JPS61295233A - α型半水石膏の製造方法 - Google Patents
α型半水石膏の製造方法Info
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- JPS61295233A JPS61295233A JP13540485A JP13540485A JPS61295233A JP S61295233 A JPS61295233 A JP S61295233A JP 13540485 A JP13540485 A JP 13540485A JP 13540485 A JP13540485 A JP 13540485A JP S61295233 A JPS61295233 A JP S61295233A
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- alpha
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
11よ!■几分■
本発明は、加圧水溶液法により三水石膏から嵩密度の大
きい良質のα型半水石膏を製造する方法に関する。
きい良質のα型半水石膏を製造する方法に関する。
上述した良質のα型半水石膏(以下α−石膏と略記する
)はβ型半水石膏に比べてそれから高強度の三水石膏成
形体を形成し得るので建築材料、その他の原料として有
用なものである。
)はβ型半水石膏に比べてそれから高強度の三水石膏成
形体を形成し得るので建築材料、その他の原料として有
用なものである。
丈来見技徽
従来、α−石膏は一般に三水石膏を(摂氏)百数十度で
湿式加熱することにより製造されるが、その代表的な製
造方法は、三水石膏のスラリーを加圧下に加熱し、脱水
して半水石膏のスラリーに転化させ、次いで得られた該
スラリーを固液分離して乾燥することから成る、いわゆ
る加圧水溶液法と称せられる方法である。
湿式加熱することにより製造されるが、その代表的な製
造方法は、三水石膏のスラリーを加圧下に加熱し、脱水
して半水石膏のスラリーに転化させ、次いで得られた該
スラリーを固液分離して乾燥することから成る、いわゆ
る加圧水溶液法と称せられる方法である。
而して、この加圧水溶液法では、良質なα−石膏を得る
ためには媒晶効果を有する物質(媒晶剤)の水溶液を親
水反応の媒液として使用することが必要不可欠とされて
いる。
ためには媒晶効果を有する物質(媒晶剤)の水溶液を親
水反応の媒液として使用することが必要不可欠とされて
いる。
なお、良質なα−石膏とは、混水量が少なくそれから得
られる三水石膏成型体の強度が大きいことを意味するが
、このようなα−石膏は通常結晶のアスペクト比が小さ
く、粉体の嵩密度が大きいことが知られている。
られる三水石膏成型体の強度が大きいことを意味するが
、このようなα−石膏は通常結晶のアスペクト比が小さ
く、粉体の嵩密度が大きいことが知られている。
従来、このような媒晶剤として数多くのものが提案され
ており、例えば、無機物質としては硫酸アルミニウム、
硫酸マグネシウム、明ばん等の無機塩類が知られており
(特公昭28−216号、特開昭55−162426
号等)、また、有機物質としては高級脂肪酸の塩類やア
ミド誘導体、高級アルコールの硫酸エステル、高級脂肪
族スルホン酸塩類(特公昭31−4375号)等のほか
に、水溶性のケラチン、カゼイン、ニカワ等の蛋白質、
さらにはコハク酸、クエン酸等の低級脂肪族多価カルボ
ン酸の塩類が知られている。
ており、例えば、無機物質としては硫酸アルミニウム、
硫酸マグネシウム、明ばん等の無機塩類が知られており
(特公昭28−216号、特開昭55−162426
号等)、また、有機物質としては高級脂肪酸の塩類やア
ミド誘導体、高級アルコールの硫酸エステル、高級脂肪
族スルホン酸塩類(特公昭31−4375号)等のほか
に、水溶性のケラチン、カゼイン、ニカワ等の蛋白質、
さらにはコハク酸、クエン酸等の低級脂肪族多価カルボ
ン酸の塩類が知られている。
これら数多くの媒晶剤の中でその媒晶効果と使用濃度、
さらには入手価格の観点からコハク酸塩を代表とする低
級脂肪族多価カルボン酸塩が工業的使用上置も有用であ
るとされている。
さらには入手価格の観点からコハク酸塩を代表とする低
級脂肪族多価カルボン酸塩が工業的使用上置も有用であ
るとされている。
この点に関し、関谷道雄氏は上記多価カルボン酸塩の加
圧水溶液法における媒晶効力の比較について下記のよう
