JPS6138440Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンバインにおける籾溜装置の改良
に関するもので、不使用時等には小さく、かつ低
い姿勢に貯留ホツパーを変更し置いて占拠スペー
スを小ならしめ、必要時には貯留ホツパーの貯留
空間を大にして用いることができるものでありな
がら、貯留空間への籾の投入は常に最適位置から
行われて、貯留空間全体に無駄なく籾を貯留させ
ることができるように、しかも、籾取出コンベア
に何ら複雑な構成を行うことなく工夫した装置を
提供するものである。

以下、本考案の実施態様を例示する添付図面に
もとずいて詳細に説明する。

図の３は走行装置、４はフレーム、５は脱穀機
６は刈取搬送部、７は操縦部、８はエンジン、９
は穀粒集収部であり、これら各部を従来と同様に
配設しコンバインＣを構成する。

穀粒集収部９の台部の適宜上方箇処には貯留ホ
ツパーＡが設置されるが、この貯留ホツパーＡは
コンバインＣ構成部材へ固定状に設けられる下部
体１と、この下部体１に装して上下方向に移動固
定できる上部体２とから形成されて、上部体２の
移動によつて貯留空間を広挾に調節できるように
なして、上部体２側に脱穀機５の籾取出コンベア
Ｂの吐出口１０を上部体の移動に伴つて追従し得
るように連通させるのである。

実施例図の貯留ホツパーＡは、操縦部７の後部
において縦長状に位置せしめられ、その下部体１
は取付具１１，１１によつて脱穀機４筐に固設さ
れるのであつて下部には袋詰口１２，１２がシヤ
ツターによつて開閉自在とされて設けられる。

この下部体１の上方には可撓体１３による伸縮
部Ｄを介して上部体２が連設され、前後両側壁の
外側部にあつて、下部体１と上部体２との間に設
置される間隙変更固定具１４により、下部体１に
対して上下方向に移動固定できるように構成され
る、さらに上部体２の機体内側の縦長壁２ａに
は、縦長のスリツト１５をもつた弾性材１６部が
設けられ、このスリツト１５部に脱穀機５の籾取
出コンベアＢの吐出口１０を挿通して籾取出コン
ベアＢが貯留ホツパーＡ内に連通するように係り
合わされ、籾取出コンベアＢの脱穀機側基端部は
任意の手段で回動可能にされ、前記吐出口１０側
が円弧（第１図イ）の作動をするように成してい
るのである。

第８図と第９図は変形実施態様を示すもので、
この実施例の場合、吐出口１０が円弧移動イする
籾取出コンベアＢを上部体２に係り合せる構造
や、上部体２の下部体１に対する間隙を変更調節
して固定具１４により保持する構成は、上述実施
例と略同様としているが、上部体２をフレームに
上下方向にスライド移動できるように重合嵌装し
て、上部体２を上方へ引き出し固定することによ
つてホツパーＡ容積を広く変更するごとくなして
いるのである、尚この例における１７は上部体の
最下降位置を規制するストツパー、１８は固定具
における長孔である。

実施例装置では上部体２は最下端位置に下降さ
れるとき第７図、第８図のようにホツパーＡの容
積は縮小されてコンバイン機体の外郭より内側に
位置し、籾取出コンベアＢはその吐出口１０が弾
性材部のスリツト１５の後端に位置する姿勢にな
つている。

この状態からホツパーＡの容積を拡張せんとす
るときは、上部体２を上方へ引き上げつつ、籾取
出コンベアＢを起立させて行けば、その吐出口１
０がスリツト１５の前端に位置する最大起立姿勢
になるまでの間は任意に容積を変じられるのであ
り、所要の箇処において間隔変更固定具１４を操
作し、上下部体２，１間を固定すれば所要容積状
態を保持できることとなつてホツパーＡ容積が変
更されても籾取出コンベアＢの吐出口１０が常に
ホツパーＡの上方箇処に連通位置してホツパーＡ
収容空間へ無駄なく収容し得るように籾を流出さ
せるのである。

本考案は以上のように構成し作用するものであ
るから、不使用時等には小さくしかも低い姿勢に
貯留ホツパーを変更し置いてコンバインの外郭よ
りも内方に位置させコンバイン全体の占拠スペー
スを小ならしめ、必要時には貯留ホツパーの収容
空間を大にして便利に用いることができると共
に、該貯留ホツパーに追従して籾取出コンベアの
脱穀機側基端部を回動させるという簡単な構造で
もつて収容空間への籾の投入は常に貯留ホツパー
の上部から行われて貯留ホツパー内全域に無駄な
く籾を貯留できるに至つたのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の具体例を示すもので、第１図は
本考案の一例装置によるコンバインの全体側面概
略図、第２図はその要部の拡大正面一部切欠図、
第３図は籾コンベアとの連絡構造を示す斜視説明
図、第４図・第５図は固定具の構成例を示す部分
図、第６図・第７図は作用状態説明図、第８図・
第９図は変形例を示す要部図である。 Ａ……貯留ホツパー、Ｂ……籾取出コンベア、
１……下部体、２……上部体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンバイン機体へ固定状に設ける下部体１と、
   この下部体へ装して上下方向に移動可能に設ける
   上部体２とから貯留ホツパーＡを形成して、上部
   体の移動により貯留ホツパーの収容空間を広挾調
   節できるようになすとともに、前記上部体２側へ
   は脱穀機の籾取出コンベアＢの取出口を上部体の
   移動に追従し得るごとくコンベアＢの脱穀機側基
   端部は回動可能に枢支し連通させてなるコンバイ
   ンの籾溜装置。