JPS6133458Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は超音波加湿器に係り、特にこれの本体
にキヤリングアームを装架し、かつ本体底板部に
自動巻取り式コードリールを設けた携帯型超音波
加湿器に関する。

一般に家庭用等の小型超音波加湿器は、透明あ
るいは不透明の合成樹脂材等で直方体状または円
筒状に形成した水タンク上に、発振回路や送風機
等、または霧化室を内装してなる本体を積み重ね
て構成したものや、発振回路や送風機等を備えた
機械室や、水槽等を内装した合成樹脂材等で形成
された本体上に、霧化筒やノズル等を組立ててな
る霧化箱体と、水を貯える水タンクとを併設して
構成したものがあるが、いずれも電源コードは内
部の電装品より一体的、固定的に任意長延設され
ており、これら加湿器は設置場所即ち室内等の状
況を考慮して、適切な場所へ移動させることがし
ばしばあるが、そのつどこの電源コードを引摺つ
て移動せねばならないので、取扱困難であつた
り、また移動の際本体または水タンクの下部等に
手等を掛けて持ち上げ状にして運ばねばならない
が、本体上または給水タンク上に、前記の如く関
連部材を積み重ねて構成されているから、持ち運
び難く、上部の関連部材を不安定に載置し、水槽
内の水をこぼして床面をぬらしたり、また設置し
て使用している際当接した場合、特に前記上部載
置部材が不安定である等の不具合を有している。

本考案は上記事実を考慮し、水タンク、霧化用
上部ケース等を両側壁間内に併設した本体を、キ
ヤリー・ボツクス的機能を有せしめて形成し、該
両側壁間にキヤリー・ハンドル的機能を有せしめ
たキヤリングアームを回動可能に装架し、本案加
湿器を設置して使用する際、該キヤリングアーム
を支持枠的機能を有せしめて、かつ本体底板部の
ネブライザユニツトを臨む箇所に貫設した。開口
部へ蔽塞状に自動巻取り式コードリールを設け
て、片手で安定して持ち運ぶことができて、ポー
タブルでかつ全体をコンパクトに形成した携帯型
超音波加湿器を提供することが目的である。

本考案に係る携帯型超音波加湿器は、水タンク
や霧化用上部ケースおよびネブライザユニツト等
の関連部材を配設した本体に、キヤリングアーム
を回動可能に装架し、かつ、本体底板部の前記ネ
ブライザユニツトを臨む箇所に貫設した開口部へ
蔽塞状に自動巻取り式コードリールを装着した構
造となつている。

以下、本考案の一実施例を図面に従い詳細に説
明する。図中１は本体で、下部に基台部１ａこれ
の両側端に左、右側壁部１ｂ，１b′を立設し、合
成樹脂材等で一体に形成され、かつ該基台部１ａ
前面には、主に例えば電源スイツチ、霧化量、湿
度調節等をなす操作機構や、各種表示灯等の表示
部をまとめてなる操作部１ｃが設けてあり、さら
に前記基台部１ａの下側には、皿状で金属板等か
らなる底板部２が固着してあり、かつ該底板部２
の下面四隅には脚部材２ｂが固着してあり、また
後記ネブライザユニツト６等を臨む個所には、主
に該ユニツト６を修理、点検が容易となるように
貫設された開口部２ａ、さらに自動巻取り式コー
ドリール３が、該開口部２ａへ蔽塞状に位置させ
ると共に、前記脚部材２ｂ…と底板部２下面で形
成する底部空間部に配設して取付けてあり、該自
動巻取り式コードリール３は、一端に商用電源差
込用の電源プラグ３ａを備え、これの他端を前記
ネブライザユニツト６等の関連電装品と結合した
コードを、ばねの付勢等で出入自在に回動し、任
意引出長引出してロツク状で使用でき、また適宜
全部を収納できる図示しないリール部材に巻回し
てある。

さらに前記本体１の基台部１ａ内と、底板部２
内間で形成される空間部に、送風機４、これに続
けて送風筒５を霧化用上部ケース内へ延設し、ま
た振動子を内装したネブライザユニツト６等を収
納した機械室Ｓが形成されており、また該基台部
１ａ上部には、後記水タンク１０より供給される
水を貯える水槽Ｗを設け、ここへ振動子を臨ませ
た前記ネブライザユニツト６が水密的に取付けて
あり、さらに内箱部を内装し頂部にノズル８を備
えた霧化用上部ケース７が、前記ネブライザユニ
ツト６の振動子上に配設されて霧化室Ｍを形成
し、かつ前記右側壁部１b′に隣接して配設され、
前記送風機４からの風を、送風筒５を介してこれ
の上方へ送出する図示しない送風室を形成し、前
記基台部１ａ上に載設してある。

