JPS6142890Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、かつらの分け目生え際等の部分に、
より自然感を与えるかつら用植毛人工肌に関する
ものであり、ゴム状シートの表面に肌色の薄生地
を重ねることによつて自然な艷が得られるととも
に高級品のイメージを付与することを目的とす
る。又更に該生地を付したゴム状シートに植毛機
械を使つて毛髪を美麗に植えつけることによつ
て、従来の手植えによる工程の繁雑さを解消し、
工程の省力化をはかり安価な高級品を提供するこ
とを目的とする。

従来着色した透明あるいは不透明のゴム状シー
トに毛髪を植えつける方法があるが、透明シート
では毛髪の焼き玉が見えて見ばえがわるく、又不
透明シートではゴム状シートの不自然な光沢があ
り、透明感がない等のため夫々に自然さに欠けて
いた。

本考案はこのような問題点を解決したものであ
つて、ゴム状シート上に肌色に染色した薄生地を
重ねるかあるいはゴム状シートの表面に接着剤を
塗布し、該生地を貼りつけそれに植毛機械で毛髪
を植えつけてなる植毛人工肌を要旨とする。

本考案において、ゴム状シートとは、弾性を有
するゴム状のシートであつて透明、不透明なもの
どちらでもよく、厚みは通常のもの（200〜300
μ）が使用されるが、さらにうすいものも使用可
能である。素材としては軟質ポリ塩化ビニル、ウ
レタン等が使用される。

肌色に染色した薄生地は通常のものでよいがポ
リエステル、ナイロン、絹等の生地が好ましい。

接着剤は現在一般に使用されているものでもよ
く、例えば溶剤型のウレタン系のもの等が最適で
ある。

毛髪は、現在公知のかつらに使用されているモ
ダアクリル、ポリ塩化ビニル系、人毛等が使用さ
れる。

次に本考案の実施例を図面に基いて説明する。

第１図は通常の植毛ミシンによる場合であつ
て、ゴム状シート１の表面に接着剤５を塗布し、
その上に肌色に染色した薄生地２を貼りつけ、該
積層物の薄生地側において毛髪を、積層物のゴム
状シート側から植毛ミシンで該シート上にループ
状に引き出し、次いで引き出された毛髪ループの
先端をカツトし、その先端を焼き玉４とし、さら
に焼き玉部分に接着剤５を塗布することによつて
第１図の植毛人工肌となすのである。

第２図はノツテイングマシンによる場合であつ
て、例えば特公昭53−17939又は特開昭51−
129347号に示されるような自動植毛機によつて焼
き玉を作ることなく植毛するもので、植毛方法以
外は前記の通常の植毛ミシンによる場合と同様で
ある。

本考案は肌色の薄生地によつてゴム状シートの
不自然な光沢をなくし、加えて焼き玉が該生地に
よつて隠されるため見映えが良く、高級品的なイ
メージを与えることが出来る。特に従来非常に繁
雑であつた手植えを例えば植毛ミシン、ノツテイ
ングマシンのような機械で植毛を行なうことによ
つて著しく工程の省力化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
植毛ミシンによる植毛、第２図はノツテイングマ
シンによる植毛を示す説明用縦断面図である。 １……ゴム状シート、２……肌色に染色した薄
生地、３……毛髪、４……焼き玉、５……接着
剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゴム状シート上に肌色に染色した薄生地を重ね
   るか、あるいは貼りつけたものに植毛機械で毛髪
   を植えつけて、かつら等の分け目、生え際などの
   肌の見える部分に優れた自然感を付与したかつら
   用植毛人工肌。