JPS6133853Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は農耕トラクタの一側方に突出させて作
業をする牧草機械であるベーラ、モアコンデイシ
ヨナー、フオーレージハーベスター等の牽引装置
に関するものである。

これらの牧草機械は、農道を走行する際には農
耕トラクタ中心と牧草機械中心とを同一線上とす
る為に牽引桿を回動させる必要があるが、牧草機
械は大型で重量がある為人力での回動は困難であ
る。本考案は上記の問題を解決するべく、牽引桿
基部に設けた係止装置と、支持輪に設けた制止装
置とを連動させて、農耕トラクタに座乗したまま
自動的に牽引桿を回動できるようにした構成に係
るものである。

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

ａは農耕トラクタ機体後部である。

ｂは牧草機械で、ベーラー、モアコンデイシヨ
ナー、フオーレージハーベスター等からなるが、
本実施例ではベーラー装着時について説明する。

１は牽引桿で、先端部に掛具２を設け、入力ボ
ツクスを内蔵した前部フレーム３の底部の支持板
４に回動軸５にて回動自在に枢着されてなる。

６は係止装置で、弾機を装備した固定ピン７
は、前部フレーム３の前側に設けられてあるガイ
ド板８の数多の孔と挿脱自在に挿通する。

２７は、農耕トラクタ座席（図示せず）近傍に
延設する係止レバーで、その基端は牽引桿１上に
揺動自在に設けられ、基部には、係止装置６の固
定ピン７に固着された長孔の連結具２８を緩嵌さ
せ且つ係止装置１２、作動用ワイヤー２２の一方
端を固着させてなる。

９は入力軸で、図示してないが、ユニバーサル
ジヨイントを介して農耕トラクタ機体後部ａの動
力取出軸と連結して動力を入力し、ピツクアツプ
部１０とベールボツクス部１１、その他の作業部
に駆動を与える。

１２は略Ｆ字形の係止装置で、制止棒２０はそ
の基部を、支軸１４を中心として回動する回動棒
１６の一端に枢軸１８を介して回動自在に軸支さ
れ、中間部は、支軸１３を支点として揺動する揺
動棒１５の末端部に枢軸１７を介して回動自在に
軸支されてなり、枢軸１７と支軸１４には弾性体
２１が架設されており、制止棒２０の揺動運動が
制御されてある。回動棒１６の他端の枢軸１９に
は、係止装置１２作動用ワイヤー２２の他方端が
固着されてある。尚、支軸１３，１４はフレーム
２３に固着されてある。２６はワイヤー２２の案
内板である。

２４はピツクアツプ部１０側に配置する支持輪
２５の内壁に装着された複数個の制止翼で、制止
棒２０の先端部により衝止されるものである。

次に作用について説明する。

農耕トラクタを第１図の実線位置の如くの作業
状態から、二点鎖線位置の如く走行状態位置に移
動せしめる場合には、まず操縦者は農耕トラクタ
座席近傍の係止レバー２７を作動させて固定ピン
７をガイド板８より抜脱すると、これと同時に、
ワイヤー２２が内方へ引つ張られるから、支軸１
４を中心として回動棒１６が回動し制止棒２０が
外方へ揺動して押し出され、その制止棒２０の先
端部が支持輪２５の制止翼２４を衝止せしめて支
持輪２５の駆動は停止され、その位置に固定化さ
れる支持輪２５が固定化されたところで、農耕ト
ラクタを二点鎖線位置へ移動せしめると、牽引桿
１は自動的に回動軸５を支点として回動し、二点
鎖線位置となる。この適宜位置にて係止レバー２
７を元に戻すと固定ピン７はガイド板８の別の孔
に挿入されて係止装置６は係止されると同時に、
制止装置１２の衝止状態も解かれて元の状態に復
帰し、支持輪２５は回転可能な状態となる。

以上のように構成したので次なる効果を得るに
至つた。

第一に、牧草機械を制止させて農耕トラクタの
みの移動により牽引桿を回動せしめるようにした
ので、従来のように農耕トラクタの移動によつて
牧草機械が無謀に振られてしまうことがなくてス
ムーズで確実な牽引桿の回動変更がなせるもので
ある。

第二に、重量の大きい牧草機械の方を制止させ
たので、牽引桿の回動変更が農耕トラクタの移動
だけ少ない労力で行なえるようになつた。

第三に、操縦者は農耕トラクタに座乗したまま
係止レバーを作動させるだけで、係止装置と制止
装置とを同時に作動せしめるようにしたので、煩
しい操作がいらず労力の無駄使用がなくなつた。

第四に、牧草機械に対し農耕トラクタのみを移
動せしめるようにしたので、操縦者は常に牧草機
械と農耕トラクタとの相対位置を把握しながら的
確な姿勢変更をなせるようになつた。

第五に、簡易な構造であり、製作も低廉です
む。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の作業状態を示す一
部省略平面図で、第２図は本考案の牽引部を示す
斜視図で、第３図は本考案の制止装置を示す斜視
図である。 １……牽引桿、２……掛具、３……前部フレー
ム、４……支持板、５……回動軸、６……係止装
置、７……固定ピン、８……ガイド板、９……入
力軸、１０……ピツクアツプ部、１１……ベール
ボツクス部、１２……制止装置、１３，１４……
支軸、１５……揺動棒、１６……回動棒、１７，
１８……枢軸、１９……枢軸、２０……制止棒、
２１……弾性体、２２……ワイヤー、２３……フ
レーム、２４……制止翼、２５……支持輪、２６
……案内板、２７……係止レバー、２８……連結
具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端に掛具を配置した牽引桿の基部を前部フレ
   ームに回動自在に設けてなり、作業部を農耕トラ
   クタ幅より外方に位置させて作業をする農耕トラ
   クタ用牧草機械に於いて、牽引桿の基部に設けた
   係止装置と支持輪に設けた制止装置を連動させた
   ことを特徴とする農耕トラクタ用牧草機械の牽引
   装置。