JPS6142923B2 - - Google Patents

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JPS6142923B2
JPS6142923B2 JP16789380A JP16789380A JPS6142923B2 JP S6142923 B2 JPS6142923 B2 JP S6142923B2 JP 16789380 A JP16789380 A JP 16789380A JP 16789380 A JP16789380 A JP 16789380A JP S6142923 B2 JPS6142923 B2 JP S6142923B2
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JP
Japan
Prior art keywords
latex
particles
coagulated
polymer
coagulant
Prior art date
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Application number
JP16789380A
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English (en)
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JPS5695905A (en
Inventor
Shinji Kato
Nobuo Ogawa
Norio Kawanami
Takashi Onda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Priority claimed from US06/097,895 external-priority patent/US4277426A/en
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Publication of JPS5695905A publication Critical patent/JPS5695905A/ja
Publication of JPS6142923B2 publication Critical patent/JPS6142923B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、樹脂粉体として回収し得る熱可塑性
高分子より成る高分子ラテツクスを凝固回収する
方法に関する。 従来乳化重合法、懸濁重合法等により製造され
た高分子ラテツクスから樹脂状重合体を回収する
場合、一般にはラテツクス中に無機塩類、酸類等
の凝固剤水溶液を投入し、又は逆に凝固剤水溶液
中にラテツクスを投入し、液相中で凝固させ熱処
理等の操作によりスラリー状にした後、脱水乾燥
を経て粉粒体状合成樹脂を得ていた。しかしこの
方法の場合には、パウダーの形状は不安形とな
り、粉粒径は調節が難かしく、粒径分布は広くな
り、相当量の微粉末が含まれる。その結果、微粉
末の飛散に基づく樹脂の損失、微粉末の目詰りに
よる工程上のトラブルの頻発、粉塵発生による作
業環境の悪化、粉塵による爆発の危険性増大等好
ましからざる結果を生じていた。又パウダー嵩比
重を大きくすることが困難なため、輸送費、倉庫
保管料等が増大し、更に又脱水性、乾燥性、流動
性、耐ブロツキング性等が悪いため、高価な脱
水・乾燥設備を必要としていた。これらの改善の
為に近年、ガス状凝固剤又は凝固剤溶液のエアロ
ゾルを含む雰囲気中に液滴としてラテツクスを分
散し、ほとんど球形で均一な粒子形にラテツクス
を凝固させ粉体として取得する研究が種々なされ
ているが、未だ完成を見ていない。 本発明者らは、ほとんど球形な凝固粒子のみよ
り成る粉体粒子を工業的規模で安定的に長時間に
わたり取得する研究を進めた結果、壁面に昇温さ
れた熱水を回収液として流下させ、且つ凝固雰囲
気を昇温された状態に保つことにより、凝固粒子
の壁面付着と粒子破壊並びに粒子相互の合一を防
止しながら球形凝固粒子の回収を目的とする合理
的で且つ経済的な非常に優れた凝固粒子の製造方
法を見い出すに至つた。 本発明は、気相中にて高分子ラテツクスの凝固
と造粒を同時に行うものであり、粒径の調整され
た微粉の極めて少ないほぼ球形の粒子から成り、
脱水性、乾燥性、流動性、耐ブロツキング性に優
れ、且つ嵩比重の大きいパウダーが取得できる。
これにより、樹脂飛散減少による樹脂損失の減
少、微粉の目詰り減少による工程トラブルの減
少、粉塵発生の減少による作業環境の向上、粉塵
爆発の危険性の減少等前記欠点が解決されるのみ
ならず、脱水・乾燥工程の設備費の減少、ユーテ
イリテイ使用量の減少、輸送費、倉庫保管料の減
少等が計られるようになる。 すなわち本発明は、固体の樹脂状粉体として回
収し得る熱可塑性高分子より成る高分子ラテツク
スを、53μ未満の微細液滴が20重量%以下で、2
mm以下の範囲内の液滴径を持つ液滴として、該ラ
テツクスを凝固せしめ得る性質を有する気体又は
該ラテツクスを凝固せしめうる溶液の煙霧体を含
む凝固性雰囲気相をその内部に保有する凝固室内
に分散させる。この雰囲気相は、凝固ラテツクス
粒子を構成する多数の重合粒子をお互い同志強く
固着させて単一の凝固ラテツクス粒子を形成さ
せ、しかも凝固ラテツクス粒子同志の融着を引き
起さない様な温度範囲(以後この温度範囲を「凝
固ラテツクス粒子形成温度」と言う)に保たれて
おり、そしてこの凝固室は、その壁面上を凝固ラ
テツクス粒子形成温度に昇温された熱水が回収液
として流下している壁面に囲まれている。分散さ
れたラテツクス液滴は、自らの表面張力で球形に
なり、ガス状凝固剤又は凝固剤溶液の煙霧体と接
触し凝固する。凝固ラテツクス粒子は回収液に捕
集される前に、凝固剤をそのラテツクス中の樹脂
に対して0.36重量%から8重量%までの範囲で吸
収し、回収液に衝突する際破壊を起さない様に堅
く凝固させてから回収液に捕集され球形粒子とし
て回収液から回収される。 本発明においては、回収液を壁面に流下させる
ことにより、凝固ラテツクス粒子の壁面付着を防
止出来、更に回収液の温度及び凝固性雰囲気相の
温度を本発明に述べる昇温された範囲に限定する
ことにより、凝固性雰囲気相中へのラテツクスの
噴霧密度を、その温度範囲外では達成し得ない高
密度状態に噴霧しても凝固性雰囲気相中で合一せ
ず、更に凝固ラテツクス粒子が回収液中に落下或
いは突入した際破壊せず、しかも回収液中で互い
に融着・合一を起さぬ様にすることが可能とな
る。 工業的規模で本発明を実施する場合、ほとんど
全ての凝固ラテツクス粒子を球形粒子として多量
に取得するのに、装置を小形化することが可能と
なり工業的に非常に有利となる。 更に詳しくは、本発明は固体の樹脂状粉体とし
て回収し得る熱可塑性高分子より成る高分子ラテ
ツクスより、ほとんど全ての粒子を球形の凝固粒
子として回収するに当り、以下のステツプより成
り立つことを特徴とする凝固ラテツクスの製造方
法である。 そのステツプは、 A 該凝固ラテツクス粒子形成温度に昇温された
熱水が凝固ラテツクス粒子の回収液として、凝
固室の内壁面を薄膜状に流下している壁面に囲
まれている凝固室内に、該ラテツクスを凝固せ
しめ得る性質を有する気体(凝固性気体)又は
該ラテツクスを凝固せしめ得る性質を有する物
質の溶液を、その凝固剤溶液の微小液滴が重力
により該凝固室中をストークスの法則に従つて
落下する様な終末速度を持つ微小液滴或いはよ
り小さな微小液滴になる様に分散した凝固剤溶
液の煙霧体(凝固性煙霧体)を該凝固室内に供
給し、凝固性雰囲気を作り出しておき、 B 該凝固性雰囲気の温度を該凝固ラテツクス粒
子形成温度の温度範囲に保持しておき、 C 該凝固性雰囲気を保有する該凝固室中に、該
高分子ラテツクスを、その液滴径の範囲が53ミ
クロン未満の微細液滴が20重量%以下で、しか
も2ミリメーター以下になる様に液滴として分
散し、その際凝固室の水平断面の単位面積当り
への該ラテツクスの分散速度が、ラテツクスを
ノズルで分散させる場合には5.7から20リツト
ル/分・M2の範囲で、また回転円盤で分散さ
せる場合には0.5から2.0リツトル/分・M2の範
囲で分散し、その表面張力により、ほぼ球形な
液滴とさせ、 D 該雰囲気中を該ラテツクス液滴が落下中に凝
固性気体又は凝固性煙霧体と接触し、該ラテツ
クス液滴を凝固させ凝固ラテツクス粒子とし、
回収液中に回収した後も該ラテツクス滴の球状
を保たせる為に、該凝固ラテツクス粒子に凝固
剤を樹脂に対して0.36重量%から8重量%の範
囲で吸収させ、 E 該凝固室の側壁又は底部を流れている回収液
中に、該凝固ラテツクス粒子を、該ラテツクス
液滴と同じ球形を保持したまま捕集し、 F 該凝固ラテツクス粒子を該回収液から取り出
