JPS6135273Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、オートメーシヨンの工程中物品の良
否を判断し、良品と不良品とを選別する選別装置
に関するもので、不良品を正確に検出して自動的
に排出するようにしたものである。

オートメーシヨンの工程においては、例えば飲
食物等を瓶等の容器に充填した後、これを被冠装
置により自動的にキヤツピングする場合、キヤツ
プが被冠されていないものやキヤツプの斜め締り
等の不良品がでるのを防ぐことができない。従つ
てこれらの不良品は人手をかけずに確実に排出す
ることが望ましい。

以下説明の便宜上容器のキヤツプに関する問題
についてのみ記す。

キヤツプに関する不良品の検出は光を用いて行
うのが多い。すなわち投光器と受光器とを用意
し、投光器からの光をキヤツプ表面で反射させて
受光器で受光し、受光した光の強弱によつて良
品、不良品を判別するようにしたものである。受
光器には光を電気信号に変換する太陽電池等の受
光素子が使用されているが、最近の受光素子の感
度は極めて良いため、キヤツプの有無、斜め締り
等を確実に検出し見逃すことがない。

ところで、キヤツプをすべき瓶等の容器はベル
トコンベア等の移送装置によつて連続的に運ばれ
ており、作業能率を高めるためキヤツプの斜め締
り等の不良品の検出は、その移送途中で移送しな
がら行つている。このように移送しながらの検出
であるため、容器が揺れ、投光器からの光がキヤ
ツプで正しく反射せず、キヤツプが正しく被冠さ
れている良品であつても不良品とされ排出される
ことがある。

特に細長い容器を垂直状態で移送している場合
には、容器の先端すなわちキヤツプの部分が揺れ
ることが多く、良品が不良品として排出されるこ
とが多い。そのため従来においては、自動的に良
品、不良品を選別する選別装置をオートメーシヨ
ン工程に組み入れても不良品として排出されたも
のの中から良品を人の目によつて再度検査し選別
しなければならなかつた。このようなことは甚だ
非経済的であり、望ましくないことはもちろんで
ある。

このように、良品をも不良品として排出する主
な原因は検出装置の精度を高く調整しておくから
にほかならない。検出装置の精度を落すことによ
つて良品を不良品として排出することを防ぐこと
は可能であるが、この場合不良品の検出が不十分
となるので、不良品が排出されずに後の工程に移
送されることとなり、より好ましくない。また、
移送されてくる容器を２以上の移送速度の遅い移
送装置に振り分けて、各々の移送装置で検出選別
する方法をとつても、移送中の容器の揺れを完全
に防止し得ないので良品を排出するのを防ぐこと
ができない。

要するに移送中の容器の揺れを止めればよいの
であるが、間欠的に容器を移送し、揺れが完全に
停止してから検出するのでは、作業能率が著しく
低下し好ましくない。

本考案の目的は、作業能率を何ら低下せずに不
良品のみを確実に排出させることのできる不良品
自動選別装置を提供することである。

以下図示の実施例に基づいて本考案を説明す
る。１は自動被冠装置でキヤツピングされた容器
２を連続的に運ぶ主移送装置であり、主ベルトコ
ンベア３と、その上方に平行に配されたガイド
４，４とからなつている。容器２はガイド４，４
の間を主ベルトコンベア３に乗つて運ばれてい
る。主移送装置１には容器２のキヤツプの被冠さ
れていないもの、斜め締り等のキヤツプに関する
不良品を検出するためキヤツプを検査する主検出
装置５が設けられている。主検出装置５は投光器
６からの光のキヤツプにより反射した光を受光器
７で受光し、その受光光量の強弱によつて良、不
良を判定するようになつている。この主検出装置
５の取付箇所から若干進行方向に離れた位置に、
不良品と判定されたものを主移送装置１から排出
する主排出装置８が取り付けられている。主排出
装置８は容器２の進行方向に直角方向に動くピス
トンロツド９を有するエアシリンダー１０を用い
ている。エアシリンダー１０の取付箇所は、主ベ
ルトコンベア上のガイド４，４が一定間隔切断さ
れた所であり、ピストンロツド９の先端に設けた
押し出し部がガイド４の切断部分に配され、主検
出装置５からの信号によつてピストンロツド９を
前方に押し出し、その部分を通過中の容器２を排
出させるように構成されている。

