JPS6132334Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は暖房機等に組込まれている燃焼筒へ
の燃料ガスを地震等が起きた時に停止させる感震
装置の改良に関するもので、感震体となる球状落
下体のリセツトを容易にすることを目的としたも
のである。

以下この考案の一実施例を図において説明する
と、第１図，第２図はいずれもこの考案の原理説
明図であり、この第１図と第２図において、２は
垂直に設けられた筒状の載置台、１はこの載置台
上部に形成した凹部に載置した球状落下体で、こ
れが感震体となるものである。３はこの球状落下
体により常に下方に押圧された非磁性体４と磁性
体５とで形成した摺動軸で、この軸は上記載置台
の凹部の中心部を貫通して摺動するように設けて
ある。６はこの摺動軸を常に上方へ押し上げるよ
うに保持枠９に収納したコイルスプリング、７と
８とは上記保持枠９内部に上記摺動軸３を中心と
して相対向する位置に保持された磁石とリードス
イツチで、このリードスイツチは上記摺動軸３の
非磁性体４部が第１図の如く磁石７とリードスイ
ツチ８との間に介在する時は閉成する。又、第２
図に示す如く地震等により球状落下体が載置台２
より落下した時にはリードスイツチ８と磁石７と
の間には摺動軸３の磁性体５部が遮蔽体として介
在し、磁石７と磁性体５との間に磁界路が形成さ
れリードスイツチ８は開成状態となる。

第３図はこの考案の一実施例を示し、第１図で
示す符号と同一符号は同一部分を表し、１０は球
状落下体１の受皿体で、上蓋１０ａとこの上蓋が
周縁部に嵌合して固定された受皿１０ｂとからな
り、この受皿１０ｂの逆円錐状の底面１０ｃの最
も低い部分である中央部に形成した円孔１０ｄを
前記筒状の載置台２周面に嵌合させることによ
り、受皿体１０は載置台２の垂直軸線上を上下に
移動できるようになつている。１１は受皿体の下
部に設けた操作レバー、１２はこの操作レバーを
保持する支持板、１３はこの支持板に設けた支持
軸である。上記操作レバー１１はこの支持軸１３
を支点として回動し、上記受皿体１０を上記載置
台２の外周面に沿つて上記円孔１０ｄの上縁が載
置台２の上面を越える上方位置まで移動させるよ
うに構成してある。尚第３図に於て一点鎖線で示
す状態は球状落下体１をリセツトする場合を示
し、地震等により落下した球状落下体１を載置台
２の凹部に載置する時には、操作レバー１１の操
作部１４を手で押すことにより受皿体１０に落下
した球状落下体１を載置台２の凹部に簡単に載置
することが出来る。即ち受皿体１０の受皿１０ｂ
はその底面１０ｃが逆円錐形であり、その最低部
に球状落下体１が嵌まるとともに載置台２との嵌
合孔を兼ねた円孔１０ｄを設けているので、受皿
体１０の孔１０ｄの上縁が載置台２の上面より上
方へ移動すれば球状落下体１は上記円孔１０ｄの
ところにころがりこの部分に安定して持ち上げら
れるから受皿体１０を次に下げたときには球状落
下体１がまつすぐ下がり、載置台２とうまく合致
し、球状落下体１をすばやく載置台２の上に載せ
ることができる。

第４図は以上の構成からなる感震装置を組入れ
た燃焼器の電気回路を示し、１５は電源に直列に
接続した燃料ガス供給用のソレノイドバルブ、１
６と１７と１８とはこのソレノイドバルブに並列
に接続した燃焼空気送風用フアンと燃焼器の制御
回路と感震装置、１９はこの感震装置により制御
される自己保持リレーであり、自己保持用の接点
１９ａを電源スイツチ２０と並列に設けている。
従つて電源スイツチ２０を押すと燃焼用送風機１
６が回り制御回路１７及びソレノイドバルブ１５
が動作し燃焼室に燃料ガスが供給され燃焼を開始
する。この後電源スイツチ２０の押圧を解除する
と電源スイツチが復帰して自己保持リレー１９が
動作し自己保持回路を形成しているため燃焼は持
続する。

燃焼器が地震等で傾いたり、倒れたりした時に
は、球状落下体１が載置台２の頂部の凹部より落
下し、摺動軸３が上方に押され磁石７とリードス
イツチ８との間に磁性体５が介在しこの磁性体と
磁石７との間で磁界路が形成される為にリードス
イツチ８の接点が開かれる。この為自己保持用リ
レー１９が切れソレノイドバルブの回路が切ら
れ、燃料ガスの供給が停止される。

この考案は以上の説明から明らかなように、垂
直に設けられ上面に球状落下体が載せられる載置
台と、この載置台の中心部を垂直に貫通しかつ上
下動自在に移動する摺動軸と、この摺動軸をはさ
んで両側に設けられた磁石並びにリードスイツチ
と、上記摺動軸を常時上方へ付勢したバネと、逆
円錐状の底面の最低部に上記球状落下体の直径よ
りも小さくかつ上記載置台の外径寸法よりは大き
い孔を形成した受皿体とを備え、この受皿体を上
記載置台の外周面に沿つて上記孔の上縁が載置台
の上面を越える上方位置まで上下動自在に支持す
るとともに、上記摺動軸には、上記球状落下体が
載置台上面から落下したとき上記磁石とリードス
イツチとの間に上記バネの力で突き出されて磁石
からリードスイツチに対する磁力を遮蔽する磁気
遮蔽体を設けたものであるから、感震装置をリセ
ツトする際に、受皿体によつて感震体である球状
落下体を一度載置台の真上まで持ち上げることが
でき、その状態から球状落下体をまつすぐ下に下
げるこができるので、球状落下体を載置台の上に
載せる作業を確実にすばやく行なうことができ
る。また受皿体は底面に形成した球状落下体を保
持する孔が載置台に嵌合しているので、受皿体と
載置台との軸心位置に狂いが少なく、長期にわた
り球状落下体を載置台の真上に合せることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図はこの考案の原理説明図、第３
図はこの考案の一実施例を示す要部断面図、第４
図は本考案の感震装置を組込んだ燃焼器の電気回
路図である。 なお図中同一符号は同一部分を示し、１は球状
落下体、２は載置台、３は摺動軸、４は非磁性
体、５は磁性体（遮蔽体）、６はコイルバネ、７
は磁石、８はリードスイツチ、１０は受皿体、１
０ａは上蓋、１０ｂは受皿、１０ｃは底面、１０
ｄは円孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 垂直に設けられ上面に球状落下体１が載せられ
   る載置台２と、この載置台の中心部を垂直に貫通
   しかつ上下動自在に移動する摺動軸３と、この摺
   動軸をはさんで両側に設けられた磁石７並びにリ
   ードスイツチ８と、上記摺動軸３を常時上方へ付
   勢したバネ６と、逆円錐状の底面の最低部に上記
   球状落下体１の直径よりも小さくかつ上記載置台
   ２の外径寸法よりは大きい孔を形成した受皿体と
   を備え、この受皿体を上記載置台２の外周面に沿
   つて上記孔の上縁が載置台２の上面を越える上方
   位置まで上下動自在に支持するとともに、上記摺
   動軸には、上記球状落下体１が載置台２上面から
   落下したときに上記磁石７とリードスイツチ８と
   の間に上記バネ６の力で突き出されて磁石７から
   リードスイツチ８に対する磁力を遮蔽する磁気遮
   蔽体５を設けてなる感震装置。