す。 ことである。 凝固ラテツクスの球形な高分子粒子を作り出す
為には、該粒子が凝固性雰囲気相を通り抜けて回
収液に衝突した際、衝撃により破壊しない様に、
凝固粒子は凝固過程中に充分堅くなつておらねば
ならず、更に凝固粒子はそれらが該凝固室内を飛
翔中及び回収液中に回収された後も合一や融着を
起こしてはならない。この条件を満足させる為に
種々の操作条件に制限が付されなければならな
い。 凝固性雰囲気温度及び回収液温度は、工業的規
模で本発明を実施するに当り、生産性を上げる為
に凝固性雰囲気相中への高分子ラテツクスの噴霧
密度を上げても球形粒子を取得可能にする為に、
特定の昇温された範囲に保持することが必要であ
る。該凝固性雰囲気温度の範囲は、該凝固ラテツ
クス粒子形成温度の範囲内である。該凝固ラテツ
クス粒子形成温度の範囲より低いと、凝固粒子の
堅さが軟らかく、生産性を上げる為にラテツクス
噴霧密度を上げると、分散されたラテツクス液滴
の大きい側の直径の液滴が小液滴にそれぞれの落
下速度の違いにより衝突し合一して更に大粒子と
なり、回収液に捕集された際、凝固粒子と回収液
との衝突の衝撃により凝固粒子が破壊され、取得
粉体中に微粉や破壊粒子が多量に含まれる。凝固
性雰囲気温度が低温度でもラテツクスの噴霧密度
を上げなければ空間中での粒子同志の衝突合一は
起り難いので破壊粒子や微粉の発生は少い。逆
に、凝固性雰囲気温度が該凝固ラテツクス粒子形
成温度より高いとラテツクス噴霧密度の高低に関
係なく、分散されたラテツクス液滴の内部が完全
に凝固しきる前に樹脂に熱処理がかかつてしまう
為、粒子内部がポーラスとなり、取得粉体の嵩比
重が低下する上、凝固粒子の表面は高温度のため
軟化しているので凝固粒子が回収液に捕集される
際、凝固粒子同士が合一する為、取得粉体中に合
一粒子が多量に増加し、嵩比重、流動性等の粉体
特性を悪くしてしまう。 凝固ラテツクス粒子を回収し、壁面への付着を
防止する為の回収液の壁面への流下は、該凝固室
内の壁面上端に取り付けたリング状パイプに壁に
向つて開孔した多数の小孔や複数個のフラツトス
プレーノズル或いは液を壁面上端からオーバーフ
ローさせる方法等により行うことが出来る。 該回収液の温度は、前記凝固性雰囲気温度と共
に球形粒子を生産性良く取得する条件として重要
な要因であり、該凝固ラテツクス粒子形成温度の
温度範囲内が好ましい。該回収液温度が該凝固ラ
テツクス粒子形成温度より低いと、凝固粒子が回
収液と共に壁面を流下中に粒子が破壊され微小粒
子量が増大する。一方、該凝固ラテツクス粒子形
成温度より高いと樹脂が軟化し粒子同士が互いに
合一、融着し、粗大粒子が増加するうえ、凝固室
下部において凝固粒子を回収した回収液のスラリ
ーから凝固粒子が浮上分離し、スラリーの流れが
阻害され、長時間の安定的な運転が不可能とな
る。 凝固性雰囲気温度を上記昇温された状態に保つ
為には凝固室壁面上部に供給する回収液の温度を
昇温しただけでは不足であり、熱風又は水蒸気等
の供給が必要である。凝固剤溶液を煙霧体にして
凝固性雰囲気相を形成する場合には、水蒸気をそ
の分散媒として使用すると、凝固性雰囲気を昇温
された状態に保つ為の熱源と、凝固剤の分散媒と
しての働きとが兼用できるので一石二鳥で非常に
好都合である。 本発明に用いられる凝固性気体としては、該ラ
テツクスを凝固せしめ得る気体であれば良いが、
例えば、塩化水素、二酸化炭素、蟻酸蒸気、酢酸
蒸気等の気体があり、これらを単独又は混合して
用いることができる。塩化水素は凝固性気体とし
て特に好適に用いることが出来る。しかし、一般
的にガス状凝固剤は以下に述べる凝固剤溶液に比
較して価格が高くなる欠点がある。 本発明に用いられる凝固性煙霧体としては、該
ラテツクスを凝固せしめ得る性質を有する物質の
溶液の煙霧体であれば良い(以下「凝固性煙霧
体」という)。例えば、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カ
リウム、臭化リチウム、沃化カリウム、硫酸カリ
ウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化
アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、
塩化カルシウム、硫酸第1鉄、硫酸マグネシウ
ム、硫酸亜鉛、硫酸銅、塩化バリウム、塩化第1
鉄、塩化マグネシウム、塩化第2鉄、硫酸第2
鉄、硫酸アルミニウム、カリウムミヨウバン、鉄
ミヨウバン等の無機塩類の水溶液、塩酸、硫酸、
燐酸、硝酸等の無機酸類の水溶液、酢酸、蟻酸等
の有機酸類及びその水溶液、酢酸ナトリウム、酢
酸カルシウム、蟻酸ナトリウム、蟻酸カルシウム
等の有機酸の塩類の水溶液、塩化ナトリウム、塩
化アンモニウム、臭化ナトリウム、沃化カリウ
ム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バ
リウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、
酢酸、蟻酸のメタノール溶液又は塩化ナトリウ
ム、臭化ナトリウム、沃化カリウム、塩化マグネ
シウム、塩化カルシウム、塩化第2鉄、酢酸、蟻
酸のエタノール溶液等の無機塩類又は有機塩類の
アルコール溶液を単独に又は混合して煙霧状にし
たものを用いることができる。特に塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモ
ニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫
酸マグネシウム、塩化バリウム、塩化第1鉄、硫
酸アルミニウム、カリウムミヨウバン、鉄ミヨウ
バン、塩酸、硫酸、燐酸、酢酸の水溶液は特に好
適に用いることが出来る。 スプレーガン、超音波ノズル、高圧ノズル、或
いは高周波装置等の凝固剤溶液を凝固性煙霧体に
する為の分散装置は、凝固室の頂部又は凝固室内
壁の上部に設置される。 凝固性煙霧体の微小液滴の直径は、液体凝固剤
の微小液滴の終末速度が凝固室内を重力により落
下する際に、ストークスの法則に従う様な直径又
はそれ以下の直径である。煙霧体の微小液滴の直
径はラテツクス液滴と接触した際、乱流状態を引
き起さない様な直径である。該条件に於いて、ス
トークスの法則に従う微小液滴及びそれよりも小
さい直径の液滴は、ラテツクス液滴と接触した際
乱流状態を引き起さない。 本発明の対象となり得る高分子ラテツクスは例
えば次の様なものであり、実質上乳化重合又は懸
濁重合で得られた樹脂状で回収し得る熱可塑性高
分子の樹脂より成るほとんど全ての高分子ラテツ
クスを対象とし得る。次のモノマー群から選ばれ
た1種又は2種以上のモノマーを主とする単量体
組成物を重合又は共重合又はグラフト重合させた
重合体ラテツクスの単独又は混合ラテツクスが対
象となり得る。但し重合し得ないものを除くのは
当然である。 スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香
族;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ビニルシアン化物;メチルアクリレート、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル
エステル;メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレート等のメタアクリ
ルエステル;アクリル酸、メタアクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、ブタジエン;アリルメタク
リレート、ジアリルフタレート、トリアリルシア
ヌレート、モノエチレングリコールジメタクリレ
ート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジビニルベンゼン、グリシジルメタクリレー
ト等の架橋モノマー。 更に本発明に於いて以下に示す高分子ラテツク
スは特に好適に使用され得る。 スチレン0〜50wt%(重量%、以下他種%
と記さない限り%はwt%とする)、ブタジエン
50〜100%より成るブタジエン系重合体ラテツ
クス20〜80部の存在下に、アクリルエステル0
〜50%、メタクリルエステル0〜100%、ビニ
ル芳香族0〜90%、ビニルシアン化物0〜90%
及び他の共重合可能な単量体0〜20%より成
り、全体として20〜80部のモノマーを、1種類
の混合物として追加するか又は2〜3種類の混
合物として逐次追加することにより重合させて
得られる高分子ラテツクスであつて、その樹脂
のビカツト軟化点が100℃を越えないもの(以
下「ABSポリマーラテツクス」と呼ぶ)。 ABSポリマーラテツクスを本発明に適用す
る場合には、凝固ラテツクス粒子形成温度は該
ポリマーのビカツト軟化点マイナス30℃からビ
