JPS6128879Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は門の開閉が、門を構成する扉自体の
伸縮によつて行われる門扉に関するものであり、
さらに言えば閉時には扉体に設けた扉羽根、及び
遮蔽部によつて門の内側を遮蔽する門扉を提供す
るものである。従来の伸縮性のある所謂アコーデ
イオン式門扉は開放した際に格納場所を広くとら
ず、又、取り付け、取り扱いが簡単である等の長
所を持つているが、その反面門扉を構成するのが
パイブ材等であるため門の内側を遮蔽する機能が
なく、しかも骨組だけの門という印象を免がれず
外観上も好ましいものではなかつた。

この考案はこれらの点に鑑みてなされたもので
あり、レイジートングの如き伸縮腕を上下に軸着
連結し水片方向に伸縮自在とし、さらにこの上下
の伸縮腕間には遮蔽部を有する扉羽根を設けて遮
蔽効果を持たせた門扉にキヤスター等を取り付け
ると共に、当該門扉の一端には蝶つがいを取り付
け、他端には遮蔽調整孔を有する自由扉体を軸支
して前述遮蔽効果が調整できることをその特徴と
するものである。

以下、この考案の実施例を図について説明し、
この考案の詳細を明らかにする。

第１図，第２図は実施例に係る伸縮性門扉の要
部斜視図を示しており、上側棒状体１と上側取付
棒状体２を夫々中央部で回転自在に連結し、さら
に各々の端部を夫々他の上側取付棒状体２及び上
側棒状体１の端部と枢着して、これを複数個、同
時に連結してレイジートングの如き伸縮腕を上方
に構成し、さらにこれと同様な伸縮腕を下方に構
成してある。即ち、下側棒状体３と下側取付棒状
体４と夫々中央部で回転自在に連結し、これらを
複数個、各々の端部を他の下側棒状体３と下側取
付棒状体４との端部に枢着する如くして連結して
構成したものである。

以上２組の上方及び、下方の伸縮腕は、各上側
取付棒状体２及び各下側取付棒状体４の交叉する
中央支点５，５′間には支柱６、同様に各々の端
部支点７，７′間及び８，８′間には夫々縦桟９，
１０を配して、これらをビス、ピン止め等して上
下に軸着連結してある。かかる構成によつて所謂
アコーデイオン機能が持たされる。

１１は、上側取付棒状体２と下側取付棒状体４
との間に取り付けた扉門根であり、本実施例にお
いては扉羽根１１の上下端部を同一方向に折り曲
げて受け縁１１ａ，１１ｂとし、これを夫々上側
取付棒状体２と下側取付棒状体４とに固着するこ
とによつて取り付けてある。もちろんこの際、支
柱６、縦棧９，１０と、上下の伸縮腕を構成する
上側棒状体１、上側取付棒状体２及び、下側棒状
体３、下側取付棒状体４との回転自在性には妨げ
にならないよう取り付けてある。また図よりも明
らかな如く、扉羽根１１の幅は上側取付棒状体２
及び、下側取付棒状体４の長さよりも短いもので
ある。

扉羽根１１の左右の側縁部には、夫々反対方向
に扉羽根１１の面に対して20゜〜60゜の角度で折
曲加工することによつて構成した遮蔽部１１ｃ，
１１ｄが設けてあり、その幅は、第３図に示した
如き状態、即ち門扉の閉状態に於いて、遮蔽部１
１ｃの側縁部が、隣り合う他の扉羽根１１の遮蔽
部１１ｄの側縁部とほぼ一致するか、又は重合す
る程度の長さを有するものである。第３図に示し
たものは重合している。

以上の如くして構成した門扉の一端には門の支
柱等に取り付けるための蝶つがい１２が設けてあ
り、この蝶つがいを支点として門扉は360゜回転
できるようにしてある。

一方、他端には平板状の自由扉体１３が伸縮腕
端部の上下の中央支点５，５′間に軸支されてい
て、さらにこの自由扉体１３には、水平方向に適
宜数の遮蔽調整孔１４が穿つてある。

