JPS61266873A - 磁性流体シ−ル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、異種雰囲気間、例えば高圧雰囲気と低圧雰囲
気との間に伸張する回転軸の周囲を極めて気密に、シー
ルする磁性流体を用いたシール装置に関する。

従来、例えば、高圧雰囲気としての大気圧から低圧雰囲
気としての真空室に伸張する回転軸の周囲を極めて気密
にシールするために、高圧雰囲気と低圧雰囲気とを遮断
する遮断シールとして磁性流体を用いた回転軸用磁性流
体シール装置が、これまで度々用いられてきた。この磁
性流体シール装置は、シールされるべき２つの雰囲気間
に伸張する透磁性スリーブとこのスリーブを取巻くよう
に形成された環状の磁石と、このスリーブを取巻くよう
に形成されると共に前記磁石の一方および他方の磁極端
部に接する透磁性磁極片と、スリーブ外径と磁極片内径
との間に配置されてスリーブを支持するベアリングと、
このベアリングによってスリーブに面する磁極片の内径
面とこのスリーブ外表面との間に形成される間隙に充填
される磁性流体と、それぞれ必要な箇所に配置されるス
ナップリング、Ｏリングおよびこれらを収容するバウシ
ング、カバー等で構成されていた。そして、スリーブに
回転を導入する回転軸を挿入し、この軸をクランプなど
によって緊締し、回転軸とスリーブとを一体的に回転し
ていた。この磁性流体シール装置に於ては、スリーブ表
面とこのスリーブを取巻く環状磁極片のスリーブに面す
る内径面との間にある半径方向の間隙に、シールとして
の複数の分離した磁性流体充填用の段部を形成させるた
めに、スリーブ又は磁極片に櫛歯状の複数の歯すなわち
突状部が形成されている。磁極片、スリーブ及び磁石は
、これらで磁気回路を構成し、この磁性流体シールの各
段部の下にある半径方向の間隙中に集中した磁束を与え
、この間隙中に充填された磁性流体を、スリーブ表面上
のまわシでＯリング状に保持してシール機能を発揮せし
めていた。なお、個々の段部は累加によって耐圧を増す
ように作用するものである。しかし７、このような磁性
流体シール装置では、ベアリングをハウジング内で収容
するために、必然的にシール装置の形状が大きくなると
共に一担ベアリングが磁性流体シール装置の所定位置に
装着されると、このベアリングの回転中心とスリーブ、
磁極片およびハウジングの同軸度を出すのが困難であっ
た。その結果、スリーブが片寄りの回転をひき起こし、
磁性流体シール装置にスブラツシー等種々の悪影響を及
ぼすおそれがあった。

本発明は上記の欠点に鑑みてなされたもので、その目的
は、磁性流体シール装置のコンパクト化を計ると共にス
リーブ、磁極片、ハウジングの同軸度を容易に出せる、
自己同軸合わせ機能を有する磁性流体シール装置を提供
することにある。

本発明の要旨は、シールされるべき雰囲気間に伸長する
透磁性の回転スリーブと、この回転スリーブを取巻くよ
うに形成された環状の磁石と、前記回転スリーブを取巻
き、かつ近接して非接触に伸張すると共に該磁石の磁極
端部となる両側に接する透磁性磁極片と、この磁極片に
固着されたもしくは一体的なリング部と、前記磁極片に
面する前記回転スリーブ外径面の所定部分あるいは前記
回転スリーブに面する前記磁極片の内径面に形成される
突状部と、磁性流体Ｏリングを形成すべく前記突状部と
前記磁極片の内径面もしくは、前記回転スリーブの外径
面との間に充填される磁性流体とを備える磁性流体シー
ル装置であって、前記回転スリーブ外径と前記リング部
内径とで形成される間隙よりも前記回転スリーブ外径と
前記磁極片内径とで形成される間隙を犬きくしたことを
特徴とする磁性流体シール装置にある。

