JPS6132912B2 - - Google Patents

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JPS6132912B2
JPS6132912B2 JP50006409A JP640975A JPS6132912B2 JP S6132912 B2 JPS6132912 B2 JP S6132912B2 JP 50006409 A JP50006409 A JP 50006409A JP 640975 A JP640975 A JP 640975A JP S6132912 B2 JPS6132912 B2 JP S6132912B2
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inverter
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Hidetoshi Takei
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、直流電気量を交流電気量に変換する
インバータ装置のうち、電圧制御可能なブリツジ
インバータの改良に関する。 従来インバータの一分類法として、電圧形イン
バータと電流形インバータとに分類する方法があ
る。 第1図は電圧形インバータの、第2図は電流形
インバータのそれぞれ基本回路図である。第1
図、第2図のインバータそのものには、電圧制御
能力がないが第1図の回路を2つ組合せて、第3
図aのごとくブリツジ接続することによつて、イ
ンバータ自体に電圧制御能力を持たせることが知
られている。な第3図bは、同図aの回路におけ
る制御整流素子の制御信号波形と、負荷ZLに印
加される出力電圧波形を示したものである(制御
信号波形のうち、斜線を施した部分では素子の閉
接状態、その他は開離状態を示すものとする。以
下素子の制御信号波形に対する取扱いは同一とす
る。)。第3図の回路における電圧制御の方法は、
サイリスタCR1,CR2の制御信号と、サイリス
タCR3,CR4の制御信号との位相差θを制御す
ることにより、出力電圧の零期間を制御するもの
で、パルス幅制御方式と呼ばれているものであ
る。 なお第1図〜第3図において第4図のごとき記
号で表わされる制御整流素子は、外部制御信号に
より理想的に閉接および開離を行うことのできる
素子を示すものとし、トランジスタまたはGTO
(ゲートターンオフサイリスタ)等がこれに近い
ものであり、またサイリスタを使用する場合は、
その強制転流手段を持ち、電流しや断機能を有す
るサイリスタを表わすものとする。 上記したインバータの分類法は、負荷側よりイ
ンバータ側を見た場合の電源インピータンスの大
小により分類する方法で、各々次のような特徴お
よび用途がある。すなわち第1図を基本回路とし
た電圧形インバータは、負荷のいかんに関係な
く、出力電圧が制御整流素子の切換えによつて発
生する方形波になるもので、負荷インピーダンス
に比べて電源インピーダンスが非常に小さくなる
よう直流入力端子間に平滑コンデンサCDが接続
される。またさらに負荷の無効電力は帰還ダイオ
ードDを通じて、平滑コンデンサCDとの間で授
受が行なわれるので、負荷力率のいかんによらず
安定な転が可能である。このため、現在電圧形イ
ンバータは、定周波定電圧電源、可変周波可変電
圧電源、その他各種補助電源として広く実用化さ
れている。しかし、欠点としては、電流形インバ
ータに比較して一般に回路が複雑になる点があげ
られる。特にサイリスタを使用した場合は強制転
流回路が必要となるため、さらに複雑化する。 例えば第5図は、第1図の回路でサイリスタを
用いた場合の実施例で補助インパルス転流インバ
ータと呼ばれるものであり、主サイリスタCR
1,CR2に転流用補助サイリスタAux1,Aux
2および転流リアクトルL、転流コンデンサCが
追加された構成となる。 一方第2図に示した電流形インバータは、負荷
インピーダンスに比べて、電源のインピーダンス
が非常に高く、定電流源となるようにしたもの
で、その結果交流出力は方形波電流となる。従つ
て、第1図の帰還ダイオードDは不要となり、直
流側には平滑コンデンサの代りに平滑リアクトル
Dを有する。なお電流形インバータにおいて
