JP2002128538A - ガラス繊維用ブッシング - Google Patents

ガラス繊維用ブッシング

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JP2002128538A
JP2002128538A JP2000318053A JP2000318053A JP2002128538A JP 2002128538 A JP2002128538 A JP 2002128538A JP 2000318053 A JP2000318053 A JP 2000318053A JP 2000318053 A JP2000318053 A JP 2000318053A JP 2002128538 A JP2002128538 A JP 2002128538A
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bushing
diameter
nozzle
filament
glass
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JP2000318053A
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Kazuhiko Igarashi
和彦 五十嵐
Kenji Shishido
健二 宍戸
Yasuyuki Hoshi
保之 星
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Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/08Bushings, e.g. construction, bushing reinforcement means; Spinnerettes; Nozzles; Nozzle plates
    • C03B37/083Nozzles; Bushing nozzle plates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き出された各フィラメントの径を均一にす
ることができるガラス繊維用ブッシングを提供するこ
と。 【解決手段】 溶融ガラスを引き出すための複数個の引
出孔22aを底面20bに有するガラス繊維用ブッシン
グ20において、引出孔22aの径は、底面20bの中
央部(破線A)から周辺部(破線D)に向かって徐々に
大きくされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維を紡糸
するためのガラス繊維用ブッシングに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維を紡糸するにあたっては、一
般的に、図6及び図7に示すようなブッシング120が
底部に装着された溶融炉100が用いられる。ブッシン
グ120には、内径の等しい多数の引出孔を有するノズ
ル122が突設されている。そして、ブッシング120
の下方に位置する回転ドラム(図示省略)を高速回転さ
せることにより、ノズル122の引出孔から溶出する溶
融ガラスを引き出し、回転ドラム上に巻き取ることで、
ガラス繊維を得る。
【0003】通常、ノズル122から流出する溶融ガラ
スの冷却を促進するために、各ブッシング120の下方
には、ノズル122に近接し、プレート状の冷却フィン
130が設けられている。各冷却フィン130は断面角
状のベース部材135に接続されており、ベース部材1
35内には冷却水通路137が形成されている。そし
て、冷却水通路137を流れる冷却水によって冷却フィ
ン130が冷却され、さらに、冷却フィン130によっ
て各ノズル122から流出する溶融ガラスコーンを冷却
固化させてフィラメントFとすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ブッシングには、次のような問題があった。すなわち、
実際に溶融ガラスをブッシング120のノズル122か
ら高速で引き出すと、引き出されたフィラメントFの周
囲の空気が随伴流としてフィラメントFの引き出し方向
に沿って流れる。この際、各ノズル122の近傍から流
出した随伴流の量に相当する空気が、冷却風Cとしてブ
ッシング120の周囲から中央に向かって流入する。こ
の冷却風Cは、ノズル122やガラスコーン等が流れの
障壁となって、ブッシング120の外周部から中央部に
向かってその風量が徐々に小さくなる傾向にある。ま
た、冷却風Cはブッシング120の中央部分に向かう過
程で溶融ガラスに熱を奪われるため、冷却風Cの温度は
ブッシング120の外周部から内周部に進むに連れて高
くなる。
【0005】これらの現象により、ブッシング120の
