JPS6133692Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数のアンテナを上下に延びる支柱
に取付けるためのアンテナ取付け装置に関し、も
つと詳しくはそれらの取付けられたアンテナから
の受信信号を合成する合成器を収納ることができ
るアンテナ取付け装置に関する。

先行技術では、複数のアンテナを支柱に取付
け、この支柱に合成器を収納するケースを取付け
ている。ケース内には合成器を予め取付けてお
き、このケースの側壁に設けられた蓋を開いて狭
い空間内でケーブルを接続している。このような
先行技術では、アンテナとケースとを別個に支柱
に取付けるので、その取付け作業が面倒であるば
かりでなく補修も面倒である。またケース内での
合成器のケーブルの接続作業が、そのケース内の
狭い空間内で行なわねばならず、作業性が悪い。

したがつて本考案は、作業性の向上したアンテ
ナ取付け装置を提供することを目的とする。

第１図は本考案の一実施例の正面図であり、第
２図は第１図図示の切断面線−から見た断面
図である。船舶に取付けられた支柱１には、本考
案に従うアンテナ取付け装置２が固定される。こ
のアンテナ取付け装置２には、アンテナ３が取付
けられる。アンテナ３は、水平面内に120゜ずつ
間隔をあけて配置される。このアンテナ３は、た
とえばダイポールアンテナなどであつて鋭い指向
性を有する。アンテナ３からは、個別的ケーブル
４ａを介してケース本体６内に収納された合成器
５（後述の第１２図参照）に接続される。この合
成器５によつて合成された受信信号は、ケーブル
４ｂ（第１０図で示す）によつて船舶に備えられ
たテレビジヨン受像機などに接続される。

第３図は、本考案に従うアンテナ取付け装置２
の斜視図である。このアンテナ取付け装置２は、
ケース本体６に固定されたアンテナ取付け台７
と、ケース本体２の側壁に固定された固定具８お
よび底蓋９を有する。

第４図はアンテナ取付け台７の拡大斜視図であ
る。アンテナ取付け台７の基台１０は、アンテナ
取付け装置２の外径とほぼ同一の外径を有する円
盤１１と、円盤１１の半径外方に軸線から等距離
に張り出して、しかも軸線まわりに等角度ずつ間
隔をあけて形成された複数の連結片１２とから成
る。この基台１０には、円盤１１の軸線から連結
片１２の端部まで延びて、リブ１３が立設され
る。これらの連結片１２とリブ１３には、アンテ
ナ取付け座１４がそれぞれ固着される。アンテナ
取付け座１４には、アンテナ３を取付けるための
複数のボルト挿通孔１５が穿設される。円盤１１
には、アンテナ取付け台７をケース本体６に固定
するためのボルト挿通孔１６が、円盤１１の周方
向に等間隔に穿設される。

第５図はケース本体６の一部切欠き断面図であ
る。直円筒部１７の上部１８は、ほぼ平坦に閉じ
られており、下部１９は直下方に開口している。
上部１８には、アンテナ取付け台６のボルト挿通
孔１６に対応して、内ねじ２０が設けられる。内
ねじ２０が設けられる上部１８の近傍は、厚肉に
形成されている。直円筒部１７の側壁には、一対
の固定片２１，２２が固着される。固定片２１，
２２には、相互に対応して、上下に間隔をあけて
複数のボルト挿通孔２３ａ，２３ｂが穿設され
る。また固定片２１，２２には、相互に内向きに
対向して固定面２４，２５が形成される。直円筒
部１７の下方には、外向きの複数のブラケツト２
６が周方向に等間隔に設けられる。このブラケツ
ト２６には、ねじ孔２７が形成される。

