに設けられる。燃料を噴射するためのノズル１４はバ
ネ１３によりてノズルホルダ１６に通常は密着するよう
に押圧されている。取り付は力／４−１７は外側ケース
１０ｂにネジ留めされておシ、一方向側ケース１０ｍと
外側ケース１０ｂとは台座１８によって支承されている
。尚第１ａ図では外側ケース１０ｂと内側ケース１０ａ
とは別体として示されているが実際には第１ｃ図に示す
如く一体構造のケース１０として構成され、したがって
第１ａ図における外側ケース１０ｂと内側ケース１０ｍ
との間の間隙は燃料供給用管路として形成されている。

前記ケース１０、台座Ｊ８およびノズルホルダ１６とは
ノックビン等（図示せず）を用いてそれらの相対位置を
固定されている。また積層型セラミック圧電体１には第
１ｃ図に示すようにリード線４３を介してケース１０と
絶縁して設けられた電極棒２０が接続され、さらに外部
電源（図示せず）に接続されている。

前記積層型セラミック圧電体は圧電素子から成る板状部
材、すなわち圧電板と金属板とを交互に多数積層して形
成し、印加される電圧に応じて伸縮し、アクチュエータ
として作用する装置である。

次にこの積層型圧電体１をアクチュエータとして用いた
時の作動について第１ａ図、第１ｃ図に基づいて簡単に
説明する。燃料は導入口１５から燃料噴射装置内に燃料
ポンプ（図示せず）によシ圧送され、逆止弁１２を通シ
押板１９と台座１８及びノズルホルダ１６によシ形成さ
れた空間を満たす。この状態で外部の電極棒２０を通し
て積層型圧電体１に電圧を印加すると、さらバネ１１に
よってプリセット荷重が加えられている積層型圧電体１
は軸方向に伸びる。ところが積層型圧電体１の上方はケ
ース１０によって固定されているので、この変位はさら
バネ１１によるプリセット荷重に抗して下方に向りて伸
びることになる。その結果、押板１９と台座１８との隙
間が減少し、燃料の圧力が急に上昇し、ノズル１４は下
方に動き、ノズル１４とノズルホルダ１６によシ生じた
隙間を通って燃料が噴出される。燃料の圧力が下がると
ノズル１４がノぐネ１３の作用によシ上方にもどシ、ノ
ズルホルダ１６との隙間を閉じる。次に積層型圧電体ｌ
の電圧印加を止めると、積層型圧電体１は上方に縮み、
押板１９と台座１８及びノズルホルダ１６により形成さ
れた空間の圧力が下がるため、新たな燃料が逆止弁１２
を通りてこの部分に供給される。このようにして作製し
た燃料噴射装置はがソリン噴射用インジェクタ、ディー
ゼルエンジンのインジェクタ等に使用される。

なお第１図に示した燃料噴射装置ではプリセット荷重を
さらバネ１１で付与している。しかしグリセット荷重を
与えるための手段としてはさらバネに限定されるもので
はなく、０リング、板ばね。

スプリングばね等の積層型圧電体１に圧縮荷重を付与し
得えるものであればどのような手段を用いてもよい。

次にプリセット荷重の設定方法とプリセット荷重によっ
てもたらされる燃料噴射量のバラツキへの影響を各実施
例につ匹て説明する。

実施例１ 実施例１では直径１５　ｍ　Ｂ板厚０．５ｍの圧電板と
金属板とを交互に積層して形成した長さ４０■の積層型
セラミック圧電体（その構成の詳細は本発明と同一の出
願人により昭和５８年６月２２日に「積層型圧電体」の
名で出願された特願昭５８−１１１０６４に開示されて
いる）を用い、圧電板の電極材料として銀電極を用いた
。第２図に前記積層型セラミック圧電体を長手軸方向に
加重・除重した場合の荷重・しずみ量曲線を示す。第２
図の荷重・しずみ量曲線において荷重増加時のはぼ直線
部分（１００〜５ｏｏｋｙｆ）から荷重減少時の曲線に
向けて延長線を引き、その延長線が荷重減少時の曲線と
交わる点の荷重値以上にプリセット荷重を設定する。

第２図の荷重・しずみ量曲線では前記延長線が荷重減少
時の曲線と交わる点の荷重値は約２０ｋｌ；Ｊｆである
が実施例１では後述の理由によシ余裕を見て８０ｋｇｆ
の荷重が積層型セラミック圧電体に加わるようなさらバ
ネ１１（第１図）を用いた。

次にプリセット荷重をほぼ同一（８０ｋｇｆ）にした５
台の燃料噴射装置を用いてフィード圧Ｑ、５諭／ｃｍ”
　、周波数４００Ｈｚ、印加電圧−２００Ｖ〜＋５ｏｏ
ｖの条件で燃料噴射量を測定した。燃料噴射量は５台の
内で最高２００　ｃｃ　／ｙｔｉｎ　、最低１９０ｃｃ
／―でおシ、バラツキが非常に少なかった。

