JPS6127028Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えば自動販売機の機体内に組込ま
れ、ジユース瓶やジユース罐などの多数の物品を
収納し、それを一定の指令ごとに走行させて順次
排出する自動販売機等の物品収納搬送装置に関す
る。

近時、この種の装置として、相対向する一対の
側板間に、円弧状のレールを互いに離間して対向
配置させることにより蛇行状に屈曲して起立する
収納搬送路を形成し、この搬送路内にジユース瓶
などの円筒状の物品を多数積層して収納し、これ
らを一定の指令ごとに収納搬送路の下端に設けた
排出機構を介して最下層のものから順次一個ずつ
排出するようにしたものが提供されている。収納
搬送路内の各物品は排出の一動作ごとにその搬送
路の蛇行形状に沿つて移動する。また、収納搬送
路内の総べての物品もしくは大多数の物品が排出
された際に、収納搬送路の上端の投入口から新た
に物品を投入して補給するが、この場合各物品は
収納搬送路内を転動しながら比較的高速で収納搬
送路の下端側に移動する。このように物品は排出
の一動作ごとおよび補給時に収納搬送路内を走行
するが、この際、とくに物品が高速で走行する補
給時に、物品が衝撃的にレールに衝突して破損し
てしまうことが往々にしてある。したがつて、物
品の破損をできうる限り防止でき、また万一破損
した場合にはその破損した物品および破片等を容
易に収納搬送路内から取出して除去しえることが
望まれる。

この考案はこのような点に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、物品の破損を防
止でき、また万一破損してもその破損した物品お
よび破片等を容易に収納搬送路内から取出して除
去することができるようにした自動販売機等の物
品収納搬送装置を提供することにある。

以下、この考案の一実施例について図面を参照
〓〓〓〓〓
して説明する。図中１は前面に開口部を有する機
体で、この機体１内に側板２，２が相対向して設
けられている。側板２，２の相互間には、機体１
の前面側と奥方側とに配置してそれぞれ上下に複
数ずつ円弧状のレール３ａ，３ｂ，４ａ，４ｂが
設けられている。前面側のレール３ａ，３ｂと奥
方側のレール４ａ，４ｂとは、互いにその円弧の
内側を対向させかつ上下に位置をずらして配置
し、これらレール３ａ，３ｂ，４ａ，４ｂの相互
間により蛇行状に屈曲して起立する収納搬送路５
が構成されている。この収納搬送路５は上端の開
口を投入口６、下端の開口を排出口７となし、上
記投入口６に投入レール８が、また上記排出口７
に排出機構９がそれぞれ設けられている。上記排
出機構９は、収納搬送路５内に積層状態に収納さ
れたジユース瓶などの円筒状の物品ａを掛止し、
その物品ａを一定の指令ごとに最下層のものから
順次一個ずつ排出するようになつている。

機体１の前面側に配置する一つのレール３ａを
除いて他のレール３ｂ，４ａ，４ｂおよび投入レ
ール８はそれぞれその両端縁が側板２，２間に貫
挿された支軸１０…によつて支持されている。そ
して上記一つのレール３ａは、上端縁にＵ字状の
曲成部１１を有し、この曲成部１１の内側に、側
板２，２間に貫挿された支軸１２が挿通し、これ
によりこのレール３ａは上記支軸１２に対して回
動自在でかつ取外し自在に支持されている。また
このレール３ａの下端縁には段部１３が形成さ
れ、この段部１３が側板２，２間に貫挿された固
定杆１４に接離自在に接合している。上記固定杆
１４には一対の突片１５，１５が突設され、また
レール３ａの下端縁には上記突片１５，１５に対
応する一対の透孔１６，１６が穿設されている。
そして上記突片１５，１５が上記透孔１６，１６
を挿通して機体１の前面側に突出するとともに、
その突出端間にコイルスプリング１７が着脱自在
に適度な張力を有して張設され、その張設方面と
直交する方向に弾性力を有している。このコイル
スプリング１７は紡錘形をなし、その中間の最外
径部分がレール３ａに弾性的に当接し、レール３
ａの下端縁側の止め部材として兼用されている。

以上のような構成によれば、物品ａが収納搬送
路５内を走行する際に、レール３ａに衝撃的に衝
突すると、レール３ａに衝突すると、その衝突力
によりレール３ａが支軸１２を支点に回動し、そ
の下端側の段部１３がスプリング１７の張設方向
と直交する方向の弾性力に抗して固定杆１４から
離間する。すなわち、上記スプリング１７は物品
ａの衝突時においてクツシヨンの作用をなし物品
ａはレール３ａに対し弱く衝突することになる。
したがつて、物品ａの破損は確実に防止される。

また、物品ａが万一破損したような場合におい
ては、まず突片１５，１５からコイルスプリング
１７を取外す。そしてレール３ａを支軸１２を支
点に回動操作して機体１の前面側に引き上げ、さ
らに必要があれば、曲成部１１を支軸１２から外
してレール３ａを側板２，２間から抜き取る。こ
のような操作によりレール３ａが配置していた部
分が開放されるから、この開放部を介して収納搬
送路５内に破損物品ａおよびその破片等を外部に
取出して除去することができる。

なお、上記実施例においては、レール３ａを支
軸１２に対して回動自在でかつ取外し自在に支持
するようにしたが、レール３ａを回動操作するだ
けでもその部分を開放できるから、必ずしも取外
し自在に支持する必要はない。また、突片１５，
１５間に張設するスプリング１７としては、紡錘
形のコイルスプリングに限らず、通常のコイルス
プリングであつても或いは板ばね状のスプリング
などであつても差し支えない。

以上説明のようにこの考案によれば、物品の破
損を防止でき、また万一破損してもその破損した
物品および破片等を収納搬送路内から容易に取出
して除去することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す側面図、第
２図はその要部の斜視図、第３図は同じく平面図
である。 ２……側板、３ａ……レール、５……収納搬送
路、１２……支軸、１４……固定杆、１５……突
片、１７……スプリング、ａ……物品。 〓〓〓〓〓

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する側板間に円弧状のレールを互いに離
   間して対向配置させることにより上下に起立する
   蛇行状の収納搬送路を形成し、この搬送路内に多
   数の物品を積層して収納するものにおいて、上記
   少なくとも一つのレールは、上下の一端縁を支軸
   を介して回動自在に支持し、他端側を上記側板間
   に架設した固定杆に衝合させ、この固定杆には一
   対の突片を突設し、これら突片を上記レールの他
   端側の縁部を貫通して固定杆の反対側に突出さ
   せ、その突出端間に着脱自在にスプリングを張設
   し、このスプリングで上記レールの他端側の縁部
   を弾性的に押圧したことを特徴とする自動販売機
   等の物品収納搬送装置。