に総括的に報告している(笠井出版印刷社発行「石膏」
又は「石膏と石灰」誌針、55.1961)。
圧水溶液法における媒晶効力の比較について下記のよう
に総括的に報告している(笠井出版印刷社発行「石膏」
又は「石膏と石灰」誌針、55.1961)。
rt+
n −なお、現在のところ媒晶剤とし
て工業的に実用されているのはコハク酸ナトリウムであ
るが、また、媒晶剤としてクエン酸ナトリウムが適切で
あるとしたものもみられる(特公昭57−25495号
)。
n −なお、現在のところ媒晶剤とし
て工業的に実用されているのはコハク酸ナトリウムであ
るが、また、媒晶剤としてクエン酸ナトリウムが適切で
あるとしたものもみられる(特公昭57−25495号
)。
しかしながら、媒晶剤として有用であるとされるコハク
酸ナトリウム又はクエン酸ナトリウムは比較的高価な薬
品であることから、α−石膏のような比較的安価な材料
品を製造するための助剤としては製造コスト上有利とは
言えない。
酸ナトリウム又はクエン酸ナトリウムは比較的高価な薬
品であることから、α−石膏のような比較的安価な材料
品を製造するための助剤としては製造コスト上有利とは
言えない。
更に、本発明者の知見によると、媒晶剤をナトリウム塩
の形態で用いる場合、α−石膏の生成過程で硫酸ナトリ
ウムが共同沈澱してα−石膏に混入するという欠点がみ
られることがわかった。
の形態で用いる場合、α−石膏の生成過程で硫酸ナトリ
ウムが共同沈澱してα−石膏に混入するという欠点がみ
られることがわかった。
力(ン しようとする5 痺
本発明者は上述したような技術的背景に鑑み、現在、工
業薬品として入手し得るものに限定することなく、広範
囲な化学物質について媒晶効果を検討した結果、マレイ
ン酸又はフマール酸から容易に合成し得るスルホコハク
酸塩が優れた媒晶効果を有すること、およびスルホコハ
ク酸をマグネシウム塩の形態で用いると、上述したα−
石膏への硫酸ナトリウムの共同沈澱による混入が有効に
防止し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
業薬品として入手し得るものに限定することなく、広範
囲な化学物質について媒晶効果を検討した結果、マレイ
ン酸又はフマール酸から容易に合成し得るスルホコハク
酸塩が優れた媒晶効果を有すること、およびスルホコハ
ク酸をマグネシウム塩の形態で用いると、上述したα−
石膏への硫酸ナトリウムの共同沈澱による混入が有効に
防止し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の目的は、加圧水溶液法により三水石
膏からα−石膏を製造するに当り、媒晶剤としてスルホ
コハク酸塩、特にスルホコハク酸マグネシウムを用いる
こ、とにより、良質なα−石膏を工業的に有利に製造し
得る方法を提供することにある。
膏からα−石膏を製造するに当り、媒晶剤としてスルホ
コハク酸塩、特にスルホコハク酸マグネシウムを用いる
こ、とにより、良質なα−石膏を工業的に有利に製造し
得る方法を提供することにある。
以下本発明の詳細な説明する。
光皿傅盪底
本発明の特徴は、加圧水溶液法に従って三水石膏をスラ
リー状態で加熱して脱水することによりα−石膏を製造
する方法において、媒晶剤としてスルホコハク酸塩、好
ましくはスルホコハク酸マグネシウムを用いることにあ
る。
リー状態で加熱して脱水することによりα−石膏を製造
する方法において、媒晶剤としてスルホコハク酸塩、好
ましくはスルホコハク酸マグネシウムを用いることにあ
る。
ュ 占を7ンするための
本発明において媒晶剤として用いるスルホコハク酸塩は
現在工業薬品および試薬として入手し得ないが、上述し
たように、マレイン酸又はフマール酸より容易に合成で
きる(特公昭5B−25492号公報参照)。
現在工業薬品および試薬として入手し得ないが、上述し
たように、マレイン酸又はフマール酸より容易に合成で
きる(特公昭5B−25492号公報参照)。
例えば、マレイン酸から下記反応式に従って合成し得る
。
。
H−C−COOII CH−−C
OONa03Na 上記反応ではマレイン酸の二重結合に対する5oi−又
はISO;の付加反応により、室温〜95℃程度の温度
の水溶液中で容易にスルホコハク酸ナトリウムが生成し
、マレイン酸1モルに対して亜硫酸分1モルとアルカリ
分3当量を反応させることによりスルホコハク酸中性塩
1モルが得られる。