以下、本発明をその一実施例について添付図面を参照し
つつ説明する。

第１図は本発明による磁性流体シール装置の一実施例の
概略部分断面図である。第１図に示すように両端部に段
部ｌを有する略環状の透磁性回転スリーブ２の周囲を取
巻くように形成された環状の磁石３が配設されておシ、
また、スリーブ２の周囲を取巻くように形成された略環
状の透磁性磁極片４が、スリーブ３に近接して非接触に
伸張すると共に磁極端部となる磁石３０両側に、それと
接するようにそれぞれ配設されている。これら′の磁極
片４の磁石３に接する面と反対側の面には、それぞれ薄
手のリング５が配設され、これらのリング５け、それぞ
れスナップリング６によって所定位置に固定されている
。勿論、このリング５を磁極片４の面に接着剤などで固
着してもよい。なお、磁極片４の上部には、段部７が形
成されておシ、磁極片４の最外周面には、ＯＩＪソング
が、リング溝に配設されている。それぞれの磁極片４の
段部７の外周面がそれらの間に挟持されている磁石３の
外周面と共にバイブ９の内周面と接して固着されている
。スリーブ外径面とこのスリーブ２を取巻く環状磁極片
のスリーブ２に面する内径面との間には半径方向の間隙
１０が形成されると共にスリーブ２の段部１の外径面と
リング５の内径面との間にも半径方向の間隙１１が形成
されている。これらの間隙１０と間隙１１とは半径方向
の距離の大小が、間隙１０’＞間隙１１となるように設
定され、形成されている。すなわち、磁極片４の内径面
がスリーブ２に伸張するよりもリング５の内径面がスリ
ーブ２０段部１の外径面に一層近接して伸張することに
なる。また、第１図に示すように、スリーブ２の外径面
とこれに面する磁石３の内径面との間に形成される間隙
は間隙１０．１１よりも大きく形成されている。なお、
磁性流体シールとしての複数の分離した磁性流体充填用
の段部を形成させるために、磁極片４のスリーブ２に面
する内径面に櫛歯状の複数の歯すなわち突状部１２が形
成されている。ここで間隙１０とは、突状部１２の先端
部分とスリーブ２の表面との間の間隙をさす。この突状
部１２は、スリーブ２の磁極片４に面する外径面に形成
してもよいことはもちろんのことである。磁極片４、磁
石３、スリーブ２は、これらで磁気回路を構成して、各
突状部１２の下にある半径方向の間隙中に集中した磁束
を与え、この５間隙中には好適な粘性および飽和磁化値
を有する磁性流体１３が充填され、前述した磁束によっ
て、その所定位置に保持、拘束され磁性流体シールとし
て作用してｈる。なお、スリーブ２の内径面にも、Ｏリ
ング１４がリング溝に配設されており、また、スリーブ
２の両端部の段部１は、リング５の内側部分と協働して
パイプ９内に収容されている磁極片４、磁石２の過度の
スラスト方向移動を防止するストッパになる。第２図は
、第１図に示す磁性流体シール装置が挿入されるシール
装置アクセプターの一実施例の概略部分断面図である。

第２図に示すように、２個のベアリング１５が回転軸１
６に離間されて装着されており、このベアリング１５の
外周面がノ・ウジング１７の内周面と接して固着されて
いる。ノ・ウジング１７の開口側には磁性流体シール装
置が挿入される空間１８が形成されている。なお、この
シール装置アクセプタは、ベアリング１５の回転中心、
回転軸１６の中心およびハウジング１７の内周面は同軸
であるように形成されている。

以上のように構成される本実施例の作用について、第３
図、第４図を参照して以下に説明する。

第３図は、第１図と類似の図で、磁性流体シール装置の
シール装置アクセプタへの装着前の状態を示す図で、ス
リーブ２が重力の影響で、所定の設定位置よりも下方に
変位しており、図において、その下側でリング５の内径
面がスリーブ２の段部ＩＫ接しており、上側では、スリ
ーブ２と磁極片４との間の隙間すなわち間隙１０の間隔
は大きくなっている。このような磁性流体シール装置を
第２図に示すシール装置アクセプタに挿入する。その際
、第４図（で示すように、磁性流体シール装置のスリー
ブ２の内径にシール装置アクセプタの回転軸１６を挿入
すると同時に磁極片４の外周面をハウジング１７の内周
面に接しつつ挿入して空間１８に、磁性流体シール装置
を挿入する。この時、スリーブ２Ｕ、磁性流体シール装
置内の磁極片４、磁石３およびリング５の間に遊嵌状に
保持されているので、回転軸１６をスリーブ２の内径に
挿入するに従って、スリーブ２は所定の設定位置に設置
されることになる。というのは、シール装置アクセプタ
のベアリング１５の回転中心、回転軸１６の中心および
ハウジング１７の内周面が同軸であるように形成されて
いるから、磁性流体シール装置の遊嵌状に挿入されてい
るスリーブが、その自己同軸合わせ機能を発揮してその
同軸に沿うと共に同軸に倣って所定位置に設置されるこ
とになるからである。なお磁性流体シール装置をシール
装置アクセプタ内の空間へ挿入可能にするために空間１
８内の回転軸１６の外周面からハウジング１７の内周面
までの距離と、磁性流体シール装置のスリーブ２の内径
面から、その最大外径である磁極片４の外周面とは同じ
であるように好ましく設定されている。さらに、シール
装置アクセプタの空間１８内の所定位置に磁性流体シー
ル装置が挿入されると、磁性流体シール装置の磁極片４
とスリーブ２のスラスト方向移動を防止するための半割
りのスナップリング１９．２０がそれぞれ配設される。

