JPS6137985Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圧電着火装置のコツク軸の先端に軸
方向への相対移動を可能にしたガスコツクの回転
プラグを挿入して連結し、前記コツク軸を押し込
んでから回転プラグを連動回転すると同時に圧電
着火装置の摺動ハンマーの打圧ばねに抗する方向
に摺動して蓄圧し、前記プラグがほぼ全開の角度
に回転すると同時に摺動ハンマーを係合から外し
て打圧ばねの弾力により圧電体を打圧してガス着
火を生じさせ、該着火後はコツク軸を自動的に少
し突出し、かつ回転プラグの連動の下に回転して
火力の調節を自由に施し、消火とともに再びコツ
ク軸を押し込まなければ該軸を回転させ得ない拘
束が施されるようにしたコツク直結型圧電着火装
置に係るものであつて、回転プラグへのコツク軸
への直結を目的とした圧電着火装置を提供するに
ある。

本考案の一実施例を添付図面について説明す
る。

図中１は板材からなる器体であつて、これに設
けた巾の少し大きい溝孔２に圧電体８を嵌めて舌
片群４により前後の両側をかかえ、かつ発条９に
よつて軸方向への移動を防止して取付け、溝孔２
に直線方向で連通させた巾の少し小さい溝孔３の
両側の溝縁によつて前記の溝孔３に嵌めた摺動ハ
ンマー１０の上下の側腹を摺動自由に係合し、該
ハンマー１０の尾部に打圧ばね１１を掛け、常時
は打圧ばね１１の弾力で摺動ハンマー１０を圧電
体８の当て金８ａに接触する。器体１には摺動ハ
ンマー１０の摺動方向と直角の軸線をもつ摺動軸
孔５を設け、該摺動軸孔５に器体１の前面から裏
面に摺動自由に通るコツク軸１５を嵌める。１２
は器体１の裏面に取付けた凹形断面の補助器体で
あつて、これに形成した摺動孔１３にもコツク軸
１５を摺動自由に通す。

コツク軸１５は第５図に示しているように器体
１の前面の端方に一側を切削してＤ形断面部１６
を設け器体１から後面に突出する部分は両側を切
削して一字形断面部１７としたものであつて、Ｄ
形断面部１６の前端につまみ１８を固着し、その
後側にストツパリング１９を固定し、さらに係合
突部２１を設けたハンマー用係合片２０を相対摺
動だけを自由にして器体１の前面からコツク軸１
５に嵌め、器体１の後面の一字形断面部１７には
相対摺動だけを自由にした回転禁止板２２を嵌
め、補助器体１２の裏面への突出部分を、ガスコ
ツクの回転プラグａの中心に設けた係止溝ｂに挿
入する。係止溝ｂは軸方向に深く設けてあつて、
コツク軸１５を押し込むとき該軸１５が相対摺動
自由に入るようにしてガスコツクａをコツク軸１
５に連結してある。器体１には回転プラグａをガ
ス通路閉止の角度に連動回転したコツク軸１５の
回転角度で、ハンマー用係合片２０の係合突部２
１の過剰回転を止めるストツパー６を前面に切出
して形成し、（第１図）器体の裏面には前記の角
度において回転禁止板２２の係合部である切欠２
３が嵌合する禁止用孔７を曲げ出して設ける。禁
止用片７はコツク軸１５の押圧の程度を決めるよ
うに後方突出の長さを決めてある。ストッパリン
グ１９とハンマー用係合片２０との間にはコツク
軸１５に嵌めた第１スプリング２５の両端を掛
け、回転禁止板２２と補助器体１２との間にも、
コツク軸１５に嵌めた第２スプリング２６の両端
をかける。この結果、回転禁止板２２は第２スプ
リング２６によりコツク軸１５の一字形断面部１
７の前端である器体１の裏面に押しやられ、コツ
ク軸１５及び回転プラグａをガス閉止の角度から
第１図の反時計方向に回転し得ないようにする。
他方ハンマー用係合片２０は第１スプリング２５
により器体１の前面に押しつけられる。回転禁止
板２２には第４図のように円弧形の回転範囲規制
孔２４を穿ち、補助器体１２（又は器体１）から
突出するピン状の切出片１４を該規制孔２４に嵌
める。

