JPS6137131Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、充電部に口金を有するグローラン
プや始動器などの口金付部品が反射カバーの挿入
穴を介して着脱自在に取付けられた照明器具に関
するものである。

一般に、この種の照明器具では第１図ａに示す
ように、器具本体１とこの器具本体１に取付けら
れた反射カバー２とによる電装部内にソケツトの
導電部となる受金３が設けられ、この受金３に対
して反射カバー２の挿入穴４を介して口金付部
品、たとえばグローランプ５が着脱自在に取付け
られるものであり、グローランプ５の充電部には
口金６とグロー舌片７……〔アイレツト〕とが設
けられている。このグローランプ５の着脱作業は
点検時あるいは部品交換を要する寿命時に行なわ
れるが、口金６を有するグローランプ５の場合、
バイメタル方式であるので、始動時を除くランプ
点灯時および消灯時にはOFF状態となつている
のが正常である。しかしながら、グローランプ５
の寿命末期においてはバイメタルが接合した状態
のままとなることも多く、この場合にはフイラメ
ントを有する通常の電球と同様に、口金６とグロ
ー舌片７とが電気的導通状態となる。そのような
場合、グローランプ５を取外す際、何の対策も施
されていなければ、第１図ｂに示すように、受金
３とグロー舌片７とが接し、しかも口金６と反射
カバー２とが接し、受金３→グロー舌片７→口金
６→反射カバー２のように、受金３から反射カバ
ー２までが電気的に導通しうる状態も発生しう
る。この作業に際して反射カバー２等の金属部に
手が触れていれば感電する恐れがある。

しかして、このような感電を生ずることがない
ように関連法制により法規制されているものであ
り、従来種々の対策が施されている。まず、第２
図ａに示すように口金付部品全体に充電部カバー
８を用いたものがある。この充電部カバー８によ
る場合、充電部カバーとしては優れているものの
プルスイツチのようにコードの接続する数が多い
場合にはこの充電部カバー８がコードを押える恐
れがあり、その取付作業性が悪くて組立工数のア
ツプとなり、コスト的にもアツプするものであ
る。また、グローランプ５の口金６による充電部
に第２図ｂに示すような口金絶縁カバー９を用い
たものもある。これによれば、前記充電部カバー
８よりは安価であるが、口金部へのコードのハン
ダ付けの際にハンダごてがこの口金絶縁カバー９
に接触して溶解させてしまう恐れがあり、作業性
が悪く、かつ、この口金絶縁カバー９の付け忘れ
の恐れもある。そして、反射カバー２を金属に代
えてプラスチツクにより形成するようにしたもの
もあるが、部品的に鉄板の場合よりもコスト高と
なつてしまうものである。さらに、第２図ｃに示
すような絶縁ブツシユ１０を反射カバー２の挿入
穴４に取付けるようにしたものもある。第１図ｃ
はこの絶縁ブツシユ１０を取付けたものを示し、
グローランプ５が斜めになつてもその口金６がこ
の絶縁ブツシユ１０に接するだけであり、反射カ
バー２に触れても感電しないというものである。
この絶縁ブツシユ１０による場合、部品的には低
コストであるが、その取付作業を要するとともに
付け忘れもあり、かつ、ランプの紫外線による劣
化、熱劣化等によりこの絶縁ブツシユ１０の絶縁
性能が低下する恐れもある。

結局、これらの従来方式の場合、安全確保を確
実に行なうとなればコストアツプし、低コストに
抑えるとすればその付け忘れや性能劣化などの問
題を有するものである。

この考案は、グローランプ等の口金付部品の着
脱における安全対策を安価で付け忘れ等の心配な
く確実に確保することができる照明器具を得るこ
とを目的とするものである。

この考案は、口金付部品の着脱に際して口金付
部品の口金と反射カバーとがは電気的に導通しな
いように挿入口周りを所定の突状部として安全対
策をなすことにより、器具本体および反射カバー
の高さ寸法を全体的に大きくすることなく、反射
カバーとして金属板を用いつつその加工のみで済
み、安価であつて付け忘れ等の心配もないように
構成したものである。

この考案の一実施例を第３図および第４図に基
づいて説明する。まず、第３図は照明器具の概略
を示すもので、鎖１１により吊下げられる器具本
体１２に金属製の反射カバー１３が取付けられて
おり、この反射カバー１３にはシエード１４が取
付けられている。そして、シエード１４内には支
持片１５により支持された２本のランプ１６が設
けられている。また、器具本体１２と反射カバー
１３とによる電装部内には受金１７が下方向きに
取付けられている。そして、この受金１７に対し
充電部に口金１８を有する口金付部品であるグロ
ーランプ１９が着脱自在に取付けられるものであ
り、反射カバー１３には受金１７の下方に位置さ
せて挿入穴２０が形成されている。このグローラ
ンプ１９の口金１８にはグロー舌片２１を有す
る。