第４図に示したものは、下部にキヤスター１５
を有する支え枠１６であり、これを門扉の上下の
伸縮腕の任意の中央支点間に、取り付け金具１７
によつて軸止固定することにより、門扉の開閉を
スムーズにしたり、門扉の安全性を増すことがで
きるものである。なお図示したキヤスター１５に
代えて、適宜の車輪を取り付け、且つ地面にレー
ル等を敷設すれば尚一層のスムーズさが得られる
のはもちろんである。また本実施例は、前述の如
く、支え枠１６を介してキヤスター１５を門扉に
取り付ける格好となつたが、もちろん直接下側棒
状体３、下側取付棒状体４に取り付けてもよい。

而して上記実施例よりも明らかな如く、この考
案に係る伸縮性門扉は第３図に示すように扉羽根
１１及び、遮蔽部１１ｃ，１１ｄによつて充分な
遮蔽効果が得られる。しかも一端にある自由扉体
１３に設けた複数の遮蔽調整孔１４によつてその
遮蔽効果も自在に調整できるものである。

即ち、自由扉体１３の側にある適宜の門柱、壁
体に遮蔽調整孔１４に適合する突起等を設けてや
れば、好みの位置の遮蔽調整孔１４に当該突起を
挿入するすることによつて門扉の閉時の伸縮度を
変えることができ、それに応じて、正面からみた
扉羽根１１及び、遮蔽部１１ｃ，１１ｄの角度が
変わり、遮蔽状態が変化できるのである。もちろ
んこれに従つて、自ずと通気性も変化できるもの
である。また遮蔽調節孔１４は、適宜の錠穴とし
て活用することができ、便利である。しかも門扉
の一端に設けた蝶つがい１２によつて、門の開時
に門扉を収縮した際にこれを収納する格納場所の
選択の自由度も大きく、開閉の際もキヤスター等
によつてこれをスムーズに行うことができる。

扉羽根１１自体に適宜の装飾を施すこともでき
るので、骨組だけの門というイメージを持つ従来
の所謂アコーデイオン式の門扉と比較して外観上
も好ましい。なお上記実施例においては扉羽根１
１は平板状のものを用いたが、これに代えて適宜
の通気孔を穿つたもの、溝、リブ等を設けた扉羽
根を用いれば、夫々通気性、扉羽根自体の強度を
向上した門扉にすることができる。

その他この考案に係る伸縮性門扉は、上から門
扉を吊る棧等を要せず取り付けることができるた
め、取り付けが極めて簡単であり、しかもその取
り扱いが容易である等の実用的効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

各図は、いずれも実施例であつて、第１図，第
２図は夫々要部斜視図、第３図は平面説明図、第
４図は要部斜視図である。 なお図中、１……上側棒状体、２……上側取付
棒状体、３……下側棒状体、４……下側取付棒状
体、６……支柱、９，１０……縦棧、１１……扉
羽根、１１ａ，１１ｂ……受け縁、１１ｃ，１１
ｄ……遮蔽部、１２……蝶つがい、１３……自由
扉体、１４……遮蔽調整孔、１５……キヤスター
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上側棒状体１と上側取付棒状体２、及び下側棒
   状体３と下側取付棒状体４を夫々中央で回転自在
   に連結したものを複数個、各端部で枢着してなる
   ２組の伸縮腕を、支柱６及び、縦桟９，１０、を
   介して上下に軸着連結し、上側取付棒状体２と、
   下側取付棒状体４との間に、その上下端部に形成
   した受け縁１１ａ，１１ｂを夫々上側取付棒状体
   ２、下側取付棒状体４に、上側取付棒状体２より
   短い巾を有する扉羽根１１を取付け、当該扉羽根
   １１の左右側縁部には各々遮蔽部１１ｃ，１１ｄ
   を設けて門扉を構成すると共に、この門扉の閉状
   態の時に正面からみて、遮蔽部１１ｃ，１１ｄの
   側端部が、隣合う他の扉羽根１１の遮蔽部１１
   ｄ，１１ｃの側端部とほぼ一致するか、又は重合
   する如くし、さらに門扉の適宜個所にキヤスター
   等を取り付け、さらに該門扉の一端には蝶つがい
   １２を取り付け、他端には自由扉体１３を軸支
   し、自由扉体１３の適宜個所には門扉の係止に供
   する遮蔽調整孔１４を巾方向に複数個設けたこと
   を特徴とする伸縮性門扉。