JPS6132099B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はノツチングプレス用ブランク搬送装置
に関する。

従来ノツチングプレスは電動機鉄心を形成する
コアブランクのスロツト打抜きに用いられ、前工
程でキー溝と軸孔を打抜かれたコアブランクに、
後工程で軸孔、キー溝を規準にして固定子もしく
は回転子のスロツトを一個宛打抜くものである。
従来かかる装置として第１図、第２図に示すもの
が採用され、第１図のものは搬送装置が直接往復
動を行うノツチングマシンを示している。

まず第１図について説明すると、コアブランク
積層ステーシヨンA₁、ノツチングステーシヨン
A₁、製品集積ステーシヨンA₃の三段のステーシ
ヨンが順次直列に一定間隔で配置され、この間隔
に対応する距離隔てられ一体的に動作する２つの
搬送部１，１を備えた搬送装置２が設けられてい
る。この搬送装置２は２つの搬送部１，１を一体
的に左右に移動するエアシリンダ３を有し、この
エアシリンダ３により左側の２つのステーシヨン
A₁，A₂、もしくは右側の２つのステーシヨン
A₂，A₃のいずれかの位置に２つの搬送部１，１
を持たらす。搬送部１には運動方向と直角に水平
にステーシヨン側に突出するアーム１ａが夫々設
けられ、このアーム１ａの先端部下面に昇降制御
可能な吸着部１ｂが付設され、この吸着部１ｂと
してはコアブランクを対象とする場合には電磁石
が多用される。そして搬送装置２をノツチングマ
シンの打抜動作と関連して動作せしめるには、ま
ず搬送部１，１を左方に移行し、左側の搬送部１
の吸着部１ｂを下降せしめ、ステーシヨンA₁の
コアブランクを一枚だけ吸着部１ｂにて吸着し
て、次にエアシリンダ３により搬送部１，１を右
方に移行せしめ、左方側の搬送部１に支持された
コアブランクＢをノツチングステーシヨンA₂上
に吸着部１ｂを下降せしめて装着し、次いで吸着
部１ｂを上昇せしめ、搬送部１，１をエアシリン
ダ３により左方動せしめる。そしてステーシヨン
A₁上に位置する左側の搬送部１の吸着部１ｂを
下降せしめると共にステーシヨンA₁の積層コア
ブランクを持上げて、吸着部１ｂに吸着せしめ、
ステーシヨンA₁のコアブランク全体を下降せし
める。一方この左側の搬送部１の動作とほゞ同時
にノツチングステーシヨンA₂上に位置する右側
の搬送部１はその吸着部１ｂを下降せしめられ、
前に装着したコアブランクＢを回動可能に支持
し、ノツチングマシンによりコアブランクの所定
位置に１個づつスロツトが加工される。そしてこ
のノツチング加工が完了すると左側のコアブラン
クＢを支持する搬送部１と右側の製品を支持する
搬送部１との夫々の吸着部１ｂを持上げた状態
で、エアシリンダ３により右方動せしめられ、右
側の搬送部１はマンドレルを有するステーシヨン
A₃上で吸着部１ｂを下降され、製品をマンドレ
ル上に挿入し、同時にステーシヨンA₂上に位置
する左側の搬送部１に支承されたコアブランクＢ
は吸着部１ｂの下降によりステーシヨンA₂上の
正規の位置にコアブランクＢを装着する。この第
１の従来例では以上の動作を反復して行うもので
あるが、この場合特にコアブランクの径が大きい
場合には運動距離が大となり、高連動作に不向き
となる。又高速動作を行おうとすればキー溝が破
損する欠点があり、このため実際上加工時間を要
する低速加工を採用している。なおかかる往復動
型は遊休時間が嵩む欠点もある。

