JPS6132004A - 偏光性に優れた合成樹脂成形品及びその製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、偏光性に優れた合成樹脂成形品およびその製
法であり、電卓、デジタル時計、ゲーム機、ポータプル
テレビ、コンピューターディスプレイ、自動車用計器板
などの液晶表示用の保護カバー付き偏光板、めがねレン
ズ等の光学部品に好適な成形品を提供することができる
ものである。

〔従来の技術およびその問題点〕

合成樹脂成形品は、軽量で、賦形しやすく、着色が容易
で、錆ない、生産性が高い等種々の利点を有している。

特に、透明な合成樹脂成形品は、めがねレンス、計器カ
バー、表示パネル等に好んで用いられている。

近年、液晶を用いた電卓、デジタル時計、デー１．機、
ボータフルテレビ、コンピューターディスプレイ、自動
車用計器板などが商品化されているか、これらの用途に
おいては、偏光板の使用が不可欠である。

通常、偏光板は、ポリビニルアルコールなどのプラスチ
ックの延伸゛フィルムに沃素や特殊染料なとの偏光素子
を吸着させた偏光フィルムの両面に、高分子フィルム（
セルロース系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリ
カーボネートフィルム）を張り合わせたものであり、こ
れは更に、その片面に透明な合成樹脂成形品による保護
カバーを用いて製品としては使用される。

従来は、この保護カバーと偏光板とは別々に製造され、
組立られていた。この方法は、保護カバーを製作し、組
み立てるので部品点数および工程が多いという問題があ
った。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、偏光板と保護カバーとが一体化された偏光性
に優れた合成樹脂成形品およびその製法を提供するもの
である。

すなわち、本発明は、透明な熱可塑性樹脂材料を射出成
形してなる保護カバー樹脂層と偏光板とが一体化されて
なる偏光性に優れた合成樹脂成形”品であり、好ましい
実施態様においては、該偏光板が、プラスチックフィル
ムに沃素若しくは特殊染料などの偏光素子を吸着させて
なる偏光フィルムの両面にポリカーボネート樹脂フィル
ムを接着してなるものであり、さらに保護カバーの外表
面か、ハートコート、防曇コート、防眩コートおよび帯
電防止コー１からなる群から選択された一種以１の機能
１ノ１を賦Ｉ″５してなるものである。

その製法は、（１）偏光板を合成樹脂成形品の所望部分
形状と同一の形状に打ち抜き、打ち抜き片を作成する丁
゛程、（２）該打ち抜き片を該成形品用金型′　　の所
望部に相当するキャビティー部に装着する工程、（３）
該金型を閉し７、ン容融樹脂を射出成形手段に、Ｌり高
圧射出して、該杓ち抜き片と溶融樹脂を積層一体成形す
る工程、および（４）該金型から成形品を取り出す工程
とを包含する工程からなる偏光性に優れた合成樹脂成形
品の製法であり、好ましい実施態様においては、打ぢ抜
きハを作成する工程に、片面がバー１−コー１へ、防曇
コート、防眩コートおよび帯電防止コートからなる群か
ら選択された一種以上の機能性被膜を施したプラスチッ
クフィルムもしくはシートを打ち抜く工程を付加してな
るものであり、さらに打ち抜き片を作成する工程と合成
樹脂成形用金型の所望部に相当するキャビティー部に装
着する工程とを該金型が閉じる］皿程で同時に行うこと
から成るするものである。

偏光板としては、上記の如く、ポリビニルアルコールな
どのプラスチック延伸フィルムに沃素や特殊染料などの
偏光素子を吸着させた偏光フィルムの両面（外層）に、
高分子フィルム（セルロース系フィルム、ポリエステル
系フィルム、ポリカーボネートフィルム）を張り合わせ
たものであり、本発明においては、通常厚み、１００〜
１０００１）ＴＩＩ、特に、２００〜５００胛のものが
良い。