カツト軟化点までの範囲で選択される。凝固性
雰囲気相の温度を該ポリマーのビカツト軟化点
マイナス20℃からビカツト軟化点までの間に保
つことは更に好ましい。 スチレン0〜50%、ブタジエン50〜100%よ
り成るブタジエン系重合体10〜90部の存在下
に、ビニル芳香族、メタクリルエステル、アク
リルエステル、ビニルシアン化物の中から選ば
れた1種又は2種以上の単量体を10〜90部重合
させたグラフト共重合物(A)0〜50部と、α−メ
チルスチレン0〜70モル%を含み、ビニル芳香
族、メタクリルエステル、アクリルエステル、
アクリル酸、ビニルシアン化物の中から選ばれ
た1種又は2種以上の単量体を30〜100モル%
含む単量体を重合させた重合物(B)50〜100部と
の混合ラテツクスであつて、その樹脂のビカツ
ト軟化点が100℃を越えるもの(以下「MUHポ
リマーラテツクス」と呼ぶ)。 MUHポリマーラテツクスを本発明に適用する
場合には、凝固ラテツクス粒子形成温度は、70℃
から該ポリマーのビカツト軟化点までの温度範囲
の中から選択される。好ましくは、凝固性雰囲気
相の温度を80℃から該ポリマーのビカツト軟化点
までの間の温度に保つと良い。ここでビカツト軟
化点とは、ASTM D−1525−75に規定される、
1Kg荷重での値である。 高分子ラテツクスは、高圧ノズル、2流体ノズ
ル、回転円盤等の噴霧装置により、凝固性雰囲気
相を含む凝固室中に分散される。 凝固性雰囲気相並びに回収液の温度を前述の如
く昇温した範囲内に保つておくことにより、凝固
室の単位水平断面積当りの高分子ラテツクスの平
均分散密度を、高圧ノズルや2流体ノズル等のノ
ズルを使用する場合には20リツトル/分・M2
で、又回転円盤を使用する場合には2.0リツト
ル/分・M2まで増加させることが出来る。 凝固性雰囲気相の温度及び回収液の温度のどち
らか又は両方が前述の温度範囲をはずれている場
合には、分散密度はせいぜい各々5.7リツトル/
分・M2と0.5リツトル/分・M2までである。本発
明の如く、凝固性雰囲気相及び回収液の温度を特
定の温度範囲に保つことにより、生産性は3.5〜
4倍になる。 凝固剤は、高分子ラテツクス液滴を凝固せし
め、そしてラテツクス液滴の表面張力によりほぼ
球形になつた液滴を、自然のままのその球形の形
を保たせる。 本発明で用いられ得る高分子ラテツクス液滴の
好適な範囲は、53ミクロン未満の微細滴が20重量
%以下であり、且つ2ミリ以下である。 53ミクロン以下の微細滴が20重量%を超すよう
な粉径分布になると、嵩比重の低下、粉体の流動
性の悪化、微粉による発塵性の増加等により粉体
特性が悪化し、本発明の目指すところではない。
一方、2ミリを超えた液滴径になると、凝固粒子
が回収液に捕集される際、凝固粒子が持つ運動の
慣性力が大きい為に凝固粒子と回収液との衝突に
より球形粒子が破壊又は変形してしまい、球形粒
子の回収が困難である。 凝固粒子が回収液に補集される際、回収液表面
との衝突で該凝固粒子が破壊されない為には、凝
固粒子に吸収された凝固剤量が一定量以上である
必要がある。その量は、樹脂に対して0.36重量%
以上が好ましい。凝固剤吸収量の上限は、樹脂に
対して8重量%であり、粒子堅さはそれ以上吸収
させても変化はなく、工業的規模で実施する場合
に、凝固剤原単位の面から不利になるので上記吸
収量が得られれば充分である。従つて、凝固した
ラテツクス粒子が回収液に捕集される直前までに
吸収した凝固剤量は、好ましくは樹脂に対して
0.36重量%から8重量%までの範囲である。 前記の凝固ラテツクス粒子に吸収された凝固剤
量を確保するには、凝固性雰囲気相の形成の為に
供給する凝固剤量とラテツクス滴の凝固性雰囲気
相中の滞留時間を適宜選択する必要がある。凝固
剤の供給速度は、凝固性雰囲気相中に分散される
高分子ラテツクスの供給速度に関係し、その最低
量は樹脂に対して0.4重量%が好ましい。ラテツ
クス液滴が分散器を離れてから回収液中に捕集さ
れるまでの滞留時間は、分散されたラテツクス液
滴のうち最大の直径を有する液滴に対して0.6秒
から3秒の範囲が好ましい。 ここで述べた凝固性雰囲気相中に供給される凝
固剤量及びラテツクス滴の凝固性雰囲気相中での
滞留時間についての最小側の数値は、凝固粒子が
回収液に捕集される際、破壊されないだけの強度
を有するのに必要な吸収された凝固剤量に関係し
ている。反対に、上限側の数値は工業的規模で本
発明を実施する場合に経済性の面から制限され
る。凝固性雰囲気相中に供給される凝固剤量が樹
脂に対して10重量%あれば、凝固粒子に吸収され
る凝固剤量は、凝固粒子が回収液に捕集された
際、破壊しないだけの充分の堅さを有する。それ
以上の濃度にしても、凝固剤の吸収率の低下と、
凝固粒子の堅さが一定値以上になればそれ以上堅
くする必要はないことにより凝固剤の損失となる
ので好ましくない。凝固粒子の凝固性雰囲気相に
於ける滞留時間の上限も、経済性の面から制限さ
れるものであり、滞留時間を長くとれば、装置は
大きくなり、生産性は低下する。本発明における
方法で球形粒子を取得する場合には、上記滞留時
間の上限は、分散されたラテツクス液滴の最大径
の液滴に対して3秒で充分であり、それ以上は装
置をただ単に大きくするだけで意味がない。 図面は、本発明の方法の1実施例を図式的に示
した略図である。凝固室6の頂部または側壁上部
には高分子ラテツクス1を高圧ノズル又は低圧ノ
ズルの1種又は2種類以上のノズル又は回転円盤
や他の適当な方法を用いて、53ミクロン未満が20
重量%以下で2ミリ以下の所望の平均液滴径を有
する液滴として分散する噴霧機構2がある。凝固
性雰囲気相4を凝固室6内に作り出す為に、凝固
剤供給源3から凝固性ガス又は凝固剤溶液を煙霧
体状の微小液滴として凝固室6内に供給し、凝固
性雰囲気相4を作り出す為の機構5が凝固室6の
頂部又は側壁に取りつけられている。凝固剤は凝
固室6内に供給され、高分子ラテツクス液滴がラ
テツクス分散機構2で分散されてから回収液7に
到達するまでの凝固性雰囲気相4中を落下又は飛
翔中にラテツクス滴を凝固させる。回収液供給源
9から供給される回収液7は、凝固室6の頂部に
取り付けた回収液供給機構8により供給され凝固
室6の内壁面を薄膜状に流下して回収液取出口1
3より凝固室外へ取り出される。凝固性雰囲気相
の温度を凝固ラテツクス粒子形成温度の特定の範
囲に保つ為に、新しい気体の供給源10から調整
された温度を有する新しい気体を供給する為のガ
ス導入口11が凝固室6の頂部に取りつけられて
いる。凝固剤溶液を煙霧体にして凝固性雰囲気相
4を形成する場合には、供給源10から水蒸気を
供給し、ガス導入口11を凝固剤導入機構5と一
体化することにより装置を簡略化出来る上に、凝
固剤分散媒と凝固性雰囲気相の温度を昇温された
状態に保持する為の熱源とを同一に出来る利点が
ある。凝固室6の底部には凝固性雰囲気相4から
排出される気流の排気口12が有る。 次に、本発明を具体的に実施した例を掲げる
が、本発明はそれらの実施例だけに限定されるも
のではない。 実施例 1 スチレンとメチルメタクリレートの混合物をス
チレンとブタジエンの共重合物上にグラフト重合
させた高分子ラテツクスであつて、スチレン35
%、メチルメタクリレート20%、ブタジエン45%
より成り、ビカツト軟化点が75℃で固形分濃度30
重量%、温度30℃の高分子ラテツクスを、加圧ノ
ズルの1種である空円錐ノズルで孔径が2.0mmの
ノズル8ケを用い噴霧圧力で7.3Kg/cm2Gにて、高
さ9m、直径1.5mの円筒状凝固室中に、20/
分の供給速度で噴霧した。 一方、この凝固室は内壁上部に取り付けたサイ
ドスプレーノズルから46℃の温水を2.5M3/時の
流量で回収液として内壁面を流下させており、そ
の内部に23重量%、15℃の塩酸を孔径が2.0mmの
内部混合形2流体ノズルから圧力0.6Kg/cm2Gの水
蒸気により0.65Kg/分の供給速度で100ミクロン
以下の微細液滴に分散し、温度45〜47℃、圧力が
大気圧の凝固性雰囲気をその内部に形成させてお
り、下部より150NM3/時の速度で排風されてい
る。分散されたラテツクス液滴は、平均液滴径は
ほぼ260ミクロン、最大液滴径は1ミリであり、
この1ミリの液滴の落下の終末速度は4.3m/秒
で、その時のレイノルズ数は240で層流域であ
る。又、この最大液滴径のラテツクス液滴の凝固
性雰囲気中での滞留時間は約1.5秒である。この
時の凝固室の単位水平面積当りの高分子ラテツク
スの平均分散密度は11.3リツトル/分・M2であ
つた。 凝固室底部で、回収液に捕集される前の凝固ラ
テツクス粒子を捕集し、ラテツクスに吸収された
凝固剤量を測定したところ樹脂に対して2.1重量
%であつた。 分散されたラテツクス液滴は凝固室内を落下中
に凝固剤と接触し、凝固され回収液に捕集され
て、スラリーとして凝固室から取り出された。凝
