JPS6143116A - 細菌性感染症の治療および治療薬 - Google Patents

細菌性感染症の治療および治療薬

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JPS6143116A
JPS6143116A JP16401484A JP16401484A JPS6143116A JP S6143116 A JPS6143116 A JP S6143116A JP 16401484 A JP16401484 A JP 16401484A JP 16401484 A JP16401484 A JP 16401484A JP S6143116 A JPS6143116 A JP S6143116A
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cephalosporin
penicillin
cephamycin
antibiotic substance
antibiotic
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JP16401484A
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Takayasu Sonoyama
園山 高康
Tadashi Yoshida
正 吉田
Kenkichirou Hayashi
林 謙吉郎
Nobuaki Tanaka
信明 田中
Masao Ito
伊藤 昌男
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ1発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は細菌性感染症の予防または治療に関し、詳しく
はセファロスポリン系またはペニシリン系抗生物質にセ
ファマイシン系抗生物質を併用することを特徴とする細
菌性感染症予防・治療用組成物、細菌性感染症予防ある
いは治療方法および抗菌作用増強方法に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来から作用の異なる2種の抗菌剤を組み合わせて相乗
効果の発現を試みる研究がなされている0例えば、β−
ラクタム系抗生物質とアミノグリコシド系抗生物質との
同時投与による相乗効果は古くから実証きれている。ま
た最近では、ペニシリン系またはセフェム系抗生物質に
β−ラクタマーゼ阻害剤を添加して相乗効果を発現する
合剤の開発が試みられ、例えば、特定のペニシリンにク
ラプラン酸(誘導体)等のβ−ラクタマーゼ阻害剤を配
合してなる薬剤組成物(英国公開特許第2086226
号:ビーチャム・グループリミテッド)の報告が有り、
アモキシシリン(amoxicillin: AMPC
>とクラプラン酸(clavulanic acid:
CVA)との合剤がオーグメンチン(augmenti
n)として同社により開発された。また、セフオペラゾ
ン(cefo−perazonε: CPZ )と酵素
阻害剤との相乗効果も報告されている(英国特許第20
17493号、同第2000966号)。これらはいず
れもCVAやメチシリン(mathicillin:D
MPPC)のβ−ラクタマーゼ阻害作用によるCPZの
殺菌作用の増強を目的としている。
[発明が解決しようとする問題点] 最近の抗生物質の進歩は目覚ましく、特にグラム陰性菌
をその主たる対象にしたセフェム系の開発に各社が鍋を
削り、事実、数多くのセフェム系抗生物質が上市されて
きた。
しかし反面、グラム陰性菌に抗菌力が強くなるとグラム
陰性菌に対しては弱くなるという傾向が見られ、最近で
はグラム陰性菌、特に耐性ブドウ球菌が問題視されつつ
あり、これらグラム陰性菌および陰性菌の両方に対し強
い抗菌力を有し、しかも安全性の高い抗生物質の開発が
望まれているが、これらを全て満足させる抗生物質は今
だ開発きれていない。
本発明の目的は、■グラム陰性および陽性菌に対して強
力な抗菌力を有し、またペニシリンまたはセフェム系抗
生物質類に耐性を獲得した病原菌に対しても優れた抗菌
力を示す細菌性感染症予防・治療用組成物を提供するこ
と、■セファ、ロスボリン系またはペニシリン系抗生物
質にセファマイシン系抗生物質を併用して、細菌性感染
症を予防または治療、特に重症感染症を治療する方法を