さらに前記上部ケース７と前記左側壁部１ｂ間
に水タンク１０が嵌装して載設してあり、該水タ
ンク１０は底壁部にこれの内壁を清掃具を用いる
等して容易に洗浄しうるように取付部１０１が形
成され、かつ該取付部１０１に嵌装して係着しう
べく、図示しないテーパー部を備えて対設して形
成された案内片を外方へ突設し、これへ清掃用キ
ヤツプ１０２内に一体的に固着した取手部１０２
ａを把持して回動することにより、前記取付部１
０１に設けた図示しない案内部と、前記案内片と
が強固に係着して、清掃用キヤツプ１０２と、取
付部１０１とは水がもれない状態で嵌着され、さ
らに底壁部には、弁付のタンクキヤツプ１０３が
螺着され、これを外して水を供給しうるようにな
つており、一方上壁部には欠球状の凹部を形成
し、ここへ前記と同じ取手部１０２ａが固着して
ある。

また、該水タンク１０の任意個所に、これへ供
給した水の残量が視認しうるように、数字と指示
線とからなる水タンク水位確認部１０４が設けて
ある。

さらに、前記左、右側壁部１ｂ，１b′の内側に
図示しない凹部を形成し、ここへ芯材を軽合金材
等で形成し、これの外周に硬質合成樹脂等を被覆
して形成されたキヤリングアーム９が、図示しな
い軸で回動可能に装架してある。

次に上記の如く構成された本考案の作用を説明
する。先ずキヤリングアーム９を起立し、これを
持つて本案加湿器を所定位置へ持ち運んで載置
し、ついで電源コードを自動巻取り式コードリー
ル３より引出して、任意長引出したところで止め
れば、そこでロツクし任意長引出しえた状態で、
該電源プラグ３ａを適宜の商用電源へ差込む。

ついで操作部１ｃの電源スイツチを入れて、図
示しない発振回路の発振器を作動させ、この振動
でネブライザユニツト６の振動子が作動し、上部
ケース７内に形成する霧化室Ｍの自由水面から霧
を発生させると共に、送風機４も回転することに
より、送風筒５を介して送風室へ送風し、この風
に霧をのせてノズル８より外部へ噴出し、室内等
を適湿にする。

また、持ち運ぶ際には、電源プラグ３ａを電源
より外して、電源コードをコードリール３内へ収
納した状態で、容易に、安全に運ぶことが可能で
ある。

さらに、ネブライザユニツト６を修理、点検す
る場合は、自動巻取り式コードリール８を取外せ
ば、開口部２ａが該ユニツト６上に開設させてあ
るので、底板部２等をそのままにして容易になし
うる。

これに加えて、水タンク１０の水位確認部１０
４により、該水タンク１０内へ水の補給を要する
場合には、キヤリングアーム９を横へ倒し、取手
部１０２ａを持つて、該水タンク１０を本体１よ
り外し、底壁部を上にし、タンクキヤツプ１０３
を外して補給する。また水タンク１０内が汚れ
て、外部から視認し難い場合等で清掃を要する際
には、病源菌の付着にもなるので、清掃用キヤツ
プ１０２を外し、取付部１０１の孔部より清掃具
等を入れてすみずみまで容易に清掃しうる。

以上の如く本考案に係る携帯型超音波加湿器
は、水タンク等の関連部材を載設した本体に、キ
ヤリングアームを回動可能に装架し、かつ自動巻
取り式コードリールを、底板部の任意個所に装着
して形成したので、キヤリングアームで持ち運び
易くなつて移動することも増えるが、電源コード
をコードリール内へ完全に収納した状態で持ち運
びうるから、安全に移動でき、さらにコードリー
ルを前記本体底板部のネブライザユニツトを臨む
箇所へ貫設した開口部へ装着して蓋機能を兼備せ
しめて使用するのでこれを取外すのみで、この開
口部を介してネブライザユニツト等の修理、点検
等を極めて容易になすことができる。

これに加えて、水タンクの持ち運びも容易とな
り、清掃も極めて容易となり、衛生的で、取扱容
易となり、また全体として形状的にも、機能的に
もまとまりのよいものとなる等優れた効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図は一部破断正面図、第２図はこれの底面図であ
る。 １……本体、２……底板部、３……自動巻取り
式コードリール、９……キヤリングアーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体に水タンクと霧化用上部ケースおよびネブ
   ライザユニツト等を適宜配設してなる超音波加湿
   器において、該本体へ回動可能にキヤリングアー
   ムを装架し、かつ、該本体底板部の前記ネブライ
   ザユニツトを臨む箇所へ開口部を貫設し、さらに
   該開口部へ蔽塞状に自動巻取り式コードリールを
   装着してなることを特徴とする携帯型超音波加湿
   器。