JPS61282406A - ピツチ繊維の紡糸ノズル及び二重構造炭素繊維 - Google Patents

ピツチ繊維の紡糸ノズル及び二重構造炭素繊維

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JPS61282406A
JPS61282406A JP11821685A JP11821685A JPS61282406A JP S61282406 A JPS61282406 A JP S61282406A JP 11821685 A JP11821685 A JP 11821685A JP 11821685 A JP11821685 A JP 11821685A JP S61282406 A JPS61282406 A JP S61282406A
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pitch
nozzle
carbon
random
core
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Hiroaki Shono
庄野 弘晃
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Nitto Boseki Co Ltd
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Nitto Boseki Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はピッチ系炭素繊維の製造に係わり、特に新規な
断面構造を備えた二重構造炭素繊維の前駆体であるピッ
チ繊維を溶融ピッチから紡糸するための紡糸ノズル及び
その二重構造炭素繊維に関する。
(従来の技術) 従来、一般的に、炭素繊維の前駆体であるビツチ繊維を
溶融ピッチから紡糸するための紡糸ノズルは、ノズル孔
が、円形、異形に係らず、縦断面でみて平行なストレー
ト状若しくは流入側が拡がったストレート状をしたもの
が用いられている。
一方ピッチ系炭素繊維の原料としては、石炭または石油
系のメソフェースピッチ、ブリメソフェースピッチ、ま
たは等方性ピッチがあり、これらピッチを溶融して紡糸
ノズルでピッチ繊維へと紡糸した後、このピッチ繊維を
不融化、炭化等の焼成工程に通して炭素繊維にするが、
特にメソフェースピッチまたはブリメソフェースピッチ
を原料とした場合、従来の紡糸方法によれば、炭素繊維
の断面はその履歴により、断面全体につき炭素の配列が
放射状をなすラジアル構造、断面全体につき同心円状を
なすオニオン構造及び断面全体につきその中間の状態を
なすランダム構造を示す。ラジアル構造はクラックを生
じ易く、オニオン構造は繊維の中にボイドを含み易く、
ランダム構造が最も欠陥が少なく高強度、高弾性用のl
etとして望ましいと考えられている。
一般的に、上記繊維の断面構造は、紡糸ノズルでの温度
が高くピッチの粘性が低い時にはオニオン構造、温度が
低く粘性が高い時にはラジアル構造、その中間域ではラ
ンダム構造を示すと考えられている。そこで従来の繊維
断面の構造を制御する一つの方法として、紡糸時の紡糸
温度を制御しピッチの粘性を変えることが行なわれてい
た。
また同様に繊維断面の構造を制御する他の方法としては
、特開昭59−163424号公報に異形断面のノズル
孔を備えた紡糸ノズルを用いることが提案されており、
特開昭59−168115号公報では、ノズル面にピッ
チを付着させ、溜りを形成させたり、前記技術同様に異
形断面のノズル孔を用いることが提案されている。
(発明が解決しようとする問題点) まず、ノズル孔の縦断面形状を平行なストレート状若し
くは流入側が拡がったストレート状とした従来の紡糸ノ
ズルにおいては、ノズル板に多数のノズル孔をあけ多孔
ノズルとした場合には紡糸時の切断が頻繁に起り、満足
な紡糸を遂行できないでいた。
このような紡糸時の切断の原因は溶融ピッチに含まれる
ピッチ成分の不均一分散、異物の混入、ノズル下の雰囲
気の乱れ、溶融ピッチ中に含まれる泡などの存在による
ものと考えられる。特に小さな泡は、いったん出来ると
消すことが難しく、最も解決法のみつからない切断原因
であった。これは、原料としての固形ピッチがもともと
泡を含んでいるうえ、溶融時の加熱による変質によって
も、泡を発生するためと考えられる。
またメソフェースピッチまたはブリメソフェースピッチ
を原料として炭素1[を作る場合、ピッチ繊維紡糸時の
温度を制御し粘性を変えることによって繊維断面の構造
を制御していた従来の方法では、ノズル板にやはり多数
のノズル孔をあけ多孔ノズルとした場合には、紡糸温度
を一定以上高くすると、互いの輻射熱及び溶融ピッチの