提供すること、および■セファロスポリン系またはペニ
シリン系抗生物質にセファマイシン系抗生物質を併用す
る事を特徴とする抗菌作用増強方法を提供することにあ
る。
本発明において、セファマイシン系抗生物質とは、γα
位にメトキシ基を有するセフェム系抗生物質を、セファ
ロスポリン系抗生物質とは、7α位にメトキシ基を有し
ないセフェム系抗生物質を意味する。
前記の治療用組成物、治療方法または抗菌作用増強方法
によれば、抵抗力の低下した患者の重症感染症のみなら
ず、感染部位への薬剤移行率力く悪いために単剤では予
防または治療が困難であった症例に対しても、個々の薬
剤使用量を増加する事無く細菌性感染症の予防または治
療が可能となる。
口0発明の構成 [問題点を解決するための手段] この様にβ−ラクタマーゼ阻害剤がペニシリン系あるい
はセフェム系抗生物質の抗菌作用を増強することは知ら
れているが、現在量も注目されているクラプラン酸でさ
え、それ自身抗菌力力く非常に弱く、酵素阻害剤として
のみに利用されてし)るにすぎない。
最近、合成法の進歩により数多くのベニシ1ノン系およ
びセフェム系抗生物質が上市される拳こ伴い、臨床の場
においてそれらが併用投与される可能性も有ることから
、それら併用に対して警告を発する論文が出されている
(池田ら、Chemother−apy3,304〜3
0B(1983))。著者らによればセファロリジン(
CER)、セファゾリン(CEz)、セフオキシチン(
CFX ) 、またはセフメタゾール(CMZ)、に対
し、セフオキシチンンキシム(CZX)またはセフオベ
ラゾン(CPZ)が同時に存在する様な状況下において
は、これら組合わせの各2剤間で特定の菌種特に、ダラ
ム陰性菌番こ対し、抗菌作用に拮抗作用が見られ、CI
X、 CZXおよびCPZの抗菌力が低下すると報告し
ている。
従って、一般に第1または第2世代セフェム系抗生物質
と第3世代セフェム系抗生物質との併用は適応菌種の拡
大等、相加的効果は期待できても、拮抗作用が見られる
こともあると考えられており、これらの薬剤を臨床的に
併用することに問題が提議されていた。
しかし、今回発明者らは、セファマイシン系抗生物質と
、セファロスポリン系抗生物質またはペニシリン系抗生
物質とが共存するときにダラム陽性菌、特に耐性ブドウ
球菌に対する抗菌力が相乗的に増強されることを見いだ
し1本発明を完成した。
本発明において、セファロスポリン系またはペニシリン
系抗生物質としては、アンピシリン(aFpicill
in 、 ABPC)、ピペラジリン(piperac
illin。
PIPC)、チカルシリン(ticarcillin、
 TIPC)、アンピシリン(Aspoxicilli
n、 ASPC>、+ファロチン(cephaloth
in、 CET)、セファロリジン(cephalo−
ridine、CER)、セファゾリン(cefazo
lin、 CEZ)、セファマンドール(cefama
ndole、 CMD)、セファマンドール・セフエー
ト(eefaa+andola nafate )、セ
フoキシム(cefuroxima、 CXM)、セブ
オペラゾン(cefoparazone、 CPZ)、
セフオチアム(cafotiam、0M)、セフオキシ
チンlinfotaxime、 CTX )、セフメツ
キシム(ceftizoxime、 CZX)およびセ
フメツキシム(cefmenoxime、 CMX)、
などが例示される。また、セファマイシン系抗生物質と
しては、セフメタゾール(cefmetazole、c
MZ)、セフオキシチン(cefoxitin、CFX
)、セフオテクン(cafotetan、cTT)、セ
フブペラゾン(cefbuperazone、 CBP
Z)、6315−5(特願昭57−234.472)、
MT141(特開昭55−83791)などが例示きれ
る。
本発明において使用する抗生物質の一般名および略号は
、遊離酸およびその製薬上許容し得る塩の全てを包含す
る。製薬上許容し得る塩とは、例えばナトリウム、カリ
ウム、カルシウム等の塩、およびプロ力イン、ジベンジ
ルアミン等のアミン塩等や塩酸塩等の酸付加塩など、通
常β−ラクタム系抗生物質の塩として用いられる医薬的
に受容可能な塩を意味する。
β−ラクタム系抗生物質は、その既存の剤層および使用
方法で用いれば良く、一般に同時投与が好ましいが、特