OONa03Na 上記反応ではマレイン酸の二重結合に対する5oi−又
はISO;の付加反応により、室温〜95℃程度の温度
の水溶液中で容易にスルホコハク酸ナトリウムが生成し
、マレイン酸1モルに対して亜硫酸分1モルとアルカリ
分3当量を反応させることによりスルホコハク酸中性塩
1モルが得られる。
また、上記反応において、マレイン酸に代えてフマール
酸を用いても同様に、さらには亜硫酸塩に代えて亜硫酸
水素塩もしくは亜硫酸ガスを用い、アルカリとして水酸
化物に代えて炭酸塩又は炭酸水素塩を用いても同様にス
ルホコハク酸塩が得られる。
酸を用いても同様に、さらには亜硫酸塩に代えて亜硫酸
水素塩もしくは亜硫酸ガスを用い、アルカリとして水酸
化物に代えて炭酸塩又は炭酸水素塩を用いても同様にス
ルホコハク酸塩が得られる。
なお、上記反応に用いる各塩をマグネシウム塩の形態で
用いることによりスルホコハク酸マグネシウムを得るこ
とができる。
用いることによりスルホコハク酸マグネシウムを得るこ
とができる。
因に、従来、代表的な媒晶剤として知られているコハク
酸塩は、マレイン酸を水素添加し、次いでアルカリで中
和することにより工業的に製造されるものであるから比
較的高価な工業薬品である。
酸塩は、マレイン酸を水素添加し、次いでアルカリで中
和することにより工業的に製造されるものであるから比
較的高価な工業薬品である。
本発明では、上述のようにして容易に合成して得られる
スルホコハク酸ナトリウム並びにスルホコハク酸マグネ
シウム等を媒晶剤として用いるものであるが、前述した
ように、媒晶剤をナトリウム塩の形態で用いる場合、三
水石膏がα−石膏に転化される過程でナトリウムイオン
がα−石膏中に選択的にとり込まれる現象が発見された
。すなわち、媒液中のナトリウムイオンの濃度に応じた
割合で、生成したα−石膏中にナトリウムイオンがNa
2S軸の形態で共同沈澱するという事実が認められた。
スルホコハク酸ナトリウム並びにスルホコハク酸マグネ
シウム等を媒晶剤として用いるものであるが、前述した
ように、媒晶剤をナトリウム塩の形態で用いる場合、三
水石膏がα−石膏に転化される過程でナトリウムイオン
がα−石膏中に選択的にとり込まれる現象が発見された
。すなわち、媒液中のナトリウムイオンの濃度に応じた
割合で、生成したα−石膏中にナトリウムイオンがNa
2S軸の形態で共同沈澱するという事実が認められた。
したがって、上記事実に鑑み、α−石膏の化学式は正確
にはCa5Os ・n Na2SOs Hm H2O(
式中nはO=1/10. mは約1/2である)と表わ
すべきである。
にはCa5Os ・n Na2SOs Hm H2O(
式中nはO=1/10. mは約1/2である)と表わ
すべきである。
なお、ナトリウムイオンのα−石膏への共同沈澱濃度は
、下記に示すように、反応後における媒液中のNa+濃
度の凡そ1〜2倍となる。
、下記に示すように、反応後における媒液中のNa+濃
度の凡そ1〜2倍となる。
反応後の媒液中のNa+濃度(Il+g/kg)例えば
、スルホコハク酸三ナトリウムを10mmol/kgの
濃度の媒液(Na+濃度690mg/kg)として用い
、三水石膏スラリー濃度30wt%で反応を行う場合、
比率を2とすると得られるα−石膏中のNa+含有量は
770mg/kgであり、反応後の媒液中のNa+濃度
は385mg/kgとなる。
、スルホコハク酸三ナトリウムを10mmol/kgの
濃度の媒液(Na+濃度690mg/kg)として用い
、三水石膏スラリー濃度30wt%で反応を行う場合、
比率を2とすると得られるα−石膏中のNa+含有量は
770mg/kgであり、反応後の媒液中のNa+濃度
は385mg/kgとなる。
そして、上記比率は反応温度、反応系におけるスラリー
濃度および媒液組成によって若干変化するが、α−石膏
中のNa+含有量がO〜25000mg/kgの広い範
囲に亘ってほぼ一定であることが実験の結果わかった。
濃度および媒液組成によって若干変化するが、α−石膏
中のNa+含有量がO〜25000mg/kgの広い範
囲に亘ってほぼ一定であることが実験の結果わかった。
ところで、α−石膏の利用上の物性からすると、α−石
膏中へのナトリウムイオンの混入量は可及的に少ないこ
とが望まれるのは周知のとおりであって、用途により異
なるも多くて1200mg/kg以下、好ましくは20
0mg/kg以下であることが要求される。
膏中へのナトリウムイオンの混入量は可及的に少ないこ
