JPS6142838Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は発泡シート自動供給装置に係り、さら
に詳しくは所定の厚みを持つ発泡シートを綿とと
もに巻込み、座布団やクツシヨン等の布団を製造
する際に用いられる発泡シート自動供給装置に関
するものである。

従来よりこの種の布団等の製造においては、所
定の厚みを持つ四辺形状の発泡シートを中心にし
て、これに綿を連続的に巻付け所定の大きさの布
団等の中身を製造していた。ところが発泡シート
はきわめて柔軟な上、表面は粗面化されているた
め、これを自動的に供給することは困難で、従来
においては作業員が１枚ずつ手作業で供給してい
た。このような方法を採用すると装置の改良が進
み高速度で綿を巻付けることができるようになる
に従い作業員は発泡シートの供給のみに専念しな
ければならなくなつた。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するた
めになされたもので、発泡シートを連続的にかつ
自動的に供給することができるように構成した発
泡シートの供給装置を提供することを目的として
いる。

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案の詳
細を説明する。

第１図以下は本考案の一実施例を示すもので、
本考案になる自動供給装置１は案内枠２を備えて
いる。この案内枠２は第１図及び第２図に示すよ
うに四辺形の枠体として形成されており、上面か
ら見るとほぼコ字状をしている。この案内枠２は
第２図からも明らかなようにほぼ40度程度傾斜し
て設けられており、低い側の端部には立上り部３
が形成されており、この立上り部３の下端部には
案内枠２の下面を形成する案内板４に沿つて発泡
シートの厚みとほぼ等しい幅を有する開口部５が
形成されている。案内枠２で囲まれた空間の大き
さは供給される発泡シートの大きさとほぼ等し
い。

案内板４の下端側は図示を省略した綿を巻付け
るドラム側に連続するシート６に連結されてい
る。

一方、案内枠２の左右の側板２ａ，２ａにはそ
れぞれストツパーピン７，７とストツパーデイス
ク８とが各側板２ａの内側に向かつて摺動自在に
設けられている。各ストツパーピン７，７はブラ
ケツト９の両端に突設されており、側板２ａに形
成された透孔７ａ，７ａから内側に摺動自在に嵌
合されている。ブラケツト９はロツド１０の先端
に固定されており、ロツド１０はブラケツト９と
ともに側板２ａの外側に位置している。ロツド１
０の後端部は装置のフレームに固定された案内板
１１を貫通して延びており、案内板１１の外側に
おいてほぼＬ字状に屈曲した支持板１２の上端に
固定されている。支持板１２の下端には、作動ロ
ツド１３の後端が固定されている。この作動ロツ
ド１３の先端部の側面にはラツクギヤ１４が形成
されており、このラツクギヤ１４は垂直な支軸１
５に回転自在に軸承されたピニオンギヤ１６に噛
合している。

一方、ストツパーデイスク８も側板２ａの外側
において前記ブラケツト９よりも下方に位置する
ブラケツト１７に固定されており、側板２ａに形
成された長孔８ａを貫通して側板２ａの内側に嵌
入できる。ブラケツト１７はロツド１８の先端に
固定されており、このロツド１８の後端は前記案
内板１１に摺動自在に嵌合しており、案内板１１
の外側においてほぼＬ字状に形成された支持板１
９の上端に固定されている。支持板１９の後端に
は作動ロツド２０の後端が固定されている。この
作動ロツド２０の先端部の側面には同じくラツク
ギヤ１４が形成されており、このラツクギヤ１４
は前記ピニオンギヤ１６より下方に位置するもう
一つのピニオンギヤ２１と噛合している。

ところで、上側のピニオンギヤ１６と噛合する
一対の作動ロツド１３，１３の一方の側にはシリ
ンダ２２が配置されており、このシリンダ２２の
ロツド２３の先端は一方の作動ロツド１３の先端
にブラケツト２４を介して連結されている。また
下側に位置するピニオンギヤ２１と噛合する２本
の作動ロツド２０の一方の側にはもう一つのシリ
ンダ２５が配置されており、このシリンダ２５の
ロツド２６の先端にはブラケツト２７を介して作
動ロツド２０の先端が固定されている。