持ち込み熱により、ノズル吐出直後のピッチが暖められ
、1本の繊維の中に隣接し合った複数のオニオン構造を
有する断面ができてしまう。このような複数のオニオン
構造は、第5図に示すように、繊維にクラックを生じ易
くその品質をおとすものである。
また繊維断面の構造を制御するため、特開昭59−16
3424号公報及び特開昭59−16811号公報に提
案されているように、異形断面のノズル孔を用いた従来
の紡糸ノズルでは、ノズル孔の製作が複雑で高価となり
、特開昭59−168115号公報に提案されているよ
うに、ノズル面にピッチを付着させ溜りを形成させる方
法では、このような溜りを形成させるためノズル孔間の
距離を小さくできず、密接配列ができない上に、溜りが
拡大して隣接する溜りと合流し、切断を起し易くなり、
いずれの場合も多孔ノズルには不向きであった。
本発明は従来技術の上記のような問題点に鑑みなされた
ものである。
即ち本発明の一目的は、多孔ノズルとした場合でも、紡
糸時の切断を減少させることができるピッチ繊維の紡糸
ノズルを提供することである。
本発明の他の目的は、特にメソフェースピッチまたはブ
リメソフェースピッチを原料として炭素繊維を作る場合
に、多孔ノズルとしだ場“合でも、製作のし易い安価な
構造であり、かつ炭素繊維の断面構造を極めて好ましい
形に制御することができ、従って高品質の炭素繊維を得
ることのできるピッチ繊維の紡糸ノズルを提供すること
である。
本発明のさらに他の目的は、繊維断面構造が、従来のラ
ジアル構造でもない、オニオン構造でもない、ランダム
構造でもない特別な二重構造を備え、品質の優れたかつ
利用価値の高い新規な炭素繊維を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するための本願第1の発明を、実施例に
対応する図面を参照して説明すると、ピッチ繊維の紡糸
ノズル2は、多数のノズル孔6が形成されているノズル
板4を有し、前記ノズル孔6の各々が、溶融ピッチの流
入側部分6aの孔径よりも流出側部分6bの孔径の方が
大きい二段径構造をしている。前記ノズル孔6の流入側
部分6aに対する流出側部分6bの孔径比d2/d1は
、1.2〜8.0の範囲にあり、長さ比12/11は0
.3〜3.0の範囲にある。
上記目的を達成するための本願第2の発明は、炭素の配
列が相互に異なるスキンH14aとコア部14bとを有
し、スキン層14aが、炭素の配列が比較的細かいラン
ダム模様をなしたランダムスキン層となっている二重構
造炭素繊114にある。この炭素繊維のコア部は、炭素
の配列がランダム模様をなしかつランダムスキン層14
aの炭素配列の方がそれよりもランダム模様が細かいラ
ンダムコア16bとなっているか、炭素の配列がオニオ
ン模様をなしたオニオンコア18bとなっているか、炭
素の配列がオニオン模様をなしかつ中心が中空20cに
なった中空オニオンコア20bとなっているかのいずれ
かである。
(実施例) 以下本発明の紡糸ノズルの一実施例を図面を参照して説
明する。
第1図において本発明のピッチ繊維の紡糸ノズルは符号
2で示され、紡糸ノズル2は、ステンレス鋼または真ち
ゅうなどの適当な金属材料で作られだ円形のノズル板4
を有し、ノズル板4には多数の丸孔形状のノズル孔6が
あけられている。ノズル板4の周囲には直立側壁8が形
成され、図示しない溶融ピッチ紡糸タンクの底壁開口に
装着できるようになっている。ノズル板4の相対する側
部にはノズル板4に電流を流して通電発熱させるための
1対の電極板10a、10bが設けられている。なおノ
ズル板4の形状は円形に限定されず、例えば矩形であっ
てもよいし、また電極板10a。
10bを設けずに、外部ヒータによってノズル板4を加
熱するようにしてもよいし、または特別な加熱手段を用
いずに、溶融ピッチの持込み熱のみによって加熱するよ
うにしてもよい。
ノズル孔6は各々、第1図に示すように、溶融ピッチが
流入する側の孔径がd で長さが11の小径の部分6a
と、溶融ピッチが流出する側の孔径がd2で長さが1□
の大径の部分6bとの三部分に分けられており、これに
より溶融ピッチの流入側部分6aの孔径d1より流出側
部分6bの孔径d2の方が大きい二段径構造にされてい
る。このノズル孔6の流入側部分6aに対する流出側部
分6bの孔径比d2/d1は1.2〜8.0の範囲にあ
り、長さ比12/f11は0.3〜3.0の範囲にある
。この二段径構造は、流入側部分6a及び流出側部分6
b共に丸孔形状のストレート孔でよいので、製作は比較
的容易である。
本発明の紡糸ノズル2によりピッチIl帷を紡糸する場
合、石炭または石油系のメソフェースピッチ、ブリメソ
フェースピッチ、または等方性ピッチが原料として用い
られる。これらのピッチは図示しない溶融ピッチ紡糸タ