第６図は第３図の切断面線−から見た断面
図であり、第７図は固定座２８の斜視図であり、
第８図は固定座２９の斜視図であり、第９図はベ
ルト３７の斜視図である。固定具８は、固定片２
１，２２、ボルト３４，３８、ナツト３５，３
６，４０，４１、取付け座２８，２９およびベル
ト３７から成る。固定座２８，２９は長手方向に
直角な断面がＬ字形である。固定座２８，２９の
固定片２１，２２に固定される部分２８ａ，２９
ａには、固定座片２１のボルト挿通孔２３ａ，２
３ｂに対応してボルト挿通孔３０ａ，３０ｂがそ
れぞれ穿設される。固定座２８，２９のベルト３
７が固定される部分２８ｂ，２９ｂには、上下に
間隔をあけて複数のねじ孔３３ａ，３３ｂがそれ
ぞれ設けられる。ベルト３７は、長手方向に直角
な断面がＵ字形である。ベルト３７が固定座２
８，２９に固定される部分３７ａ，３７ｂには、
ねじ孔３３ａ，３３ｂに対応してボルト挿通孔３
３ｃ，３３ｄがそれぞれ穿設される。ボルト３４
は、ボルト挿通孔３０ａ，２３ａ，２３ｂ，３０
ｂを挿通して一対のナツト３５，３６に螺着す
る。このようにして固定座２８，２９は、固定片
２１，２２に固定される。またボルト３８は固定
座２８，２９のねじ孔３３ａ，３３ｂを螺進して
ベルト３７のボルト挿通孔３３ｃ，３３ｄを挿通
して一対のナツト４０，４１に螺着する。これに
よつてベルト３７は、湾曲面３９に支柱１を当接
してさらに固定面２４，２５に支柱１を当接させ
て、その摩擦抵抗により、アンテナ装置２を支柱
１に固定する。

第１０図はケーブル４ａ，４ｂを挿通した状態
の底蓋９の縦断面図であり、第１１図は底蓋９の
底面図である。底蓋９は短円筒部４０と底板４１
とから成り、その短円筒部４０の下方を閉塞して
底板４１が固着される。短筒部４０の下方には、
環状の鍔５１が形成される。この鍔５１の上方に
臨んで、窪んだ溝５２が形成される。この溝５２
には、Ｏリング５３が嵌合されており、底蓋９が
ケース本体６の開口された下部１９に装着された
ときに、Ｏリング５３がケース本体１０の下端面
５４（第５図で示す）に当接する。これによつて
底蓋９はケース本体６に気密的に装着される。ま
た短円筒部４０には、等間隔にケース本体６のブ
ラケツト２６と対応して、ブラケツト５６が形成
される。このブラケツト５６には、ボルト挿通孔
５７がそれぞれ穿設される。このボルト挿通孔５
７に下方から上方に向けて図示しないボルトが挿
通してブラケツト２６のねじ孔２７に螺着して、
ケース本体６に底蓋９が固定される。底板４１の
上方の面５８には、合成器５を固定するための取
付部材７５（後述の第１２図参照）を固定するた
めの、内ねじ６０が形成された複数の突起５９が
固着される。また底板４１には、４つのケーブル
挿通孔４２〜４５が形成される。これらのケーブ
ル挿通孔４２〜４５に連通して、下方に延びる接
続筒４６〜４９が底板４１の下方の面５０に固着
される。接続筒４９の下部には、内ねじ６１とそ
の内ねじ６１に隣接して段差部６２が形成され
る。段差部６２には、一対のワツシヤ６３，６４
と、これらのワツシヤに挾まれたパツキン６５が
嵌入される。内ねじ６１には、中空ボルト６６が
螺着される。これらの中空ボルト６６、ワツシヤ
６３，６４およびパツキン６５を挿通してケーブ
ル４ｂの一端部がケース本体６内に導入され、コ
ネクタ６７に接続される。ケーブル４ｂの他端部
には、船舶内に設けられたテレビジヨン受像機な
どへ接続されている。中空ボルト６６を螺進する
ことによつてパツキン６５はケーブル４ｂの側面
と、段差部６２の側面とを圧接する。これによつ
て、ケーブル４ｂは接続筒４９に気密的に挿通さ
れる。コネクタ６７は、合成器５の出力端子８５
（第１２図に示す）に接続されたケーブル４Ｃ
に、脱着自在なコネクタ６８とアダプタ６９を介
してケース本体６内で接続される。ケーブル４Ｃ
は予め余裕をもつた長さを有しており、中空ボル
ト６６を螺退して接続筒４９から取り外すことに
よつて、コネクタ６７，６８とアダプタ６９から
成る接続部分を取り出すことができる。したがつ
てケーブル４ｂの伝送状態を点検する場合、接続
筒４９から取り出したコネクタ６７からテレビジ
ヨン受像機へビデオ信号を送ることによつて、底
蓋９をケース本体６から取り外すことなく点検で
きる。個別的ケーブル４ａは、ケーブル４ｂと接
続筒４９との挿通構造と同様にして、接続筒４６
〜４８を気密的に挿通されて合成器５の入力端子
８６（第１２図で示す）に接続される。またコネ
クタ６８に電界強度測定器を接続して電界強度を
容易な作業で測定することができる。