は、制御整流素子にサイリスタを用いた場合、強
制転流回路を必要とする自励式インバータと、負
荷側の逆起電力により転流する他励式インバータ
の二通りがあるが、転流の問題を別にすれば、い
ずれも、電流形インバータとして共通に取扱うこ
とが可能である。この電流形インバータはその負
荷の性質により、特性が大幅に左右されるために
その用途が非常に限定されている。すなわち他励
式においては、負荷として交流励磁電源を必要と
するため、直流送電用インバータまたは同期電動
機駆動用にほぼ限定される。また自励式において
は広い範囲の負荷力率および負荷変動に対し、安
定な動作を保証することが難かしいため、一般に
はほとんど実用化されていないのが実状である。
しかしその回路構成は電圧形に比べ簡単であり、
サイリスタを使用した場合、他励式は勿論、自励
式においてもその転流回路は比較的簡単なものと
なる。例えば第6図は三相自励式電流形インバー
タの回路例である。 本発明の目的は、前述のごとき回路構成の簡単
な電流形インバータと、電源として多くの利点を
持つ電圧形インバータを相互に組合せることによ
り、それぞれの長所を生かし、電圧制御可能なイ
ンバータを実現しさらに新しい効果を生み出すよ
うにした方式のインバータ装置を提供することに
ある。 本発明によるインバータの一実施例を第7図に
示す。この第7図の回路構成は第1図の回路と、
第2図の回路を負荷に対して並列に接続して成
り、被変換直流電源は、電流形インバータの直流
入力端子に接続され、電圧形インバータの直流入
力端子には、エネルギ蓄積素子としてのコンデン
サを接続して構成されたものである。 第8図は、第7図の回路において、電流形イン
バータの制御整流素子を、電圧形のそれに対して
電気角θだけ進ませて制御した場合(進み制御方
式)、第9図はθだけ遅れて制御した場合(遅れ
制御方式)の制御整流素子の制御信号および各部
電圧電流波形を示したものである。 第15図は後述するように本発明によるインバ
ータの起動方法の1例を示したもので、図中1は
被変換直流電源、2は電流形インバータ、3は電
圧形インバータ、4は起動用の直流電源、5は負
荷を示す。電圧VD,EBの値として定常運転中は
D>EBになるように設定し、起動完了すればダ
イオードDにより起動用電源4は実効的にインバ
ータ動作から切離すようになつている。 以下本発明によるインバータ動作および特性を
第7,8,9図に基づいて詳述する。 まず進み制御における動作を第8図に基づいて
説明する。進み制御において電圧形インバータの
直流電圧VDと出力電圧eLは次のように決定され
る。出力電圧eLは、電圧形インバータの制御整
流素子CR3,CR4により一義的に決められ、波
形は(ホ)の如く波高値VDの矩形波となる。中間タ
ツプ付平滑リアクトルLDの両端電圧波形を考え
ると、期間IにおいてはCR1,CR4が導通して
いることから、a点電位はb点に対し−VD,c
点電位はb点に対し+Eとなり、c−a間には
(VD+E)の電圧が印加されている。この電圧は
a―d間の巻線にも誘起されるから、リアクトル
両端電圧ULは2(E+VD)となる。期間にお
いては、CR1,CR3が導通していることから、
a点電位はb点に対し+VD,c点電位は期間I
と同じく+E、従つてc―a間には−(VD−E)
の電圧が印加されULは−2(VD−E)となる。
期間においてはCR2,CR3が導通しているこ
とから、a点電位は+VD,d点電位は−Eとな
りa―d間は(VD+E)の電圧となり、ULは2
(VD+E)で期間Iに等しい。期間ではCR
2,CR4が導通していることから、a点電位は
−VD,d点電位は−Eとなりa―d間は−(VD
−E)の電圧となり、ULは−2(VD−E)で期
間に等しい。期間I〜迄で動作周期1サイク
ルを終了したことになり以下は同一波形の操返し
となる。なお、前記1サイクル期間中にはエネル
ギ蓄積素子CDの電圧VDが、その流入・流出する
電荷量により変動するが、CDの容量として、そ
の電圧変動が無視できる程度(例えばリツプル電
圧として数%)に選定するものとする。また後述
するように、1サイクル期間中の電荷の流入・流
出する電荷量が等しくなるようインバータは動作
するから、定常運転時は、その電圧VDは平均値
として一定に保持されると見なすことができる。
