JPS6141725B2 - - Google Patents

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JPS6141725B2
JPS6141725B2 JP1024776A JP1024776A JPS6141725B2 JP S6141725 B2 JPS6141725 B2 JP S6141725B2 JP 1024776 A JP1024776 A JP 1024776A JP 1024776 A JP1024776 A JP 1024776A JP S6141725 B2 JPS6141725 B2 JP S6141725B2
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JP
Japan
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plate
belt
polymer
temperature
monomer
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JP1024776A
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Akira Ooshima
Katsumi Tamai
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はメタクリル酸メチルもしくはメタクリ
ル酸メチルを主成分とする単量体混合物またはこ
れらの部分重合物を連続的に重合して板状の重合
物を製造する対向ベルト式連続製板方法における
剥離方法に関する。 メタクリル酸メチルもしくはメタクリル酸メチ
ルを主成分とする単量体混合物(以下、モノマー
と略称する)を重合して外観の優れた板状の重合
物(以下、板と略称する)を製造する方法として
古くから知られているのはガスケツトで周辺をシ
ールした2放のガラスからなるセルの間に、モノ
マー又はこれを部分的に重合して得たモノマーと
ポリマーの混合物(以下、シラツプと略称する)
を注入し、水浴中又は空気中で重合を行うセルキ
ヤステイング法である。また、製板を連続して行
い外観の優れた無限長のシートを製造する方法と
して、相対するベルト面が同方向へ同一速度で走
行するように配置した2個のエンドレスベルト
(以下、ベルトと略称する)の相対するベルト面
と、それらの両側辺部でベルト面に挾まれた状態
で走行する連続したガスケツトとで囲まれた成型
空間に、その一端よりモノマー又はシラツプを供
給し、ベルトの走行と共に重合させその他端より
板を取出す方法が知られている(米国特許第
USP3376371号および第3371383号ならびに特公昭
47−34815号参照)。 この対向ベルト式連続製板方法においては、ベ
ルトの走行と共に重合が行われる様に重合帯域が
設けられている。重合はベルトを外部から加熱す
ることによつて行われるのが普通であり、好まし
くは、モノマーの沸点即ちほゞ100℃より低い温
度で加熱する第一の重合帯域とほゞ100℃より高
い温度に加熱して重合を完結させる第二の重合帯
域とで実施され、更に、その後冷却してベルトか
ら板を取出す方法が採られる。 しかしながら、上述のような対向ベルト式連続
製板方法は次のような難点がある。第1に、板が
ベルトから剥離する箇所より厳密に言えば、板が
ベルトにサンドイツチ状に挾まれたままではある
が板とベルト両者間の接着力が消失する点(以
下、接着力消失点と略称する)および接着力消失
点から板とベルトとが完全に剥離する点までの間
において主として板とベルトとの摩擦接触によつ
て、板の表面に微小ではあるが多数の引掻き傷が
生成し、板の外観を損う。第2に、モノマーまた
はシラツプ中に離型剤を混入しないときは板とベ
ルトとの剥離が円滑に行われ難い。離型剤を混入
すれば剥離は円滑になるけれども、板が微かに白
濁もしくは着色したり、板に微小な表面亀裂が生
じ易くなつたり、また板と他の材料との接着力が
低下したりする。 本発明の目的は、ベルトから剥離する箇所にお
いて板の表面に引掻傷を生成することなく、品質