主検出装置５の検出と主排出装置８の動作とは
容器２の移送速度に同期し、主検出装置５で不良
品とされたものが後述の補助排出装置１１上に、
排出されるようになつている。主排出装置８の取
付箇所には、さらに排出された容器２を移送する
ための補助移送装置１１が取付けられている。補
助移送装置１１は主移送装置１と同様に補助ベル
トコンベア１２とガイド４，４とからなつてお
り、補助ベルトコンベア１２は容器２が振動しな
い程度の速度で移動する。主検出装置で不良品と
して排出される容器２は検出される容器全体のう
ち、ごくわずかであるから、補助ベルトコンベア
１２の速度を極端に遅くしても容器２の移送が可
能である。この補助移送装置１１には、前記主検
出装置５と同じ補助検出装置１３及び主排出装置
８と同じ補助排出装置１４が取り付けられてお
り、かつ排出された容器を受ける不良品受け１５
が取り付けられている。さらに補助移送装置１１
の端部には、補助排出装置で排出されなかつた容
器２を主移送装置１にもどすための第３移送装置
１６が取り付けられている。第３移送装置１６
は、同様にベルトコンベアとガイドとによつて構
成されている。

以下本実施例の作用について述べる。

キヤツプされた容器２は主移送装置１によつて
定速度で次の工程に導かれるが、キヤツプがされ
ていなかつたり、斜めに締まつている不良品は検
出装置５によつて検出され、エアシリンダー１０
が動作し、ピストンロツド９によつて補助移送装
置１１に排出される。上記不良品のみならず、検
出装置５の所で振動した良品も不良品として排出
される。補助移送装置１１の補助ベルトコンベア
１２は極めて低速で移動するので容器２は振動す
ることなく移送される。この容器２が補助検出装
置１３の所で再び検査され不良品は補助排出装置
１４によつて不良品受け１５に排出されるが、容
器２は振動することはないので良品が不良品とし
て排出されることはない。補助排出装置１４によ
つて排出されなかつた容器２は総て良品である
が、これは第３移送装置１６によつて、主移送装
置１にもどされ、次の工程に導かれる。

本実施例において各移送装置はベルトコンベア
とガイドとを用いているが、他の移送手段を用い
てもよいことは当然であり、特に補助移送装置１
１は排出された容器を挟持して間欠的に移送させ
る手段を用い、容器を確実に止めて補助検出装置
１３で検査するようにすることもできる。

第２図は他の実施例であり、上記のように補助
検出装置１３による検出を容器２を停止させて行
うようにしたものの例で、第１図と同一のものは
同一の符号で示してある。この実施例における補
助移送装置１１は、前述第１図の補助ベルトコン
ベア１２と、その後端部に配置した検出台２１に
容器２を間欠的に送り出すシリンダー２５とによ
つて構成されている。この実施例の場合、容器の
再度の良、不良の判断は、間欠的に送り込まれ、
容器２が一旦停止するようにされた検出台２１上
で補助検出装置１３によつて検査するようにされ
ている。前述した間欠的に移送させる手段とは、
補助移送装置１１全体が容器を間欠的に移送する
ものだけを意味するのではなく、この実施例のよ
うに連続的に移送するベルトコンベアと間欠的な
移送とを組合せたもでも良く、少なくとも補助検
出装置の位置で容器２が間欠的に移動するように
なつているものを意味する。