従つて平滑リアクトル電圧波形トはインバータ動
作周波数の2倍の繰返し周期を持つた交流電圧と
なる。 次に、電流形インバータの直流電源間(中間点
bに対し上側電源Eの正極と下側電源Eの負極
間)に直列関係に接続される制御整流素子CR
1,CP2が2個合さつて保持する電圧eRを考え
ると、期間IではCR1は導通しているからCR2
の電圧(陽極側をプラス、陰極側ををマイナスと
する。以下制御整流素子の電圧極性については、
上記と同じとする)−2VDがeRであり、期間で
は同じくCR1が導通しているからCR2の電圧+
2VDがeRであり、期間では今度はCR2が、導
通しているからCR1の電圧−2VDがeRであり、
期間では同じくCR2が導通しているからCR1
の電圧+2VDがeRである。これは、電流形イン
バータの交流出力端電圧eL(この場合は波高値
Dの交流方形波電圧)を進み角θで全波整流し
た場合の直流出力電圧と等しく直流整流電圧と呼
ばれ、この場合、その平均値は {2VD×(π−θ)−2VD×θ}/π で表わすことができる。前述した直流整流電圧と
は、他の例で言えば第2図の電流形インバータの
基本回路において負荷ZLが逆起電圧を有する負
荷である場合に、その交流出力端電圧が制御整流
素子CR1,CR2の整流作用(交流を直流に変換
する作用)により変換される直流側の電圧(この
場合CR1,CR2が合せて保持する直流電圧)の
ことであり、さらに第3図の三相電流形インバー
タにおいては、同じく負荷ZLが逆起電圧を有す
る負荷(例えば同期電動機)である場合にその交
流出力端電圧が制御整流素子CR1〜CR6の整流
作用により直流側(CR1,CR3,CR5の陽極
側とCR2,CR4,CR6の陰極側間)に変換さ
れる直流電圧のことである。従つて、電流形イン
バータの平滑リアクトル電圧とは、一般的に、そ
の直流整流電圧と入力直流電圧との差電圧と考え
ることができる。本願第7図の実施例における平
滑リアクトル電圧ULは、制御整流素子CR1,
CR2により変換される交流出力端電圧eLの直流
整流電圧平均値 {2VD×(π−θ)−2VD×θ}/π と入力直流電圧2Eとの差電圧と考えることがで
きる。 本願における電圧形インバータは後述するよう
に起動時を除き本願インバータ動作時にはその電
圧形インバータの直流入力端に特に電源を必要と
しない。このような構成の本願インバータにおけ
る電圧形インバータの直流電圧VDは次のように
求められる。すなわち平滑リアクトルLDの電流
が制御されて、定常的に一定の電流が流れている
状態では平滑リアクトルの一サイクル平均電圧が
零になるように制御されていることになるから
(零でない場合のインバータ動作は、あとで詳述
する)前述した交流出力端電圧eLの直流整流電
圧平均値と入力直流電圧2Eが等しいとして(1)式
が成り立つ。 2E=2V×(π−θ)−2V×θ/π ……(1) (1)式より入力電圧Eと、電圧形インバータ直流電
圧VDとの関係を求めると(2)式のごとくになる。 VD=π/π−2θE ……(2) 以上のごとくVD従つて波高値VDの方形波交流
としてのeLはθの値によつて決定されインバー
タ自体で電圧制御が可能であることが判る。後述
する本願の他の実施例例えば第11図b、第12
図、第13図、第14図の構成におけるインバー
タの電圧制御原理も、基本的には第7図で説明し
たものと同じものである。すなわち、電流形イン
バータの交流出力端電圧で逆起電圧負荷に相当す
る電圧形インバータの電圧(第11図bのごとく
電圧形インバータ出力そのものであつても、第1
2図、第13図のごとく変圧器を介した出力であ
つても、さらに電圧形インバータが複数組多重接
続されたその合成出力であつても良い)が、電流
形インバータの制御整流素子の制御信号により直
流側に変換され、直流整流電圧となるが、この電
圧の平均値は、電圧形インバータの平滑コンデン
サCDの電圧VDと電流形インバータの交流出力端
電圧(すなわち電圧形インバータの出力電圧)に
対する制御整流素子の制御角θの函数であり、こ
の直流整流電圧平均値と直流入力電圧Eが等しい
(すなわち平滑リアクトルLDの一サイクル平均電
圧が零である。)という条件から(2)式に示したご
とく、一義的にE,VD,θの関係を求めること
ができ、Eが一定の場合、θを制御することによ