前記において、ガス着火のときにはつまみ１８
とコツク軸１５を第２スプリング２６に抗して第
２図鎖線のとおりに後方へ押して切欠２３を禁止
用片７の後方まで移動するように回転禁止板２２
を連動し、然るのちに該コツク軸１５を第１図の
反時計方向に回転する。然るとき係合突部２１が
摺動ハンマー１０を押圧ばね１１に抗する同図の
右方向に押し、係止が外れると同時に打圧ばね１
１により摺動ハンマー１０を急速に押戻して圧電
体８を打圧する公知の作用を生じ、そのときには
コツク軸１５の前記の第１図反時計方向への回転
に連動する回転プラグａによりコツクが全開にな
り、前記打圧による火花放電により着火する。

その着火のあとでコツク軸１５を時計方向に少
し戻すと、ハンマー用係合片２０の係合突部２１
がハンマー１１の背に乗り上げて側腹を摺動する
と同時に該コツク軸１５が回転プラグａを連動し
てガスの噴出量を調整し燃焼火力を自由に調整す
る。而してその間は回転禁止板２２が第２スプリ
ング２６の弾力により禁止用片７の後面に接し、
コツク軸１５とつまみ１８とは第２図実線の位置
に摺動しない。（第２スプリング２６が少し圧縮
されたままになつている。） コツク軸１５を回転プラグａと共にガス閉止の
角度（第１図）に戻し回転すると、ハンマー用係
合片２０の係合突部２１が第１スプリング２５の
弾力により第１図の位置に戻り、他方、回転禁止
板２２の切欠２３を禁止用片７に嵌まり込ませる
係合（第４図）を第２スプリング２６により生ず
るから、コツク軸１５を再び反時計方向に回転す
るには、該軸１５を既述のとおりの後方へ押さね
ばならない。

本考案は前記の説明により明らかにしたように
着火ののち直ちにハンマー用係合片２０の係合突
部２１をリターンばねの作用で原位置に戻らせる
連動型をなすものでなく、ガスコツクの回転プラ
グａに直結するコツク軸１５により着火の作動を
制御し、コツク軸１５を前記の角度から戻し回転
して行う。燃焼火力の調整時には、係合突部２１
を第１スプリング２５により弾力的にハンマー１
０の側腹に接しさせてハンマー用係合片２０を連
動できるようにしているものであると共に、コツ
ク軸１５の後端から嵌めて前方への移動が不能に
なるように係合する回転禁止板２２を設け、これ
を第２スプリング２６の作用で押して器体１の裏
面の禁止用片７に該禁止板２２の切欠２３等の係
合部を係止する構成にしているから、コツク軸１
５を後方に押さなければ着火のための回転を行う
ことができず、従来のように不用意にコツク軸を
回転して生ガスを放出させるような危険はなく、
しかも着火と燃焼火力調整が自由なコツク直結型
圧電着火装置を容易に製作できる利益をもつ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は
一部切欠正面図、第２図は平面図、第３図は第１
図Ａ−Ａ線切断側面図、第４図は第３図Ｂ−Ｂ線
切断正面図、第５図は一部の分離斜視図である。 １→器体、７→禁止用片、１５→コツク軸、１
８→つまみ、１９→ストツパリング、２０→ハン
マー用係合片、２１→係合突部、２２→回転禁止
板、２３→切欠、２５→第１スプリング、２６→
第２スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸方向への摺動と回転を可能にしたコツク軸１
   ５を、圧電体８及び打圧ばね１１を掛けた摺動ハ
   ンマー１０を装着した器体１の、前記ハンマー１
   ０の摺動方向とほぼ直角にして該器体１の前面か
   ら裏面に摺動可能に通し、そのコツク軸１５には
   器体１の前面に対応させて相対摺動を自由にした
   ハンマー用係合片２０を嵌め、器体１の裏面に対
   応させて軸方向への相対摺動を可能にしたガスコ
   ツクの回転プラグａを連結し、さらに器体１の裏
   面において該コツク軸１５に回転禁止板２２を回
   転不能に嵌め、コツク軸１５の一方向回転と共に
   回転プラグａがガス開止を行う角度で前記回転禁
   止板２２に設けた係合部２３に掛止まる禁止用片
   ７を器体１の裏面に突出すると共に、ハンマー用
   係合片２０に器体１の前面に押しつける第１スプ
   リング２５を掛け、回転禁止板２２に器体１の後
   面に押しつけて係合部２３の禁止用片７との係合
   を強制する第２スプリング２６を掛けたことを特
   徴とするコツク直結型圧電着火装置。