JPS6139230B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はチヤツク付の包装用袋に関するもので
ある。

本発明の目的は、合成樹脂よりなるチヤツク付
の基板と袋本体を確実にかつ強固に一体化したチ
ヤツク付の包装用袋を提供することにあり、殊
に、チヤツク部材の形成一体化が困難とされてい
るような素材により形成された袋本体にチヤツク
部材を一体化できるよう配慮して、チヤツク付の
包装用袋の適用範囲を拡大せんとすることにあ
る。

更に、本発明の目的はかかるチヤツク付の包装
用袋の気密性を考慮して、気密を必要とする物品
の収納に適合せしめたことにある。

従来、基板にチヤツクを成形したチヤツク部材
と袋本体とを別々に製造し、チヤツク部材と袋本
体とを接着して一体化した包装用袋は公知であ
る。

このチヤツク部材と袋本体との接着は、両者が
同質の合成樹脂の場合には熱接着あるいは接着剤
による接着ができるが、異質の場合には熱接着は
困難であり、また接着剤による接着ではチヤツク
部材と袋本体に共通の適当な接着剤が得られない
場合や、強固で確実な接着が難しい場合が多く、
チヤツク付の包装用袋の適用範囲が狭められてし
まつていた。

加えて、チヤツク部材および袋本体の夫々の機
能を考えた場合、チヤツク部材として好ましいも
のと袋本体として好ましいものとが異質の素材で
あることが多く、その為に従来はチヤツク部材お
よび袋本体として夫々最適な素材が選択されてい
るとは云えない情況にあつた。

本発明はチヤツク部材と袋本体とが同質材であ
る場合は勿論のこと、異質の合成樹脂や紙、合成
紙、アルミ箔その他の異質材の場合であつても確
実かつ強固な一体化を可能とした包装用袋を提供
するものである。

以下本発明の実施例を図面によつて説明する。
第１図、第２図において１はチヤツク２を形成し
た基板であり、例えばポリエチレン等の合成樹脂
によるものである。この基板１には二股状片３が
チヤツク２と平行方向に設けられている。

４は袋本体であり、前記基板１と同質材若しく
は異質材の何れでもよく、材質は特定されない。
この袋本体４の開口部に適当な大きさと間隔で貫
通穴５を形成する。

而して、この袋本体４の開口部を前記基板１の
二股状片３で挾み、熱接着又は接着剤によつて二
股状片３のそれぞれの片を貫通穴５を介して接着
したものである。

前記貫通穴５は袋本体４の側端部から中央部に
かけて均一な大きさとと均一な間隔で形成されて
も良いが、外圧、内圧等を考慮してたとえば側端
部付近より中央部付近の貫通穴５の大きさを大き
くしたり（第３図イ参照）、側端部付近よりも中
央部付近の方の貫通穴５どおしの間隔を狭くした
り（第３図ロ参照）、或いはまた袋本体４ないし
二股状片３の引裂強度の強弱等に応じて開口部端
縁の接着位置を上下適当ならしめるよう貫通穴５
の形状を考慮する（第３図ハ参照）等適宜手段が
構じられるものである。

次に前記構造のチヤツク付の包装用袋の貫通穴
５を介して接着部分を除いた二股状片３と袋本体
との接触面６を、同質材の場合は熱接着又は接着
剤によつて、異質材の場合は接着剤によつて、第
４図に示すように袋本体４の巾方向全域にわたつ
て接着すれば、二股状片３と袋本体４との一体化
部分に於ける袋体の気密性を確保することができ
る。

かかる接触面６の接着は、同質材の場合特に問
題はないが異質材の場合先に述べてきたように問
題がある。しかし、本発明に於いては二股状片３
と袋本体４とが異質材であつても、同質材である
二股状片３が袋本体４の開口部の要所要所に設け
られた貫通穴５の部分において熱接着ないしは接
着剤により強固かつ確実に接着しているから、他
の部分の接着は気密性を保つ程度のもので良く、
機械的強度を必要としない為、気密性を主眼とし
て接着剤を選択すればよい。かくして、二股状片
３と袋本体４とが同質材異質材であるとを問わ
ず、一体化部分に於ける気密性を確保することが
できるものである。