の良い板を極めて円滑に剥離することのできる対
向ベルト式連続製板方法を提供するにある。 本発明に係る対向ベルト式連続製板方法は、あ
る間隙をもつて対向して走行する2個のエンドレ
スベルトの対向面と2個のベルトに挾まれた状態
でベルトの走行に追随して走行するガスケツトに
より形成される成型空間部にその上流端より液状
のモノマーまたはその部分重合物を連続的に供給
し、これを該成型空間内部で連続的に重合せしめ
て下流端より板状の重合物として取出す。ポリメ
タクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルを主成
分とする共重合体からなる板を連続的に製造する
方法において、該成型空間の上流端に供給すべき
単量体またはその部分重合物として0.1乃至1.5重
量%の水を混入してなる単量体またはその部分重
合物を用い、且つ、上記下流端において板状重合
物がベルトから剥離する箇所の温度を80℃〜110
℃に維持し、その剥離箇所に向けて下流方向から
不活性ガスを吹当てることを特徴とする。 以下、本発明を図面に基づいて説明する。第1
図は本発明方法を実施するための対向ベルト式連
続製板装置の全体を例示したものであつて、本発
明方法がかかる図面に示される態様に限定される
ものではない。 先ず、第1図について対向ベルト式連続製板方
法の概要を説明すると、同図において1,1′は
エンドレスベルトであり、該ベルトの材料として
は一般に銅又はステンレス銅などで造られた金属
製ベルトが用いられる。これらの金属性ベルトは
表面外観のすぐれたシートを得るために入念に研
摩され、場合によつてはメツキが施される。金属
ベルトの厚みは0.1〜3mm、特に0.5〜2mmである
ことが好ましい。 ベルトは主プーリ2,3、及び2′,3′とによ
つて張られ所定の張力を与えられる。第1図の例
では主プーリ2,2′に油圧シリンダー15,1
5′を設け油圧を変えることによつてベルトの張
力を変化しうる。バネその他の機械的な方法によ
りベルトの張力を調節する方法も採用できる。ベ
ルト張力はベルトの形態を改良してシート厚み精
度を向上させるためにできるだけ高くすることが
好ましいが一般には3〜15Kg/mm2で運転される。 ベルトは一方の主プーリ3′を駆動手段16に
よつて駆動することによつて走行せしめられる。
この方法は特公昭47−33496に詳細に説明されて
いる。特公昭47−33494に記載されたベルト駆動
装置を用いることもできる。ベルトは主プーリ2
と3,2′と3′の角度を調節することによつてそ
の蛇行を抑制される。主プーリの角度は油圧の変
化或はその他の機械的な方法により調節される。
ベルトの蛇行抑制はベルトの背面に接触させたロ
ール4,4′或は図示されていないベルトの戻り
側に設けられたロールの角度を変えることによつ
ても抑制される。 5はモノマーまたはシラツプの供給源を示した
ものであり、触媒その他の助剤類を混合されたモ
ノマー又はシラツプが一般には定量ポンプを用い
て一定流量で2個のベルトの対向面と該ベルトに
挾まれて走行するガスケツトとから形成される成
型空間の上流端13へ供給される。6はこの液状
原料を供給するための注入装置である。注入装置
としては特公昭46−41602号、同47−34815号、仏
特許第2027385号等に記載される装置を用いるこ
とが出来る。 7,7′はガスケツトであり対向するベルトに
挾まれた状態でベルトの走行に追随して走行し、
液状原料のベルト外部への洩れを防止している。
ガスケツトは軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン
その他の素材を用いて製造されたものが用いられ
るが、特に特公昭47−49823号に記載の性質を有
するものが好ましい。 4,4′は対向するベルトを背面より支持して
いるロール群を示す。ロール4,4′は重合帯域
の前及び重合帯域中に於て、液状原料が対向する
ベルトとガスケツトにより形成された空間から外
部に洩れない程度の間隔を以つて配列されねばな
らない。液状原料の液圧、ガスケツトの反撥力等
によつて相隣るロール間でベルトは撓むが、この