以下、さらに各部について第１図と異なる部分
を中心として詳述する。主検出装置５は、主移送
装置１を跨ぐように設けられた取付台２２に直立
させられた棒の先端部に取り付けた取付板２３に
投光器６と受光器７とを取り付けて構成され、さ
らに、取付台２２の側部に容器２が検出箇所にあ
ることを感知して前記投光器６、受光器７を動作
させる感知器２４が取り付けられている。補助検
出装置１３も前述主検出装置５と同一の構成であ
り、検出台２１を跨いで取り付けられている。

補助ベルトコンベア１２の端部に設けられたシ
リンダー２５は、主検出装置５によつて不良品と
判定された容器２を補助ベルトコンベア１２から
検出台２１に送り出すためのもので、リミツトス
イツチ２６によつて動作するようになつている。
検出台２１はそれ自身動かないので、この上に載
せられた容器２は動かない。次のものがシリンダ
ー２５によつてさらに検出台２１に送られてくる
と、それによつて前の容器２が押されて移動す
る。従つて容器２が補助検出装置１３の検出位置
に移動し、良、不良を判定される。この場合、容
器２が検出位置に移動した後若干時間をおき、容
器２の揺れが完全に停止してから補助検出装置１
３が動作するようにされている。その後、さらに
シリンダー２５によつて容器２が検出台２１に送
られてくると、良否の判定された容器２が押され
て補助排出装置１４の前に来る。不良と判定され
たものである場合には補助排出装置１４が動作
し、その容器２を不良品受け１５に排出する。逆
に良品と判定された場合には、そのままにされ、
シリンダー２５によつて次の容器２が検出台２１
に送り込まれたときに押されて第３移送装置１６
に送られる。第３移送装置１６は、補助ベルトコ
ンベア１２と並行に配置されており、その主移送
装置への連絡箇所には、主移送装置１と同一方向
に移送する小移送装置２７を設け、かつ小移送装
置２７の端部に容器２を主移送装置１へ押し込む
ための押入シリンダー２８を設けてある。

従つて、この実施例においても、補助検出装置
１３による検出を容器２を停止させて行うこと以
外第１図のものと格別の差異はない。

以上のように、本考案は主検出装置で物品の
良、不良を判断し、不良品を主移送装置から排除
して補助検出装置によつて再度検査する構成と
し、しかも補助検出装置には物品が補助ベルトコ
ンベアによつて主移送装置より遅い速度か、ある
いは、補助ベルトコンベアの後端部のシリンダー
によつて間欠的に移送され、運ばれてくるので、
その検査時に物品が振動するようなことがなく、
補助検出装置においては確実に不良品のみを排出
することになり、選別精度が完壁となり、良品は
全て自動的に次工程に送り込まれる。しかも、主
検出装置５で良品とされたものは、主移送装置１
で連続的に一定の速さで次工程へ送り込まれるの
でオートメーシヨン工程における作業能率には何
ら支障がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の平面図、第２図は他の
実施例の斜視図である。 １……主移送装置、２……容器、５……主検出
装置、８……主排出装置、１１……補助移送装
置、１３……補助検出装置、１４……補助排出装
置、１６……第３移送装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 物品を連続的に運ぶ主移送装置、該主移送装
   置によつて運ばれる物品を検査し不良品を検出
   する主検出装置、該主検出装置によつて検出さ
   れた物品を主移送装置から排出する主排出装
   置、該主排出装置によつて排出された物品を間
   欠的又は主移送装置の移送速度より遅い速度で
   移送する補助移送装置、該補助移送装置によつ
   て移送される物品の良、不良を検査する補助検
   出装置、該補助検出装置によつて不良品と判断
   された物品を補助移送装置から排出する補助排
   出装置及び補助検出装置によつて良品と判断さ
   れた物品を前記主移送装置に送る第３移送装置
   とを有することを特徴とする物品の不良品自動
   選別装置。 (2) 補助検出装置が、補助移送装置の物品を停止
   させておくことのできる検出台に設けられた実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の不良品自動
   選別装置。