固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテツク
ス粒子は破壊や合一がほとんどなく、ほぼ球形を
保持しており、未凝固ラテツクスの溶解による回
収液の濁りは全くなく、80℃で10分間の熱処理
後、脱水・乾燥し取得した粉体は、ほとんど球形
の独立な粒子であり、粉の流動性は非常に良く、
安息角28.8度の粉体であつた。この粉体の嵩比重
は、0.450g/cm3と非常に重く、粒子径が105ミク
ロンから500ミクロンの間の粒子が86重量%有
り、53ミクロン未満の微粉は5.5%と極めて少
く、粒径分布のシヤープな粉体であつた。粉体特
性の測定結果を第1表に示す。 実施例 2 凝固剤分散用の水蒸気圧力を1.2Kg/cm2Gにし、
凝固性雰囲気温度を56〜59℃にした以外は、実施
例1と同様にしてラテツクスを凝固せしめ回収し
た。 凝固室から取り出されたスラリーを80℃で10分
間熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体は、実施
例1で取得した粉体より更に破壊や合一粒子の少
ない、ほとんど球形粒子のみから成る粉体特性の
優れたものであつた。粉体特性の測定値を第1表
に示す。 実施例 3 72℃の熱水を実施例1と同一の装置に回収液と
して供給し、実施例1と同一の凝固剤を、圧力
2.0Kg/cm2Gの水蒸気で実施例1と同一の凝固剤ノ
ズルから分散し、更に若干の水蒸気を直に凝固室
中に供給して72〜75℃に保持されている凝固性雰
囲気中に実施例1と同一の高分子ラテツクスを実
施例1と同一の条件で分散し、凝固回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は、破壊や合一がなく、ほぼ球形を保
持しており、スラリーの濁りは全くなかつた。80
℃で10分間の熱処理後、脱水・乾燥した粉体は実
施例2で取得した粉体とほぼ同じ優秀な粉体特性
を示した。粉体特性の測定結果を第1表に示す。 実施例 4 実施例1と同一の装置を用い、オリフイスの孔
径が2.0mmの空円錐ノズル4ケから、実施例1と
同一の高分子ラテツクスを10リツトル/分の速度
で分散した以外は実施例1と同一の条件で実験を
行つた。 この時の凝固室の単位水平断面積当りの高分子
ラテツクスの平均分散密度は5.7リツトル/分・
M2であつた。 凝固室から取り出されたスラリーを80℃で10分
間熱処理後、脱水・乾燥し、取得した粉体は、実
施例1で取得した粉体より更に破壊や合一粒子の
少ない、ほとんど球形粒子のみから成る粉体特性
の優れたものであつた。粉体特性の測定値を第1
表に示す。 比較例 1 実施例1と同一の装置を用い、オリフイスの孔
径が2.0ミリメーターの空円錐ノズル4ケから、
実施例1と同一の高分子ラテツクスを10リツト
ル/分の速度で分散し、凝固剤分散用に1.4Kg/cm2
Gの空気を使用し、48℃の温水を回収液として凝
固室に供給して、更に凝固性雰囲気相の温度を30
〜35℃に保つ為に、若干の水蒸気を凝固室中に直
に供給した以外は実施例1と同様にしてラテツク
スを凝固せしめ回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子には、約半分が破壊又は合一が見ら
れ、スラリーは破壊粒子により白濁していた。こ
のスラリーを80℃で10分間熱処理したが白濁は消
えず、脱水性は非常に悪かつた。乾燥後、取得し
た粉体は実施例1又は2で取得した粉体に比較し
て、微粉や破壊・合一粒子が多く、その結果、嵩
比重が低く、耐ブロツキング性と流動性の悪い粉
体であつた。粉体特性の測定結果を第1表に示し
た。 比較例 2 55℃の温水を回収液として凝固室に供給し、凝
固性雰囲気相の温度を40〜43℃に保つ為に、若干
の水蒸気を凝固室中に直に供給した以外は比較例
1と同一の装置・条件によりラテツクスを凝固せ
しめ回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中には、相当
多量の破壊又は合一粒子が見られ、スラリーは破
壊粒子により白濁していた。このスラリーを80℃
で10分間熱処理したところ、スラリーの白濁は消
えたが脱水性は良くなかつた。乾燥後取得した高
分子粒子の粉体特性は、比較例1で取得した粉体
のそれに比較すると優れてはいたが、満足の出来
るものではなかつた。粉体特性の測定結果を第1
表に示した。 比較例 3 実施例1と同一の高分子ラテツクスを、実施例
1と同一の空円錐ノズル2ケを用いて、5/分
の供給速度で比較例1と同一条件の凝固性雰囲気
にある凝固室内へ噴霧し、凝固させた。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんど無く、ほぼ球
形を保持しており、スラリーの濁りはなく、80℃
で10分間の熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体
はほとんど球形の独立な粒子でありその粉体特性
は実施例1で取得した粉体とほぼ同等であつた。 しかし、本比較例3での凝固条件では、対樹脂
当りの凝固剤量を実施例1及び2の場合の4倍量
である約10重量%使用している上、凝固室の単位
水平断面積当りの高分子ラテツクスの平均分散密
度は2.8リツトル/分・M2と低く、工業的規模で
実施する場合には生産性の上から問題がある。 比較例 4 68℃の熱水を実施例1と同一の装置に回収液と
して供給し、実施例1と同一の凝固剤を圧力2.0
Kg/cm2Gの水蒸気で実施例1と同一の凝固剤ノズ
ルから分散し、更に凝固性雰囲気相の温度を80〜
83℃に保つ為、若干の水蒸気を凝固室中に直に供
給した以外は実施例1と同様にしてラテツクスを
凝固せしめ回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊粒子は全くないが、合一粒子が
多量に存在した。このスラリーを80℃で10分間熱
処理後、脱水・乾燥して取得した粉体は合一粒子
が半分以上を占め、実施例3で取得した粉体に比
較し、嵩比重が低く流動性の悪いものであつた。
粉体特性の測定結果を第1表に示した。 実施例 5 実施例1と同一の高分子ラテツクスを、オリフ
イスの孔径が2.0ミリメーターの空円錐ノズル14
ケから、35リツトル/分の速度で分散し、凝固剤
として、23重量%の塩酸を1.3Kg/分供給し、更
に回収液として65℃の熱水を凝固室に供給し、凝
固性雰囲気温度を60〜65℃に保つた以外は実施例
1と同一の装置・条件によりラテツクスを凝固せ
しめ回収した。 本実施例5に於ける凝固条件では、凝固室の単
位水平断面積当りの高分子ラテツクスの分散密度
は約20リツトル/分・M2であり、比較例1に於
ける分散密度の約4倍にまで達していた。凝固室
から取り出されたスラリー中の凝固ラテツクス粒
子は、破壊や合一粒子がほとんど無く、ほとんど
全ての粒子が球形であり、スラリーの濁りは全く
見られなかつた。80℃で10分間の熱処理後、脱
水・乾燥した粉体はほぼ球形であり、実施例2で
取得した粉体とほぼ同じ優秀な粉体特性を示し
た。 比較例 5 オリフイスの孔径が2.0ミリメーターの空円錐
ノズル20ケから実施例5と同一の高分子ラテツク
スを50リツトル/分の速度で分散し、凝固剤とし
て23重量%の塩酸を2.0Kg/分の速度で供給した
以外は実施例5と同一の装置・条件により、ラテ
ツクスを凝固せしめ回収した。 本比較例5に於ける凝固条件では、凝固室の単
位水平断面積当りの高分子ラテツクスの分散密度
は約28リツトル/分・M2であつた。 凝固室から取り出されたスラリーは凝固粒子の
破壊により白濁していた。80℃で10分間の熱処理
後もスラリーの白濁は消えず、脱水性は非常に悪
かつた。乾燥後取得した粉体は、実施例1又は5
で取得した粉体に比較し破壊・合一粒子が非常に
多かつた。粉体特性の測定結果を第1表に示し
た。 比較例 6 39℃の温水を実施例1と同一の装置に回収液と
して供給し、実施例1と同一の凝固剤を圧力0.8
Kg/cm2Gの水蒸気で実施例1と同一の凝固剤ノズ
ルから分散している45〜48℃の凝固性雰囲気相中
に実施例1と同一の高分子ラテツクスを実施例1
と同一の条件で分散し、凝固回収した。 凝固室より取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は合一粒子はほとんど無いが破壊粒子
が相当量ありスラリーは白濁していた。このスラ
リーを80℃で10分間熱処理したが白濁は消えず脱
水性は非常に悪かつた。乾燥後、取得した粉体は
実施例1又は2で取得した粉体に比較して破壊粒
子や微粉が多く、粉体特性の悪いものであつた。
粉体特性の測定結果を第1表に示した。 比較例 7 80℃の熱水を実施例1と同一の装置に回収液と
して供給し、実施例1と同一の凝固剤を圧力2.0
Kg/cm2Gの水蒸気で実施例1と同一の凝固剤ノズ
ルから分散し、凝固性雰囲気相の温度を72〜75℃