とが望まれるのは周知のとおりであって、用途により異
なるも多くて1200mg/kg以下、好ましくは20
0mg/kg以下であることが要求される。
したがって、本発明では、α−石膏の用途によりナトリ
ウムイオンを含有しないものが必要な場合には、媒晶剤
としてスルホコハク酸ナトリウムに代えてスルホコハク
酸マグネシウムを用いる。
ウムイオンを含有しないものが必要な場合には、媒晶剤
としてスルホコハク酸ナトリウムに代えてスルホコハク
酸マグネシウムを用いる。
スルホコハク酸マグネシウムを用いるとマグネシウムイ
オンはナトリウムイオンと異なりα−石膏中へ共同沈澱
しないので生成α−石膏を洗浄することにより容易に除
去できる。なお、スルホコハク酸マグネシウムをナトリ
ウム塩との混合塩として用いてもよい。
オンはナトリウムイオンと異なりα−石膏中へ共同沈澱
しないので生成α−石膏を洗浄することにより容易に除
去できる。なお、スルホコハク酸マグネシウムをナトリ
ウム塩との混合塩として用いてもよい。
本発明に係る製造方法を実際に行なうに当って、反応温
度を下げるために、媒晶剤にMg5(14その他の無機
塩を共存させる場合、また、原料としての三水石膏に可
溶性無機塩が付着している場合、これらの無機塩が媒液
中に混入するようになるが、これらナトリウムイオン以
外の無機イオンは生成α−石膏の洗浄によって除去でき
るので、α−石膏に要求される物性に応じて上記洗浄の
程度を調節して行なうとよい。
度を下げるために、媒晶剤にMg5(14その他の無機
塩を共存させる場合、また、原料としての三水石膏に可
溶性無機塩が付着している場合、これらの無機塩が媒液
中に混入するようになるが、これらナトリウムイオン以
外の無機イオンは生成α−石膏の洗浄によって除去でき
るので、α−石膏に要求される物性に応じて上記洗浄の
程度を調節して行なうとよい。
以上述べたとおり、本発明によると、工業的に容易に合
成し得るスルホコハク酸塩を媒晶剤として用いることに
より、加圧水溶液法に従って三水石膏から良質なα−石
膏を有利に製造することができるようになる。
成し得るスルホコハク酸塩を媒晶剤として用いることに
より、加圧水溶液法に従って三水石膏から良質なα−石
膏を有利に製造することができるようになる。
、■の 1 およびその勺果
以下に実施例を示して本発明およびその効果を具体的に
説明する。
説明する。
実施例1
本例は、媒晶剤としてスルホコハク酸塩(本発明)と従
来公知のものく比較例)を種々の濃度で用いてα−石膏
を製造した場合について例示したものである。
来公知のものく比較例)を種々の濃度で用いてα−石膏
を製造した場合について例示したものである。
製造装置として、内容積2.51の攪拌機付オートクレ
ーブを用い、このオートクレーブは外熱式の電気ヒータ
ーにより内部温度を特定温度にコントロールできるよう
になっている。
ーブを用い、このオートクレーブは外熱式の電気ヒータ
ーにより内部温度を特定温度にコントロールできるよう
になっている。
上記オートクレーブに、水洗乾燥した嵩密度(重装、以
下同様) 1.43g/cJを有する排脱三水石膏37
5gと、各種の媒晶剤を表1に示す濃度の半水化媒液と
したもの1.5kgとをそれぞれ仕込み(スラリー濃度
20ffiffi%)、128℃±1℃の温度で1.5
時間加熱処理を行なった。
下同様) 1.43g/cJを有する排脱三水石膏37
5gと、各種の媒晶剤を表1に示す濃度の半水化媒液と
したもの1.5kgとをそれぞれ仕込み(スラリー濃度
20ffiffi%)、128℃±1℃の温度で1.5
時間加熱処理を行なった。
上記加熱処理後のスラリーを95℃で熱間濾過し、得ら
れた結晶固形分を95℃の熱水320gで洗滌した後、
直ちに100℃で乾燥した。
れた結晶固形分を95℃の熱水320gで洗滌した後、
直ちに100℃で乾燥した。
得られた結晶について結晶水の測定、示差熱分析および
X線回折を行なってα−石膏か否かを判定した。
X線回折を行なってα−石膏か否かを判定した。
その結果を、使用した媒晶剤の種類および1度(媒液)
と併わせで表1に示す。
と併わせで表1に示す。
表中の実験番号1〜5で得られた結晶はα−石膏と判定
された。
された。
表1にみられるとおり、媒液中の媒晶剤濃度が高くなる
に従って、α−石膏の嵩密度が大きくなり、したがって
、媒晶剤の媒晶効果が大きくなる。
に従って、α−石膏の嵩密度が大きくなり、したがって