り、VDすなわち電圧形インバータ出力電圧を制
御することができるものである。なお電圧形イン
バータの構成が各々異なり、逆起電圧負荷として
の電圧波形が変化すれば当然直流整流電圧に寄与
するVDの関係も変つてくるから(2)式の関係は各
実施例毎に異なつたものになる。 さらに、電流形インバータの出力特性は、負荷
に電流源として作用ししかもその出力電流位相
は、その制御整流素子の制御信号により一義的に
決まる(例えば第8図において、CR1,CR2の
制御信号イ,ロに対し、出力電流iDリの位相が
一義的に決まる)ことは明らかであるから本願イ
ンバータの電圧制御の方法として「電流形インバ
ータの交流出力端電圧に対するその制御整流素子
の制御角θを制御すること」と「電流形インバー
タの交流出力電流と、その交流出力端電圧との位
相を制御すること」は同義である。従つて本願イ
ンバータの電圧制御の原理を要約すれば、電流形
インバータにおける直流整流電圧と、その直流入
力電圧が等しくなるようその交流出力電流とその
交流出力端電圧との位相を制御して所望の電圧形
インバータの直流電圧を得、その結果その直流電
圧と、電圧形インバータの制御整流素子の制御信
号により一義的に決まる所望の電圧形インバータ
の交流出力電圧を得さらにその出力に接続される
負荷に対して、所望の電圧を得ることができるよ
うにするものである。 本発明による電圧制御は波高値VDの制御であ
り、従つて出力波形の形を変化させることをしな
いから、第3図aの回路によるパルス幅制御方式
のごとく、制御角θによつて高調波成分の変動が
あると云う欠点が改善される。なお(2)式よりVD
従つてeLの制御は制御角θを固定し入力電圧E
を変化させることによつても可能であることが判
る。 次に電流形インバータの制御整流素子CR1の
電圧を考えると、期間,では導通しているか
らその両端電圧は零、期間ではb点に対するc
点電位が(2VD+E)となり、CR1には逆電圧
2VDが印加される。期間ではc点電位が−(2VD
−E)となり、CR1には順方向に2VDが印加さ
れる。従つてその電圧波形はヘの如くになる。
CR2についてもその対称性から波形は全く同一
となり、位相がπだけ遅れたものとなる。これよ
り進み制御方式でCR1,CR2にサイリスタを使
用する場合、期間,における逆電圧が保証さ
れるため、その強制転流回路がなくても転流が可
能となる。従つてCR1,CR2には高速サイリス
タ(ターンオフ時間の短いサイリスタ)を使用す
る必要がなくなる。即ち制御整流素子を4個用い
て電圧制御可能にしたインバータの例である第3
図に比較して第7図の回路ではサイリスタを使用
した場合転流回路数の半減と高速サイリスタ数を
半減することができる。 次に入力電力と出力電力との関係をを考えて見
る。電流形インバータの出力電流波形をリ、その
波高値をID、負荷は純抵抗負荷として、その波
高値をILとし、電圧形インバータ直流電流ic
1,ic2の電流波形を求めるとル,ヲとなる。す
なわち、期間Iにおいて制御整流素子はCR1,
CR4が導通しているから、iDの電流は第7図矢
印の向しに、上部直流電源Eの(+)極極→CR
1→平滑リアクトルLDの上部→CR4→下部平滑
コンデンサCD→上部直流電源Eの(−)極に流
れる。一方iLは矢印の向きとは逆に、下部平滑
コンデンサCDの(+)極→負荷ZL→CR4→下
部平滑コンデンサCDの(−)極に流れる。従つ
てic2は矢印の向きに(ID+IL)となる。期間
においては、制御整流素子CR1,CR3が導通
するから、iDの電流は第7図矢印の向きに、上
部直流電源Eの(+)極→CR1→平滑リアクト
ルLDの上部→D1→上部平滑コンデンサCD→上
部直流電源Eの(−)極に流れる。一方iLは矢
印の向きに、上部平滑コンデンサCDの(+)極
→CR3→負荷ZL→上部平滑コンデンサCD
(−)極に流れる。従つてic1は矢印の向きとは
逆に、(ID−IL)となる。期間においては、
制御整流素子CR2,CR3が導通するから、iD
の電流は第7図矢印の向きとは逆に、下部直流電
源Eの(+)極→上部平滑コンデンサCD→CR3
→平滑リアクトルLD下部→CR2→下部直流電源
Eの(−)極に流れる。一方iLは矢印の向き
に、上部平滑コンデンサCDの(+)極→CR3→