に保持した以外は実施例1と同様にしてラテツク
スを凝固、回収した。 ラテツクス噴霧開始後、しばらくの間は凝固室
底部より合一粒子を多量に含んだ凝固ラテツクス
粒子を懸濁した回収液のスラリーが定常的に排出
していたが、しだいにスラリーの排出速度が脈動
を起し出し、約1時間後に、スラリーの排出が停
止してしまい、それ以上運転を続けることが不可
能になつた。運転停止後、凝固室内を観察する
と、内壁面に約1cmの厚さで凝固ラテツクス粒子
が堆積しており、底部の回収液排出口は合一した
凝固ラテツクス粒子が閉塞していた。 実施例 6 スチレンとメチルメタクリレートの混合物を、
スチレンとブタジエンの共重合体上にグラフト重
合させた高分子ラテツクスであつて、スチレン35
%、メチルメタクリレート30%、ブタジエン35%
より成り、ビカツト軟化点が85℃で固形分濃度30
重量%、温度30℃の高分子ラテツクスを実施例1
と同一のラテツクス分散用ノズル8ケを用い、実
施例1と同一条件で実施例1と同一の凝固室中に
20/分の供給速度で噴霧した。一方、この凝固
室は内壁上部に取り付けたサイドスプレーノズル
から70℃の熱水を2.5M3/時の流量で回収液とし
て内壁面を流下させており、その内部に、15℃の
塩化水素ガスを15.5/分の速度で供給し、更に
若干の水蒸気を直に凝固室中に供給して、温度65
〜70℃、圧力大気圧の凝固性雰囲気相を形成させ
ており、下部より150NM3/時の速度で排風され
ている。この条件での凝固剤の対樹脂使用量は、
樹脂に対して0.4重量%であり、凝固室底部で回
収液に捕集される前の凝固ラテツクス粒子を捕集
し、ラテツクスに吸収された凝固剤量を測定した
ところ樹脂に対して0.36重量%であつた。分散さ
れたラテツクス液滴は、凝固室内を落下中に凝固
剤を吸収し凝固され回収液に捕集されてスラリー
として凝固室から取り出された。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんどなく、ほぼ球
形を保持しており、未凝固ラテツクスの溶解によ
る回収液の濁は全くなかつた。このスラリーを85
℃で10分間熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体
は殆んど球形の独立な粒子であり、粉体特性の優
れたものであつた。粉体特性の測定値を第1表に
示す。 比較例 8 塩化水素ガスの供給速度を10/分とし、凝固
剤の対樹脂使用量を樹脂に対して0.26重量%とし
た以外は、実施例6と同様にしてラテツクスを凝
固、回収した。 ラテツクス噴霧開始後、しばらくの間は、ほぼ
球形の凝固ラテツクス粒子のみを懸濁したスラリ
ー状の白濁のない回収液が排出されたが。数分の
後に回収液は白濁をはじめ、やがて排出して来る
回収液は破壊粒子が非常に多い未凝固粒子の溶解
による白濁したスラリーになつた。このスラリー
を85℃で10分間熱処理したが、白濁は消えず脱水
性が非常に悪く、工業的な条件としてとうてい採
用出来るものではなかつた。ラテツクス噴霧開始
後10分後に、凝固室底部で、回収液に捕集される
前の凝固ラテツクス粒子を捕集しラテツクスに吸
収された凝固剤量を測定したところ樹脂に対して
0.24重量%であつた。 実施例 7 23重量%の塩酸の供給速度を2.6Kg/分にし、
分散する高分子ラテツクスを樹脂のビカツト軟化
点が85℃の実施例6と同一の高分子ラテツクスを
使用した以外は比較例7と同様に実施した。凝固
室底部で回収液に捕集される前の凝固ラテツクス
粒子を捕集し、ラテツクスに吸収された凝固剤量
を測定したところ樹脂に対して7.9重量%であつ
た。この操作を5時間連続で行つたが凝固室から
取り出されたスラリー中の凝固ラテツクス粒子は
破壊や合一がなく、ほとんど球形を保持してお
り、スラリーの濁りは全くなく、又操作終了後、
凝固室内壁には樹脂の付着は全然見られなかつ
た。このスラリーを85℃で10分間の熱処理後、脱
水・乾燥した粉体は実施例2及び3で取得した粉
体とほぼ同じ優秀な粉体特性を示した。粉体特性
の測定結果を第1表に示す。 比較例 9 35重量%の塩酸を2.6Kg/分凝固剤として分散
した以外は、実施例7と同様に実施した。 凝固室底部で回収液に捕集される前の凝固ラテ
ツクス粒子を捕集し、ラテツクスに吸収された凝
固剤量を測定したところ樹脂に対して11重量%で
あつた。又、実施例7では凝固剤の対樹脂使用量
は、樹脂に対して10重量%であつたが、本比較例
9では15.2重量%である。 凝固室から取り出されたスラリーを85℃で10分
間熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体の粉体特
性は、実施例7で取得した粉体のそれと全く同等
であつた。凝固剤量を本比較例9まで増しても、
粉体特性に対する効果は無く、むしろ凝固剤の原
単位が悪化するという経済上の問題から工業的生
産に於いては、これ程凝固剤量を増加させること
は意味がない。 実施例 8 0.5mmの孔径を持つ多孔板から1Kg/cm2Gの圧力
で、18/分の速度でラテツクスを分散し、又凝
固剤として23重量%の塩酸を1.9Kg/分の供給速
度で分散した以外は、実施例7と同様に実施し
た。 凝固性雰囲気相中に分散されたラテツクス液滴
は、直径が0.4〜2ミリで平均液滴径は約1ミリ
であつた。凝固室底部より取り出されたスラリー
中の凝固ラテツクス粒子は破壊や合一、変形が無
く、ほとんど球形を保持しており、スラリーの濁
りは全くなかつた。この条件での凝固剤の使用量
は、樹脂に対して8重量%であり、直径2ミリの
ラテツクス液滴の凝固性雰囲気相中での滞留時間
を計算すると約1.2秒である。 比較例 10 0.7ミリの孔径を持つ多孔板から1Kg/cm2Gの圧
力で20/分の速度でラテツクスを分散した以外
は、実施例8と同様に実施した。 凝固性雰囲気相中に分散されたラテツクス液滴
は直径が0.4〜3ミリで平均液滴径は約1.4ミリで
あつた。凝固室底部より取り出されたスラリーは
白濁しており、破壊粒子が多量に見い出された。
スラリー中に見い出された最大の非破壊粒子は
2.5ミリであり、2〜2.5ミリの範囲の凝固粒子に
ついては完全に球形な粒子と、半分が崩れた半球
状の凝固粒子が観察された。完全に球形で回収さ
れた最大の凝固粒子2.5ミリの直径の液滴の凝固
性雰囲気相中での滞留時間を計算すると約1秒で
ある。 実施例 9 凝固室を直径1.5m、高さ5mにした以外は、
実施例2と同様にしてラテツクスを凝固せしめ回
収した。 凝固室より取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子はほとんど球形を保持しており、スラ
リーの白濁はなかつた。このスラリーを80℃で10
分間熱処理後、脱水・乾燥して取得した粉体は、
実施例2とほぼ同程度の粉体特性を有した。粉体
特性の測定結果を第1表に示した。本条件に於け
る噴霧ラテツクス液滴の最大の液滴径は1ミリで
あり、この最大径の液滴の凝固性雰囲気相中での
滞留時間を計算すると約0.6秒であつた。 比較例 11 凝固室を直径1.5m、高さ3.5mにした以外は実
施例2と同様にして実施した。 凝固室より取り出されたスラリーは、未凝固粒
子の溶解により白濁しており、破壊粒子が大半で
あつた。このスラリーを80℃で10分間熱処理した
が、白濁は消えず脱水性が非常に悪く、工業的な
条件としてとうてい採用出来るものではなかつ
た。本条件における噴霧ラテツクス液滴の最大の
液滴径は1ミリであり、この最大径の液滴の凝固
性雰囲気相中での滞留時間を計算すると0.35秒で
ある。 実施例 10 実施例2と同一の高分子ラテツクスを孔径が
1.8ミリの空円錐ノズル8ケを用い、噴霧圧力
12.2Kg/cm2Gにて、高さ8m、直径1.5mの円筒状
凝固室中に18/分の供給速度で噴霧した。凝固
室内壁には実施例2と同一条件で回収液として温
水を流下させ、濃度33重量%の塩化カルシウムと
燐酸の混合水溶液を供給速度0.85Kg/分の速度で
実施例2と同一の凝固剤ノズルを用い、実施例2
と同一の条件で噴霧し、他の条件は実施例2と同
一条件にして、ラテツクスを凝固せしめ回収し
た。 分散されたラテツクス液滴は、平均液滴径がほ
ぼ180ミクロン、最大液滴径が0.5ミリであり、こ
の0.5ミリの液滴の落下の終末速度は2.2m/秒
で、その時のレイノルズ数は60で層流域である。
又、この最大液滴径のラテツクス液滴の凝固性雰
囲気相中での滞留時間を計算すると約3秒であ
る。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんどなく、ほぼ球
形を保持しており未凝固ラテツクスの溶解による
回収液の濁りは全くなかつた。このスラリーを80
℃で10分間熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体
