JPS6138825Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この考案は、車体フレームの下に冷凍機を装備
して冷凍機の冷却を行うようにした車載冷凍機に
おける排気構造に関するものである。

【従来技術と問題点】

冷凍機の筐体内は、コンデンサ、圧縮機、動力
源などの熱のため、外気温より高温となる。そこ
でこの種の冷凍機では、この高温空気を筐体外に
排出するが、これによつて周囲気温が上昇し、そ
れが再びコンデンサ冷却空気として吸込まれるた
めに、これが各機器に熱的影響を与えて、冷凍能
力の低下をもたらすことがある。従来、この冷却
空気の影響を減らすために、第１図にみられるよ
うに、冷凍機１と車体フレームのサブフレーム２
との間に熱風のシヨートサーキツトを防止するよ
うな仕切板３を設けているが、車体フレーム４内
を通つて熱風が回り込んでしまい、実質的なデイ
フレクタ効果を発揮していない。 そこで、実開昭49−133860号公報所載のよう
に、冷凍機の筐体を車体幅まで拡大し、車体の中
央で空気を取り入れ、車体の左右から排出するよ
うにしたものが提唱されたが、この方式は、冷凍
機搭載空間をフレーム上に設けなければならない
上、冷凍機筐体が大型化し、その分だけ冷凍庫空
間を狭めるなどの不都合があつた。

【問題点を解決するための手段】

この考案は上記事情に基いてなされたもので、
車体フレームをダクト形の構造にして、ここに排
気を導き、車両走行時のエゼクタ効果で排出を促
進し、再びコンデンサの冷却空気として使用され
ないように冷凍機から離れた位置まで導くように
改良した車載冷凍機における排気構造を提供しよ
うとするものである。

【実施例】

以下、この考案を第２図および第３図に示す実
施例に基いて具体的に説明する。図において符号
１１は冷凍機であり、その筐体は、自動車の車体
フレーム１２の一側に位置してクロスフレーム１
３下に装着されている。上記冷凍機１１の筐体
は、一側にコンデンサ１４を配置し、送風機１５
によつて車体フレーム１２側から空気を導入する
と共に、筐体の頂部から冷却後の高温空気を排出
している。この排気部分は、クロスフレーム１３
内側に形成したチヤンネル１６に導かれるように
なつている。上記クロスフレーム１３は、その外
側にカバー１７を装着して１つのダクト形になつ
ており、上記冷凍機１１が装着されているのとは
反対側で車体一側に開口されている。 このような構成では、冷凍機１１からの排気は
車体フレーム１２下を介して空気取入れ側に戻る
ことはなく、自動車の走行中、上記ダクトの開口
において作用するエゼクタ効果で大気中に吸出さ
れるので再循環されることがなく、冷凍機１１の
吸入空気温度を大気温度に維持できる。

【考案の効果】

この考案は以上詳述したように、車体フレーム
下に冷凍機を装着したものにおいて、車体フレー
ム上に設けられるクロスフレームをダクト構造と
し、上記ダクト内に冷凍機の排気を導入し、排出
できるようにしたから、従来のように、排気が空
気取入れ側に戻ることなく排出でき、したがつ
て、冷凍機における冷却効率を高く維持できる。
しかも、クロスフレームと車体フレームとの間の
空間が有効に利用され、特別な構造を必要としな
いので、現用型の冷凍車にも適用できるなどの実
用上の効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す断面図、第２図はこの考
案の一実施例を示す断面図、第３図はクロスフレ
ームの構成を示す斜視図である。 １１……冷凍機、１２……車体フレーム、１３
……クロスフレーム、１４……コンデンサ、１５
……送風機、１６……チヤンネル、１７……カバ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体フレーム下に冷凍機を装備したものにおい
   て、車体フレーム上に設けられるクロスフレーム
   をダクト構造とし、上記ダクト内に冷凍機の排気
   を導入するように構成したことを特徴とする車載
   冷凍機における排気構造。