比較的中央側のノズル122から引き出された溶融ガラ
スの冷却効果は低く、比較的周辺側のノズル122から
引き出された溶融ガラスの冷却効果が高くなるため、形
成されたフィラメントFの径は、ブッシング120の外
周部では設定値に対して細くなり、内周部に向かうに連
れて設定値に対して徐々に太くなっていた。すなわち、
フィラメント径に大きなバラツキがあったのである。
【0006】また、このようにブッシング120の比較
的外周部でフィラメントFの径が小さくなると、次のよ
うな問題がさらに引き起こされる。すなわち、溶融ガラ
スをノズル122から引き出すに際して、ガラス溶融過
程で発生する失透、レンガ屑、ガラス原料に含まれる重
金属等がフィラメントFに混入することがあるが、これ
らの欠陥はフィラメントFを切断する要因となるもので
ある。そして、このような欠陥は、一般的にブッシング
120の内周部よりも外周部に発生する頻度が高い。従
って、欠陥が混入し易い外周部において上述のようにフ
ィラメントFの径が小さくなると、フィラメントFが切
断される可能性が増大してしまう。
【0007】尚、このようにブッシング120の外周部
でフィラメントFが切断されることを防止するための技
術として、特公昭54−39499号公報に開示された
ブッシングが知られている。ところが、同公報記載のブ
ッシングは、最外周に位置するオリフィスから紡出され
たフィラメントが切断されることのみを目的としてお
り、この目的を達成するために、最外周のオリフィス径
を内側のオリフィス径よりも大きくしている。このた
め、かかる構成では、ブッシング120の外周部から内
周部に向かうに連れてフィラメント径が上述のように太
くなるという問題は回避することができない。すなわ
ち、単に最外周のオリフィス径を大きくしただけでは、
最外周から僅かでも内側の領域ではフィラメント径は設
定値よりも細くなってしまい、フィラメント径の均一
化、及び、フィラメントFの切断対策としては不十分で
あった。
【0008】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、引き出された各フィラメントの径を均
一にすることができるガラス繊維用ブッシングを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、溶融ガラスを引き出すための複数個の引
出孔を底面に有するガラス繊維用ブッシングにおいて、
引出孔の径は、底面の中央部から周辺部に向かって徐々
に大きくされていることを特徴とする。
【0010】引出孔から溶融ガラスを引き出すと、ブッ
シングの底面近傍に冷却風が流入する。この冷却風の冷
却効果は、ブッシングの外周部から内周部にかけて減少
するが、本発明に係るガラス繊維用ブッシングによれ
ば、引出孔の径がブッシング底面の中央部から周辺部に
向かって徐々に大きくされているため、各引出孔から引
き出された溶融ガラスを冷却固化してなるフィラメント
の径は均一となる。
【0011】また、本発明のガラス繊維用ブッシングに
おいて、引出孔の径は、底面の中央部から周辺部に向か
って段階的に大きくされ、各段階に含まれる複数個の前
記引出孔の径は、各段階において等しいことが好まし
い。
【0012】このような構成を採用した場合、ブッシン
グの底面全体としてみれば、引出孔の径が周辺部に向か
って徐々に段階的に大きくされているため、上記のよう
に各引出孔から引き出されたフィラメントの径は均一と
なる。しかも、各段階に含まれる引出孔は径が等しいた
め、ブッシングの製造が容易となる。
【0013】この場合、径の等しい引出孔を有する段階
の数は、3以上15以下であることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るガラス繊維用ブッシングの好適な実施形態につ
いて詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用い
るものとし、重複する説明は省略する。
【0015】[第1実施形態]図1〜図3を参照して、
本発明に係るガラス繊維用ブッシングの第1実施形態を
説明する。まず、図3を参照して、ガラス繊維製造シス
テム1全体の概略構成について説明する。ガラス繊維製
造システム1には、底面にガラス繊維用ブッシング20
が装着されると共に溶融ガラスが滞留した溶融炉10
と、ブッシング20の下方に位置する集束剤塗布ローラ
50と、集束ローラ60と、回転ドラム70と、が備え
られている。そして、回転ドラム70を回転駆動させる
と、ブッシング20のノズルから溶融ガラスが引き出さ
れる。引き出された溶融ガラスは、冷却されてガラスフ
ィラメントFとなった後、集束剤塗布ローラ50によっ
て集束剤が塗布される。さらに、集束剤が塗布されたフ
