JPS6130993Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プーリからベルト外れを防止した
カード類の搬送機構に関する。

従来磁気カードリーダーの紙カードやクレジツ
トカードなどをベルトで搬送する機構が種々提案
されている。例えば第１図イでは離間配設された
プーリ１，２に無端ベルト３が張設され、ベルト
を挾んでプーリの対向位置にパツドローラー４，
５が設けられている。このカード搬送機構にカー
ド８が挿入されて搬送されると、カードに変形突
出部や段部がないときにはスムースに他方に送り
出されるが、カードが変形された異常カードや段
付カードの場合第１図ロ，ハのようにベルト３が
異常カードや段付カードの突出部８ａが外方に力
Ｆを受け、ベルト３がプーリ２のフランジに接触
する位置Ａ点に於て、フランジの高さを高くして
もベルトがフランジを乗り上げてセリ上りベルト
外れの現象を起している。

本考案の目的は、上記欠点を簡単な構造で解決
したカード類の搬送機構を提供することにある。

本考案の特徴は、離間プーリ間に巻回した無端
ベルトの、プーリのカード送り側のベルトにカー
ド送り接線方向よりもプーリに巻き込むベルトに
がし手段を設けたことである。

以下、図示の実施例で本考案を説明する。第２
図でカード類の搬送機構はカードの長さ寸法ｌと
Ｌ≦ｌの寸法Ｌだけ軸間が離間されたプーリ１，
２に無端ベルト３が張設され、ベルト３を挾んで
プーリの対向位置にパツドローラー４，５が配置
されている。さらに離間されたプーリ１，２の間
に両プーリに近接してガイドローラー６，７が設
けられ、このガイドローラーに上記無端ベルト３
が張設されてベルトのにがし手段が施されてい
る。上記プーリ１，２の一方は図示されない駆動
源で駆動回転されて無端ベルト３が一方方向に連
続的に搬送されている。カード８が左方のプーリ
１に巻回されたベルト３とパツドローラー４間に
挿入されると、カード８は右方のプーリ２、パツ
ドローラー５方向に搬送される。

上記無端ベルト３がベルトにがし手段でプーリ
２に巻回されると、ベルトはプーリ２のフランジ
とは従来の接触位置Ａ点より早いＢ点、即ちプー
リのカード送り接線方向ａよりもベルトをプーリ
に巻き込む位置から接触される。搬送されるカー
ドの先端はプーリ１とパツドローラー４の間を通
過されると一旦ベルトからはなれ、Ａ点に到達し
たのち、再び接触される。その後仮に第１図ハの
ように異常カードや段付カードの突出部８ａがベ
ルト３を力Ｆで外方に押圧しても、すでにベルト
はプーリ２にＢ点より巻回接触されているのでＡ
点でベルトがセリ上げられて外されることが防止
される。ベルト３の搬送方向が逆向きに送られ、
カードが図で右方から左方に送られる場合もプー
リ１の手前で同様のにがし手段が施されているの
でベルト外れが起らない。

第３図は他の実施例で、プーリ１，２のほぼ中
間に配設された１個のガイドローラー９でベルト
３のにがし手段が施されてベルトの外れが防止さ
れている。

上記説明においてベルトを介してプーリに対向
するパツドローラーは他のローラーに張設された
ベルトに置換えてもよい。また磁気カードリーダ
ー以外のカード類をベルトで搬送する装置に用い
てもよい。

本考案は上述のように構成されたから、簡単な
手段で確実にベルト外れの防止がなされる。また
ベルト外れが防止されるので、突出部や段部のあ
るカードが通されても送り機能が安定される実用
上優れた効果を奏するカード類の搬送機構が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカード搬送機構の説明図、第２
図は本考案のカード類の搬送機構の説明図、第３
図は同上他の実施例説明図である。 １，２……プーリ、３……無端ベルト、４，５
……パツドローラー、６，７，９……ガイドロー
ラー、８……カード、Ａ，Ｂ……ベルトがプーリ
フランジと接触する位置、ａ……カード送り接線
方向、Ｌ……プーリ軸間距離、ｌ……カードの長
さ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 離間プーリ間に巻回した無端ベルトを介して
   カード類を搬送する機構に於て、プーリのカー
   ド送り側のベルトにカード送り接線方向よりも
   プーリに巻き込むベルトにがし手段を設けたカ
   ード類の搬送機構。 ２ にがし手段をガイドローラーとして実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のカード類の搬送機
   構。 ３ プーリ間隔Ｌとカード長ｌの関係をＬ≦ｌと
   した実用新案登録請求の範囲第１項あるいは第
   ２項記載のカード類の搬送機構。