に制限きれるものではない。すなわち、本発明方法を達
成するためには、選択きれる各薬剤が生体内で、厳密に
は細菌感染の病巣部で同時に一定時間存在すれば良く、
最も効率よく本発明方法を達成しようと思えば、治療対
象の標的部位における薬剤の必要濃度を、目標とする細
菌の種類および標的部位への各薬剤の移行率を既存の資
料から検討し、各薬剤の必要量を決定する。また薬剤側
々の投与時間は、標的部位で両薬剤が同時に存在する時
間を最大限にする様に計画すれば良い。しかし、生体内
の各臓器への移行率は薬剤の血中濃度に依存しており、
大抵の場合、各薬剤の血中濃度から、投与薬剤が血中に
同時にかつ長く存在する様に投与量、投与時間を検討す
れば良い。またこの様な条件さえ満足されて居れば、投
与する薬剤の投与形態が、異なっても良く、選択される
β−ラクタム類が直腸投与などの投与形態であっても本
発明方法は達成される。さらには両抗生物質を併用の目
的で局所的に投与することも可能であり、例えば膀胱洗
浄、創傷部洗浄などの局所洗浄や、腹腔内投与などの局
所投与によっても本発明の予肪・治療方法は充分に達成
できる。
また、本発明の抗菌作用増強方法は、それ自体が後に説
明する諸実施例から自明である。
本発明の細菌性感染症予肪・治療用組成物は公知のβ−
ラクタム系抗生物質製剤と同様の剤層および使用方法で
用いることができるが、本発明はその剤層および使用法
に限定きれることはない。
本発明の組成物は通常、注射剤などの非経口的投与形態
として製剤化される。
非経口投与の場合、直腸への適用を意図した坐剤も可能
であるが汎用剤層は注射剤である。注射剤では液体製剤
、用時溶解型製剤、懸濁製剤などの外観を異にする剤層
があるが、基本的には活性成分を適当な方法により無菌
化したのち直接容器にいれ、密封する点で同一と考えら
れる。
最も簡単な製剤化法としては、活性成分を適当な方法に
より無菌化したのち、これを別々に、または物理的に混
合したのち、その一定量を分割製剤化する方法がある。
また、溶液形態を選ぶ場合には活性成分を適当な媒体に
溶解し、これを滅菌濾過したのも適当なアンプルまたは
バイアルに充填、密封する方法をとることができる。こ
の場合汎用される媒体は注射用蒸留水であるが、本発明
においては、これに拘束されるものではない。また所望
ならば、塩酸プロ力イン、塩酸キシロカイン、ベンジル
アルコールおよびフェノールなどの局所麻酔作用を有す
る無痛化剤、ベンジルアルコール、フェノール、メチル
またはプロピルパラベン、およびクロロブタノールなど
の肪腐剤、クエン酸、酢酸、リン酸のナトリウム塩など
の緩衝剤、諮らには等張化剤、安定剤、溶解補助剤など
の添加剤を添加することも可能である。
さらに、近年多く見られる凍結乾燥製剤も本発明組成物
を製造する方法として挙げ得るが、このとき溶解、濾過
、分注、凍結乾燥の公知の方法は勿論のこと、媒体に活
性成分を懸濁させ、これをバイアルに分注したのち、適
当な方法で媒体を除去する方法なども適用可能であり、
これら製剤化法の詳細は本発明の目的を拘束するもので
はない。
また、活性成分を適当な担体に保持させ膏剤としても良
いし、さらに、これら膏剤や活性成分を適当な媒体に溶
解した溶液を、ガーゼなどの適当な支持体に保持させて
、皮膚または皮膚感染巣などに貼付する局所投与用製剤
としても良い。
本発明組成物の投与形態は静脈内注射(点滴静注も含む
)または筋肉内注射が一般的であるが、対象とする疾患
によっては、膀胱内、腹腔内、を髄内または脳内投与や
、皮膚、創傷部など局所への投与を行なうことも可能で
ある。
本発明組成物の投与量、または本発明予防・治療方法で
用いるセファロスポリン系またはペニシリン系抗生物質
とセファマイシン系抗生物質との両側合計の投与量は、
組み合せる薬剤の種類や、その併用比により、また、更
に投与対象の年齢あるいは体重、感染症の種類および重
症度、薬剤の投与形態などによって変化し、−概に限定
することはできないが、一般的には成人の場合、組み合
せた両薬剤の力価重量の和で0.5〜20g/日、好ま
しくは2〜Bg1日である。
以下に述べる諸実施例からも明らかであるが、セファロ
スポリン系またはペニシリン系抗生物質とセファマイシ
ン系抗生物質との併用効果は、非常に巾広い範囲内で観
察されており、例えば1:210〜2′6:1の濃度比
[(セファロスポリン系またはペニシリン系抗生物質)
