JPS6134937B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、円形、角形の軸を厳密な心出しを
せずに支持して回転できる軸の回転支持装置に関
するものである。

通常、丸形、角形の軸は、製作中に回転又は反
転位置決めを行ない、これを回転又は反転させな
がら作業をする必要がある。

従来、円形軸であれば複数のロールに載置して
回転させているが、これは軸をロールによつて摩
擦駆動しているため軸が長手方向にずれるという
問題がある。

また、角形又は円形の軸の両端を回転機に固定
して回転させる場合は、軸の両端に設けた回転機
の心（レベルセンタ）が厳密に一致していなけれ
ば円滑な回転が得られず、回転機が破損するた
め、厳密な心出しを行なうのに多くの時間と費用
を要するという問題もある。

この発明は、以上の問題を解決するもので、そ
の目的とするところは、厳密な心出しを行なわず
に支持した軸を回転しても、回転むらが生じず円
滑に回転できる軸の回転支持装置を提供すること
にある。

以下、この発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて説明する。

第１図に示すように、この発明装置は、駆動側
支持台１と従動側支持台２とからなり、駆動側支
持台１は丸形、角形等の軸３の一端を、従動側支
持台２は他端を支持する。

上記駆動側支持台１は、床面等に強固に設置さ
れており、この内部に設けたモニタ４は、歯車等
の回転伝達機構５を介して、フレーム１ａの上端
に取付けられた回転軸５ａに連結され、回転軸５
ａは軸３の一端を支持する支持機構６にユニバー
サルジヨイント７を介して連結されている。この
ユニバーサルジヨイント７は、第３図及び第４図
に示すように、モータ４の回転軸５ａを取付ける
第１取付板８と、支持機構６に取付けられ第１取
付板８と対向状に設けられる第２取付板９と、第
１取付板８から第２取付板に向かつて突設される
上下一対の軸受１０ａ，１０ｂと、第２取付板９
から第１取付板８に向かつて突設される左右一対
の軸受１１ａ，１１ｂと、軸受１０ａ，１０ｂに
回動自在、且つ軸方向に移動不能に垂設された第
１ピン１２と、この第１ピン１２が胴部に嵌挿し
たスペーサ１３と共に軸垂直に且つ長手方向の中
心に挿通し、両端部が軸受１１ａ，１１ｂに回転
自在に支持された第２ピン１４とからなり、第２
取付板９は第１取付板８に対し第１ピン１２及び
第２ピン１４を中心に揺動自在となるように構成
されているが、このユニバーサルジヨイント７
は、回転軸５ａから支持機構６に対し、それらの
軸がある角度をなしてもトルクを伝送できるもの
であればどのようなものであつてもよい。

上記支持機構６には第２取付板９に固定される
固定板１５を備えている。この固定板１５には、
その回転中心軸に対し直交し、かつ相互に直交し
て延びる第１と第２レール１６，１７が設けら
れ、各レール１６，１７にはそれぞれ一対の挾持
用第１と第２爪１８ａ，１８ｂと１９ａ，１９ｂ
が取付けられている。第１爪１８ａ，１８ｂは第
１レール１６に平行に設けられるねじ棒２０に螺
合し、このねじ棒２０は中心から一端方向に右ね
じを、他端方向に左ねじを形成しているから、上
記ねじ棒２０に螺合して回動させる、ハンドル２
１を操作すれば第１爪１８ａ，１８ｂは接近また
は離反する。なお、この第１爪１８ａ，１８ｂは
第１レール１６の中心から等位置となるように取
付けられている。また、第２レール１７に取付け
られる第２爪１８ａ，１８ｂは、第２レール１７
に平行に設けられて分離したねじ軸２０ａ，２０
ｂにそれぞれ螺合し第２レール１７の一端に設け
たハンドル２１ａを操作するとねじ軸２０ａが回
動して第２爪１８ａは中心に対して接近又は離反
し、また、第２レール１７の他端に設けたハンド
ル２２ａを操作するとねじ軸２０ａが回動して第
２爪１８ｂは中心に対して接近または離反する。