第３図は実施例１の装置におけるプリセット荷重の値の
燃料噴出量に及ぼす影響を示すグラフである。第３図に
示すように、プリセット荷重の下限域を用いるとプリセ
ット荷重の僅かな変動によって燃料噴射量がバラツク危
険がある。そこで実施例１の装置では、第２図から見れ
ば２０ｋｇｆ以上のプリセット荷重があればよい事には
なるが、前記バラツキを避けるために８０ｋｇｆのノリ
セット荷重を用いた。又プリセット荷重は２０に９ｆ以
上ならどのような荷重であってもよいが、高いプリセッ
ト荷重では第３図に示す如く燃料噴射量が減少するので
好ましくなく、実施例１の装置では通常１００に９ｆ迄
の範囲で選定するとより好ましい。

なお前記プリセット荷重の値は圧電板の直径が１５ｍの
場合を前提としたものであシ、圧電板の直径が異る場合
には、第２図を参照して説明した方法で適切なプリセッ
ト荷重の値を求めればよい。

実施例２ 実施例２では、圧電素子に形成する電極材料として銀・
エポキシを用い、圧電素子と圧電素子を電極材料で接着
した構造の積層型圧電体を用いた゛（その構成の詳細は
本発明と同一の出願人によシ昭和５８年１月２４日に「
積層型圧電体」の名で出願された特願昭５８−９７４９
に開示されている）。第４図に前記積層型圧電体に対す
る第２図と同様の荷重・しずみ量曲線を示す。第４図に
基づいてノリセット荷重を求めると１２０ｋｌ？ｆとな
る。すなわち実施例２の構成では実施例１の場合よシも
プリセット荷重を高くする必要があることが判る。

プリセット荷重を１５０睦ｆにした５台の燃料噴射装置
を用いて実施例１と同一条件で燃料噴射量を測定した。

燃料噴射量は５台の内で最高１７０ｃｃ　／ｍｉｎ　、
最低１６０ｃｃ／ｍであシパラツキは非常に少なかった
。

実施例３ 実施例３では、焼成前の圧電素子に電極を形戊した後積
層して焼成（一体焼成）して作製した積層型圧電体を用
いた。第５図に前記積層型圧電体に対する第２図と同様
の荷重・しずみ量曲線を示す。第５図に基づいてプリセ
ット荷重を求めると約５に９ｆとなる。すなわち、実施
例３の如く、一体焼成した積層型圧電体を用いれば、プ
リセット荷重は非常に小さく設定してもよいということ
が判る。

プリセット荷重を１０ゆｆにした５台の燃料噴射装置を
用いて実施例１と同一条件で燃料噴射量を測定した。燃
料噴射量は５台の内で最高２２５ｃｃ／ｍｍ　、最低２
２０ＣＣ／ｍであシパラツキは非常に少なかった。

前述の各実施例で示した如く、積層型圧電体の電極材料
および構造によって適切なプリセット荷重を変える必要
がある。又圧電板の面粗度、厚さ。

大きさ等によって適切なプリセット荷重は変るが、以上
の何れの場合においても第２図、第４図および第５図で
説明したように荷重・しずみ量曲線に基づいて適切なプ
リセット荷重を求めれば、前記諸要因を考慮した上でプ
リセット荷重の大きさを見出すことができることになシ
、その結果燃料噴射装置の燃料噴射量のばらつきを極め
て小さくすることができる。

〈発明の効果〉 本発明は前述のように構成されているので、従来から公
知の積層型セラミック圧電体を用いた燃料噴射装置にお
いて、積層型セラミック圧電体に適切なプリセット荷重
を付与することのできる圧縮荷重付与手段を設けるとい
う簡単な手段によって燃料噴射装置の燃料噴射量のバラ
ツキを実質的に０又は極めて少くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図は本発明の燃料噴射装置の一実施例を示す縦断
面図であシ、第１ｂ図は第１１図に示す装置の上面図で
あシ、第１ｃ図は第１ｂ図の線■。−Ｉｏによる燃料噴
射装置の部分縦断面図であシ、第２図は実施例１に用い
られた積層型圧電体の荷重・ひずみ量曲線を示すグラフ
であシ、第３図は実施例１の場合のプリセット荷重と噴
射量との関係を示すグラフでオシ、第４図および第５図
はそれぞれ実施例２および実施例３に用いられた積層型
圧電体の荷重・ひずみ量曲線をそれぞれ示すグラフであ
る。 １・・・圧電体、１０・・・ケース、１１・・・さらバ
ネ、１２・・・逆止弁、１３・・・バネ、１４・・・ノ
ズル、１６・・・ノズルホルダ、１８・・・台座、１９
・・・押板、２０・・・電極棒。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．積層型セラミック圧電体の伸縮により流体燃料を噴
   射させる燃料噴射装置において、該燃料噴射装置に前記
   積層型セラミック圧電体の伸縮方向に予め圧縮荷重を付
   与する手段を設け、前記圧縮荷重の大きさを、積層型セ
   ラミック圧電体の０〜４００ｋｇ／ｃｍ＾２間の荷重・
   しずみ量曲線における荷重増加時の曲線のほぼ直線部分
   から荷重減少時の曲線に向けて延長線を引き、該延長線
   が荷重減少時の曲線と交わる点の荷重値以上に定めるこ
   とを特徴とする燃料噴射装置。