、媒晶剤の媒晶効果が大きくなる。
また、同一の嵩密度のα−石膏を得るに必要な媒晶剤の
濃度を比較すると、本発明で用いるスルホコハク酸塩は
従来のコハク酸塩の約115で済むことからみて、スル
ホコハク酸塩の媒晶効果の優れていることがわかる。な
お、実験番号6および7で得られた結晶は脱水反応がそ
れほど進行しておらず、クエン酸塩を媒晶剤として用い
る場合には−そう高い温度での加熱処理が必要であると
言える。因に、前記特公昭57−25495号でも14
0−150℃を要すると記載している。
濃度を比較すると、本発明で用いるスルホコハク酸塩は
従来のコハク酸塩の約115で済むことからみて、スル
ホコハク酸塩の媒晶効果の優れていることがわかる。な
お、実験番号6および7で得られた結晶は脱水反応がそ
れほど進行しておらず、クエン酸塩を媒晶剤として用い
る場合には−そう高い温度での加熱処理が必要であると
言える。因に、前記特公昭57−25495号でも14
0−150℃を要すると記載している。
すなわち1、スルホコハク酸塩を媒晶剤として用いると
、クエン酸塩を用いる場合よりも低温でα−石膏を得る
ことができるので、生産コストの面でも有利である。
、クエン酸塩を用いる場合よりも低温でα−石膏を得る
ことができるので、生産コストの面でも有利である。
実施例2
本例は、媒晶剤としてのスルホコハク酸塩に無機塩を共
存させることにより反応温度を低下させ得ることの態様
及び反応時のpHの影響を例示したものである。なお、
比較としてコハク酸塩を同様にして用いた場合について
も併わせて示した。
存させることにより反応温度を低下させ得ることの態様
及び反応時のpHの影響を例示したものである。なお、
比較としてコハク酸塩を同様にして用いた場合について
も併わせて示した。
実施例1におけると同様の製造装置を用い、これに実施
例1で用いた同様な排塩石膏375gと下記の組成から
成る半水化媒液1.5kgを仕込み、反応温度を118
℃±1℃とする以外は実施例1に記載したと同様の手順
で反応を行なった。
例1で用いた同様な排塩石膏375gと下記の組成から
成る半水化媒液1.5kgを仕込み、反応温度を118
℃±1℃とする以外は実施例1に記載したと同様の手順
で反応を行なった。
半水化媒液の組成
スルホコハク酸三ナトリウムの濃度 61.7mmol
/kgMgSO吟 SOニーとして5
糎t%MgCl2Cl″″として1wt% なお、比較例では上記スルホコハク酸三ナトリウムに代
えて等モルのコハク酸二ナトリウムを用いた。
/kgMgSO吟 SOニーとして5
糎t%MgCl2Cl″″として1wt% なお、比較例では上記スルホコハク酸三ナトリウムに代
えて等モルのコハク酸二ナトリウムを用いた。
結果は表2に示すとおりであった。
表2にみられるとおり、実験番号IX〜13で得られた
結晶はすべてα−石膏であるが、媒液中に無機塩を共存
させることにより、実施例1に比べて反応温度を10°
C低下し得ることがわかる。
結晶はすべてα−石膏であるが、媒液中に無機塩を共存
させることにより、実施例1に比べて反応温度を10°
C低下し得ることがわかる。
また、スルホコハク酸塩を用いた場合には媒液のpl+
を低下させても(pHの調節はH2S O,+の添加に
より行なった)その媒晶効果にあまり影響がないが、一
方、コハク酸塩を用いた場合には上記pHの、低下に伴
ない媒晶効果を著しく減少する。
を低下させても(pHの調節はH2S O,+の添加に
より行なった)その媒晶効果にあまり影響がないが、一
方、コハク酸塩を用いた場合には上記pHの、低下に伴
ない媒晶効果を著しく減少する。
因に、有機カルボン酸系の媒晶剤を用いた場合には媒液
のpHが低下するにしたがって、その媒晶効果が減少す
ることは従来から知られている。
のpHが低下するにしたがって、その媒晶効果が減少す
ることは従来から知られている。
上述のように、媒晶剤としてスルホコハク酸塩を用いる
とpHの影響をほとんど受けることがないため、原料で
ある三水石膏中に混在することがある重金171類のα
−石膏への混入も防止できるので、高純度のα−石膏を
有利に取得できる。
とpHの影響をほとんど受けることがないため、原料で
ある三水石膏中に混在することがある重金171類のα
−石膏への混入も防止できるので、高純度のα−石膏を
有利に取得できる。
実施例3
本例は、媒晶剤としてスルホコハク酸すトリウムとスル
ホコハク酸マグネシウムをそれぞれ用いた場合、及び両