ところで、前記ストツパーピン７とストツパー
デイスク８との間隔は供給すべき発泡シートの厚
みにほぼ等しい。

次に、以上のように構成された自動供給装置の
動作につき説明する。

まず、作業者はストツパーピン７とストツパー
デイスク８とが案内枠２の両方の側板２ａ，２ａ
の内側に向かつて前進限まで嵌入しているかどう
かを確認する。この状態で案内枠２内に所定の枚
数の発泡シート２８を積重ねた状態で載置する。
この状態にあつては第４図Ａに示すように最下段
の発泡シート２８はストツパーピン７の上側で支
持された状態にある。所定枚数の発泡シート２８
を載置した後、図示していない起動ボタンを押す
と、まずエアシリンダ２２が作動し、作動ロツド
１３が後退する。このとき両方の作動ロツド１
３，１３はそれぞれラツクギヤを介して上側のピ
ニオンギヤ１６と噛合しているため、ピニオンギ
ヤ１６が回転し、エアシリンダ２２の駆動力は一
方の作動ロツド１３にしか与えられないが、ピニ
オンギヤ１６を介して他方の作動ロツド１３に伝
えられ、２本の作動ロツド１３，１３はともに後
退する。この結果ストツパーピン７もそれぞれ第
４図Ｂに示すように後退し、最下段の発泡シート
２８はストツパーデイスク８上に接触する位置ま
で下降する。この状態で、再度エアシリンダ２２
を作動させ、作動ロツド１３を前進させるとスト
ツパーピン７がそれぞれ最下段の発泡シート２８
と下から２段目の発泡シート２８との間に嵌合さ
れ、第４図Ｃに示すように最下段の発泡シート２
８はストツパーデイスク８とストツパーピン７と
の間に挾持された状態となる。この状態で直ちに
エアシリンダ２５が作動され、下側の作動ロツド
２０が後退されると、ピニオンギヤ２１を介して
他方の側に位置する作動ロツド２０も後退し、ス
トツパーデイスク８も後退し、最下段の発泡シー
ト２８は案内板４上に落下し、傾斜した斜面に沿
つて次の工程へと導かれてゆく。最下段の発泡シ
ート２８を供給した後、直ちにエアシリンダ２５
は作動し作動ロツド２０を前進させ、対向するス
トツパーデイスク８を前進させストツパーピン７
の下側で待機する。

このような動作を順次繰返して予め定められた
シーケンスに従い積み重ねられた発泡シート２８
は１枚ずつ所定の時間間隔で順次自動的に供給さ
れる。したがつて作業者は発泡シート２８の残量
を見て、その数が少なくなつた場合にのみさらに
発泡シート２８を複数枚案内枠２内に供給してあ
げればよい。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば発泡シートを順次自動的に供給させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を説明するもので、第１
図は矢視図であり、第２図は側面図、第３図は要
部の斜視図、第４図Ａ〜Ｄは動作説明図である。 １……供給装置、２……案内枠、２ａ……側
板、４……案内板、７……ストツパーピン、８…
…ストツパーデイスク、９，１７……ブラケツ
ト、１２，１９……支持板、１３，２０……作動
ロツド、１４……ラツクギヤ、１６，２１……ピ
ニオンギヤ、２２，２５……シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面に傾斜した案内板を有し、コ字状の枠体と
   して形成され、その下端側に積載される発泡シー
   トの通過できる開口部を有する案内枠と、この案
   内枠の左右の両側板の外側から内側に向つて嵌入
   される一対ずつのストツパーピンと、これらスト
   ツパーピンの下方でかつ供給される発泡シートの
   厚みとほぼ等しい距離離れた位置に配置され、案
   内枠の両側板の外側から内側に向かつて嵌入され
   るストツパーデイスクと、前記ストツパーピンと
   支持板を介して連結され同一のピニオンギヤに噛
   合するラツクギヤを有する一対の作動ロツドと、
   前記ストツパーデイスクと支持板を介して連結さ
   れ、前記ピニオンギヤの下方に位置されたピニオ
   ンギヤと噛合するラツクギヤを有するもう一対の
   作動ロツドと、前記上下一対ずつの作動ロツドの
   うちいずれか一方の作動ロツドに連結され、予め
   定められたシーケンスに従い作動されるシリンダ
   とを備えたことを特徴とする発泡シート自動供給
   装置。