もう一つの第２の従来例を第２図に示すが、こ
れでは90゜の夾角をなして水平に突出する２本の
アーム１１ａを有し、夫々の自由端部下面に昇降
制御可能な吸着部１１ｂを有する搬送部１１が搬
送装置１２の一部として明示されている。第１図
に対応するステーシヨンはA₁，A₂，A₃で示し、
この第２の従来例の場合も第１の従来例の直線運
動する搬送部を揺動運動に置換したもので、その
ノツチングの際の動作態様を以下に説明する。第
１のステーシヨンA₁ではコアブランクが積層さ
れており、第２のステーシヨンA₂はノツチング
加工部であり、第３のステーシヨンA₃はスロツ
トを打抜かれた製品の集積部である。今図の状態
で左側の搬送部１１が次に加工すべきコアブラン
クＢを支持し、右側の搬送部１１がノツチング加
工を完了したとすると両搬送部１１の吸着部１１
ｂが上昇し、次いで両アーム１１ａの結合部下方
に延びる図示しない垂直軸がラツク、ピニオン機
構によつて右方に回動され、搬送部は夫々ステー
シヨンA₂，A₃上に移行する。そしてステーシヨ
ンA₃上に位置する吸着部１１ｂより製品がマン
ドレル上に移されると同時にステーシヨンA₂上
に位置する搬送部１１の吸着部１１ｂからコアブ
ランクＢがステーシヨンA₂の正規の位置に装着
される。

この状態から再度両搬送部１１は頭初の位置に
戻つて左側の搬送部１１がステーシヨンA₁上
に、右側の搬送部１１がステーシヨンA₂上に
夫々位置する。そして両搬送部１１の吸着部１１
ｂが下降され、右側の搬送部１１の吸着部１１ｂ
はステーシヨンA₂上のコアブランクを吸着し
て、ノツチング加工に入る一方、左側の搬送部１
１の吸着部１１ｂも下降され、ステーシヨンA₁
における積層されたコアブランクＢの最上部のも
のを吸着する。以上の工程を反復するものである
が、この構成においても第１図の従来例と同様に
コアブランクの径が大きくなると問題があり、必
然的にアーム１１ａの長さが大となり、その結果
アームの撓みを招来し、高速運動において振動発
生の原因となる欠点があつた。又いずれの例にお
いても割出し開始時及び停止時に衝撃的な加速度
がコアブランクに加わり、支持部としてのキー溝
を破損する欠点があつた。

本発明は前記種々の欠点を全て除去したもの
で、以下に本発明の実施例を図に基いて詳細に説
明する。第３図から第５図までに本発明の実施例
を示す。これらの図において、ステーシヨンA₁
にはキー溝及び軸孔を加工されたコアブランクＢ
が多数積層され、一方ステーシヨンA₂はこのコ
アブランクＢ（例えば回転子用のもの）にスロツ
トを順次１個ずつ打抜くためのノツチングステー
シヨンである。なおステーシヨンA₃はスロツト
を加工された製品を集積するマンドレルを備えた
製品集積ステーシヨンである。コアブランクＢの
搬送装置２１はボス部２１ａから放射状に水平に
突出するアーム２２ａを備えた４個の搬送部２２
からなり、これらアーム２２ａはその本数に応じ
た等分割角度で突出し、例えばこの図の如く４本
のアームの場合夾角は夫々90゜であるが、固定子
用、回転子用のものを一サイクルで完成する場合
などは適宜にアーム２２ａの本数を増加できる。
今この例で説明すれば、４個の搬送部２２のアー
ム２２ａ先端部下面には従来と同様昇降制御され
る吸着部２２ｂが夫々設けられ、この搬送部２２
は第５図に示す如く、搬送駆動装置と接続されて
いる。この搬送駆動装置を順次述べると、まずボ
ス部２１ａの中央に下方に垂直に延びる駆動軸２
３が設けられ、この駆動軸２３の下端と駆動軸２
３と同軸のピニオン２４の軸２４ａとの間に電磁
クラツチ２５が介装されている。ピニオン２４と
噛み合い、垂直軸２３を回動する歯車としては、
アーム２２ａを１ピツチだけ回動するセグメント
歯車２６が設けられ、このセグメント歯車２６の
軸２６ａを一体的に回動するために、軸２６ａに
揺動可能なレバー２７が水平に設けられている。
そしてこのレバー２７の先端に、電動機２８によ
り一回転される板カム２９のカム面２９ａに常時
当接するローラ２７ａが回動自在に設けられてい
る。ローラ２７ａをカム面にカム変位に拘らず
ほゞ一定の圧力で当接させるようにローラ２７ａ
をエアシリンダ３０により牽引している。３１は
アーム２２ａが１ピツチ回動した際に位置決め
し、回動する前に釈放されるピンである。