第５図は本発明の他の実施例を示し、メツシユ
状の袋本体４ａにおけるメツシユ５ａを利用して
基板１の二股状片３を接着したものである。この
メツシユ状の袋本体４ａの場合でも基板１との材
質関係は同質、異質材の何れでもよい。

かくして、チヤツク部材の一体形成が困難で確
実かつ強固な接着が得がたかつたメツシユ状の包
装用袋についても、容易くチヤツク機能の適用が
得られる。

上記本発明によると、袋本体４の開口部を挾ん
だ基板１の二股状片３は、貫通穴５の部分で同質
材の片同志が対接される。従つて、袋本体４が基
板１と異質材の場合、二股状片３を熱接着する
と、貫通穴５の部分の片同志が融合接着され、接
着剤の場合でも前記部分の片同志が接着剤によつ
て接着され袋本体４と一体化される。また、その
際貫通穴５を介しての接着部分を除いた二股状片
３と袋本体４との接触面６を袋本の巾方向全域に
わたつて接着剤によつて接着するようにすると
き、貫通穴５を介しての接着部分は機械的強度と
気密性を、その他の部分では機械的強度はともか
く気密性を満足せしめる接着が得られる。

次に、基板１と袋本体４とが同質材の場合は熱
接着、接着剤による接着の何れにおいても、貫通
穴５の部分では対接する二股状片３同志が接着さ
れ、その他の部分では二股状片３と袋本体４とが
接着された全面接着が得られ、この場合気密性に
関しても問題がない。

従つて、袋本体４の開口部に対するチヤツク２
付きの基板１は二股状片３による内外両面からの
挾着接着であり、基板１と袋本体４とが異質材で
あつても貫通穴５を介して同質の二股状片３同志
の接着により強固で確実な接着一体化が得られ、
基板１と袋本体４が同質材の場合は接着面積の増
大により従来の片面接着に比較して接着強度の増
大が得られる。また、チヤツク付きの基板に二股
状片を設けたことにより、チヤツクと袋本体との
組付けは、二股状片に袋本体の開口部端縁を差し
込むだけの作業で容易に得られ、しかも、差し込
まれる袋本体の開口部端縁は二股状片内の分岐点
に当接して基板と袋本体開口部端縁との相互の組
付位置決めができ、この二股状片内の分岐点が組
付基準となつて袋本体の開口部と結合一体化され
た一対の基板面で対向するチヤツクの雄、雌爪相
互の位置が一致した確実なチヤツクの開閉機能を
確保する格別な効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の包装用袋の一実施例を示す要
部斜視図、第２図は同上要部拡大縦断面図、第３
図イ，ロ，ハは貫通穴の各種形成態様を示す図、
第４図、第５図は他の実施例を示す要部斜視図で
ある。 １……基板、２……チヤツク、３……二股状
片、４，４ａ……袋本体、５……貫通穴、５ａ…
…メツシユ、６……接触面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 合成樹脂より成るチヤツク付の基板に二股状
   片を設け、袋本体の開口部を前記二股状片で挾
   み、袋本体の開口部に形成された貫通穴を介して
   二股状片のそれぞれの片が接着されて成る包装用
   袋。 ２ 合成樹脂より成るチヤツク付の基板に二股状
   片を設け、袋本体の開口部を前記二股状片で挾
   み、袋本体の開口部に形成された貫通穴を介して
   二股状片のそれぞれの片が接着され、他方貫通穴
   を介しての接着部分を除いた二股状片と袋本体と
   の接触面を巾方向全域にわたつて接着剤によつて
   接着してなる包装用袋。