そして、この反射カバー１３の挿入穴２０に特
徴があるものであり、第４図に拡大して示すよう
に、この挿入穴２０周りはグローランプ１９の脱
離方向にその周りの底面２２より高くした突状部
２３として形成されている。この突状部２３は、
グローランプ１９の着脱ができる露出寸法_１を
第１図と同様に固定した条件下で（たとえば_１
＝５〜７mm）、グローランプ１９を取外す際にそ
のグロー舌片２１が受金１７に接触した状態でグ
ローランプ１９を傾斜させた場合にグローランプ
１９の口金１８が反射カバー１３に触れないよう
にその高さ_２が寸法管理（たとえば、底面２２
に対して_２＝２〜４mmの高さ）されている。ま
た、この挿入穴２０の径はグローランプ１９の径
よりもわずかに大きく設定されており、たとえば
グローランプ１９を受金１７に取付けた状態で挿
入穴２０・グローランプ１９間の隙間が１mm以下
とされている。

このような構成において、グローランプ１９を
受金１７から取外す際、グローランプ１９におい
てその寿命末期にグローランプ１９内の両電極が
相互に当接することによりその口金１８とグロー
舌片２１とが電気的導通状態にあり、かつ、グロ
ー舌片２１が受金１７に接触することがあつて
も、このとき口金１８側は反射カバー１３に接し
ないように突状部２３が寸法管理されており、そ
の後口金１８が反射カバー１３に接しても、この
ときには受金１７からグロー舌片２１が既に離れ
ており、よつて、反射カバー１３に手が触れてい
ても感電するようなことはない。また、挿入穴２
０とグローランプ１９との隙間も小さくされてい
るので、取外すときグローランプ１９が傾斜しに
くくなり、その口金１８が反射カバー１３により
接触しにくくなり、安全性が向上する。ここで、
突状部２３は挿入穴２０周りに小径にて形成され
ており、この突状部２３を形成したことによるグ
ローランプ１９の着脱操作に支障はない。すなわ
ち、グローランプ１９の着脱操作が行なえるよう
反射カバー１３の底面２２に対して一定量の露出
寸法_１が必要であるが、第４図ａに示すように
指２４でグローランプ１９を把持する際、指２４
は弾力を有することから小径の突状部２３にそつ
た形となり力のかかる部分がグローランプ１９に
接することになり、結局、突状部２３がない場合
と同じくこの露出寸法_１が確保されるものであ
る。

したがつて、この実施例によれば、プラスチツ
クでなく鉄板による反射カバー１３をそのまま用
いることができ、かつ、器具本体および反射カバ
ーの高さ寸法を全体的に大きくすることなしにこ
の反射カバー１３に予め部分的な突状部２３を形
成しておけばよいだけであり、低コストなものと
することができ、絶縁ブツシユの如く別部材によ
る場合のように付け忘れや性能劣化の恐れをなく
して、安全性を確保できるものである。

この考案は、上述したように口金付部品の着脱
に際してこの口金付部品の口金と反射カバーとが
は電気的に導通しないように挿入口周りを所定の
突状部としつつ、挿入口と始動部品との隙間を小
さくしたので、反射カバーとして金属板を用いつ
つその加工段階での処理で安全対策が済み、安価
で、かつ、別部材の如き付け忘れやその性能劣化
等の恐れもなくすことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ〜ｃは従来例を示す縦断側面図、第２
図ａ〜ｃは安全対策の具体例を示す斜視図、第３
図はこの考案の一実施例を示す一部切欠いた正面
図、第４図ａはその一部を拡大して示す取付状態
の縦断側面図、同図ｂはその取外し時を示す縦断
側面図である。 １３……反射カバー、１７……受金、１８……
口金、１９……グローランプ（口金付部品）、２
０……挿入穴、２３……突状部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 充電部に口金を有するグローランプや始動器な
   どの口金付部品が反射カバーの挿入穴を介して器
   具本体と器具本体の下端面を閉塞するように器具
   本体に固定された前記反射カバーとで区画された
   空間内に配設された受金に着脱自在に取付けられ
   た照明器具において、この口金付部品の着脱に際
   して前記口金が器具本体と反射カバーとの空間内
   に配設された受金に接触したとき、前記口金付部
   品の口金が前記反射カバーに接しないようにこの
   反射カバーの挿入穴周りを前記口金付部品の脱離
   方向に所定量高くした突状部としつつ、その挿入
   穴径を口金付部品径よりわずかに大きくしたこと
   を特徴とする照明器具。