以上の構成における動作を以下に説明すれば、
第３図の状態において、ステーシヨンA₂に装着
されたコアブランクＢがノツチング加工を開始す
るものと仮定する。この際当然ステーシヨンA₁
上に位置する搬送部２２の吸着部２２ｂには新に
ノツチング加工すべきコアブランクＢが吸着され
ている。ステーシヨンA₂におけるノツチング加
工が完了するとピン３１が釈放され、夫々の吸着
部２２ｂが上昇し、搬送装置２１がアーム２２ａ
の１ピツチ分だけ回動される。この回動動作を第
５図をもとにして説明すると、電動機２８を１回
転せしめ、これにより、板カム２９が１回転する
が、この際ローラ２７ａはレバー２７を揺動し、
従つて軸２６ａを介してセグメント歯車２６がピ
ニオン２４をアーム２２ａの１ピツチに相当する
角度だけ回動し、ピン３１によつて位置決めした
後、電磁クラツチ２５を釈放し、電動機２８を逆
方向に１回転する。この結果セグメント歯車２
６、レバー２７、カム２９は頭初の位置に復帰す
る。この状態ではアーム２２ａは夫々次のステー
シヨンに移動し、ステーシヨンA₂においてスロ
ツト加工を完了した製品はステーシヨンA₃上に
位置し、該当するアーム２２ａの吸着部２２ｂを
下降せしめてマンドレルに製品を装着し、ステー
シヨンA₂上にあるアーム２２ａに支承されたコ
アブランクＢはその吸着部２２ｂを下降せしめて
ノツチングマシンに装着される。

これらの動作を順次反復するものであるが、本
発明においては搬送部２２は常に前進しているの
で、戻りの遊休時間が少く、高速運転に適し、又
カム面の変位をサイクロイド曲線に対応するよう
に選定できるので、搬送装置の加速度曲線に急激
な変動部がなく、不連続点がなく、かつ始動時は
ゆるやかで、停止時もゆるやかな理想的な加速度
特性が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のノツチングマシンにおける第１
例としての搬送装置の平面図で、第２図は従来の
第２の例としての搬送装置の平面図を示し、第３
図は本発明装置の平面図、第４図はその側面図、
第５図は搬送駆動装置の機構斜視図を示す。 図において２２は搬送部、２２ａはアーム、２
２ｂは吸着部、２３は駆動軸、２４はピニオン、
２５はクラツチ、２６はセグメント歯車、２７は
レバー、２７ａはローラ、２８は電動機、２９は
板カムを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 水平方向に等分割角度で放射状に突出しそれ
   ぞれの先端下面の同一円周上に昇降可能なブラン
   ク吸着部を備えた複数本のアームと、これらのア
   ームの中心で下方に垂直に延び前記アームを水平
   面内に回転可能に支持する駆動軸と、この駆動軸
   にクラツチを介して接続されたピニオンと、この
   ピニオンに噛み合うセグメント歯車と、このセグ
   メント歯車と一体に回動するレバーと、このレバ
   ーの先端に設けられたローラと常に係合し、前記
   アームを等分角だけ回動させるよう該レバーに作
   用するカム面がサイクロイド曲線に対応して変位
   する板カムと、この板カムの駆動とこの板カムに
   より前記アームが等分角回動した後該アームがそ
   の位置に保持されるとともに前記クラツチの係合
   が外れこの板カムを逆転させ元の位置に復帰さす
   電動機とを備えてなることを特徴とするノツチン
   グマシンにおけるブランク搬送装置。