はほとんど球形の独立な粒子であり、粉体特性の
優れたものであつた。粉体特性の測定結果を第1
表に示す。 比較例 12 凝固室を直径1.5m、高さ9mにした以外は実
施例10と同様にして実施した。 この条件での最大液滴径0.5ミリのラテツクス
液滴の凝固性雰囲気相中での滞留時間を計算する
と約3.4秒である。凝固室から取り出されたスラ
リーを80℃で10分間熱処理後、脱水・乾燥して取
得した粉体の粉体特性は実施例10で取得した粉体
のそれと全く変りがなく、凝固室の高さを高くし
た効果がない。 実施例 11 ブタジエン重合体上にスチレン、アクリロニト
リル及びメチルメタクリレートの混合物をグラフ
ト共重合させた高分子ラテツクスであつて、ブタ
ジエン60重量%、メチルメタクリレート10重量
%、アクリロニトリル10重量%およびスチレン20
重量%より成る高分子ラテツクス(A)33重量%と、
α−メチルスチレン20重量%、アクリロニトリル
25重量%およびスチレン55重量%より成るホモ共
重合体高分子ラテツクス(B)67重量%を混合した高
分子ラテツクスであつて、その樹脂のビカツト軟
化点が105℃で、そのラテツクス中の固形分濃度
が30重量%、温度30℃の高分子ラテツクスを、加
圧ノズルの1種である空円錐ノズルで孔径が2.5
ミリメーターのノズル9ケを用い、噴霧圧力6.1
Kg/cm2Gにて、高さ9m、直径1.5mの円筒状凝固
室中に25.5リツトル/分の供給速度で噴霧した。
一方、この凝固室はその内壁上部に取り付けたサ
イドスプレーノズルから72℃の熱水を2.5M3/時
の流量で回収液として内壁面を薄膜状に流下させ
ており、その内部に30重量%約15℃の塩化カルシ
ウム水溶液を孔径が2.0ミリメートルの内部混合
形2流体ノズルから圧力1.2Kg/cm2Gの水蒸気によ
り1.1Kg/分の供給速度で100ミクロン以下の微細
液滴に分散し、更にその凝固室内の温度を高温に
保つ為に若干の水蒸気をじかに凝固室内に供給し
て温度70〜76℃、圧力が大気圧の凝固性雰囲気相
をその内部に形成させており、下部より
150NM3/時の速度で排風されている。 分散されたラテツクス液滴は平均液滴径はほぼ
290スラリー、最大液滴径は1.2ミリメーターであ
り、この1.2ミリメーターの液滴の落下の終末速
度は5.2m/秒で、その時のレイノルズ数は350で
層流域である。又、この最大液滴径のラテツクス
液滴の凝固性雰囲気中での滞留時間は約1.3秒で
ある。この凝固室中へのラテツクスの噴霧密度
は、凝固室の単位水平断面積当り平均14.4リツト
ル/分・M2であつた。 凝固室底部で回収液に捕集される直前の凝固ラ
テツクス粒子を捕集し、ラテツクスに吸収された
凝固剤量を測定したところ樹脂に当して3.4重量
%であつた。分散されたラテツクス液滴は凝固室
内を落下中に凝固剤と接触し、凝固され回収液に
捕集されて、スラリーとして凝固室底部から取り
出された。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんどなく、ほぼ球
形を保持しており、未凝固ラテツクスの溶解によ
る回収液の濁りは全くなく、98℃で10分間の熱処
理後、脱水・乾燥して取得した粉体はほとんど球
形の独立な粒子であり、粉の流動性は非常に良
く、安息角28.9度の粉体であつた。この粉体は平
均粒径が280ミクロンであり、105ミクロンから
500ミクロンの間の粒子が83重量%あり、53ミク
ロン未満の微粉は11.2重量%と少く、微粉の飛散
による塵の立ち易さの指標である発塵性は0.31%
であつた。粉体特性の測定結果を第1表に示す。 実施例 12 75℃の熱水を回収液として内壁面を流下させ、
凝固剤分散用の水蒸気の圧力を2.0Kg/cm2Gにし、
凝固性雰囲気相の温度を81〜86℃にした以外は、
実施例11と同様にしてラテツクスを凝固せしめ回
収した。 凝固室から取り出されたスラリーを98℃で10分
間熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体は、実施
例11で取得した粉体より更に破壊や合一粒子の少
ないほとんど球形粒子のみから成る粉体特性の優
れたものであつた。粉体特性の測定結果を第1表
に示す。 実施例 13 95℃の熱水を回収液として内壁面を流下させ、
凝固剤分散用の水蒸気の圧力を2.0Kg/cm2Gにし、
凝固室内に直に供給する水蒸気を無くし、凝固室
下部の排風出口の弁を絞り排風量を減らし、凝固
性雰囲気相の温度を84〜90℃にした以外は、実施
例11と同様にしてラテツクスを凝固せしめ回収し
た。 凝固室から取り出されたスラリーを98℃で10分
間熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体は実施例
12で取得した粉体より更に発塵性の少ないほとん
ど球形粒子のみからなる粉体特性の優れたもので
あつた。 比較例 13 凝固室内に直に水蒸気を供給するのを止め、凝
固性雰囲気相の温度を58〜62℃にした以外は実施
例11と同様にしてラテツクスを凝固せしめ回収し
た。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子には、約半分が破壊又は合一が見ら
れ、スラリーは破壊粒子により白濁していた。こ
のスラリーを98℃で10分間熱処理したところ、ス
ラリーの白濁は消えたが、脱水性は非常に悪かつ
た。乾燥後、取得した粉体は実施例11〜13で取得
した粉体に比較して、微粉や破壊合一粒子が多
く、その結果流動性の悪い非常に塵の立ち易い粉
体であつた。 粉体特性の測定結果を第1表に示した。 比較例 14 凝固剤として約15℃、30重量%の塩化カルシウ
ム水溶液を0.5Kg/分の速度で分散し、実施例11
と同一の高分子ラテツクスを孔径が2.0ミリメー
ターの空円錐ノズル2ケを用いて噴霧圧力7.3Kg/
cm2Gで5リツトル/分の供給速度で凝固室中に噴
霧した以外は比較例13と同一の条件によりラテツ
クスを凝固せしめ回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんど無く、ほぼ球
形を保持しておりスラリーの濁りはなかつた。 このスラリーを98℃で10分間熱処理後、脱水・
乾燥し取得した粉体はほとんど球形の独立な粒子
であり、その粉体特性は、実施例11で取得した粉
体とほぼ同等であつた。 しかし、本比較例14での凝固条件では、凝固室
内のラテツクス噴霧密度は凝固室の単位水平断面
積当り2.8リツトル/分・M2と低く、工業的規模
で実施する場合には生産性の上から問題がある
他、対樹脂当りの凝固剤量を実施例11〜13の場合
の2倍以上の樹脂に対し10重量%も使用している
点も、経済性の面から問題がある。 比較例 15 60℃の熱水を回収液として内壁面を流下させ、
凝固剤分散用の水蒸気の圧力を2.0Kg/cm2Gにし、
凝固性雰囲気相の温度を高温に保つ為に若干の水
蒸気を直に凝固室内に供給して、凝固性雰囲気相
の温度を70〜75℃に保つた以外は実施例11と同様
の条件で、ラテツクスを凝固せしめ回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は合一粒子はほとんど無いが、破壊粒
子が相当量有り、スラリーは白濁していた。 このスラリーを98℃で10分間熱処理したとこ
ろ、白濁は消えたが、脱水性は非常に悪かつた。 乾燥後取得した粉体は実施例11〜13で取得した
粉体に比較して破壊粒子や微粉が多く、粉体特性
の悪い塵の立ち易い粉体であつた。 粉体特性の測定結果を第1表に示した。 実施例 14 凝固室内に水蒸気と空気を直に一定量定常的に
供給し、凝固室下部の排風出口の弁開度を調整し
て凝固室内を1.9〜2.0Kg/cm2Gの圧力に保つてお
き、105℃の熱水を回収液として内壁面を流下さ
せ、凝固剤分散用の水蒸気の圧力を3.8Kg/cm2Gに
して凝固性雰囲気相の温度を100〜105℃に保持
し、凝固室底部からのスラリー排出口の弁を調整
してスラリーの液面を一定の高さに保ちつつ、
8.1Kg/cm2Gの噴霧圧力でラテツクスを凝固室内に
噴霧した以外は、実施例11と同一の条件によりラ
テツクスを凝固させ回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一が無く、ほぼ球形を保持
しており、スラリーの濁りは全く無かつた。この
スラリーをオートクレープ中で105℃で10分間熱
処理後、脱水・乾燥して取得した粉体は実施例12
又は13で取得した粉体とほぼ同じ優秀な粉体特性
と発塵のし難さを示した。 粉体特性の測定結果を第1表に示した。 比較例 16 凝固室内に直供給する水蒸気の量を増やして凝
固性雰囲気相の温度を114〜120℃に保つた以外は
実施例14と同様の条件によりラテツクスを凝固せ