=(セファマイシン系抗生物質)]の範囲で併用効果が
期待される。従って本発明において、両薬剤を併用ある
いは混合する際の重量比についても非常に巾広い範囲で
適用することが可能である。また、対象とする病原菌の
種類、感染部位および選択きれるβ−ラクタム系抗生物
質の種類によって、併用比あるいは混合比は変わり得る
ので、これらの比を特別に限定すべきではないが、両薬
剤を常用量の範囲内で組み合わせれば、相乗効果を期待
できる濃度の組み合わせが体液内で実現できる。
この様に、併用または混合の比は限定すべきでは無いが
、人体に投与した際に、血漿中で両薬剤が相乗効果を発
現するのに好ましい濃度比を与える為に必要な併用また
は混合の比は10:1〜1:10、きらに好ましくは5
:1〜1:5である。
また、本発明における相乗効果は殺菌的に働くことも確
認きれており、本発明の抗菌作用増強方法は前記の如く
、人体もしくはその他の温血動物に投与して細菌性感染
症の予防または治療方法として利用することは勿論のこ
と、手術前に手術器具または用具を殺菌する等、殺菌を
目的としたあらゆる手段に本発明方法が利用可能である
[作用] 本発明によれば相乗効果はダラム陽性菌全般に期待し得
るが、特にスタフィロコッカス・アウレウス(Stap
hylococcus aureus) 、中でもセフ
ェム系および/またはペニシリン系抗生物質に耐性を獲
得した耐性株に対して特に有効であった。
(以下余白) 本発明における組成物、治療方法および抗菌作用増強方
法は、上記の細菌による感染症の予肪または治療に極め
て有用である。また、この組成物には医薬としての使用
を妨げる様な毒性は見られなかった。
以下に本発明の効果および実施の態様を諸実施例によっ
て説明するが、これらは本発明を限定するものではない
[実施例1] セファマイシン系抗生物質とセファロスポリン系または
ペニシリン系抗生物質との各種組合わせが、スタフィロ
コッカス・アウレウスの臨床分離株に対して示す試験管
内(in vitro)併用効果を検討するために、チ
ェッカーボード法(checker−board ti
tration method)により判定を行なった
。以下に試験方法を記す。
(試験方法) 被験菌の最小発育阻止濃度(MIC)の測定は日本化学
療法学会が定めた方法[寒天平板希釈法HCbemot
herapy 29(1)、76〜79(1981)]
に準じて行なった。種々の濃度の各抗菌薬剤液は、使用
する直前に滅菌精製水を用いて調製した。薬剤液は単独
または2薬剤の組合わせが標示の最終濃度になる様に寒
天培地と混和し、2倍希釈系列平板を作成した。感受性
測定用平板培地は、ミューラー・ヒントン培地(Mue
ller Hinton培地; Difco社製)を基
礎とした半合成培地を用い、接種用菌液はミューラー・
ヒントンプロス(Difco )に被検菌を37℃に1
20時間培養後、同培地で約106個/−になるよう希
釈して調製した。
この接種用植菌液をミクロプランタ−(佐久間製作所製
)により、1スポツト感受性測定用平板培地に接種し、
37°Cにて20時間培養後、前記方法に定められた測
定法で細菌の発育の有無を判定した。
なお各種菌株に対する判定結果を以下の表に示すが、各
表中、+は被験菌が発育した事を、−は発育阻止された
事を意味し、*はその各薬剤濃度の組合わせで併用効果
が発現した事を示す。
表1より、次式で定義きれるFIC指数(Fracti
onal Inhibitory Concentra
tion 1ndex )を算出し、最小の値を示した
最小FIC指数により相乗効果の有無を判定した。[A
ntimicrobialAgents & Chem
otherapy 22(6)、1064〜1066(
1982゜Dec、 ) ] 一般にAおよびBの2薬剤を併用したとき、FIC指数
は次式に従って算出きれる。
表1から明らかな様に、5taphytococcus
 aureusNo、 83028−20株に対するC
TTまたはCRTのMICは、それぞれxoog/aQ
または50pg/aQである。さらに上式に従いFIC
指数を算出すると最小FIC指数は0.063であり、
この際に要したCTTおよびCRTの発育阻止濃度はそ
れぞれ、3.13および1. ssg/ taQであっ
たことを考慮すれば、著しい相乗効果であると考え得る
以下に示す各薬剤のMICおよび最小FIC指数は、全
