JPS6136403Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は積雪時あるいは路面凍結時スリツプ
を防止するスノータイヤカバーに係り、更に詳述
すればジヤツキアツプすることなく取付け出来る
スノータイヤカバーに関するものである。

車輛等を積雪時あるいは路面の凍結時に走行す
ることは、スリツプや空転などが生じ極めて危険
である。このような時に、スノータイヤ等特殊な
タイヤを使用しない場合には、一般にタイヤチエ
ーンが用いられている。このタイヤチエーンとし
ては、所謂金属製のチエーンと、内部に鋼線を入
れたゴムコードを金具で網目状に固定しネツト化
したもの等が用いられている。これらは、車をジ
ヤツキアツプすることなく車輛に取付けることが
出来るが、外れを防止するためにサイドチエーン
にチエーンスプリングバンドを取付け、取付ける
のに強い力を必要とし非常に面倒であり、さらに
取付けが悪いと走行中外れたりロツク金具が破損
したり、チエーンでボデーやホイールが傷付く等
の欠点があつた。

この考案は上述した欠点を除去することを目的
とするもので、その特徴とするところはタイヤの
トレツド形成面とそのシヨルダ面に対接する如く
略Ｕ字をなす断面の表面に凹凸を形成したカバー
部材の一方の端部に環状結合金具を、他方の端部
を前記カバーの厚さを２分するように分割し、そ
の一方に雄型結合金具を他方に雌型結合金具をそ
れぞれ取付け、前記環状結合金具内で前記雄雌結
合金具を嵌着することによりタイヤの外周に前記
カバーを固定し得るようにしたスノータイヤカバ
ーを提供するものである。

以下この考案を図に示す一実施例について詳述
する。

第１図および第２図ａ，ｂに示すようにこのス
ノータイヤカバーは、内側寸法がタイヤのトレツ
ド形成部分の幅に等しく、かつタイヤの周囲長よ
り若干長く、環状をなす如く成形されたカバー主
体部２の両縁にタイヤのシヨルダ面に対接する鍔
部３ａ，３ｂを内側に向けて前記主体部と一体に
形成し、前記カバー主体部および鍔部の一部に略
面との接触力を大きくするため、前記各部と共に
コードならびに鋼線などで補強され、雪路をグリ
ツプするトレツド４を突出せしめたカバー部材１
の一端を若干薄肉として環状の結合金具５を取付
け、他端はその厚さを二分するように分割し、一
方の分割片６ａに雌型の結合金具７をワツシヤ８
を介して取付け、他方の分割片６ｂに雄型の結合
金具９をワツシヤ１０を介して取付けた構成より
なる。

前記したカバー主体部２の表面側に形成したト
レツド４にスノースパイクと同様スパイクを施
し、内側にタイヤのトレツドと係合する小さい凹
凸を設けておけば該カバーとタイヤとの間に雪が
入つたりしても雪がベアリングの働きをすること
がない。

この考案のスノータイヤカバーは以上のような
構成をなすもので、以下タイヤへの取付け例を説
明する。

タイヤへの取付けに当つては環状の取付金具５
取付端をタイヤと路面との接地端に押当ててから
通常のタイヤチエーン取付の場合と同様、車輛を
バツクあるいは前進させてタイヤの下に敷き込
む。この場合、車輛の進行方向側に前記した環状
の結合金具取付端を当てがい、車輛を前進させる
ようにして敷込むのがよい。

この敷込みではタイヤが1/4回転したあたりで
止め、２つの結合金具を取付けた側をタイヤに覆
せるようにして引張り、第２図ａに示すように分
割片６ｂの雄型の結合金具９に環状の結合金具５
を引掛け、前記雄型の結合金具９に分割片６ａの
雌型の結合金具７を押し当てて第２図ｂに示すよ
うに環状の結合金具５内で雄雌両結合金具７，９
を嵌着結合することにより第３図に示すようにタ
イヤ１１のトレツド形成面とそのシヨルダ面にス
ノータイヤカバーＡを取付けることが出来る。取
外しの場合は、分割片６ｂを外側に引張れば結合
金具７，９が外れる。

尚、第４図に示すようフツカー１２を付けたス
プリングバンド１３を鍔３ａ側に予じめ明けてあ
るフツカー係止孔１４を利用して取付けてもよ
い。

尚、前述したスノータイヤカバーＡを２分割
し、この分割端にも前述した結合金具を設けてお
けば取付けが更に容易になり、取外し後の収容が
容易になる。

以上述べたようにこの考案はタイヤのトレツド
形成面とそのシヨルダ面に対接する如く略Ｕ字を
なす断面の表面に凹凸を形成したカバー部材の一
方の端部に環状結合金具を、他方の端部を前記カ
バーの厚さを２分するように分割し、その一方に
雄型結合金具を他方に雌型結合金具をそれぞれ取
付け、前記環状結合金具内で前記雄雌結合金具を
嵌着することによりタイヤの外周に前記カバーを
固定し得るようにしたのでジヤツキアツプしなく
ても取付け、タイヤへの取付けが容易に出来、タ
イヤやホイールおよびボデイに傷を付けることが
なく、スパイクを打たねばスパイクタイヤのよう
に路面を損傷せしめることがなく、50Km／ｈ以上
の高速走行でも脱落したりしない等の効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図はいずれもこの考案の一実施例を示すもの
で、第１図はスノータイヤカバーの斜視図、第２
図ａ，ｂは結合金具とその結合前と結合後の状態
を示す断面図、第３図はタイヤにこのスノータイ
ヤカバーを取付けた状態の断面図、第４図はスノ
ータイヤカバーをタイヤに取付け、スプリングバ
ンドを施した状態の正面図である。 １……カバー部材、２……カバー主体部、３
ａ，３ｂ……鍔部、４……トレツド、５，７，９
……結合金具、６ａ，６ｂ……分割片、８，１０
……ワツシヤ、１１……タイヤ、１２……フツカ
ー、１３……スプリングバンド、１４……係止
孔、Ａ……スノータイヤカバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タイヤのトレツド形成面とそのシヨルダ面に対
   接する如く浅いＵ字をなす断面の表面に凹凸を形
   成したカバー部材の一方の端部に環状結合金具
   を、他方の端部を前記カバーの厚さを２分するよ
   うに分割し、その一方に雄型結合金具を他方に雌
   型結合金具をそれぞれ取付け、前記環状結合金具
   内で前記雄雌結合金具を嵌着することによりタイ
   ヤの外周に前記カバーを固定し得るようにしたこ
   とを特徴とするスノータイヤカバー。