また、片面がハートコート、防曇コート、防眩コートお
よび帯電防止コートからなる群から選択された一種以上
の機能性被膜を施したプラスチックフィルムもしくはシ
ートとしては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ
カーボネート−ポリエステル組成物、アクリレートコポ
リマー、その他の透明な打ち抜き可能なプラスチックフ
ィルムもしくはシートに従来公知の塗料を塗布し硬化す
る方法等による。具体的な方法としては、ハートコート
を片面に施したポリカーボネートフィルムもしくはシー
トの製造の場合、分子量が２５，０００以トの押出しＴ
ダイ法等により製造されたポリカーボネート樹脂フィル
ムもしくはシートに、アクリレート系コーポリマー溶液
をワイヤーバーコード法等の方法で塗布・乾燥し、次い
でシリコン系のハードコート塗料を塗布し過熱硬化させ
る方法、紫外線硬化型の多官能性のアクリレート系ハー
トコート塗料を塗布し紫外線照射して硬化する方法によ
り、また、防眩性の賦与の場合には、押出しＴダイ法に
よりポリカーボネートフィルムもしくはシートを製造す
る時に凹凸のあるロールでポリカーボネートフィルム表
面に微細な凹凸を賦形する方法や防眩塗料をポリカーボ
ネートフィルムに塗布し硬化する方法などにより、さら
に、防曇性の場合および帯電防止性の場合も同様の方法
で、防曇塗料や帯電防止塗料を塗布し、加熱乾燥する方
法などによる。

つぎに、本発明の射出成形に用いる熱可塑性のプラスチ
ックとしては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ
カーボネート−ポリエステル組成物、アクリレートコポ
リマー、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、セ
ルロース系樹脂、その他の透明な熱可塑性樹脂である。

ここに、偏光板の外層フィルムのプラスランク類と射出
成形に用いる熱可塑性のプラスチック類とは、通常、同
一種のものが熱融着性や光学的均一性の面から好ましく
、且つ、外層フィルムのプラスランクの溶融粘度は射出
成形に用いる熱可塑性のプラスチックの溶融粘度より高
いもの、即ち、より分子量の高いものを用いることが射
出成形による溶融樹脂によるフィルムもしくはシートの
型崩れを防止する面より好ましい。ポリカーボネート樹
脂の場合には、偏光板の外層フィルムに分子量２５，０
００以上のものを、射出成形に分子量１５゜０００〜２
５　、０００のものを用いるのが良い。

尚、偏光板の外層用の熱可塑性のプラスチックフィルム
のポリマーや機能性被膜付きのフィルムもしくはシート
のポリマーと射出成形するポリマーとを異なったものを
用いることも可能であり、この場合には、射出成形する
熱可塑性樹脂との熱融着を促進する目的や射出成形され
る樹脂によって、外層フィルムが熱溶融し型崩れを起こ
すことを防止する目的などの為に、プライマーコート−
例えば、成形用樹脂と同一種のより高分子量物を主成分
とするものや熱、紫外線硬化型などの塗料−を偏光性コ
ートの反対面に施すことも好ましい方法である。

更に、偏光板の外層フィルム、または、射出成形用のプ
ラスチックには、染顔料、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤
等を添加して、特殊な性能を賦与することも可能である
。

次ぎに、本発明の理解を容易とするために１面を用いて
説明する。

第１図は、本発明に基づいて成形されたゲーム機の合成
樹脂成形品の斜視図の一例であり、第２図は、第１図の
Ａ−Ａにおける断面図である。３図は第２図のＢ部の拡
大図であり、第４図に示した偏光板５および機能性被膜
付きフィルム５“とが、射出成形により形成された樹脂
層６により一体化されたものである。第４図は偏光板の
構成を説明する模式図であり、ポリビニルアルコールな
どの延伸フィルムからなる偏光基体フィルムに沃素など
の偏光素子が吸着された偏光フィルム４１の両面にプラ
スチックのカバーフィルム４２が接着層を介して接着さ
れたものである。

ここに、偏光板５、片面に機能性被膜形成のプラスチッ
クフィルムもしくはシート５′などの金型キャビティー
への固定は、静電気または真空等の吸引力、その他従来
公知の方法で簡便に行うことが出来る。

以上、図面により説明したが、本発明の合成樹脂成形品
の形等は図面に限定されるものではなく、種々の形をと
ることができるものであり、成形品としての形若しくは
デザインにより、枠、取りつけ部若しくは取りつＬＪ具
、その他の機能部分などを一体成形することは本発明の
好ましい態様の一つである。

〔実施例〕

以下、実施例により説明する。

実施例−１ 厚み５０μｍの延伸ポリビニルアルコールフィルムに沃
素を吸着させ、厚み７５μｍのポリカーボネートフィル
ムをその両面に接着し、第４図に示した如き偏光板を得
た。

この偏光板を第１図に示したゲーム機カバー（液晶表示
部、表面艶消し加工されたカバ一部、孔および本体への
取りつけ部品を持つ）の液晶表示部のカバ一部分（透明
窓部）形状と同一に打ち抜き、第１図形状の金型の下面
部に装着し、次いで１．分子量２３，０００のポリカー
ボネート樹脂を射出成形した。