撓み量が大きくなるとシートの厚み精度が悪くな
り、更にベルトとガスケツトとの間にすき間が発
生すると液状原料が洩れる。場合によつては外部
の空気がすき間から入り込んでシートに泡を形成
することもある。前記のベルトの撓みを小さく押
えることがこれらのトラブルを解決する方法であ
るが、その手段としてはロール配列間隔を挟くし
かつベルト張力を高くすることが好ましい。この
ためにはロール配列間隔すなわち相隣るロールの
芯間距離を大略20〜100cmにすることが好まし
い。ロールは液状原料が重合して収縮した場合に
もこれに追随して動きベルト背面から離れること
のないように設定される。ベルトの支持方法とし
てはロール以外に特公昭47−33498号に記載の機
構を用いることも可能である。 8,8′は重合帯域においてベルトの背面に温
水を撒布してこれを加熱するためのスプレー装置
を示す。温水温度としては100℃以下の任意の温
度を用いることができるが、連続重合装置の大型
化を避け生産性を上げるために可及的急速に重合
せしめることが好ましく、一般には60〜95℃程度
の温度が用いられる。 9,9′は残存モノマー量を低減し、重合を完
結するために、100℃以上、通常120℃〜160℃に
重合物を加熱する第二の重合帯域に設けられた遠
赤外線ヒーターを示す。 重合物の昇温のために遠赤外線ヒーターは有効
な加熱手段である。ヒーターはその熱量を有効に
利用するために一般に保温ダクトによつてベルト
と共に被覆されている。昇温された板状重合物は
所要時間所要温度に保持されるように保温ダクト
中を通過する。温度プロフイルを適切にするため
複数の遠赤外線ヒーターを適宜設置したり、保温
ダクト中にエアーを吹込むこともできる。他の方
法、例えば熱風炉を設けることも可能である。 10及び11は前記第二の重合帯域を通過した
板を適切な条件下で冷却または保温するための冷
却又は保温帯域を示す。板状重合物12は、成型
空間の下流端、換言すればベルト1,1′が平行
走行を完了しプーリー3,3′の周面に沿つて動
きだす点14において両ベルトを離れ、裁断その
他の工程へ移される。43,43′は板12の剥
離点14へ空気を吹当てるための空気吹出管であ
る。 本発明の要点は、第1図にその一例を示した連
続製板装置を用い、前記の如き諸工程を経て板を
製造する方法において、特にベルトより板状重合
物を取出す際の剥離方法に関する。 第二の重合帯域を通過した板は、一般に120〜
160℃、好ましくは125〜135℃に加熱されている
が、このまゝベルトから剥離するにはいくつかの
問題がある。一つは、この温度は一般にシートの
熱変形温度よりも高いためにベルトから取出され
たのち常温迄冷却される過程で板が変形しやすい
ことである。第二の問題点は、前記の温度では板
とベルトとの接着力が大きく剥離性がきわめて悪
いために、時には金属ベルトを用いた場合には板
がひきちぎられてその断片がベルトに付着してし
まう現象が起る。従つて第二の重合帯域を通過し
た板をベルトから取出す前にベルトからの剥離を
円滑にするための冷却工程が必要となる。ベルト
から剥離する時の板の温度が105℃程度以下であ
ればシートの取出しは一応円滑ではあるが、より
安定した運転を行うためには約90℃以下、特に75
〜85℃、の温度が好ましい。 ところで、ベルトと板との剥離は、成型空間の
下流端、すなわちベルトが平行走行を完了し主プ
ーリーの周面に沿つて回動し始める点14で行わ
れるが、通常、該下流端から微かに上流側の位置
に接着力消失点があり、この点は絶えず変動して
いる。従つて、板は接着力消失点を経過した后、
若干の時間はベルト面間にはさまれた状態で上記
点14(板が両ベルトの少なくとも一方から離れ
る点であり、以下、これを剥離点とよぶ。)まで
送られる。しかるに、金属ベルトと板状重合物と
は熱膨張率に大きい差があるため、温度変化によ
つてベルトの板との相対位置のずれによる摩擦
傷、即ち金属ベルト面に存在する多数の微小な突
起によつて板表面に引掻き傷を生ずる。この傷は
剥離点における板の温度が低ければ低いほど大き
い。そして、この傷は第2重合帯域から冷却され
る過程でベルトと板との間に生ずる応力に基づく