ンク内で250℃ないし400℃の温度に溶融され、押
出し機もしくは窒素ガスにより0.2h/J以上の内圧
をかけて溶融ピッチ紡糸タンクの底壁開口に装置された
本発明の紡糸ノズル2から押し出してピッチを吐出し、
さらにこれが507FL/分ないし10007FLZ分
の速度で引張られ、ピッチ繊維となる。この紡糸ノズル
2のノズル孔などの寸法、ピッチの粘度及び押出し圧力
により吐出量が制御される。紡糸されたピッチ!l帷は
その後、通常の如く、酸化雰囲気でゆっくりと350℃
ないし380℃まで不融化熱処理をされ、次に不活性ガ
ス雰囲気中で800℃ないし1500℃まで加熱し炭化
し、さらに必要なら2000℃ないし3000℃まで昇
温し黒鉛化し、炭素繊維とされる。
本発明の上記紡糸ノズル2において、溶融ピッチは、図
示しないピッチ溶融紡糸炉の底壁開口を通して紡糸ノズ
ル2のノズル板4に到達し、ノズル孔6の流入側部分4
aにその設計に合った流量で流入する。次いでこのピッ
チは、より広くなった流路を形成する流出側部分6bに
流れ込み、その流速を急激に減少させながらノズル孔6
外へ噴出し、安定な溶融コーン12を形成しながらピッ
チ繊維に紡糸される。
後述する実験例から明らかなように、上記紡糸ノズル2
を用いてピッチ繊維を紡糸した場合、紡糸時の切断が減
少した。・その理由は以下によるものと推測される。吐
出量を制御するノズル孔6の流入側部分6aにもし泡を
含んだピッチが流入すると、その泡はその中で細化され
て流出側部分6bに入り、この時孔径がより大きな流出
側部分6bにおいては中心部のピッチが冷却のより早い
周辺部のピッチに対して相対的に温度が高く低粘性とな
るので、泡は低粘性の中心部に位置ずけられる傾向を有
し、ノズル孔外に出る時には泡は拡大した溶融コーン1
2の表面に接することなくその中央部に含まれる形で紡
糸が実施されることになる。このようにノズル孔6が二
段径構造になっていると、泡が紡糸されたピッチの表面
に接する確率が減少するため紡糸時の切断は少なくなる
ものと考えられる。
また上記紡糸ノズル2を用いてメソフェースピッチまた
はブリメソフェースピッチからピッチ繊維を紡糸すると
、そのピッチ繊維を後処理して作った炭素繊維14の断
面構造は、第3図に示すように、炭素の配列が外表面に
位置するスキン層14aと、中心に位置するコア部14
bとでは異なり、スキン層14aが、炭素の配列が比較
的細かいランダム模様をなしたランダムスキン層となつ
た二重構造を示していた。
このようなランダムスキン層は、繊維の表面を保護する
作用をし、クラックの生じない、高強度で高弾性の炭素
[1雑を作るのに極めて好ましいことが判明した。
炭素繊l112が外表面に細かいランダム模様のランダ
ムスキン層14aを備えた二重構造となるのは、以下の
理由によるものと推測される。ノズル孔6の流入側部分
6aにその設計に合った流量で流入した溶融ピッチは、
より広くなった流路を形成する流出側部分6bに流れ込
む時に、急激に流速が減少し、局部的な乱流が生じ、メ
ソフェースピッチまたはブリメソフェースピッチにおい
ては、その乱流により攪拌されながらノズル孔6外へ噴
出し、安定な溶融コーン12を形成するが、拡大した溶
融コーン12の外表面部分では中央部よりも冷却が早い
ので、乱流による攪拌状態がコーン外表面部分で凍結さ
れる。そのため繊維断面の外表面に炭素の配列がランダ
ム状になった層即ちランダムスキン層14aが形成され
る。この層のランダム構造は上記乱流による攪拌のため
炭素の配列が比較的細かいランダム模様となる。
実験の結果、上記切断減少効果及びランダムスキン層化
の効果を得るためには、前述した如くノズル孔6の流入
側部分6aに対する流出側部分6bの孔径比d2/d1
が、1.2〜8.0の範囲にあることが必要であること
が判明した。孔径比d2/d1が1.2よりも小さい時
には、泡を中心部に位置ずける作用が小さいと考えられ
ることより、切断減少効果が明らかでなく、また繊維断
面構造も十分なランダムスキン構造を示さないことから
乱流の発生が十分でないものと考えられる。孔径比d 
 /d、が8.0より大きい時には、溶融コーンの基部
が拡がりすぎて、不安定になり再び切断を起し易くなり
、また後述する如く、コア部14bの中心にできる中空
が大きくなりすぎ、繊維が炭化焼成工程での熱応力に抵
抗できず割れてしまうので好ましくない。
一方ノズル孔6の流入側部分6aに対する流出側部分6
bの長さ比12/11についても、前述した如く0.3
〜3.0の範囲にあることが必要であることが判明した
。長さ比1  /11が0.3より小さいと泡の中心位
置すけ作用が小さくかつ不安定となると考えられること
より、切断減少効果は少なく、長さ比1 /11が3.