ィラメントは、集束ローラ60によって集束されてスト
ランドとなり、ガラス長繊維を得ることができる。その
後、ストランドは回転ドラム70によって巻き取られ、
いわゆるケーキとなる。
【0016】次に、図1及び図2を参照して、本実施形
態のガラス繊維用ブッシング20について詳説する。図
1は、ブッシング20が底面に装着された溶融炉10を
示す縦断面図であり、図2は、ブッシング20の底面図
である。
【0017】ブッシング20の底面20bには、多数の
ノズル22が突設されている。ノズル22の個数は、5
0〜8000個程度が好ましく、さらには400〜80
00個が好適である。ノズル22の長さは、1〜10m
mにすることが好ましく、さらには3〜5mm程度にす
ることが好適である。また、各ノズル22の肉厚は、全
て等しくされている。溶融ガラスがノズル孔から引き出
されるに際して、ノズルの肉厚が極端に薄いと溶融ガラ
スの発熱が十分になされずフィラメント径が設定値より
も太くなり、一方、ノズルの肉厚が極端に厚いと切断時
のガラス濡れの影響で作業性が悪化するおそれがある。
しかし、本実施形態のように、ノズル22の肉厚を全て
等しくすることで、このような問題を回避することがで
きる。尚、ノズル22の肉厚は、0.1〜0.5mmにす
ることが好ましい。
【0018】また、図2に明示されているように、ブッ
シング20に設けられたノズル22の引出孔22aの径
は、底面20bの中央部から周辺部に向かって徐々に大
きくされている。すなわち、破線A上のノズル22、破
線B上のノズル22、破線C上のノズル22、破線D上
のノズル22の順に、引出孔22aの径が徐々に大きく
されている。尚、破線A上のノズル22の引出孔22a
の径に対して、破線D上のノズル22の引出孔22aの
径は、1.05倍〜1.30倍となっている。
【0019】また、ノズル22の列の間には、ノズル2
2から流出する溶融ガラスの冷却を促進するために、ノ
ズル22に近接してプレート状の冷却フィン30が設け
られている。各冷却フィン30は断面角状のベース部材
35に接続されており、ベース部材35内には冷却フィ
ン30を冷却するための冷却水が流れる冷却水通路37
が挿通されている。冷却フィン30は、縦又は横方向に
並列しているノズル22に対して、並列するノズル22
とそれに隣接して並列するノズル22の間全てに設けた
り(一列型フィン)、或いは、1列おきに設けたり(二
列型フィン)することもでき、特に制限無く配置するこ
とができる。図2は、1列フィンの場合を示している。
尚、冷却フィン30は、必ずしも設ける必要はない。
【0020】このような構成のもと、上記の回転ドラム
70を回転駆動させると、溶融炉10内の溶融ガラスが
ブッシング20に形成された各ノズル22の引出孔22
aから引き出される。引き出された溶融ガラスは、各ノ
ズル22の出口付近で三角錐状のガラスコーンとなり、
さらに下方に引き出されると、冷却フィン30によって
冷却固化されてガラスフィラメントFとなる。
【0021】また、溶融ガラスは高速(例えば3000
m/min)でブッシング20から引き出されるため、
引き出されたフィラメントFの周囲の空気が随伴流とし
てフィラメントFの引き出し方向に沿って流れる。この
際、各ノズル22の近傍から流出した随伴流の量に相当
する空気が、冷却風Cとしてブッシング20の周囲から
中央に向かって流入する。この冷却風Cは、ノズル22
やガラスコーン等が流れの障壁となるため、ブッシング
20の外周部から中央部に向かってその風量が徐々に小
さくなる傾向にある。また、冷却風Cはブッシング20
の中央部分に向かう過程で溶融ガラスに熱を奪われるた
め、冷却風Cの温度はブッシング20の周辺部から中央
部に進むに連れて高くなる。
【0022】このようなことから、ブッシング20の比
較的中央側のノズル22から引き出された溶融ガラスの
冷却効果は低く、比較的周辺側のノズル22から引き出
された溶融ガラスの冷却効果が高くなってしまう。すな
わち、図2の破線Dの領域から破線Aの領域にかけて、
冷却効果が徐々に低くなるのである。ところが、本実施
形態では、上述のようにブッシング20の底面20bの
中央部から周辺部に向かってノズル22の引出孔22a
の径が徐々に大きくされているため、冷却風Cによる冷
却効果の高い領域においても溶融ガラスの流出量を冷却
効果の低い領域と均一にすることが可能となり、また、
各フィラメントFの径を均一にすることができる。
【0023】また、フィラメントFの径が均一化される
ため、従来細目となっていたブッシング外周側のフィラ
メント径を適正化することができ、失透や重金属等の異
物によってブッシング外周側のフィラメントFが切断さ
れにくくなる。尚、異物による外周側のフィラメントF