負荷ZL→上部平滑コンデンサCDの(−)極に流
れる。従つてic1は矢印の向きに(ID+IL)と
なる。期間においては、制御整流素子CR2,
CR4が導通するから、iDの電流は矢印の向きと
は逆に、下部直流電源Eの(+)極→下部平滑コ
ンデンサCD→D2→平滑リアクトルLDの下部→
下部直流電源Eの(−)極に流れる。一方iL
矢印の向きとは逆に、下部平滑コンデンサCD
(+)極→負荷ZL→CR4→下部平滑コンデンサ
Dの(−)極に流れる。従つてic2は矢印の向
きとは逆に(ID−IL)となる。ここで平滑コン
デンサ電圧VDは、入力電圧Eと、制御角θが決
まれば(2)式により一義的に決まる。すなわち過渡
時等平滑コンデンサ電圧がVD′で、VD′<KE
(ただしK=π/π−2θ)であれば、リアクトルLD 電圧の1サイクル平均値は第8図の波形トより 2θ(VD′+E)−2(π−θ)(VD′−E) =2(π−2θ)(KE−VD′)>0 となり、電流IDは増加する。ic1に関連したコ
ンデンサCDに流入する電荷量QINは第8図ルの
波形から(π−θ)(ID−IL)であり、放電さ
れる電荷量QOUTはθ(ID+IL)であるから、
その差の電荷量は QIN−QOUT=(π−2θ)(ID−KIL) となり、IDが増加すると上式の値は正となりVD
=KEまでVD′を増加させる。さらにVD′>KEと
なれば逆にIDを減少させる向きにリアクトルLD
の平均電圧は作用するから(QIN−QOUT)は負
となりVD=KEまでVD′を減少させる。 いずれの場合もVD=KEとなるようIDが増減
し回路は安定に動作する。またic2に関連したコ
ンデンサCDの電圧についても全く同様に考える
ことができる。上述したように、平滑コンデンサ
Dに流入流出する電荷量の一サイクル平均は零
であるから(3)式が成り立ち、(3)式よりIDとIL
関係を求めると(4)式が得られる。 (ID+IL)θ=(ID−IL)(π−θ) …(3) ID=(π/π−2θ)IL…(4) (2)式と(4)式より EID=VDL …(5) となり、負荷電力PL(=VDL)は入力電力PD
(=EID′)に等しくなることが判る。このことは
起動、負荷変動等の過渡的な場合を除いた定常運
転状態では、電圧形インバータ側から有効電力を
供給する必要がない、すなわち被変換直流電源
は、電圧形インバータ入力側には必要でないこと
を示すものである。 次に遅れ制御した場合の特性、各部動作を考え
る。制御整流素子の制御信号を第9図イ〜ニとす
れば、期間〜は第7図における期間〜と
表に示すような対応となる。
【表】 これより各期間について第8図に求めたと同じ
考えから、各部電圧、電流波形を求めると、第9
図ホ〜ヲのごとくになる。平滑リアクトル電圧波
形トと電圧形インバータ直流電流波形ル、ヲが、
第8図と同じであるところから、進み制御で求め
た(1)〜(5)式迄の特性は遅れ制御についても全く同
一のものとなる。進み制御と比較して異なるの
は、第9図ヘの如くCR1,CR2の転流に際して
逆電圧が保証されないために、サイリスタを使用
する場合は、強制転流回路が必要となることであ
る。しかし反面電圧形インバータのサイリスタ
CR3,CR4については、CR3が転流する寸前
すなわち期間Iの終了時点で電流ic1が波形ルで
示されたようにダイオードD1を流れておりCR
3の電流が零、またCR4が転流する寸前すなわ
ち期間の終了時点で電流ic2が波形ヲで示され
たようにダイオードD2を流れており、CR4の電
流が零となることからCR3,CR4の転流回路を
削除するかまたは簡単なものとすることができる
効果がある。 ここで交流出力電圧eLに対する各部電流の関
係をベクトル図で示すと、進み制御で負荷が遅れ
負荷の場合第10図aのごとくになる。すなわ
ち、電流形インバータ出力電流iDは電源eLに対
してθだけ進み、負荷電流iLはだけ遅れる。
一方、電圧形インバータ電圧VDが(2)式で示され
る値に保たれるためにはiINVに有効電力分があ
つてはならないから、IDcosθ=ILcosの関係
が成り立つように電流形インバータの電流ID
決定される。このときiINVの電流ベクトルは第
10図aに示すごとくeLに対してπ/2遅れ位
相となり無効電力のみが電圧形インバータから供
給される。遅れ制御で負荷が遅れ力率の場合は第