てこの方法によって求めた。
(b)  5taphylococcus aureu
sの臨床分離株の各MICと併用効果の相関関係(第1
図)患者から分離きれた株を含む5taphyloco
ccusaureus臨床分離株27株ついて、1)C
TTまたはCETのMIC,および2) CT TとC
ET併用時に最小FIC指数を示すのに要したCTTお
よびCET濃度を求めた。
図1はその結果を集計したものであるが、各升目中の数
字は菌株数を意味し、数値のみのものは併用前の菌株数
を、O印の数字は併用後の菌株数を表わす。また併用前
の菌株については、その菌株が各々対応するCTTまた
はCRTのMICを示し、併用後の菌株は、その菌が対
応するCTTおよびCETの濃度の組合わせで菌の発育
が阻止された事を示す(最小FIC指数を示す濃度の組
合わせ)。
本図から明らかな様に、一般に耐性株と考えられる様な
高い濃度にMICを有する菌に対してもCTTおよびC
ETの共存時には、該菌株の発育を阻止するのに必要な
CTTおよびGETの濃度はかなり低くてすみ、これら
薬剤を各々の臨床用量以下で投与した際に得られる体液
白濃度できえ、該濃度を充分に上回ることが予想される
きらに、この27株について、それぞれ最ノ」1FIC
指数を調べたところ、意外にも、CTTまたはCETに
MICの高い菌株程、その最小FIC指数が低くなる、
即ち相乗効果が著しくなる傾向が見られることが判明し
た。この事は、本発明の組成物、予防・治療方法、抗菌
作用増強方法が治療抵抗性を示す難治性感染症、特に他
剤耐性菌による感染症の治療に、特に優れた効果を発揮
することを示唆している。
以上の様なチェッカーボード法による相乗効果判定試験
を多数の菌株に対して行ない、相乗効果の有無を検討し
た。以下に、そのうち代表的なものについて、その結果
を示す。
(C)  下記表2.に、5taphylococcu
s aureus臨床分離株27株に対する併用効果を
、CTTおよびCETのそれぞれのMIC,最小FIC
指数;最小FIC指数を与える際に要した併存時のCT
TおよびCETの各濃度、で表わす。
(以下余白) 2 、 以下同11ニシテ、(a)CRTとCMZ、(
b)CETとCFXに関して併用効果を確認した。以下
に、主な結果を示す。
(以下余白) 3、セファマイシン系抗生物質として6315−8を選
び、下記組合わせで併用効果を確認した。
(以下余白) [実施例2コ ロ 315−9とセファロチンナトリウムとを、それぞ
れ同−力価量宛秤量し、まず6315−8を注射用蒸留
水に溶解して30w/v%とする。ついで該溶液に上記
セファロチンナトリウムをセファロチンナトリウムとし
て30w/v%となる様溶解させて、よく混合する。混
合溶液を無菌処理したのち、6315−30.5g(力
価)に相当する液量を滅菌済バイアルに分注する。分注
後、バイアルに半封栓処理を施し、凍結乾燥法により乾
燥、完封する。ついで、このバイアルに巻締め処理を施
して製剤とする。1バイアル中に6315−30.5g
およびセファロチンナトリウム0.5gを含有する。
[実施例3] セフメタゾールとセファロチ〉・ナトリウムとを力価で
2=1の重量になる様に秤取し、実施例1の手順に従い
、注射用バイアル製剤とする0本製剤は1バイアル中に
セフメタゾール0.5gおよびセファロチンナトリウム
o、zsg(力価)を含有する。
[実施例4] セフオキシチンナトリウムとセファロチンナトリウムと
を力価で1=2の割合になるように秤取し、低湿下で無
菌的に充分混合する。混合物を無菌濾過処理を施した窒
素ガス雰囲気下で滅菌剤バイアルにセフオキシチンナト
リウムとして0.5g(力価)に相当する重量を小分し
、直ちに無菌的にバイアルを密封して製剤とする。
[実施例5] セフオテクンとセファロチンナトリウムとを力価で1:
1になる様秤取して、実施例1の手順に従い注射用バイ
アル製剤を製す。
[実施例6コ 6315−8とセファマンドールナトリウムとを、それ
ぞれ同−力価重量宛秤取し、との秤取物に実施例4に記
載の方法に従い混合および小分・密封処理を施してバイ
アル製剤とする。
[実施例7] セフオテクンとアンピシリンナトリウムとを、それぞれ
力価で1:2の割合になる量を秤取し、低湿下、無菌的
に完全密閉系で充分混合する。混合物を滅菌済バイアル
にセフオテクンとして0.5g(力価)に相当する重量