者の混合塩を用いた場合について、媒液中のNa″′濃
度とα−石膏へのNa+の共同沈澱による混入との関係
を示したものである。
ホコハク酸マグネシウムをそれぞれ用いた場合、及び両
者の混合塩を用いた場合について、媒液中のNa″′濃
度とα−石膏へのNa+の共同沈澱による混入との関係
を示したものである。
実施例Iにおけると同様の装置を用い、これに実施例1
で用いたと同様の排脱石膏1.5kgと下記組成の半水
化媒液1.Okgを仕込み、スラリー濃度60−1%に
したものを、130±1°Cの温度で20分間ならびに
125±1°Cの温度で40分間それぞれ反応させ、反
応後、1.3kgの熱水で洗藷することを除いては実施
例1に記載したと同様の手順で反応を行なった。
で用いたと同様の排脱石膏1.5kgと下記組成の半水
化媒液1.Okgを仕込み、スラリー濃度60−1%に
したものを、130±1°Cの温度で20分間ならびに
125±1°Cの温度で40分間それぞれ反応させ、反
応後、1.3kgの熱水で洗藷することを除いては実施
例1に記載したと同様の手順で反応を行なった。
半水化媒液の組成
スルホコハク酸ナトリウム又は
スルホコハク酸マグネシウム 31mmol/kg
もしくは両者の混合塩 Mg5o、Soニーとして2.5wt%MgCl2Cl
−として0.5すt% pH6〜6.5 結果は表3に示すとおりである。
もしくは両者の混合塩 Mg5o、Soニーとして2.5wt%MgCl2Cl
−として0.5すt% pH6〜6.5 結果は表3に示すとおりである。
表3に示すとおり、媒液中のNa十濃度が高くなるに伴
なって、α−石膏へのNa+の共同沈澱による混入量が
増加するので、α−石膏中のNa+含有量を低減させる
ことを要する場合には、スルホコハク酸をマグネシウム
塩のような形態で使用することにより媒液中のNa+濃
度を低下させる必要がある。
なって、α−石膏へのNa+の共同沈澱による混入量が
増加するので、α−石膏中のNa+含有量を低減させる
ことを要する場合には、スルホコハク酸をマグネシウム
塩のような形態で使用することにより媒液中のNa+濃
度を低下させる必要がある。
Claims (3)
- (1)二水石膏をスラリー状態で加熱して脱水すること
によりα型半水石膏に転化することから成る加圧水溶液
法によるα型半水石膏の製造方法において、媒晶剤とし
てスルホコハク酸塩を用いることを特徴とするα型半水
石膏の製造方法。 - (2)スルホコハク酸塩を、その濃度が1〜100mm
ol/kgの溶液として用いる特許請求の範囲第(1)
項記載の製造方法。 - (3)スルホコハク酸塩がスルホコハク酸マグネシウム
である特許請求の範囲第(1)項又は第(2)項記載の
製造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (2)
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KR19980049275A (ko) * | 1996-12-19 | 1998-09-15 | 김종진 | 마이크로 웨이브를 이용한 이수석고로부터 알파-형 반수석고의 제조방법 |
JPWO2013035563A1 (ja) * | 2011-09-08 | 2015-03-23 | 株式会社トクヤマ | 界面活性剤被覆半水石膏およびその製造方法 |
Families Citing this family (1)
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-
1985
- 1985-06-21 JP JP13540485A patent/JPS61295233A/ja active Granted
Cited By (2)
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KR19980049275A (ko) * | 1996-12-19 | 1998-09-15 | 김종진 | 마이크로 웨이브를 이용한 이수석고로부터 알파-형 반수석고의 제조방법 |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0262493B2 (ja) | 1990-12-25 |
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