瞬間的接着力解放によつて発生するものと、接着
力消失点と剥離点との間でベルト両間にはさまれ
た状態で、ベルトと板との摩擦接触によつて生ず
るものとが考えられる。また、温度斑、ベルト及
び板の蛇行、板の厚みむら等によつてもこの傾向
は助長されるであろう。従つて剥離点において板
をより高温に保持しておけば、傷発生の傾向は軽
減可能である。しかしながら、高温での剥離は前
述の如く円滑に行い難い。 もちろん、ベルト面が完全な鏡面であつて、引
掻き傷を生ぜしめるような微小突起が存在しなけ
れば、かような現象は起り得ないが、現在工業的
に利用しうる金属ベルトは、必らず10μオーダー
の微小な突起があり、また、装置の長期間に亘る
運転によつてもベルト面にこのような微小突起は
発生していく。 このようにして種々検討を重ねた結果、装置末
端部において、板がベルトから剥離する箇所に向
けて下流方向から不活性ガスを吹当てることによ
り、微小な引掻傷のない板状重合物を円滑に剥離
できることを見出した。 ここで「不活性ガス」とは板状重合物に対し実
質的に不活性であるガスを意味し、例えば空気、
窒素等である。とりわけ、経済的見地から空気が
好ましい。不活性ガスは、また、0゜−60℃の温
度であることが望ましい。 不活性ガスの吹込み方法は、装置の構造、こと
に下流部のベルトの支持方法、ベルト面間の距
離、板の引取り速度等によつて、種々考えられ
る。加圧ガスを適当なノズルをもつ吹出手段より
剥離位置に向つて下流方向から、なるべく均一に
吹出させればよい。板の上下両側に吹出手段を配
設することが好ましいが、いずれか片側のみであ
つてもよい。 第2図および第3図は、第1図の装置の末端部
の拡大正面図、および側面図であつて、両図にお
いて、ベルト1,1′と板12との剥離点14の
下流位置において板の両側に配設された吹込手段
13,13′から不活性ガスを剥離点に向けて吹
当てる。吹出手段の吹出ノズルはそれぞれ板の移
動方向と直交する横方向において適宜間隔をおい
て多数配設し、剥離位置に吹当てるガス量を均一
にすることが望ましい。 第4図および第5図は、第2図および第3図に
示す装置とは別の装置の一例を示す正面図および
側面図である。第4図および第5図では、上の主
プーリ3が下の主プーリ3′より若干下流方向に
ずれて配置され、補助支持ローラ44が下の主プ
ーリ3′のすぐ上に配設されている。補助支持ロ
ーラ44によつて剥離点14近傍におけるベルト
と板との離脱角度を調節し、換言すれば、不活性
ガスの侵入度を調節し、以つて、本発明方法の効
果をより高めることができる。 かかる不活性ガス吹当てによつて引掻き傷を著
しく軽減することが可能であるが、実用上問題の
ない程度にするためには、剥離箇所における板の
温度を80〜110℃、特に85〜105℃に保持する。 ところで、意外にも、ベルトとガスケツトから
構成される成型空間の上流端に注入すべきモノマ
ーまたはシラツプ中に少量の水を混入すると、ベ
ルトと板との剥離はより円滑に行えることが判明
した。混入する水の量はモノマーまたはシラツプ
に対し少くとも0.10重量%である。水量の上限
は、透明な重合体板が得られる許容飽和含水量ま
であり、この飽和含水量はメチルメタクリートと
共重合すべきコモノマーの種類と量および重合温
度に依存して変動するが、通常モノマーまたはシ
ラツプに対し約1.5重量%である。 かかるモノマーまたはシラツプへの水の混入は
次の付加的利点をもたらす。第1に、得られる板
は吸湿性が低い。水の混入のないモノマーまたは
シラツプから得られる板は吸湿し易く、これによ
つて熱的性質、耐溶剤性などが低下する。水を予
め混入せるモノマーまたはシラツプから得られる
板は微量の水を含有するにもかかわらず、水未混
入モノマーまたはシラツプから得た板に吸湿させ
たものと比較して、水による品質低下が極めて小
さい。第2に、水を混入させるモノマーまたはシ
ラツプから得た板は、水未混入モノマーまたはシ
ラツプから得た板に比べて未反応残留モノマーの
含有量が低く、その点で耐溶剤性、形態安定性な
どに優る。 本発明に用いられる液状原料は、メタクリル酸
メチル、又はメタクリル酸メチルを主成分とし、