を小分けし、直ちに無菌的にバイアル密封して製剤とす
る。
ハ、効果 以上に説明した如く、セファロスポリン系またはペニシ
リン系抗生物質とセファマイシン系抗生物質の2薬剤を
併用したときに、併用剤をおのおの単独で使用したとき
の適用菌種を相加的に拡大できるのは当然であるが、同
時に併用することにより、成る種の菌株に対して併用剤
の各々が単独で発揮できる抗菌力よりもはるかに強い作
用を実現できるという特徴を有している。
例えば、特定の細菌株の増殖を阻止するのに要する薬剤
の最小濃度(MIC)が、常用量の投与で得られる体液
白濃度を越えるとき、この菌株は耐性菌とみなされ治療
効果を期待できないことが考えられる。このとき、本発
明の組成物、治療方法あるいは抗菌作用増強方法を用い
て2薬剤を共存させれば、単独時よりもはるかに低い濃
度で菌の発育を阻止できることがあり、各少量ずつの薬
剤使用量で、従来耐性菌と見なされていた菌株の増殖阻
止を達成することができる。
この様に本発明の組成物、治療方法および抗菌作用増強
方法は、特に感染症の治療の有効な手段となり得、個々
の薬剤使用量を増すことなく勝れた効果を得る事を可能
にした点で特に有用である。つまり、実施例1に記した
諸実験から明らかな様に、薬剤を個々に投与する際に臨
床用量内では側底到達し得ない様な高濃度でしか発育を
阻止できない菌を、併用時には個々の薬剤の臨床用量内
で得ることができる低い濃度の組合わせで発育を阻止で
きる事が確認きれた。この事は単に相乗効果を確認した
ことのみにとどまらず、従来耐性株と考えらていた菌株
を臨床用量内でとらえる事を可能にした点においてまた
、個々のMICが高い菌株程、相乗効果の発現が顕著で
ある点において臨床上極めて有効であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、縦軸にCRT濃度を、横軸にCTT濃度を表
わし、CTTまたはCRTを単独で作用させた時に菌の
発育を阻止するのに要した個々の薬剤量と、CTTおよ
びCETを共存させて作用させた時に菌の発育を阻止す
るのに要した個々の薬剤量との相関を示す図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)セファロスポリン系またはペニシリン系抗生物質に
    セファマイシン系抗生物質を混合して成ることを特徴と
    する細菌性感染症予防・治療用組成物。 2)前記組成物が要すれば注射用担体と共に注射用バイ
    アルまたはアンプルに充填された注射剤である事を特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の組成物。 3)グラム陽性菌による感染症の予防または治療に際し
    、セファロスポリン系またはペニシリン系抗生物質を1
    0〜400mg、好ましくは20〜80mg(力価/k
    g体重/日)と、セファマイシン系抗生物質を10〜4
    00mg)好ましくは20〜80mg(力価/kg体重
    /日)の範囲で併用投与することを特徴とする細菌性感
    染症の予防または治療方法。 4)該グラム陽性菌がブドウ球菌、好ましくは耐性ブド
    ウ球菌である事を特徴とする特許請求の範囲第3項に記
    載の細菌性感染症の予防または治療方法。 5)セファロスポリン系またはペニシリン系抗生物質に
    セファマイシン系抗生物質を併用することを特徴とする
    抗菌作用増強方法。
JP16401484A 1984-08-03 1984-08-03 細菌性感染症の治療および治療薬 Pending JPS6143116A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54145221A (en) * 1978-04-19 1979-11-13 Ciba Geigy Ag Synergistic mixture
JPS57158722A (en) * 1981-03-25 1982-09-30 Taiho Yakuhin Kogyo Kk Antimicrobial activity enhancer and antimicrobial composition

Patent Citations (2)

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