10図bのごとくになるが、これについても電流
形インンバータの電流IDがIDcosθ=ILcos
となるように決定されることから容易に求めるこ
とができる。(ただし基本波成分について)すな
わち第10図は負荷有効電力は電流形インバータ
の出力有効電力により供給され、電圧形インバー
タは無効電力処理のみに関与していること、従つ
て電圧形インバータには、負荷電力供給源として
他の直流電源を必要としないことを示している。
また第10図は後述する他の実施例において、電
圧形および電流形インバータの制御整流素子の対
応が必ずしも明確でない場合において、制御角θ
を電流形インバータの交流出力端電圧eLに対す
る交流出力電流iDの位相角として定義すること
を示すものである。 以上の如く本発明によれば、回路構成の簡単な
電流形インバータと、電源としての多くの利点を
持つ電圧形インバータとを組合せて、電圧制御可
能なインバータを実現することができる。特にサ
イリスタを使用する場合においては、従来方式に
比べ回路の大幅な簡略化が可能となる等、その効
果は顕著である。更に電圧制御を行つても出力電
圧波形は変らないという従来にない効果が附与さ
れた。 なお電圧制御の方法に、進み制御と、遅れ制御
の2通りがあることを示したが、どちらの方法を
取るかは装置の仕様、使用部品仕様等を考慮して
総合的に判断されるべきものである。また直流電
圧VDまたは出力電圧eLを制御するのに、入力電
圧Eを制御するか、制御角θにより制御するか
は、第10図のベクトル図をもとに電圧形インバ
ータの所要出力容量等を勘案し、総合的に判断断
されるべきものである。 本発明によるインバータの他の実施例を第11
図に示す。第11図aは第7図の単相インバータ
を基本回路として、三相インバータを構成したも
ので電流形インバータはその制御整流素子が電気
角180゜通電するもので、謂ゆる180゜通電形と呼
ばれるものである。第11図bはaと同じく三相
インバータの例であるが、その制御整流素子が
120゜通電する120゜通電形となつている点が異な
つており、そのため平滑リアクトルLDは直流回
路に一括してまとめることができる。なお第11
図のインバータは出力変圧器なしで、低歪率の制
御された三相出力電圧を負荷に供給することがで
きるものである。 本発明によるインバータは更に変圧器を用い
て、電流形インバータと電圧形インバータを絶縁
することが可能である。このことは電圧形インバ
ータの直流電圧を使用部品定格等を考慮して最適
の電圧に設定できることを示し、被変換直流電源
の電圧が外部条件で決められるような用途におい
ても、経済的なインバータを提供することができ
るものである。 第12図は第7図の単相インバータに変圧器T
を用いた実施例であり、第13図は第11図bの
三相インバータを〓―△接続の変圧器Tにより、
電流形インバータと電圧形インバータを絶縁した
実施例である。 また本発明によるインバータの出力諸特性は、
電圧形インバータのそれと同一のものであるか
ら、現在公知となつている各種出力回路に関する
技術は、本発明の要旨を変えない範囲でそのまま
適用できることは勿論である。一例として多重形
インバータによる波形改善の例を第14図に示
す。第14図は電圧形三相インバータを2ユニツ
ト使用し、インバータAに対しインバータBを30
゜遅れ動作させ、インバータAの変圧器T12次側
は1巻線であるが、インバータBの変圧器T22次
側は2巻線設け、図のように接続し各々2次巻線
の電圧の関係を(6),(7)式を満足するように選定す
ることにより、出力電圧に含まれる高調波の最低
次数を第11調波とするようにして波形改善をはか
つたものである。 u=v=w=√3x1 ……(6) x1=x2=y1=y2=z1=z2 ……(7) 第14図では電流形インバータは1台である
が、第13図に示した三相インバータを1ユニツ
トとして、上述の技術をそのまま適用できること
は勿論である。 以上説明した実施例において、第7図、第11
図、第14図と第12図、第13図のものとで、
負荷ZLの接続方法に若干の相違違がある。すな
わち、第7図、第11図、第14図では電圧形イ
ンバータの交流出力端と電流形インバータの交流
出力端が並列接続された点に負荷ZLが接続され
るが、第12図、第13図では負荷ZLが変圧器