0より大きいと一旦生じた乱流が消滅してしまうと考え
られることより、十分なランダムスキン層ができず、再
び通常のラジアル構造やオニオン構造になってしまう。
また上記ランダムスキンlW14aを有する二重構造炭
素m維14のコア部14bの断面構造は、ノズル孔6の
流入側部分6aに対する流出側部分6bの孔径比d2/
d1 (以下これをRとする)の範囲を変化させること
により制御できることが判明した。
R=1.2〜2.5の範囲にある時には、第4図に)に
示すように、コア部16bも炭素の配列がランダム状と
なりかつそのランダム模様がスキン層16aと異なりそ
れよりも大きいランダムスキン/ランダムコア構造の炭
素繊l116となる。
R=2.5〜3.5の範囲にある時には、第4図(ハ)
に示すように、コア部18bは単一のオニオン状となる
ランダムスキン/オニオンコア構造の炭素繊維18が得
られる。
R=3.5〜8,0の範囲にある時には、コア部20b
は中心が中空20Gになったオニオン状をしたランダム
スキン/中空オニオンコア構造の炭素繊維2oが得られ
る。
上記のようにRを変化させることによりコア部の構造が
変化する理由は次のようであると考えられる。Rが大き
い場合は、紡糸時溶融コーンの直径も大きくなるので溶
融コーンのコア部での温度が下がりにクク、その部分に
対応する炭素繊維のコア部はオニオン構造となる。Rが
小さい場合は、溶融コーンの直径も小さいの、でそのコ
ア部は比較的早く冷却され、ラジアル構造となる。しか
しこのコア部の冷却は周辺部よりは強くないので上述し
た乱流による攪拌状態が凍結されることはなく、スキン
層での細かいランダム模様とは異なり大きなランダム模
様を示す。Rが大きい場合でもそれが3.5以上になる
と孔径の変化にピッチの充満が追いつかず、中央が中空
となったオニオン構造となる。前述したようにRが8.
0より大きくなると、中空が大きくなりすぎて、繊維が
炭化焼成工程での熱応力に抵抗できず割れてしまうので
好ましくない。
このようにRを1.2〜8.0の範囲内で変え・ること
により、ランダム模様の細かいランダムスキン層16a
、18a、20aを表面部に形成しながら、コア部16
b、18b、20b(7)構造をラジアル、オニオン、
中空オニオンとした三種類の炭素繊維16.18.20
を得ることができる。
この場合、強度性能や弾性率上の利点を求める場合には
、Rを3.5以下とし、ランダムスキン/ランダムコア
若しくはランダムスキン/オニオンコアの二重構造を持
つ炭素繊ii6.isとするのが好ましい。繊維の中空
をうまく利用して、例えばフィルターとしての選択性や
吸着特性を持たせるためには、Rを3.5〜8.0とし
ランダムスキン/中空オニオンの二重構造を持つ炭素繊
維20とするのがこのましい。このように高弾性及び高
強度の特性を基調とした利用価値の高い二重構造炭素繊
維を得ることができる。
以下に、上述したノズル孔6の流入側部分6aに対する
流出側部分6bの孔径比d2/d1と長さ比122/1
1の数値範囲に関する根拠を説明するために、上記実施
例の紡糸ノズル2について行なった実験結果を示す。こ
の実験結果より、孔径比が1.2〜8.0、長さ比が0
.3〜3.0の範囲にある本発明のNα1〜9の実験例
が、切断頻度も0.6〜3.2回/h’rと少なく、繊
維断面構造もランダムスキン層を備えた二重構造となっ
ていることが分かる。またこれら本発明の実験例のうち
孔径比が1.2〜2.5の範囲にあるNα1.3.5に
おいてはランダムスキン/ランダムコアの二重構造を示
し、2.5〜3.5の範囲にある1lk16.7におい
てはランダムスキン/オニオンコアの二重構造を示し、
3.5〜8.0の範囲にあるNα2.4.8.9におい
てはランダムスキン/中空オニオンコアの二重構造を示
すことが分かる。
(実験例) 石炭等のピッチをテトラリン溶媒中で水添し、ろ逸機、
5 Torr下、260℃で蒸留して得た残査を窒素ガ
ス中450℃で熱処理してキノリンネ溶分33%、ベン