なお、上記従動側支持台２は、スタンド４′の
下端面に台車２３を設けた点と、モータ４及び回
転伝達機構５がない点のみが駆動側支持台１と異
なるので説明は省略する。

この発明は以上の構成であり、次にその使用例
等について述べる。

作業を必要とする軸３を支持台１，２に取付け
る場合、まず従動側支持台２を軸３から十分に離
し、軸３を傾斜させて駆動側支持台１に支持させ
る。このとき、軸３を傾斜させておいても、支持
機構７は回転軸５ａにユニバーサルジヨイント７
を介して連結しているため、支持機構６のほぼ中
心に軸３を支持させることができる。つぎに軸３
の他端を従動側支持台２の支持機構６に取付けれ
ば駆動側及び従動側支持台１，２に軸３を一人で
装着できる。なお、この軸３の取付作業は複数人
で行なつてもよい。両方の支持台１，２に支持さ
せた後、各支持台１に設けたモータ４を駆動させ
る。この際、両方の支持台１，２の心出（マシン
センタの一致）が厳密に行なわれていなかつたと
しても各支持機構６はユニバーサルジヨイント７
を介して回転軸５ａに結合されているため、軸３
の撓み、心ずれ等による無理な負荷がユニバーサ
ルジヨイント７によつて吸収され、円滑に回転を
行なう。

なお、上記爪１８ａ，１８ｂ，１９ａ，１９ｂ
は、第５図及び第６図に示すように、ねじ軸２０
に螺合されてレール１６，１７に沿つて移動する
摺動体２４と、挾持面が中心方向及びその逆方向
を向くように第５図の実線状態及び鎖線状態摺動
体２４に取付けられる挾持体２５とに分離可能に
構成することにより、支持する軸３の外周及び内
周壁を支持できるようにすることが望ましい。

この発明は、以上のとおり、支持台に取付けら
れる回転軸に、ユニバーサルジヨイントを介して
支持機構を取付けてあるから、支持機構に支持す
べき軸か支持機構に対し厳密な心出しを行なわな
かつたり、また、両支持台のマシンセンタが厳密
に一致しなくても、それらに基づく無理な負荷が
ユニバーサルジヨイントによつて吸収され、円滑
な回転を行なえるとともに、心出しの時間を短縮
でき、その費用も安価となる。

また、支持機構を、その回転中心軸に対し直交
しかつ相互に直交状となる２本のレールを設け、
各レールに軸を挾持する一対の爪を設けたものと
すれば、従来、支持が困難であつたＨ鋼等も容易
に支持できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一例を示すもので、第１図は
使用状態を示す側面図、第２図は駆動側支持台を
示す正面図、第３図はユニバーサルジヨイントの
要部拡大側面図、第４図は第３図の正面図、第５
図は支持機構の要部を示す側面断面図、第６図は
第５図の横断面図である。 １……駆動側支持台、２……従動側支持台、３
……軸、４……モータ、５……回転伝達機構、５
ａ……回転軸、６……支持機構、７……ユニバー
サルジヨイント、１６，１７……レール、１８
ａ，１８ｂ，１９ａ，１９ｂ……爪。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 軸の一端を支持する駆動側支持台と、軸の他
   端を支持する従動側支持台とからなり、両支持台
   に支持された軸を回転させる装置において、両支
   持台は回転軸にユニバーサルジヨイントを介して
   上記軸を支持する支持機構を備え、駆動側支持台
   の回転軸が回転駆動されることを特徴とする軸の
   回転支持装置。 ２ 上記従動側支持台は、下端面に台車を設けた
   ものであることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の回転支持装置。 ３ 上記支持機構は、その回転中心軸に対し直交
   しかつ相互に直交する２本のレールと、各レール
   に摺動自在に設けられ、上記軸を挾持する一対の
   爪とを有するものであることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項又は第２項記載の軸の回転支持装
   置。