を介して電圧形インバータの第二の交流出力端と
でも言うべき他の出力端に接続されていることで
ある。しかし、変圧器各巻線の電圧・電流につい
て巻線eeで決まる、変換を施こせば、第12図に
ついては第7図、第13図については第11図b
と全く同一構成のものとなることは容易に理解で
きる。 更に本発明インバータまたは他の直流電源を追
加することにより、起動電力を外部より与えると
ともにこの外部電源の電力により、電流形インバ
ータ直流入力端に接続される被変換直流電源の遮
断等に対し無停電化することが可能である。 第15図は無停電化をした場合の実施例をブロ
ツク図で示したものである。図中、1は被変換直
流電源、2は電流形インバータ、3は電圧形イン
バータ、4は起動用または無停電化のため追加さ
れた他の直流電源、5は負荷を示す。なおダイオ
ードDは起動電力のみを外部電源より与える場合
に挿入され、この場合外部直流電源電圧EBと電
圧形インバータ直流電圧VDの関係は出力回路に
変圧器等を使用した場合、起動時の負荷突入電流
を除ぐため EB≒V/2〜V/3 となるように選定する。 以上詳述したとおり、本発明によれば電流形イ
ンバータと電圧形インバータとを相互に組合せる
ことにより、回路構成の簡略化を計ることができ
るとともに、従来のインバータでは得られなかつ
た特性を附与することができ、従つて小形軽量で
経済的なインバータ装置を提供することができる
ものである。 最後に本発明のインバータにサイリスタを使用
する場合、その強制転流回路として電圧型インバ
ータについては第5図、電流形インバータについ
ては第6図に一例を掲げたが、上述した本発明に
よるインバータの特性は、その転流方式により本
質的に左右されるものではないので、その要旨を
変えない範囲で現在公知となつている各種の転流
回路を適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の電圧形インバータの基本回路に
関する結線図、第2図は従来の電流形インバータ
の基本回路に関する結線図、第3図は従来の電圧
形ブリツジインバータの結線図とパルス幅制御に
よる電圧制御の方法を示したタイムチヤート、第
4図は理想的な制御整流素子を示す記号、第5図
は従来の電圧形インバータにサイリスタを用いた
場合の強制転流回路の一例、第6図は従来の自励
式三相電流形インバータにサイリスタを用いた場
合の強制転流回路の一例、第7図は本発明のイン
バータの基本回路に関する結線図、第8図及び第
9図は、第7図の回路動作を説明するための各部
電圧・電流波形図、第10図は第7図の回路の電
圧・電流についてのベクトル図、第11図〜第1
5図は本発明による他の実施例を示す結線図であ
る。 CR1,CR2,CR3,CR4…サイリスタ、
CD…平滑コンデンサ、D1,D2…ダイオード、L
D…リアクトル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平滑用リアクトルと、複数個の制御整流素子
    とにより構成され負荷に電流源として作用する電
    流形インバータの交流出力端と、少なくとも一つ
    以上の交流出力端を有し、複数個の制御整流素子
    と複数個の帰還整流器と直流端子間に接続される
    エネルギ蓄積素子とにより構成され、負荷に電圧
    源として作用する電圧形インバータの交流出力端
    を並列に結合し、負荷を前記電圧形インバータの
    交流出力端に結合してなるインバータ装置で、該
    インバータ装置の負荷電力を、前記電流形インバ
    ータの直流入力端子に接続された被変換直流電源
    から供給するインバータ装置において、 前記電流形インバータの交流出力電流と、前記
    電圧形インバータの交流出力端電圧との位相を制
    御することにより、前記電圧形インバータの交流
    出力端電圧を制御するようにしたことを特徴とす
    るインバータ装置。 2 前記電流形インバータの交流出力端と、前記
    電圧形インバータの交流出力端が、変圧器を介
    し、負荷に並列に結合されてなる特許請求の範囲
    第1項記載のインバータ装置。
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