の切断を防止するために、例えば破線C及び破線D上の
ような比較的周辺部のノズル22の引出孔22aの径
を、意図的に大きめに設定してもよい。但し、この場合
は、フィラメントFの径のバラツキが製品として問題の
無い範囲にする必要がある。
【0024】また、従来のようにノズルの引出孔の径を
同一とした場合において、溶融炉の加熱温度を上昇させ
てガラス粘度を下げることで、単位時間当たりのガラス
流出量を増加させて生産性を向上させることを試みる
と、ブッシングの中央部分の冷却効率が低い箇所におい
て溶融ガラスの冷却不足が起こり、いわゆる息継ぎ現象
によってフィラメントFが切断されるという問題が生じ
ていた。これに対して、本実施形態では、冷却風Cの冷
却効果をブッシング20の底面20bの全体に渡って最
大限に利用することができるため、溶融ガラスの流量を
容易に増加させることができる。
【0025】尚、ノズル22の引出孔22aの径は、破
線A〜破線D上に位置する4つのパターンが設けられて
いるが、引出孔22aの径の大きさは、3〜15種類に
することが好ましい。引出孔22aの径をこの範囲で徐
々に変化させることで、フィラメントFの径を均一にさ
せ易くなる。
【0026】さらに、各ノズル22の外径を等しくして
内径のみをブッシング20の中央部から周辺部に向かっ
て徐々に大きくするような場合は、肉厚が薄いノズル2
2即ちブッシング20の比較的周辺側のノズル22にお
いては、内部の溶融ガラスの発熱が十分なされずフィラ
メント径が設定値よりも小さくなってしまい、肉厚が厚
いノズル22即ちブッシング20の比較的中央側のノズ
ル22においては、切断時のガラス濡れの影響で作業性
が悪化する場合があるので、本実施形態においては、各
ノズル22の肉厚を等しくすることにより、フィラメン
トFの径を均一としながらこのような問題を回避するこ
ともできる。。
【0027】[第2実施形態]次に、図4を参照して、
本発明に係るブッシングの第2実施形態を説明する。
尚、図4では、ノズル22の種類を識別し易くするため
に各ノズル22を記号化して示しているが、実際は第1
実施形態と同様に肉厚一定の円形断面とされている。
【0028】本実施形態においてもノズル22はブッシ
ング20の底面20bの中央部から周辺部に向かって徐
々に大きくされているが、第1実施形態と次の点で異な
る。すなわち、本実施形態では、ノズル22の引出孔2
2aの径はブッシング20の底面20bの中央部から周
辺部に向かって段階的に大きくされ、各段階における引
出孔22aの径は等しくされている。
【0029】より詳しくは、図4の破線Xに沿って見る
と、(i)白丸で示したノズル22を含む領域、(ii)二重
丸で示したノズル22を含む領域、(iii)黒丸で示した
ノズル22を含む領域、(iv)白三角で示したノズル22
を含む領域、(v)黒三角で示したノズル22を含む領域
の計5つの段階が設けられている。このうち、段階(i)
〜(iii)には、複数個のノズル22が含まれている。ま
た、各段階における引出孔22aの径は等しくされてお
り、且つ、段階(i)〜(v)の順で引出孔22aの径が大き
くされている。
【0030】本実施形態によれば、各段階(i)〜(v)に含
まれるノズル22の引出孔22aは径が等しいため、第
1実施形態のように引出孔22aの径を周辺部に向かっ
て一つ一つ大きくする場合と比較して、ブッシング20
の製造を容易にすることができる。
【0031】尚、径の等しい引出孔22aを有する段階
の数、すなわちノズル22の種類は、3以上15以下に
することが好ましい。引出孔22aの径をこの範囲で徐
々に段階的に変化させることで、フィラメントFの径を
均一にさせ易くなる。
【0032】[実施例]次に、本発明のブッシング20
を用いて実際にフィラメントFを作製した結果を説明す
る。
【0033】実施例1 実施例1では、図5に示すブッシングを用いた。このブ
ッシングは、引出孔22aの径が等しいノズルが含まれ
る段階を3つ有しており、ノズル22の総数は800個
とされている。また、最も径の小さなノズル(白丸)の
内径は1.75mm、これらを囲むノズル(二重丸)の
内径は1.80mm、最外周のノズル(黒丸)の内径は
1.85mmとされている。一方、比較用として、引出
孔の径が全て等しいノズルを有するブッシングを用い
た。各ノズルの内径は1.80mmとし、ノズルの総数
は800個とした。また、ノズルの肉厚は0.3mmとし
た。尚、図示は省略するが、本発明のブッシングと比較
用のブッシングについて、ともに二列型の冷却フィンを
付けた。
【0034】これらのブッシングを用いて実際にフィラ
メントFを作製した結果を表1に示す。
【表1】
【0035】表1に示すように、フィラメント径の分散
度を示す標準偏差を見ると、比較用ブッシングでは1.