第１２図は合成器５をケース本体６に固定する
構造を説明するための分解斜視図である。取付部
材７５は、上方に合成器５を取付けるための上固
定部７６と、下部に底蓋９に固定するための下固
定部７７およびこれらの上固定部７６と下固定部
７７とを支持するための支持部７８から成る。下
固定部７７と支持部７８とには、リブ７９が固着
される。上固定部７６には、合成器５を固定する
ためのボルト挿通孔８０が穿設される。また上固
定部７６には合成器を係止するための係止片８１
が形成される。合成器５の上面５ａには、上固定
部７６のボルト挿通孔８０に対応してめねじ８２
が設けられる。また合成器５の上部には、上面５
ａの一辺を切欠いて形成された係止溝８３が設け
られる。ボルト８４をボルト挿通孔８０に挿通し
て合成器５のめねじ８２に螺着させることによつ
て合成器５は取付部材７５に固定される。このと
き係止片８１は係止溝８３に当接し、合成器５は
確実に取付部材７５に固定される。下固定部７７
には、突起７０に対応してボルト挿通孔８４が穿
設される。このボルト挿通孔８４に上方から図示
しないボルトが挿通して突起５９に形成された内
ねじ６０に螺着して、取付部材６１は底蓋９に固
定される。合成器５が取付部材７５を介して底蓋
９に固定されることにより、この底蓋９をケース
本体６に装着して合成器５はケース本体６内に収
納される。

上述のごとく形成されたアンテナ取付け装置
は、アンテナ取付け台と合成器の収納ケースとが
一体となつているので支柱に取付ける作業が簡単
であり、補修作業も楽である。しかも合成器が、
収納されるケース本体から脱着自在に形成されて
いるので、ケーブルを合成器へ接続する作業が、
ケース本体外の広い空間で行なうことができる。
したがつて作業性が向上する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面図、第２図は
第１図図の切断面線−から見た断面図、第３
図はアンテナ取付け装置２の斜視図、第４図はア
ンテナ取付け台７の拡大斜視図、第５図はケース
本体６の一部切欠き断面図、第６図は第３図図の
切断面線−から見た断面図、第７図は固定座
２８の斜視図、第８図は固定座２９の斜視図、第
９図はベルト３７の斜視図、第１０図は底蓋９の
縦断面図、第１１図は底蓋９の底面図、第１２図
は合成器５をケース本体６に固定する構造を説明
するための分解斜視図である。 １……支柱、２……アンテナ取付け装置、３…
…アンテナ、４……ケーブル、５……合成器、６
……ケース本体、８……固定具、９……底蓋、１
４……アンテナ取付け座、４２，４３，４４，４
５……ケーブル挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部が閉ざされて下部が開口したケース本体
   に、複数のアンテナを取付けるためのアンテナ取
   付け座をそのケース本体の外方に臨んで設け、ケ
   ース本体には支柱に固定されるための固定具を備
   え、ケース本体の開口部を塞ぐ底蓋がケース本体
   に脱着自在に設けられ、この底蓋は複数のケーブ
   ルが挿通する挿通孔を有し、合成器はこの底蓋に
   取付け部材によつて固定されてケース本体内に収
   納されることを特徴とするアンテナ取付け装置。