これと他の不飽和単量体からなる単量体混合物で
あつて、好ましくはメタクリル酸メチル90重量%
以上からなる。他の不飽和単量体としてはメタク
リル酸メチルと共重合可能なモノエチレン性不飽
和化合物及び多官能性化合物が挙げられる。モノ
エチレン性不飽和化合物としてはたとえばメタク
リル酸エステル類、アクリル酸エステル酸、スチ
レンなどが挙げられる。多官能性化合物としては
たとえばグリコールジメタクリレート、アリルメ
タクリレートなどのメタクリル酸エステル類、ジ
アリルフタレート、ジエチレングリコールビスア
リルカーボネートなどが挙げられる。 液状原料が流動性を失わない範囲でこれらのモ
ノマーに適当量のポリマーを溶解又は懸濁した混
合物又は部分的に重合したモノマー・ポリマー混
合物を用いることができる。 液状原料には重合触媒を混用する。重合触媒と
してはたとえばアゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスジメチルバレロニトル、アゾビスシクロヘ
キサンニトリル、ベンゾイルバーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイ
ド、カプリルパーオキサイド、2,4−ジクロロ
ベンゾイルパーオキサイド、イソプロピルパーオ
キシジカーボネート、イソプチリルパーオキサイ
ド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキ
サイドなどのフリーラジカル触媒を使用すること
ができる。酸化還元系の重合触媒たとえばパーオ
キサイド類とアミン類を組み合わせて使用するこ
ともできる。液状原料には重合を阻害しない範囲
で各種の添加剤、たとえば安定剤、可塑剤、重合
調節剤、充填剤、染料、顔料、などを添加しても
よい。所望ならば、製品品質に事実上の悪影響を
及ぼさぬ範囲で剥離剤を添加してもよい。 以下、実施例について説明する。実施例中
「%」は重量%を意味する。 比較例 1−6 重合率24%のメチルメタクリレートシロツプ
(粘度約10ポイズ、25℃)に重合開始剤としてア
ゾビスジメチルバレロニトリル60ppmおよび剥
離剤とジオクチルスルホサクシネート15ppmを
出発原料として厚さ2mmのメチルメタクリレート
重合体板を製造した。 使用した装置は第1図、第4図および第5図に
図示せるものと同様である。研磨された厚み1.5
mm、巾1500mmのステンレス鋼製エンドレスベルト
が上下平行にそれぞれ直径1600mmの主プーリーで
油圧によつて10Kg/mmの張力で緊張されており、
ベルトは主プーリーを駆動することによつて毎分
2.5mの速度で走行せしめられる。液状原料は定
量ポンプにより注入装置を通じて供給し、同時に
ベルト両側辺部をシールするため、相当量の可塑
剤を混入したポリ塩化ビニル製中空パイプをガス
ケツトとして上下ベルトの相対する面の両側に挾
み込む。重合帯域は全長100mで、前半66mは400
mm間隔で配列されたローラ群でベルト両面間距離
を規制し、ベルト外面より80℃の温水をスプレー
状に散布して加熱する第1の重合帯域であり、後
半の34mは遠赤外線ヒーターによる140℃迄の昇
温と温度保持を行う第2の重合帯域および空気ブ
ロワーによる冷却帯域より構成されている。板取
出部には、第4図、第5図に示すような、0.2〜
0.6Kg/cm2Gの脱湿空気(30℃)を吹込む空気吹
出管(ノズル径10mm)を設けた。 ベルト面からの剥離位置における板の温度とを
変え、種々の条件で連続運転した結果と、空気吹
込みを行わない場合の比較例を表−1に示す。 これらの結果から、空気吹込みによる効果が極
めて優れていることが判る。
【表】 実施例 1 重合率20%のメチルメタクリレートシロツプに
対し、エチレングリコールジメタクリレート0.1
%、アゾビスジメチルバレロニトリル200ppm及
び水0.5%を混合した液状原料を用い、第1の重
合帯域の温水温度を78℃、ベルト速度1.5m/1
分、板厚みを5mm、剥離温度93℃とした他は、比
較例1と全く同様な条件で連続運転を行い、安定
した剥離状態で、引掻き傷のない実施例2とほぼ