しめ回収した。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊粒子は全然無いが、合一粒子が
多量に存在した。 このスラリーをオートクレーブ中で105℃で10
分間熱処理後、脱水・乾燥して取得した粉体は、
合一粒子が半分以上を占め、実施例14で取得した
粉体に比較し、嵩比重の低い流動性の悪いもので
あつた。 粉体特性の測定結果を第1表に示した。 比較例 17 117℃の熱水を回収液として凝固室の内壁面に
流下させ、凝固室に直に供給する水蒸気量を実施
例14よりは減じた以外は実施例14と同一の装置・
条件によりラテツクスを凝固せしめ回収した。 ラテツクス噴霧開始後まもなく、凝固室から排
出されるスラリー中の凝固ラテツクス粒子の濃度
が急激に減少しだし、凝固粒子の排出がほとんど
不可能になつてしまつた。運転停止後凝固室内を
点検すると、底部の回収液排出口は合一した凝固
粒子で閉塞していた。 実施例 15 ブタジエン重合体上にスチレンとアクリロニト
リルの混合物をグラフト共重合させたラテツクス
であつて、ブタジエン65重量%、アクリロニトリ
ル10重量%およびスチレン25重量%より成る高分
子ラテツクス(A)30%と、α−メチルスチレン70重
量%、メチルメタクリレート10重量%およびアク
リロニトリル20重量%より成るホモ共重合体高分
子ラテツクス(B)70%を混合した高分子ラテツクス
であつて、その樹脂のビカツト軟化点が135℃
で、そのラテツクス中の固形分濃度が30重量%、
温度30℃の高分子ラテツクスを、比較例17と同一
の条件に保たれている凝固性雰囲気相中に比較例
17と同一の条件により噴霧し、凝固せしめ回収し
た。 この運転を7時間連続で行つたが凝固室から取
り出されたスラリー中の凝固ラテツクス粒子は破
壊や合一がほとんど無く、ほぼ球形を保持してお
り、スラリーの濁りは全く無かつた。運転終了
後、凝固室内を点検したが、樹脂の付着は全然見
られなかつた。 このスラリーをオートクレーブ中で120℃で10
分間熱処理後、脱水・乾燥した粉体は実施例12又
は13で取得した粉体とほぼ同じ優秀な粉体特性を
示した。結果は第1表に示した。 実施例 16 凝固剤として30重量%、約15℃の塩化カルシウ
ム水溶液を2.5Kg/分の供給速度で噴霧した以外
は実施例13と同一の装置・条件によりラテツクス
を凝固せしめ、回収した。凝固室底部で回収液に
捕集される前の凝固ラテツクス粒子を捕集し、ラ
テツクスに吸収された凝固剤量を測定したら樹脂
に対して7.6重量%であつた。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がなく、ほとんど球形を
保持しており、スラリーの濁りは全くなかつた。 このスラリーを98℃で10分間熱処理後、脱水・
乾燥した粉体は実施例13で取得した粉体とほぼ同
じ、優秀な粉体特性・発塵性を示した。 粉体特性の測定結果も第1表に示す。 比較例 18 凝固剤として35重量%、約15℃の塩化カルシウ
ム水溶液を3Kg/分の供給速度で噴霧した以外は
実施例と同一の装置・条件によりラテツクスを凝
固せしめ回収した。 凝固室底部で回収液に捕集される前の凝固ラテ
ツクス粒子を捕集し、ラテツクスに吸収された凝
固剤量を測定したところ樹脂に対して10重量%で
あつた。又、実施例16では凝固剤の使用量は樹脂
に対して10重量%であつたが、本比較例18では
13.7重量%である。 凝固室から取り出されたスラリーを98℃で10分
間熱処理後、脱水・乾燥し取得した粉体の粉体特
性は実施例16で取得した粉体のそれと全く同等で
あつた。凝固剤量を本比較例18まで増しても、粉
体特性に対する効果は無く、むしろ凝固剤の原単
位が悪化するという経済上の問題から工業的生産
に於いては、これ程凝固剤量を増加させることは
意味がない。 実施例 17 凝固剤として、約15℃の塩化水素ガスを20リツ
トル/分の速度で供給し、更に凝固室内にじかに
水蒸気を吹き込んで凝固性雰囲気相の温度を実施
例13と同一に保つた以外は実施例13と同一の装
置・条件によりラテツクスを凝固せしめ回収し
た。 この条件での凝固剤使用量は、樹脂に対して
0.4重量%であり、凝固室底部で回収液に捕集さ
れる直前の凝固ラテツクス粒子を捕集し、ラテツ
クスに吸収された凝固剤量を測定したところ樹脂
に対して0.36重量%であつた。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんどなく、ほぼ球
形を保持しており、未凝固ラテツクスの溶解によ
る回収液の濁りは全くなかつた。このスラリーを
98℃で10分間熱処理後、脱水・乾燥し、取得した
粉体は殆んど球形の独立な粒子であり、粉体特性
の優れたものであつた。粉体特性の測定値を第1
表に示す。 比較例 19 塩化水素ガスの供給速度を15リツトル/分と
し、凝固剤の使用量を樹脂に対して0.3重量%と
した以外は、実施例17と同様にしてラテツクスを
凝固回収した。 ラテツクス噴霧開始後、しばらくの間は、ほぼ
球形の凝固ラテツクス粒子のみを懸濁したスラリ
ー状の白濁のない回収液が凝固室底部から排出さ
れたが、数分の後に回収液は白濁をはじめ、やが
て排出して来る回収液は破壊粒子が非常に多い未
凝固粒子の溶解による白濁したスラリーになつ
た。 このスラリーを98℃で10分間熱処理したが、白
濁は消えず、脱水性が非常に悪く、工業的な条件
としてとうてい採用出来るものではなかつた。ラ
テツクス噴霧開始後10分後に、凝固室底部で、回
収液に捕集される前の凝固ラテツクス粒子を捕集
し、ラテツクスに吸収された凝固剤量を測定した
ところ、樹脂に対して0.28重量%であつた。 実施例 18 0.5ミリメーターの孔径を持つ多孔板から1Kg/
cm2Gの圧力で、18リツトル/分の速度でラテツク
ス分散し、又凝固剤として23重量%の塩酸を1.9
Kg/分の供給速度で分散した以外は、実施例13と
同一の装置・条件によりラテツクスを凝固・回収
した。凝固性雰囲気相中に分散されたラテツクス
液滴は、直径が0.4〜2ミリメーターで平均液滴
径は約1ミリメーターであつた。 凝固室底部より取り出されたスラリー中の凝固
ラテツクス粒子は破壊や合一・変形が無く、ほと
んど球形を保持しており、スラリーの濁りは全く
なかつた。 この条件での凝固剤の使用量は、樹脂に対して
8重量%であり、直径2ミリメーターのラテツク
ス液滴の凝固性雰囲気相中での滞留時間を計算す
ると約1.2秒である。 比較例 20 0.7ミリメーターの孔径を持つ多孔板から1Kg/
cm2Gの圧力で20リツトル/分の速度でラテツクス
を分散した以外は実施例18と同様に実施した。 凝固性雰囲気相中に分散されたラテツクス液滴
は直径が0.4〜3ミリメーターで、平均液滴径は
約1.4ミリメーターであつた。 凝固室底部より取り出されたスラリーは白濁し
ており、破壊粒子が多量に見い出された。スラリ
ー中に見い出された最大の非破壊粒子は2.5ミリ
メーターであり、2〜2.5ミリメーターの範囲の
凝固粒子については完全に球形な粒子と、半分が
崩れた半球状の凝固粒子が観察された。完全に球
形で回収された最大の凝固粒子2.5ミリメーター
の直径の液滴の凝固性雰囲気相中での滞留時間を
計算すると、約1秒である。 実施例 19 実施例13と同一の高分子ラテツクスを孔径が
2.0ミリメーターの空円錐ノズル8ケを用い、噴
霧圧力7.3Kg/cm2Gにて、高さ5m、直径1.5mの円
筒状凝固室中に20リツトル/分の供給速度で噴霧
した。 凝固室内壁には実施例13と同一条件で回収液と
して温水を薄膜状に流下させ、濃度23重量%の塩
酸を供給速度0.65Kg/分で噴霧した以外は、実施
例13と同一の条件にてラテツクスを凝固させ回収
した。 分散されたラテツクス液滴は平均液滴径がほぼ
260ミクロン、最大液滴径が1ミリメーターであ
り、この1ミリメーターの液滴の落下の終末速度
は4.3m/秒でその時のレイノルズ数は240で層流
域である。又、この最大液滴径のラテツクス液滴
の凝固性雰囲気相中での滞留時間を計算すると約
0.6秒である。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんどなく、ほぼ球
形を保持しており、未凝固ラテツクスの溶解によ
る回収液の濁りは全くなかつた。 このスラリーを98℃で10分間熱処理後、脱水・
乾燥し取得した粉体は実施例11とほぼ同程度の粉
体特性を示した。 粉体特性の測定結果を第1表に示した。 比較例 21 凝固室を直径1.5m、高さ3.5mにした以外は実
施例19と同様にしてラテツクスを凝固し回収し
た。 凝固室より取り出されたスラリーは未凝固粒子
の溶解により白濁しており、破壊粒子が大半であ
つた。 このスラリーを98℃で10分間熱処理したとこ
ろ、スラリーの白濁は消えたが、脱水性は非常に
悪く、工業的な条件としてとうてい採用出来るも
のではなかつた。 本条件に於ける噴霧ラテツクス液滴の最大滴径