557とフィラメント径にバラツキがあるのに対し、本
発明のブッシングでは1.171とかなり値が小さく、
フィラメント径が略均一になっていることが分かる。ま
た、比較用ブッシングではガラス流量の限界値が450
g/minであったのに対し、本発明のブッシングでは
550g/minと大幅に増量させることができた。さ
らに、溶融ガラスの引き出し中に発生した切断回数につ
いても、比較用ブッシングでは0.35回/hrであっ
たのに対し、本発明のブッシングでは0.21回/hr
と減少させることができた。
【0036】実施例2 実施例2では、図4に示すブッシングを用いた。このブ
ッシングは、引出孔22aの径が等しいノズルが含まれ
る段階を上述のように5つ有しており、ノズル22の総
数は1600個とされている。また、段階(i)〜(v)の順
に、ノズルの内径は1.80mm,1.85mm,1.
90mm,1.95mm,2.00mmとされている。
一方、比較用として、引出孔の径が全て等しいノズルを
有するブッシングを用いた。各ノズルの内径は1.88
mmとし、ノズルの総数は1600個とした。また、ノ
ズルの肉厚は0.3mmとした。尚、図示は省略する
が、本発明のブッシングと比較用のブッシングについ
て、ともに二列型の冷却フィンを付けた。
【0037】これらのブッシングを用いて実際にフィラ
メントFを作製した結果を表2に示す。
【表2】
【0038】表2に示すように、フィラメント径の分散
度を示す標準偏差を見ると、比較用ブッシングでは1.
531とフィラメント径にバラツキがあるのに対し、本
発明のブッシングでは1.325と値が小さくなってお
り、フィラメント径が略均一になっていることが分か
る。また、比較用ブッシングではガラス流量の限界値が
850g/minであったのに対し、本発明のブッシン
グでは950g/minと大幅に増量させることができ
た。さらに、溶融ガラスの引き出し中に発生した切断回
数についても、比較用ブッシングでは0.42回/hr
であったのに対し、本発明のブッシングでは0.33回
/hrと減少させることができた。
【0039】以上、本発明者らによってなされた発明を
実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記各
実施形態に限定されるものではない。例えば、突設され
たノズルを有するブッシングでなく、表面平滑なプレー
トに単に引出孔を空けただけでノズルを有しないブッシ
ングとすることもできる。
【0040】
【発明の効果】引出孔から溶融ガラスを引き出すと、ブ
ッシングの底面近傍に冷却風が流入する。この冷却風の
冷却効果は、ブッシングの外周部から内周部にかけて徐
々に減少するが、本発明に係るブッシングによれば、引
出孔の径がブッシング底面の中央部から周辺部に向かっ
て徐々に大きくされているため、各引出孔から引き出さ
れた溶融ガラスを冷却固化してなるフィラメントの径は
均一となる。
【0041】また、引出孔の径を底面の中央部から周辺
部に向かって段階的に大きくし、各段階における引出孔
の径を等しくすることで、ブッシングの製造を容易にす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のブッシングが底面に装着された
溶融炉を示す縦断面図である。
【図2】図1に示すブッシングの底面図である。
【図3】ガラス製造システムを示す概略構成図である。
【図4】第2実施形態のブッシングを示す底面図であ
る。
【図5】実施例1で使用したブッシングを示す底面図で
ある
【図6】従来のブッシングが装着された溶融炉を示す縦
断面図である。
【図7】図6に示す従来のブッシングを示す底面図であ
る。
【符号の説明】
1…ガラス繊維製造システム、10…溶融炉、20…ガ
ラス繊維用ブッシング、20b…底面、22…ノズル、
22a…引出孔、30…冷却フィン、35…ベース部
材、37…冷却水通路、50…集束剤塗布ローラ、60
…集束ローラ、70…回転ドラム、F…フィラメント。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ガラスを引き出すための複数個の引
    出孔を底面に有するガラス繊維用ブッシングにおいて、 前記引出孔の径は、前記底面の中央部から周辺部に向か
    って徐々に大きくされていることを特徴とするガラス繊
    維用ブッシング。
  2. 【請求項2】 前記引出孔の径は、前記底面の中央部か
    ら周辺部に向かって段階的に大きくされ、 前記各段階に含まれる複数個の前記引出孔の径は、各段
    階において等しいことを特徴とする請求項1記載のガラ
    ス繊維用ブッシング。
  3. 【請求項3】 前記段階の数は、3以上15以下である
    請求項2記載のガラス繊維用ブッシング。
JP2000318053A 2000-10-18 2000-10-18 ガラス繊維用ブッシング Pending JP2002128538A (ja)

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