同様な板を取出すことができた。 実施例 2〜5 次に掲げる液状原料および条件を採用した他は
比較例1−3と同様に厚さ2mmの重合体板を得
た。 液状原料、重合率24%のメチルメタクリレート
シラツプ(粘度約10ポイズ、25℃)、アゾビスジ
メチルイソバレロニトリル700ppm、水(表−
2);ベルト速度、3m/分;第1重合帯域散水
温度、84℃;使用装置、第4図と同様、ただし空
気吹出手段は第3図と同様。 傷の発生および剥離性は表−2のとおりであつ
た。
【表】
【表】 実施例 6 次に掲げる液状原料および条件を用いた他は実
施例2と同様にして厚さ3mmの重合体板を得た。 液状原料、重合率10%のメチルメタクリレート
シラツプ、エチレングリコールジメタクリレート
0.05%、スチレン−メチルメタクリレート共重合
体20%、アゾビスイソブチロニトリル0.05%、二
酸化チタン微量、水0.6%;ベルト速度1.5m/
分、剥離温度、95℃。 結果は実施例4(剥離温度95℃)とほぼ同様で
あつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施に用いる対向ベルト
式連続製板装置の一例の概要を示す正面図、第2
図および第3図はそれぞれ第1図の装置の末端部
の拡大正面図および側面図、第4図および第5図
はそれぞれ別の装置の末端部の拡大正面図および
側面図である。各図において、1,1′はエンド
レスベルト、5は液状原料供給源、7,7′はガ
スケツト、12は板状重合物、14は板状重合物
がベルトから剥離する位置、43,43′は不活
性ガス吹出管である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ある間隙をもつて対向して走行する2個のエ
    ンドレスベルトの対向面と2個のベルトに挟まれ
    た状態でベルトの走行に追随して走行するガスケ
    ツトにより形成される成形空間部にその上流端よ
    り液状の単量体またはその部分重合物を連続的に
    供給し、これを該成型空間内部で連続的に重合せ
    しめて下流端より板状の重合物として取出す、ポ
    リメタクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルを
    主成分とする共重合体からなる板を連続的に製造
    する方法において、該成型空間の上流端に供給す
    べき単量体またはその部分重合物として0.1乃至
    1.5重量%の水を混入してなる単量体またはその
    部分重合物を用い、且つ、上記下流端において板
    状重合物がベルトから剥離する箇所の温度を80〜
    110℃に維持し、その剥離箇所に向けて下流方向
    から不活性ガスを吹当てることを特徴とするメタ
    クリル酸メチル重合物からなる板を連続的に製造
    する方法。 2 該剥離箇所の下流部において板状重合物の上
    下両側に配設された不活性ガス吹出手段から不活
    性ガスを板状重合物の上下両側の剥離箇所に向け
    て吹当てる特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 該不活性ガスは0℃乃至60℃の温度をもつ特
    許請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 4 板状重合物は該剥離箇所において85℃乃至
    105℃に保持されている特許請求の範囲第1項か
    ら第3項までのいずれかに記載の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0268948U (ja) * 1988-11-15 1990-05-24
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JPH059586B2 (ja) * 1988-11-14 1993-02-05 Swan Shoji Kk
JPH0516338Y2 (ja) * 1989-03-28 1993-04-28

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