得られた成形品は、偏光板と成形樹脂材料部とが完全に
一体化し、境界線は識別されず、また、偏光板の）員傷
（偏光性の劣化、外観異常等）は認められなかった。

実施例−２ 押し出し成形された分子ｍ　３０．（ｔｏｏ　、厚み２
００１）ｎ＋のポリカーボネート樹脂フィルムにアクリ
ル系ブライマー＝１−トをワイヤーバーコード？去によ
り塗布し乾燥した。ついで、該プライマー上にワイヤー
バーコード法によりシリコン系トップコートを塗布し、
１３０°Ｃ１）時間硬化し、ハードコートフィルムを得
た。

実施例−１で用いた偏光板と上記のハードコートフィル
ムとを実施例−１と同様に打ち抜き、次いで、これを第
１図形状の金型の下、上にそれぞれ装着し、次いで、分
子量２３，０００のポリカーボネート樹脂を射出成形し
た。

得られた成形品は、偏光板、ハードコートフィルムと成
形樹脂材料部とが完全に一体化し、境界線は識別されず
、また、偏光板の損傷（偏光性の劣化、外観異常等）お
よびハードコートフィルムの損傷、外観異常は認められ
なかった。

〔発明の作用及び効果〕

以上の如く、本発明は、偏光性並びに経済性に優れた電
卓、デジタル時計、デーム機、ポータプルテレビ、コン
ピューターディスプレイ、自動車用計器板などの液晶表
示用の保護カバー付き偏光板、めがねレンズ等の光学部
品に好適な成形品を提供することができるものである。

また、本発明の偏光性に優れた合成樹脂成形品の製法は
、（１）合成樹脂成形品の保護カバーと偏光板とが一体
化されるので、部品点数および工程が省略されるという
利点がある。

（２）偏光板とその保護カバーとして機能性被膜を片面
に施しポリカーボネート樹脂フィルムもしくはシートと
を射出成形金型内で溶融樹脂層と熱融着一体化させるの
で、特別の塗装工程を経ずに所望の表面特性をもった保
護カバー付き偏光性の合成樹脂成形品が得られ、生産性
に優れると共に塗装工程で発生し易い不良の発生が無く
なる。

などを示すものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一例のゲーム機成形品の斜視図、第２
図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は第２し１のＢ部分
の部分拡大図、第４図は偏光板の構成模式図である。図
中の番号は各々、 １：成形品、２ニスブルー、３：ランナー、４：ケート
、５：偏光板、５゛：片面ハードコートフィルム、６：
射出成形による溶融樹脂層７．７′：金型 を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、透明な熱可塑性樹脂材料を射出成形してなる保護カ
   バー樹脂層と偏光板とが一体化されてなる偏光性に優れ
   た合成樹脂成形品。 ２、偏光板が、プラスチックフィルムに沃素若しくは特
   殊染料などの偏光素子を吸着させてなる偏光フィルムの
   両面にポリカーボネート樹脂フィルムを接着してなるも
   のである特許請求の範囲第１項記載の合成樹脂成形品。 ３、保護カバーの外表面が、ハードコート、防曇コート
   、防眩コートおよび帯電防止コートからなる群から選択
   された一種以上の機能性を賦与してなるものである特許
   範囲第１項または第２項記載の合成樹脂成形品。 ４、（１）偏光板を合成樹脂成形品の所望部分形状と同
   一の形状に打ち抜き、打ち抜き片を作成する工程、（２
   ）該打ち抜き片を該成形品用金型の所望部に相当するキ
   ャビティー部に装着する工程、（３）該金型を閉じ、溶
   融樹脂を射出成形手段により高圧射出して、該打ち抜き
   片と溶融樹脂を積層一体成形する工程、および（４）該
   金型から成形品を取り出す工程とを包含する工程からな
   る偏光性に優れた合成樹脂成形品の製法。 ５、打ち抜き片を作成する工程に、さらに片面かハード
   コート、防曇コート、防眩コートおよび帯電防止コート
   からなる群から選択された一種以上の機能性被膜を施し
   たプラスチックフィルムもしくはシートを打ち抜く工程
   を付加してなる特許請求の範囲第４項記載の合成樹脂成
   形品の製法。 ６、打ち抜き片を作成する工程と合成樹脂成形用金型の
   所望部に相当するキャビティー部に装着する工程とを該
   金型が閉じる工程で同時に行うことから成る特許請求の
   範囲第４項または第５項記載の合成樹脂成形品の製法