ゼン不溶分92%の紡糸用プリカーサ−ピッチを得、こ
れを紡糸して次のような結果を得た。
(発明の効果) 以上明らかなように本発明によれば、紡糸ノズルのノズ
ル孔を流入側部分よりも流出側部分の方が孔径の大きい
二段径構造とし、ノズル孔の流入側部分に対する流出側
部分の孔径比を1.2〜8.0の範囲とし、長さ比をO
83〜3.0の範囲としたので、構造が簡単で製作が容
易であるにも係らず、多孔ノズルとした場合でも紡糸時
の切断が減少し、かつメソフェースピッチまたはブリメ
ソフェースピッチを原料とした場合には、得られた溶融
ピッチを後処理した作った炭素繊維の断面構造は、表面
部に比較的ランダム模様の細かいランダムスキン層が形
成された二重構造となり、このランダムスキン層が繊維
の表面を保護するので、クラックの生じにくい高品質の
炭素繊維を得ることができ、さらにノズル孔二段構造の
孔径比を変えることにより炭素繊維のコア部の構造を制
御することができ、それにより高強度で高弾性の特性を
基調とした利用価値の高い二重構造炭素繊維を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による紡糸ノズルの一部分の
断面図であり、第2図は第1図に示した紡糸ノズルの全
体を示す斜視図であり、第3図は第1図に示す紡糸ノズ
ルにより紡糸されたピッチ繊維から作った本発明の二重
構造炭素繊維の断面構造を示す断面図、第4図■、(ハ
)、(Qは第1図に示す紡糸ノズルにおける二段径構造
ノズル孔の孔径比を変えた場合に得られる本発明の二重
構造炭素繊維の断面構造を示す、第3図と同様な断面図
、第5図は従来の紡糸ノズルで紡糸した溶融ピッチから
作った炭素繊維の断面構造を示す断面図である。 図中、符号2・・・紡糸ノズル 4・・・ノズル板 6・・・ノズル孔 6a・・・流入側部分 dl・・・流入側部分の孔径 11・・・流入側部分の長さ 6b・・・流出側部分 d2・・・流出側部分の孔径 12・・・流出側部分の長さ 14.16.18.20・・・炭素繊維14a、  1
6a、  18a、  20a・・・ランダムスキン層 14b・・・コア部 16b・・・ランダムコア 18b・・・オニオンコア 20b・・・中空オニオンコア 20c・・・中空

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)多数のノズル孔が形成されているノズル板を有し
    、前記ノズル孔の各々が、溶融ピッチの流入側部分の孔
    径よりも流出側部分の孔径の方が大きい二段径構造をし
    ており、前記ノズル孔の流入側部分に対する流出側部分
    の孔径比d_2/d_1が1.2〜8.0の範囲にあり
    、前記ノズル孔の流入側部分に対する流出側部分の長さ
    比l_2/l_1が0.3〜3.0の範囲にあることを
    特徴とする二重構造炭素繊維の前駆体であるピッチ繊維
    の紡糸ノズル。
  2. (2)炭素の配列が相互に異なるスキン層とコア部とを
    有し、前記スキン層が、炭素の配列が比較的細かいラン
    ダム模様をなしたランダムスキン層であることを特徴と
    する二重構造炭素繊維。
  3. (3)前記コア部が、炭素の配列がランダム模様をなし
    たランダムコアとなつており、前記ランダムスキン層の
    炭素配列のランダム模様は該ランダムコアの炭素配列の
    ランダム模様より細かくなつている特許請求の範囲第2
    項記載の二重構造炭素繊維。
  4. (4)前記コア部が、炭素の配列がオニオン模様をなし
    たオニオンコアとなつている特許請求の範囲第2項記載
    の二重構造炭素繊維。
  5. (5)前記コア部が、炭素の配列がオニオン模様をなし
    かつ中心が中空になつた中空オニオンコアとなつている
    特許請求の範囲第2項記載の二重構造炭素繊維。
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