なお、本実施例では、磁性流体シールとしての複数の分
離した磁性流体充填用の段部を構成する各段部すなわち
突状部１２の間隙１０には、適度な粘性を有すると共に
磁束密度に応答する磁性流体１３が充填されているの１
／′ｉ前述したとおりであるが、この磁性流体１３は、
構成される磁気回路の磁力によって、スリーブ２上の間
隙１０に図示しないＯリング状のシール部が形成されて
、この位置に保持、拘束される。かくして、このシール
部がスリーブ２の外径面と磁極片４との間の各間隙１０
に形成されて、シールとしての各段を構成し、各段部の
累加によって充分大きな耐圧を有して、スリーブ２の一
側の大気側とスリーブ２の他側の真空側とを極めて気密
にシールすることができる。

なお、図示しないスリーブ２と一体的に形成されている
クランプ手段などで、スリーブ２と同転軸１６とを緊締
し、これらを図示しない駆動手段で一体的に回転させる
ことによって、異種雰囲気間に伸張する所望の雰囲気内
、に、極めて高い気密性を保持し、つつ、回転を導入す
ることができる。

第５図、第６図はそれぞれ本発明による磁性流体シール
装置の第２．第３実施例の概略部分断面図でちる。第５
図においては、第１図におけるリング５と磁極片４とを
一体的に形成した部分５ａを有したもので、その他の部
分については第１図の実施例と変わりがない。この場合
、リング５の固定は、第１図に示す実施例と異なか、ス
ナップリングを使用する必要がなく、第１図の実施例に
おけるリング５の固定のための工数を削除することがで
きる。第６図は、第５図と同様にリング５と磁極片４と
を一体的に形成した部分５ａを有したものであるが、ス
リーブ２に段部を形成していない実施例を示すものであ
る。この場合には、磁極片４とスリーブ２とのスラスト
方向移動を防止するためにスナップリング６ａをスリー
ブ２に配設する必要がある。

このように上記実施例では、これまで使用されてきた磁
性流体シール装置のハウジング内にベア　　′リングを
収納すると吉もなく、かつハウジングも使用しないので
、磁性流体シール装置自身をコンパクトにすることが可
能となる。また、同軸度の出ているシール装置アクセプ
タに１本実施例の磁性流体シール装置を４１１人するだ
けで、スリーブ２、磁極片４、回転軸１６、の同軸度が
容易に創出することができ、スリーブ２などの片寄りの
回転を生しることがなく磁性流体シール装置にスプラツ
シー等種々の悪影響を及ぼすことがない。

以上説明してきたように、本発明によれば、磁性流体シ
ール装置をコンパクトにすることができると共にシール
装置アクセプタに、このコンパクト化された磁性流体シ
ール装置を装着するだけで、スリーブ、磁極片、回転軸
の同軸度を容易に創出することができ、スリーブなどの
片寄りの回転を生じることがなく磁性流体シール装置へ
のスズラッシー等種々の悪影響を及ぼすことがないとい
うすぐれた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本兄切シてよる磁性流体シール装置の一実施
例の概略部分断面図、第２図は第１図に示す磁性流体シ
ーＡ装置が挿入されるシール装置アクセンタの一実施例
のれ１賂部分断面図、第３図は第１図と類似の図で、磁
性流体シール装置のシール装置アクセブ〃−＼−’７）
　！１　着前の状態を示す図、第４図は磁性流体ツール
装置を第２図に示すシール装置アクセプタに挿入ｉ−５
九状９ｆ示す図、第５図。 第６図は、それ−ぞ才・４・、’；：；（、明（てＬる
磁性流体シー・１、装置の他の実施例の概略部分断面図
である。 ２・・・・・・回転スリーブ ３・・・・・・磁石 ４・・・・・・磁極片 ５．５ａ・・・・・・リング部 ］、　０　、１１・・　間隙 １２・・・・・突状部 １３・・・・・・磁性流体

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シールされるべき雰囲気間に伸長する透磁性の回転スリ
   ーブと、この回転スリーブを取巻くように形成された環
   状の磁石と、前記回転スリーブを取巻き、かつ近接して
   非接触に伸張すると共に該磁石の磁極端部となる両側に
   接する透磁性磁極片と、この磁極片に固着されたもしく
   は一体的なリング部と、前記磁極片に面する前記回転ス
   リーブ外径面の所定部分あるいは前記回転スリーブに面
   する前記磁極片の内径面に形成される突状部と、磁性流
   体Ｏリングを形成すべく前記突状部と前記磁極片の内径
   面もしくは、前記回転スリーブの外径面との間に充填さ
   れる磁性流体とを備える磁性流体シール装置であって、
   前記回転スリーブ外径と前記リング部内径とで形成され
   る間隙よりも前記回転スリーブ外径と前記磁極片内径と
   で形成される間隙を大きくしたことを特徴とする磁性流
   体シール装置。