JPS6130031Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ガス燃焼器具の吸排気装置に関
し、特に外壁用バランス式吸排気トツプを貫挿設
置する壁厚の差異と、燃焼器具と壁面との間の距
離とに対応し得る有用なガス燃焼器具の吸排気装
置を提供するものである。従来のガス燃焼器具の
吸排気装置においては器具が壁に固定されていて
壁厚に応じて吸排気トツプを進退させるか吸排気
トツプを壁に固定し器具と吸排気トツプの接続部
を伸縮させるかのいずれかであつて壁厚と燃焼器
具と壁面との距離との両者に対応させることは不
可能で実際使用上不便なものであつた。

この考案はこのような従来の欠点を解消したも
ので、以下その一実施例を図面にもとづき説明す
る。図面において１はガス燃焼器具Ａの本体ケー
ス５に取付け固定した案内ダクトであつて、該案
内ダクト１に外周面に吸気口と排気口を穿設し、
内部に排気ダクト３間隔片を介して適宜位置に固
着した吸排気トツプ２を後述する如く進退調節可
能に嵌挿し、一方壁Ｂの内端面には取付けフラン
ジ４が後述する如く壁Ｂに対して上下左右に位置
調節可能に取付け固定されており該取付けフラン
ジ４に前記案内ダクト１を摺動可能に貫挿して案
内ダクト１に対する吸排気トツプ２の前後位置調
節と、取付けフランジ４に対する案内ダクト１の
前後位置調節を可能とした構成である。なお、案
内ダクト１の後開口端近くにフツク金具６を取付
けフツク金具６をガス燃焼器具Ａの本体ケース５
の背面板の開口の附近内側に臨ませて螺着ボルト
にて案内ダクト１の後部フランジ部をガス燃焼器
具Ａの本体ケース５に弾性のパツキンを介して密
着固定する。又案内ダクト１の前端近くの上面及
び両側面にボルト孔を穿設し、一方吸排気トツプ
２のやや後部に同じく上面および両側面に前後に
伸びる調節用長孔７，７，７を穿設しており、上
記ボルト孔と調節用長孔７，７，７とにボルト８
を貫挿してその先端に螺着せるナツト９にて吸排
気トツプ２が案内ダクト１に締付け固定される。
吸排気トツプ２に固設した排気ダクト３には燃焼
器具Ａから延長接続した排気管１０を前後に摺動
可能に嵌挿せしめており、而して案内ダクト１に
対し吸排気トツプ２が調節用長孔７，７，７の範
囲内において進退移動可能となしている。壁Ｂの
内端面に取付け基板１２が取付け金具１１，１１
にて密着固設されかつ取付けボルト１５，１５を
突出して固植しており、該取付けボルト１５，１
５……を貫挿する左右に伸びる調節用長孔１３，
１３……を穿つた調整板１４には取付けボルト１
７，１７……を突出して固植している。而して調
節板１４は基板１２に対し左右調節可能に取付け
られ、ボルト１５，１５……の先端に螺着せるナ
ツト１６，１６……にて締付け固定される。

２０は取付けフランジ４と該取付けフランジ４
に貫挿される案内ダクト１との隙間に案内ダクト
１と密着し水密を保つて嵌挿される弾性の筒形パ
ツキンで、パツキン２０は前記取付けボルト１
７，１７…を貫挿する上下に伸びる調節用長孔２
１，２１……を穿設したフランジ部を備えてい
る。又取付けフランジ４には上記取付けボルト１
７，１７，１７……を貫挿する上下に伸びる調節
用長孔１８，１８……が穿設されている。そこで
調節板１４に取付けフランジ４、パツキン２０を
嵌挿しかつ取付けボルト１７，１７……をそれぞ
れの調節用長孔１８，１８……、２１，２１……
に貫挿して押え板２２を介して取付けボルト１
７，１７……の先端に螺着させるナツト１９，１
９′……にて取付けフランジ４、パツキン２０は
共に調節板１４に対して上下方向に位置調節可能
に締付け固定される。図中２３は調整板１４と取
付けフランジ４との間に介在させたパツキング、
２４は取付け基板１２と調節板１４との間に介在
させたパツキングである。

この考案は前記のように構成したので、ガス燃
焼器具Ａと壁Ｂ面との間の距離ａ及び壁Ｂの厚さ
ｂに応じてまずガス燃焼器具Ａを壁Ｂとの距離ａ
に調節して位置決めして後、吸排気トツプ２を調
節用長孔７，７，７にて案内ダクト１に対して前
後位置即ち壁Ｂの厚さｂに対応する位置に調節固
定すれば吸排気トツプ２の壁Ｂからの突き出し量
を所望の値となし得る（第１図及び第２図参
照）。又吸排気トツプ２と案内ダクト１との締付
けはボルト８，８，８、ナツト９，９，９により
確実に密接固定され殊に上面での締付けにより吸
排気トツプ２が案内ダクト１に対し前傾するれを
なくする。更に取付けフランジ４は調節用長孔１
３，１３……、１８，１８……にて壁Ｂに対して
上下左右に位置調節し得るので壁Ｂに穿設した取
付穴の寸法誤差を吸収し得る。

本実施例ではパツキン２０（取付けフランジ
４）を壁Ｂに対して上下左右に位置調節可能とし
たが調整板１４を廃して基板１２に直接位置調節
不能に取付けても良い。

この考案は以上説明したように、ガス燃焼器具
と壁面との間の距離が自由に設定できるから、例
えば、キツチンユニツトにおいて障害物を避けた
り、他の燃焼機器等の前面と同一面に揃えて外観
をよくすることができ、壁厚又は燃焼器具と壁面
との間の距離に対応して吸気口と排気口の関係位
置を保つたままで吸排気トツプの壁からの突き出
し量を所望値に保つことができるもので、特に吸
気口を壁厚の如何に拘らず常に最適の位置即ち壁
面の風圧帯に位置せしめ得るもので、ガス燃焼器
具の外壁用バランス式吸排気トツプとして耐風燃
焼性能を損うことなく安全であり、また吸排気ト
ツプの長短調節は連続可変であるから調節、設置
作業は正確かつ容易に行えるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案の一実施例を示す
全体の概略断面図、第３図は要部の分解斜視図で
ある。 Ａ……ガス燃焼器具、１……案内ダクト、２…
…吸排気トツプ、３……排気ダクト、４……取付
けフランジ、５……ガス燃焼器具Ａの本体ケー
ス、６……フツク金具、７……調節用長孔、８…
…ボルト、９……ナツト、１０……排気管、２０
……パツキン、２２……押え板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁Ｂの内面側に水密を保つて固定した取付けフ
   ランジ４の内面に該取付けフランジ４とほぼ同形
   のパツキング２０を平たい環状の押え板２２にて
   その内端面において押えつけ固定し、該パツキン
   グ２０の中央開口にガス燃焼器具Ａに固定した案
   内ダクト１を水密を保つて摺動可能に挿着し、該
   案内ダクト１に吸気口と排気口を端部の外面に備
   え内部には排気ダクト３を固定した吸排気トツプ
   ２を進退調節可能に嵌挿せしめ、かつ、ガス燃焼
   器具Ａより延長接続された排気管１０を前記排気
   ダクト３に摺動可能に嵌挿したことを特徴とする
   ガス燃焼器具の吸排気装置。