1ミリメーターの液滴の凝固性雰囲気相中での滞
留時間を計算すると0.35秒である。 実施例 20 実施例19と同一の高分子ラテツクスを孔径が
1.8ミリメーターの空円錐ノズル8ケを用い、噴
霧圧力12.2Kg/cm2Gにて、高さ8m、直径1.5mの
円筒状凝固室中に18リツトル/分の供給速度で噴
霧した以外は実施例19と同一の装置・条件により
ラテツクスを凝固せしめ回収した。 分散されたラテツクス液滴は平均液滴径がほぼ
180ミクロン、最大液滴径が0.5ミリメーターであ
り、この0.5ミリメーターの液滴の落下の終末速
度は約2.2m/秒でその時のレイノルズ数は60で
層流域である。又この最大液滴径のラテツクス液
滴の凝固性雰囲気中での滞留時間を計算すると約
3秒である。 凝固室から取り出されたスラリー中の凝固ラテ
ツクス粒子は破壊や合一がほとんどなく、ほぼ球
形を保持しており、未凝固ラテツクスの溶解によ
る回収液の濁りは全くなかつた。 このスラリーを98℃で10分間熱処理後、脱水・
乾燥し取得した粉体はほとんど球形の独立な粒子
であり、粉体特性の優れたものであつた。 比較例 22 凝固室を直径1.5m、高さ9mにした以外は実
施例20と同様にしてラテツクスを凝固させ回収し
た。 この条件での最大液滴径0.5ミリメーターのラ
テツクス液滴の凝固室中での滞留時間を計算する
と約3.4秒である。 凝固室から取り出されたスラリーを98℃で10分
間熱処理後、脱水・乾燥して取得した粉体の粉体
特性は実施例20で取得した粉体のそれと全く変り
がなく、凝固室の高さを高くした効果がない。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 第1表の測定方法: 1 粒度分布測定法 湿式篩分法による。粒度分布測定時の乾燥条
件は105℃で1時間乾燥。 2 嵩比重測定法 既知の方法による。 3 ケーキング性 30gの粉体を、25Kg/cm2G×2分、室温で圧
縮固化した後、振動数60Hzs、振幅1mmで振動
する篩上で200sec後の粉体の崩壊率〔%〕。 4 流動特性 孔径5mm、高さ60mm、ホツパー角度45゜のホ
ツパーに粉体を充填した後、全粉体が流れ出る
までに加えた一定衝撃の回数。 5 安息角 既知の方法による。 6 発塵性 底部に空気分散板として、孔径20ミクロンの
グラスフアイバー製フイルターをそなえた、内
径40mm、高さ120mmの円筒空器の中に、粉体15
gを入れる。円筒容器の底からグラスフアイバ
ー製フイルターを通し、空気を空筒速度4.0
cm/秒の速度で供給し、粉体を流動化させる。
円筒容器上部の空気出口から飛び出した微粉を
孔径2ミクロンのグラスフアイバー製フイルタ
ーで捕集する。空気を供給開始してから5分間
に飛び出して来た微粉量を最初円筒容器に入れ
た粉体量の比率として表す。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明の1例を図式的に示した説明用
略図である。 1……高分子ラテツクス、2……同右分散機
構、3……凝固剤供給源、4……凝固性雰囲気
相、5……凝固性雰囲気相を形成する機構、6…
…凝固室、7……回収液、8……回収液供給機
構、9……回収液供給源、10……気体供給源、
11……ガス導入口、12……排気口、13……
回収液取出口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 樹脂粉体として回収し得る熱可塑性高分子よ
    り成る高分子ラテツクスを、以下に示すステツプ
    A〜Fにより凝固、回収することを特徴とするほ
    ぼ球形な凝固ラテツクスの製造方法。 A 凝固ラテツクス粒子を構成する多数の重合粒
    子をお互い同志強く固着させて単一の凝固ラテ
    ツクス粒子を形成させ、しかも凝固ラテツクス
    粒子同志の融着を引き起さない様な温度範囲
    (以後、この温度範囲を「凝固ラテツクス粒子
    形成温度」と言う)に昇温された熱水が凝固ラ
    テツクス粒子の回収液として、凝固室の内壁面
    を薄膜状に流下している壁面に囲まれている凝
    固室内に、該ラテツクスを凝固せしめ得る性質
    を有する気体(凝固性気体)又は該ラテツクス
    を凝固せしめ得る性質を有する物質の溶液を、
    その凝固剤溶液の微小液滴が重力により該凝固
    室中をストークスの法則に従つて落下する様な
    終末速度を持つ微小液滴或いはより小さな微小
    液滴になる様に分散した凝固剤溶液の煙霧体
    (凝固性煙霧体)を該凝固室内に供給し、凝固
    性雰囲気を作り出しておき、 B 該凝固性雰囲気の温度を凝固ラテツクス粒子
    形成温度の温度範囲に保持しておき、 C 該凝固性雰囲気を保有する凝固室中に、該高
    分子ラテツクスを、その液滴径の範囲が53ミク
    ロン未満の微細液滴が20重量%以下で、しかも
    2ミリメーター以下になる様に液滴として分散
    し、その際凝固室の水平断面の単位面積当りへ
    の該ラテツクスの分散速度が、ラテツクスをノ
    ズルで分散させる場合には5.7から20リツト
    ル/分・M2の範囲で、また回転円盤で分散さ
    せる場合には0.5から2.0リツトル/分・M2の範
    囲で分散し、その表面張力によりほぼ球形な液
    滴とさせ、 D 該雰囲気中を該ラテツクス液滴が落下中に凝
    固性気体又は凝固性煙霧体と接触し、該ラテツ
    クス液滴を凝固させ凝固ラテツクス粒子とし、
    回収液中に回収した後も該ラテツクス滴の球状
    を保たせる為に、該凝固ラテツクス粒子に凝固
    剤を樹脂に対して0.36重量%から8重量%の範
    囲で吸収させ、 E 該凝固室の側壁又は底部を流れている回収液
    中に、該凝固ラテツクス粒子を、該ラテツクス
    液滴と同じ球形を保持したまま捕集し、 F 該凝固ラテツクス粒子を該回収液から取り出
    す。 2 高分子ラテツクスとして下記の高分子のラテ
    ツクスを用い、凝固ラテツクス粒子形成温度が該
    高分子のビカツト軟化点マイナス30℃からビカツ
    ト軟化点までの温度範囲である特許請求の範囲第
    1項記載の凝固ラテツクスの製造方法。 スチレン0〜50wt%(重量%、以下他種%と
    記さない限り%はwt%とする)、ブタジエン50〜
    100%より成るブタジエン系重合体ラテツクス20
    〜80部の存在下に、アクリルエステル0〜50%、
    メタクリルエステル0〜100%、ビニル芳香族0
    〜90%、ビニルシアン化物0〜90%及び他の共重
    合可能な単量体0〜20%より成り、全体として20
    〜80部のモノマーを1種類の混合物として追加す
    るか又は2〜3種類の混合物として逐次追加する
    ことにより重合して得られる高分子ラテツクス。 3 高分子ラテツクスとして下記の高分子のラテ
    ツクスを用い、凝固ラテツクス粒子形成温度が70
    ℃からビカツト軟化点までの温度範囲である特許
    請求の範囲第1項記載の凝固ラテツクスの製造方
    法。 スチレン0〜50%、ブタジエン50〜100%より
    成るブタジエン系重合体10〜90部の存在下に、ビ
    ニル芳香族、メタクリルエステル、アクリルエス
    テル、ビニルシアン化物の中から選ばれた1種又
    は2種以上の単量体を10〜90部重合させたグラフ
    ト共重合物(A)0〜50部と、α−メチルスチレン0
    〜70モル%を含み、ビニル芳香族、メタクリルエ
    ステル、アクリルエステル、アクリル酸、ビニル
    シアン化物の中から選ばれた1種又は2種以上の
    単量体を30〜100モル%含む単量体を重合させた
    重合物(B)50〜100部との混合ラテツクス。 4 凝固室中への凝固剤の供給速度が、分散され
    た高分子に対して0.4重量%から10重量%の範囲
    である特許請求の範囲第1項記載の凝固ラテツク
    スの製造方法。 5 ラテツクス分散器により分散されたラテツク
    ス液滴のうちで最大の直径を有する液滴につい
    て、その液滴が分散された瞬間から回収液に捕集
    されるまでの間の凝固性雰囲気中での滞留時間が
    0.6秒から3秒の範囲である特許請求の範囲第1
    項記載の凝固ラテツクスの製造方法。 6 凝固性雰囲気相の温度が、高分子樹脂のビカ
    ツト軟化点マイナス20℃からビカツト軟化点の範
    囲である特許請求の範囲第2項記載の凝固ラテツ
    クスの製造方法。 7 凝固性雰囲気相の温度が、80℃からビカツト
    軟化点の範囲である特許請求の範囲第3項記載の
    凝固ラテツクスの製造方法。
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